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ブログについて

2020年9月12日

8月21日から東京外国語大学のMoodleのバージョンが3.1から3.5にバージョンアップされ、リンクが変更されたことを受けて、9月11日にホームページのリンクを更新した。

今回のバージョンアップは、これまで利用していた Moodle サーバのデータ容量が限界に近づいたため、より安定した利用環境が提供できるようハードウェアを更新したことを機会に、Moodleのシステムもバージョンアップしたものである。これにより、セキュリティ面も強化されることになった。Moodleサーバのデータ容量が増加した背景には、新型コロナウイルスCOVID-19の感染拡大防止のため、春学期の授業を全面的にオンライン授業に切り替えたことがあると推測される。秋学期には、オンライン授業を継続しつつも、必要にして可能な授業については対面授業を再開する方針である。基本的には、少人数の語学の授業などが対面授業の対象となる。2020年度の授業でも同様の方針が続く見込みである。

東京外国語大学では、コロナ禍に対応するため、すでにあるMoodleに加えて、今年度の春学期から同期型オンライン授業のツールであるZoom、秋学期から非同期型オンライン授業のツールであるGoogle Classroomを導入し、オンライン授業の導入を図ってきているが、COVID-19感染拡大にも一定の落ち着きが見えてきたことから、秋学期においては、対面授業の条件付きでの再開を予定している。ちなみに、東京外国語大学では、Google ClassroomはMoodleのより簡易な代替ツールという位置づけである。

このように、対面授業とオンライン授業を組み合わせた授業形態をハイブリッド型と呼ぶことがあるが、東京外国語大学における対面授業とオンライン授業のハイブリッド化の現状を図示すると以下のようになろう。 image-hybrid classes.png

この図は、東京外国語大学における授業のハイブリッド化は、「対面授業」、「同期型オンライン授業」、「教育支援プラットフォーム(非同期型オンライン授業のツールとしてのMoodleおよびGoole Classroom、および、学務情報システムを含む)」という三つの要素から構成されているということである。重要なことは、Moodleおよび既存の学術情報システムが「教育支援プラットフォーム」として位置付けられたことである。

具体的なハイブリット型授業のあり方として以下の3つのパターンがある。

1. 教育支援プラットフォームという(非同期型オンラインの)基盤のうえに、対面授業が実施される。

2. 教育支援プラットフォームという(非同期型オンラインの)基盤のうえに、(同期型オンラインの)Zoom授業が実施される。

3. くわえて、対面授業に一部の受講生が同時オンライン配信で参加するパターンもある。

以上の「対面授業」、「同期型オンライン授業」、「教育支援プラットフォーム(非同期型オンライン授業ツールを含む)」相互の3通りの組み合わせの総体が、東京外国語大学でのハイブリッド型授業のあり方ということになる。

対面授業とオンライン授業の組み合わせについては「ハイブリッド型授業」という言葉だけよく使われるが、共通した理解がまだ成立していないように思われる。少なくとも東京外国語大学では、このように整理することができると考えられる。

【参考文献】

2020年4月30日

今週から学部の3年次ゼミと4年次ゼミでも、先週から大学院のゼミで使い始めていたSlackを使うことにした。単なるチャット・アプリとして便利というよりは、Dropbox、Zoom、Google Calendarなどの他のクラウド・サービスと連携しやすいところが導入の最大の理由である。また、メールアドレスで簡単に招待できるところもありがたい。これらはLINEでは手間がかかる点であった。

ゼミごとにワークスペースをつくり、それぞれのワークスペース内に「授業のお知らせ」、「課題のお知らせ」、「雑談の部屋」という3つのチャンネルをとりあえず設けることにした。(1年間使ってみて、教員が学生に課題を通知する「課題のお知らせ」と、学生が教員に課題レポートを提出する「課題の提出」は、分けた方がよいことに気づいた。2021-02-14追記)

これだと、3年次ゼミでの合同ゼミの打ち合わせやアクティブ・ラーニングの打ち合わせなどでもチャンネルを追加することで、簡単にチャットの場を作れることが期待できる。

今回のSlack導入で、これからのパソコン利用の中心が、ローカルにあってデスクトップ上のファイルを扱うアプリから、クラウド内でファイルのやり取りを含むすべての作業を完結させるアプリへと移行しつつあることを深く認識させられた。Thin Clientという発想がオープンなシステムにも広がって一般化したということなのだろう

2020年4月25日

オンライン授業にとって著作権の壁をどう乗り越えるかが長い課題であった。2020年4月28日に施行される改正著作権法によって「授業目的公衆送信補償金制度」が始まることで、大きな一歩が踏み出された。

新制度開始に備えて、4月16日に教育関係者、有識者、権利者で構成される「著作物の教育利用に関する関係者フォーラム」は、教育現場での著作物利用に関するガイドライン「改正著作権法第35条運用指針(令和2(2020)年度版)」を公表した。改正著作権法施行後に行われるオンラインによる遠隔授業等では、この運用指針に沿って著作物を利用することが求められている。

「授業目的公衆送信補償金制度」の要点は、大学など営利を目的としない教育機関の授業で、一定範囲の利用について、著作権者の許諾を得ることなく著作物の公衆送信を行えるようにすることである。対象としては、同期型および非同期型の遠隔授業、予習・復習のための著作物等の送信等が含まれる。これによって、教育機関の設置者が著作権者に補償金を支払うことで、個々の教員は一定範囲の利用については許諾無しで著作物を利用できることになる。なお、2020年度に限っては新型コロナウイルス対応として「無償」となる予定である。

なお、運用指針自体は事務的な文書であるが、STORIA法律事務所の柿沼太一氏による「大学などの遠隔授業等における「著作権の壁」をクリアするためには」は、遠隔授業における著作権のそもそもから、直近の「授業目的公衆送信補償金制度」まで、図解入りで分かりやすく説明しており、大変に参考になる。

2020年4月24日

新型コロナウイルス感染拡大にともない、東京外国語大学ではビデオ通話ができる同期型遠隔授業ではZoomを採用してオンライン授業を行うことになった。今日で新学期第1週が終わったところである。本学では非同期型遠隔授業のシステムとしてMoodleがすでに導入されているが、新たにZoomを導入した経緯を私の関わった範囲で記録しておきたい。まず、導入の理由を挙げておく。

  • 本学では語学授業が教育の根幹にあるため、学生の発音がその場で指導できるビデオ通話による同期型遠隔授業は不可欠である。
  • 授業だけでなく教授会などの学務も遠隔で行う必要があることを考慮すると、ビデオ通話ができるシステムの導入が必要である。
  • ビデオ通話ができるシステムの中で、多人数が参加するビデオ通話が比較的簡単に実施できるのがZoomである。

最後のポイントをもう少し補足しておきたい。全教員が全学生を対象に遠隔授業を実施することを想定すると、検討時点でZoomがもっとも現実的な選択であった。Polycomに代表されるテレビ会議システムは高額な設備が必要であるし、よく知られたSkypeは送信側と受信側の両方でアカウントを持つ必要がある。それに対して、Zoomはパソコンだけで利用できるし、受信側(学生)がアカウントを持つ必要がない分、導入が容易である点で、優位性が明確であった。

一方で、ほとんどの教員にとってZoomの利用経験がないため、授業の開始までに、授業運営に必要なレベルの習熟が必要となる。新年度の春学期開始が4月20日に繰り下げられたので、それまでに準備を進めることになった。

とくに、大学で教育用アカウントを購入し、専任・非常勤を問わず本学の全教員に(その後、職員にも)有償アカウントが利用できるようにする方針が決まったことは、導入を円滑に進めるうえで大きな決定であった。

3月16日(月)に教員有志によるZoomミーティング「Zoomをわいわい使ってみよう会」が開催された。これを皮切りにZoomを使った教員対象のZoom勉強会(のちに講習会)が頻繁に開催された。

3月17日(火)に、Zoomミーティングでの経験や質疑応答を記録し、共有する場として、Dropbox Paperを利用した「Zoomの使い方の疑問、あれこれ」を設置した。ここから多くのオンラインの情報共有ページが作られ、さらにマニュアルとしてまとめられたものがPDFとして大学ウェブサイトで公開された。

3月下旬の週には本学の専任教員を対象にしたZoom講習会がほぼ毎日、当初は日本語、最後は英語で開催され、4月7日(火)には本学の非常勤講師を対象にしたZoom講習会を実施した。

並行して、3月21日に、Zoom導入に係る学内の体制を検討するメーリングリストを設置した。さらに、3月31日に、教員からの質問に答えるチーム「Zoomお助け隊」を設置し、メーリングリストを公開して日本語・英語での質問に答える体制を作った。

当初から提起されていたZoomのセキュリティ問題について、本学では、遠隔授業の利便性とセキュリティ確保のバランスを取りながら、試行錯誤のうえで、大学推奨の設定を提示するとともに、学務情報システムを利用してZoomミーティングのIDとパスワードを履修学生に伝達することで、ミーティングのセキュリティを確保することとした。

4月10日(金)には大学院のオリエンテーションを動画とZoomで実施、4月13日(月)には学部のオリエンテーションを動画とZoomで実施し、学生にオンライン授業の進め方を周知した。教員のZoomによるプレミーティングの経験を経て、4月20日(月)に春学期の開始を迎えた。幸い大きな混乱はなく1週間目を終えることができた。

これまでの導入の経緯をみると、教員側で見られた問題として、最初はZoomアカウントのアクティベートの問題、その後はZoomミーティングのスケジュールや開催をめぐる問題、録画記録に関わる問題が提起された。学生側のネット環境が懸念されたが、アンケートの結果、新入生の1割弱が何らかの問題があることが判明した。在校生はおおむね問題がなかった。ネット接続の不安定性は継続した課題として残っている。

もとよりオンライン授業はZoomだけで実施するものではなく、Moodleやメールなどとの組み合わせで行われるべきものである。しかし、最初に挙げた理由でZoomの導入に注力する必要があったし、そうしたことで少なくとも最初の第1週は円滑にオンライン授業を始めることができたと総括してよいであろう。

2018年10月 5日

2018年度秋学期の授業が始まるのにともない、久しぶりにブログの更新を行った。驚いたのは、ブログのシステムがこれまでのMovable TypeからPowerCMSに変更されていたことである。初めて聞いた名前なので不思議に感じたが、調べて見るとアルファサード株式会社という会社がサポートしている実績のあるシステムのようである。見た感じはこれまでのMovable Typeから大きな変更はないが、ブログの本文入力時に行末で自動改行されるなど、これまで気になっていた不具合が改善されている。

さらに調べて見ると、PowerCMSは「MovableTypeの有料拡張パック」のようなものだとの説明があり、合点がいく。であればMovable Typeと見た感じが大きく変わっていないのも道理である。

大学の情報基盤サービスからは夏学期の間に大学の情報基盤システムが更新される旨の案内を受けていたのだが、Movable TypeからPowerCMSへの変更については認識していなかったので驚かされたが、システムが使いやすくなっているのだとすればありがたいことである。

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2018年3月29日

東京外国語大学の公式ウェブサイトが全面的にリニューアルされ、3月27日から公開が始まった。

大きな変更点は、表示する端末の画面に応じてページのサイズが自動的に変わるレスポンシブになったことである。これによりスマホによる表示にも対応できるようになった。また、内容面では、2年前の博士前期課程の改組、今年の博士後期課程の改組、来年の国際日本学部の新設といった大学組織の改編を踏まえて、ウェブサイトの全体構成を全面的に見直したことである。今回のリニューアルで東京外国語大学についての人々の理解がさらに深まることを期待したい。なお、このリニューアルによって青山のウェブページからのリンク先にも変更が生じたので対応をおこなった。

2017年4月 6日

昨年2016年の1月にアナウンスがあったMT5からMT6への以降がようやく実施されることになった。

今年2017年の3月3日にICC(総合情報コラボレーションセンター)からメールがあり、新年度からMT6に移行する旨の連絡があった。移行後の不具合対応のために大幅に時期が遅れたとのことであった。加えて、移行期間中の3月9日から3月末までにアップされた記事は移行後のシステムには反映されないとのことであった。このため、急遽、新学期に向けての最低限の記事をアップして、新年度を待つことにした。

4月6日現在、MT6.0.5が稼働しており、ざっと見たところでは問題はないようである。たまたま今日は今年度の最初の私の授業であったので、さっそく1か月ぶりに記事の更新をおこなうことにした。

今後、少しずつ、MT6で何が変わったのかを検証していきたいと考えている。

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2016年1月22日

本学では総合情報コラボレーションセンター(ICC)がMovable Typeの管理運用をおこなっている。

2016年1月19日付けのICCからのメールで、現在のバージョンMT5.2からMT6への移行をおこなうので、MT6への移行を希望するブログ利用者は移行の申請をおこなってほしいという趣旨の依頼があった。MT5については製品ライフサイクルが終了し、今後は開発元のシックス・アパート社による脆弱性対策を含むサポートが停止するということが今回の移行の理由である。

添付されたスケジュール表によると、しばらくの間はMT5.2とMT6が併存し、MT6へのコンテンツの移行(および必要な修正や更新)が完了した段階で、MT6のみがアクセス可能となり、最終的にはMT5の運用が完全に停止するとのことである。コンテンツ移行の期日は2016年3月11日となっている。

MT6への移行を希望しない場合にはブログが消滅することになるので、私が運用しているブログについてもMT6への移行を申請することにした。MT6への移行については、表示の不具合が発生する可能性があるとも書かれているので、やや不安なところはある。

とはいえ、このウェブサイトを2003年に立ち上げてから13年、ブログ(当時はMT3.2)を2006年に運用するようになってから10年になり、そろそろ全面的なリニューアルが必要とも感じていたので、よい機会ととらえることにしたい。

リニューアルの主な目標としては、第一に、HTMLの部分とブログの部分を統合的に管理できる体制に移行すること、第2に、スマホによるアクセスに対応してデザインのモダン化およびレスポンシブ対応をはかることを念頭においている。MT6には、CMS (Content Management System)としてこれらの目標を達成できる特徴があるようなので、ぜひとも実現に努力してみたい。

2015年5月17日

Moodleについて考えた始めたこともあり、東京外国語大学におけるe-Learningのこれまでの経緯を少し整理してみた。あくまでも、これからのMoodleの使い方を考えるための材料なので、けっして網羅的なものではないことをお断りしておく。

東京外国語大学でe-Learningが最初に取り上げられたのは、2003年以降のことのようである。当時の「東京外国語大学の教育情報化」と題された学生向け冊子の中で、東京外国語大学のe-Learningシステムとして「TUFS e-Learningシステム」と呼ばれるシステムが紹介されている。説明によると、平成15年度(2003年度)文部科学省「特色ある大学教育プログラム」(通称「特色GP」)として採択された「26言語情報リテラシープログラム」の主要な成果である1年生必修授業「情報リテラシー」のために開発されたものである。2005年度の時点で約50の授業で利用されていたらしい。

日本政府がITに本腰を入れて取り組み始めたe-Japan戦略の策定が2001年であるから、おおむねこのような潮流の中で、東京外国語大学でもe-Learningへの取り組みが始まったと言ってよいだろう。

さて、その中味だが、「TUFS e-Learningシステム Type1」と題された教員用マニュアルを見てみると、Moodleでないことは明らかである。当時はMoodleも2002年にようやくバージョン1.0が出たところだったから、まだまだ開発途上だったのだろう(Moodleのバージョンアップの軌跡)。マニュアルによると、教員が自分の講義を登録したうえで、履修生の登録、課題レポートの管理、受講生への連絡、出席管理ができるようになっているので、おおむねMoodleと同様にe-Learningの基本は押さえている印象を受ける。ただ、教員が学籍番号を使って履修者の一括登録ができるところは、現行のMoodleの仕様よりも実は優れている。

その後、2007年以降に作られた「TUFS e-Learningシステム」と題した学生向け冊子を見ると、「掲示板機能」が付加されていることが分かる(Type 2なのかもしれない)。この冊子によると、「TUFS e-Learningシステム」は、2007年度から2012年度まで続いた「世界の『言語・文化・地域』に関する最適化教育プログラム」に引き継がれて運営されていると説明されている。

ところで、ここで興味深いのは、この同じ冊子に、「TUFS e-Learningシステム」とは別に、東京外国語大学の情報コラボレーションセンター(ICC)の方で、Moodleを利用した「ICCStudy」のサービスが提供されており、両者は違うシステムであることに注意を喚起していることである。二つのe-Learningシステムの並立という奇妙な事態がこの時期から始まっていたことが確認できる。なお、この冊子にはMoodleについて「コース管理(授業併用型のネットワークを通じた学習支援や電子フォーラムの開催)が可能なコンテンツ管理システム」と紹介されている。つまりCMS(Course Management System)であるという意味である。

現在運用されているTUFS Moodleは、文部科学省の2013年度(平成25年度)特別経費「学習の可視化・多様化を指向したe-Learning 教育システムの開発と教育の高度化」に基づいて行われている。当初はTUFS Moodle 2013と呼ばれていたようだ。本格的に運用され始めたのは2015年度からということになる。

これにともなって、東京外国語大学の授業用e-LearningシステムはTUFS Moodleに一本化されることになり、ICCStudyは授業には利用されないことになった(従来、ICCStudyにあったコースはTUFS Moodleへの移行が勧告されている。ただし、学術リテラシーなどの一部授業はICCStudyに残るとのこと。)。これについては、ICCのウェブサイトページで告知されている(2015年5月13日)。

以上の経緯を振り返ってみると、大学のe-Learningの運営にあっては、情報基盤を担っている部門(ICTの専門家)、教育プログラムを担っている部門(教員)、そして、教務を担っている部門(事務)の三者の連携が不可欠であり、これらの連携があってはじめて十全なe-Learningの運営が可能だということである。

e-Learningは、教育の内容が特定のICTシステムに組み込まれることを意味している。すなわち、大学として大きなコミットメントが要求されることである。ここで大学の方針がぶれるようなことがあると、そのしわ寄せを受けるのは、教員であり、学生ということになる。このような問題をできるだけ避けるためにも、教員側でのe-Learningについてのリテラシーを高めることが必要だろう。

2015年5月14日

今週の木曜4限「東南アジア古典文化論」からMoodleを全面的に活用することにした。まだ、ブログへの投稿を止めることはしていないが、ブログには講義の概要を載せるだけとし、受講生への配付資料、スライド、課題の提供はMoodleを使うことにした。

教室外学習の機会を増やすことが目的であるが、ブログやメールではなくMoodleを使うことの大きなメリットは、レポート課題の提示から学生による提出物の管理と評価までが一元的かつ確実にできることだろうと予想している。この点が順調に行くようであれば、リレー講義での利用なども検討してよいと考えている。

ところで、Moodleに限らないが、e-Learningの活用を進めるうえで大きなネックになると思われることは、サーバに著作権に関わる資料を蓄積することに対するガイドラインである。

たとえば、一般社団法人日本著作権教育研究会の著作権Q&Aのサイトは、著作権法35条で認められている「授業の過程」について述べている説明のなかで、「校内LANサーバに蓄積すること」は「授業の過程」に該当せずとの判断を示している。

たしかに、漫然と蓄積しても「授業の過程」には該当しないという判断は納得できるが、このようなガイドラインを厳密に適用すると、アクティブラーニングの手段としてのeLearningの活用が大きく制限されるように感じる。文献を読んで何かを書かせるという活動はレポート課題の基本である以上、eLearningでアクティブラーニングを完結させるのであれば、文献の提示が自由にできることが前提になるだろう。

むろん、文献へのアクセスは、授業を履修している学生に制限をかけたうえで、その授業の一環として行われることの保証が条件となるだろう。この条件はMoodleではすでに実現されていることなので、実現は難しくないはずである。ぜひe-Learningが活性化する方向での著作権法の改正が行われることを望みたい。

なお、これとは別の解決策であるが、著作権フリーの教材が質量ともに拡大することも、必要なことであろう。クリエイティブ・コモンズの考え方である。ただ、これはアクセスが制限されたeLearningが普及すると、かえって阻害されるようにも感じている。難しいところである。

■その他の関連するガイドライン
視聴覚教材について
eLearning教材について

2015年4月 9日

今日、東南アジア古典文化論の授業のために、はじめてTUFS Moodle 2015を使ってみた。

今回の作業は「東南アジア古典文化論(春学期・木曜4限)」というコースの立ち上げである。

コースをリクエストして承認されると、新しいコースが開設される。コースが開設されてしまえば、大まかな操作の流れはMovableTypeのようなブログ構築システムと同じ感覚である。以前のバージョンのMoodleに比べると格段に使い勝手がよくなっている。現在のバージョンは2013年4月に導入という記述があるのでMoodle2.4あたりであろう。

とはいえ、Moodleならではの特徴もあるので、これから習熟してみたい。次のステップである履修学生の登録作業も、通常のブログにはない作業である。

参加者が限定できるブログ構築システムにメール一斉送信機能が付いたもの、というのが現時点で得られたMoodle像である。

あと、ログインで閉じた世界のなかで参加者のみが情報を共有するのがMoodle、ログインで閉じた世界はあくまでも管理者だけの舞台裏であって、再構築された表の世界を共有するのが通常のブログという違いがあるようだ。

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2015年4月 8日

FirefoxでMovable Typeを使っているとき、テキストエリアの自動折り返しができないという問題が生じていることに、最近になって気づいた。前からおかしいと感じてはいたのだが、新学期になって頻繁にブログを更新するようになって、問題であることを認識した。

調べてみるとFirefoxのバグらしい。「Movable Type+Firefoxでテキストエリアを自動折り返しするEntryTextareaBrakerプラグイン」という記事がこのバグに触れている。このプラグインはMovable Typeのサーバにインストールしなければならないので、一ユーザにとって解決策ではない。

とはいえ、Firefoxのバグと分かったので、とりあえずChromeに切り替えたところ、まったく問題がないことが確認できた。現在のFirefoxのバージョンは37.0.1だが、1か月以上も既知のバグを放置してバージョンアップしないFirefoxには不満が募る。バグが解決されたら、これまで使い慣れたFirefoxに戻るか、それともChromeを使い続けるか、少し悩ましいところである。

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2015年3月25日

2014年度が終わりに近づいたので、2014年度の「授業関連」の記事を「過去の記録」に移動した。将来の参考のために手順を記録しておくことにした。以前、「2012年度の記録の作成」を記載したが、これはその改訂版である。なお、前回と同様、保存・再構築などの基本操作の記述は省略しているが、保存は各作業が終わった時点で、再構築はすべての作業が終わった時点ですることを原則としてよいだろう。2015年度の終わりが近づき「2015年度の記録」を作るにあたって、このエントリーの内容に若干の改訂をおこなった。(2017-04-08更新)

1.「過去の記録」のカテゴリーの下に「2014年度の記録」のカテゴリーを新規作成。このとき、名前とあわせて説明にも「2014年度の記録」を入力。
2.「2014年度の記録」のカテゴリーの下に「地域基礎」から「出前授業・模擬授業」までのカテゴリーを新規作成。このとき、名前とあわせて説明にも「地域基礎」などのタイトルを入力。
3. 2014年度の「授業関連」のすべての記事のカテゴリーを、それぞれ「2014年度の記録」の下の対応するカテゴリーに変更。具体的にはフィルタでカテゴリーを選択し、該当するものを選択して「記事の一括編集」で変更する。
4.「2014年度の時間割」の記事の内容をコピーしておく。
5.「2014年度の時間割」の記事のカテゴリーを「2014年度の時間割」から「2014年度の記録」に変更。あわせて、公開日を2014年4月1日から2015年3月31日に変更。本文中の表現のなかで「担当する」などを「担当した」などに変更。
6.「2015年度の時間割」のカテゴリーを新規作成。このとき、名前とあわせて説明にも「2015年度の時間割」を入力。
7.「2015年度の時間割」の記事を新規作成し、4.でコピーした内容をペーストする。本文を2015年度の時間割の内容に書き換える。カテゴリーを「2015年度の時間割」のカテゴリーに変更し、公開日を2015年4月1日に設定。
8.「デザイン」の中にある「テンプレート」から「メインページ」を開き、その中の「2014」を「2015」に変更(3か所)。この作業を忘れるとエラーが出るので注意が必要。
9.「2014年度の時間割」の記事の中のリンクを新しいカテゴリー(2.を参照)に修正。
10.「2014年度の時間割」のカテゴリーを削除。

2014年4月14日

MovableTypeにはコメントを受け付ける機能がある。もともとブログ間のコミュニケーションをはかる手段として考案されたものだ。しかし、現時点で1700を超えるコメントが承認待ちとなっているが、これらのすべてが広告などのスパムである。つまり、現実には機能していないと言える。

これまで、コメントとしての本来の機能を期待して、コメントを受け付けていたが(ただし、承認するまでは非公開)、今回、スパムを削除するのにあわせて、コメントは「受け付ける」から「拒否」の設定に変更することにした。

現在では、FacebookやTwitterとの連携が、コメント(あるいはトラックバック)に代わるつなぐ手段となっているようだが、これらについては、まだしばらく様子を見たい。

2014年4月12日

2014年度に入ってブログ「授業関係のお知らせ」の更新の季節がやってきた。いつもなら新年度に入る前に終えている作業だが、今年は3月がやたらに忙しかったため、新学期が始まっても更新ができず、4月の第2週末にようやく作業を行うことができた。主な作業は2013年度の記事を「過去の記録」に移動し、新しく2014年度の記事を記載する場所を作ることである。以前に作った作業手順の記録があるので、かなり効率的に行えた(ただ一部誤りがあったので訂正が必要)。

昨年の更新の時と比べてMovableTypeが5.2.9にバージョンアップされている。インターフェースが現代風になったことが目につくが、それ以上にありがたかったのは、Firefoxで作業をしても記事をカテゴリーにきちんと登録できるようになったことである(昨年の状況)。MovableTypeのバージョンアップのためか、Firefoxのバージョンアップのためかはわからないが、いずれにしても問題が解決したのはよかった。

年度替わりの更新が一段落したら、前から懸案だったトップページのデザインの一新、ブログのメニューの折り畳み化、ウェブページのMovableTypeによる一元的な管理などにも挑戦したいと思っている。

2013年3月 8日

2012年度が終わりに近づいたので、2012年度の「授業関連」の記事を「過去の記録」に移動した。将来の参考のために手順を記録しておくことにした。手順は次のとおりである。なお、保存・再構築などの基本操作の記述は省略している。

1.「過去の記録」のカテゴリーの下に「2012年度の記録」のカテゴリーを新規作成。
2.「2012年度の記録」のカテゴリーの下に「地域基礎」から「出前授業・模擬授業」までのカテゴリーを新規作成。このとき、名前とあわせて説明にも「地域基礎」などのタイトルを入力。
3. 2012年度の「授業関連」の記事のカテゴリーを、それぞれ「2012年度の記録」の下の該当するカテゴリーに変更。
4.「2012年度の時間割」の記事のカテゴリーを、「2012年度の時間割」から「2012年度の記録」に変更。あわせて、公開日を2012年4月1日から2013年3月31日に変更。本文中の表現のなかで「担当する」などを「担当した」などに変更。
5.「2013年度の時間割」のカテゴリーを新規作成。
6.「2013年度の時間割」のカテゴリーの下に「2013年度の時間割」の記事を新規作成。公開日を2013年4月1日にする。
7.「メインページ」のテンプレートの中の「2012」を「2013」に変更(3か所)。
8.「2012年度の時間割」の中のリンクを新しいカテゴリー(2.を参照)に修正。

とくに、7.の作業を忘れるとエラーが出るので注意が必要である。

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2012年10月29日

今月にはいって、映像資料を見せるために授業で使用しているDVD-Rが再生時にエラーを起こすという事例を2回経験した。1回めでは、再生中にある場面に来るとブロックノイズが発生し、やがて映像がまったく再生されなくなった。2回めでは、再生中にある場面に来ると映像が断続的にとぎれる状態がしばらく続いたのち、正常に戻った。

いずれも異なったDVD-Rであるが、1回めの事例はTDKの製品、2回めの事例は太陽誘電の製品である。いずれも国産品で、4、5年前に焼いている。毎年、数回授業で使用しているが、前回まではまったく問題がなかったから、この1年間で問題が発生し始めたということである。

DVD-Rについては漠然と10年以上は大丈夫という思いこみがあった(事実、かつては半永久的に持つと言うような広告があった)ので、驚いて調べると、すでに2008年にDVD-Rの経年劣化についての警告が出ていたことがわかった。

2008年2月9日付けの朝日新聞に「DVDディスク、寿命に格差 数年から「永遠」まで」という記事が掲載されている。これは一般財団法人デジタルコンテンツ協会の『高信頼(長寿命・高セキュリティ)光ディスク媒体の活用システムの開発に関するフィージビリティスタディ報告書』に基づいた報道である。

A Successful Failureのブログ記事「国産品でも10年前のDVD-Rはそろそろ読めなくなる。」に簡潔なまとめが出ている。これによると、国産DVD-Rでも推定寿命が100年のものから10年のものまであること、DVD-R<DVD-RW<DVD-RAMの順番で寿命が長いことがわかる。寿命を短くする要因としては高温度と高湿気が挙げられており、とくに湿気対策が有効なようである。

ともかくDVD-Rの寿命が短くて10年ということであれば、早急に真剣に対策を講じる必要がある。本学では、VHS再生装置の代替ができなくなったことを受けて、視聴覚資料のVHSテープからDVDへのメディア変換を推進しているが、これは一時的な対策に過ぎないということになる。

以下は、中長期的な展望である。

視聴覚資料の保管にあたっては、理想的には、複数メディアに定期的にバックアップを繰り返すことが望ましいのであろう。ただ、デジタルコンテンツの場合にはCPRMなどのコピー防止の仕組みが存在するから、簡単にバックアップできるという訳ではない。また、どんなに長期保存できるメディアであっても、教材という観点から見て、簡便に再生できないのであれば、利用に困ることになる。

一つの解決案は、視聴覚教材はすべてクラウドにあげておき、そこから必要に応じて端末に下ろして再生する、というものである。3Gや4Gの端末であれば、Wi-Fi環境になくても再生が可能であるから、かなり現実的な解決策であるかもしれない。

2012年10月16日

今週になってから、ブログの記事を作成するとき、カテゴリーが登録できないことに気づいた。記事はきちんと公開できるが、カテゴリーは指定されない状態のままである。

何度しても同じ状態なので、検索してみると「Firefox 16とMovableType 5の組み合わせでカテゴリーが登録できない」という記事が見つかった。私が使っている環境はFirefox 16.01とMovableType 5.12である。ためしにInternet Explore 8.0で登録してみると問題なく指定どおりで公開されることがわかった。

とりあえず問題を回避することはできたが、Firefoxを使えないのは残念である。次のバージョンアップでは解決されることを望む。

2012年5月24日

5月24日に学術リテラシーの授業の一環として総合文化コースのガイダンスをおこなった。

この授業で使用したパワーポイントのスライドを、マイクロソフト社のSkyDriveのサービスを使ってブログ上に表示してみた。

SkyDriveは、オンライン・ストレージの一つだが、マイクロソフト社が提供しているだけあって、マイクロソフト社のソフトとは親和性が高い。まずSkyDriveにサインインして無料のIDを取得しておく必要がある。あとは、パワーポイントのファイルをアップして、「公開する」に設定し、自動生成されるリンク用のコードをブログに貼るだけで、ブログ上にサムネイル画像のスライドが表示される。

このサムネイル画像だけでも、クリックすることでスライドが入れ替わるので、十分にプレゼンテーションになるが、スライドのアニメーション効果は表現されない。アニメーション効果を見るためには「プレゼンテーションをフルサイズで表示」をクリックしてやる必要がある。そうするとSkyDriveのサイトに移動し、フルサイズでアニメーション効果付きのプレゼンテーションを閲覧することができる(公開されているスライドを閲覧ためにはSkyDriveのIDは不要である)。

スライドの公開に先立って、スライドの中で使用した、著作権の問題がある画像は削除している。このあたりは、教室内での使用とはことなる注意が必要である。

今回は試行的におこなってみたが、簡便なオープンコースウェア(OpenCourseWare, OCW)の手段としては十分に使えるという感触を得た。

もっとも、現在のOCWで興味深いものは、YouTubeを使った講義の配信なので(たとえばKhan Academy)、いずれはこのような教材を考えてみたい。

2012年5月18日

ブログサイトの更新の一段階として、「過去の記録」のカテゴリーを先週から再編成している。具体的には、ブログを利用し始めた2005年度以降のエントリーについて、各年度のカテゴリーの下に授業科目のカテゴリーを新しく作成し、エントリーのカテゴリーを振り直した。これまでは、各年度のカテゴリーにすべてのエントリーが時間軸に沿って並んでいたが、今回の作業によって、特定の授業科目のエントリーを年度ごとに閲覧することができるようになった。

今回の作業はまだ途中までである。このあと、各年度ごとに時間割を作成し、時間割の授業科目をクリックすることで、その年度のその授業科目がすべて閲覧できるようにする予定である。一応、各年度の時間割は作成したが、実は2012年度の時間割をもとに作成しているため、リンク先が2012年度の授業科目のままである。これを各年度の授業科目にリンクを貼りかえる作業がまだ残っている。5月中には完了させたいと考えている。

今回の作業が完了すれば、これまで以上に使いやすくなるが、一方で、メニュー上の「過去の記録」の表示が長くなる傾向があるので、時間があれば、「過去の記録」がメニュー上で折りたためられるようにしたいと考えている。

2012年4月 4日

ブログサイト「授業関係のお知らせ」の簡単な更新をおこなった。ポイントは以下のとおりである。

1. 新カテゴリー「2011年度の記録」を設け、その下に新たに「地域基礎」以下のサブカテゴリーを作り、昨年度のエントリーをそれぞれのサブカテゴリーに移動した。これまでの「地域基礎」以下のカテゴリーには2012年度のエントリーが入ることになる。この作業は、MovableType5になってカテゴリーの配列と移動が自由にできるようになったため、簡単に完了することができた。

2. カテゴリーの配列が自由にできるようになったことをうけて、それまで配列を決めるためにつけていた頭の4桁の数字をカテゴリー名から削除した。

3. この結果として、トップページに掲載していた各カテゴリーの最新ニュースを表示する部分の配列が混乱したので、表示しないことにした。

4. サイドメニューの「過去のお知らせの記録」部分は、長いばかりで使い勝手が悪いため、表示しないことにした。

5. 新たに「2012年度の時間割」のカテゴリー(一つのエントリーのみからなる)を作り、そこに表示した時間割などの情報がトップページにも反映されるようにした。これまでは時間割などの情報はメインページのテンプレートに直接書き込んでいたため、更新の作業に手間がかかったが、これで大幅に効率的になった。

6. あわせてトップページのURLをQRコードとしてトップページに表示した。QR-Codeの作成にはQRコード無料作成ソフト&活用ツールを利用させてもらった。

以上、全面的なリニューアルには程遠いが、とりあえず新年度の授業を始めるにあたって必要最低限の更新をすませることができた。

2012年4月 2日

いくつかの理由でこのブログを含むウェブサイト全体の全面的リニューアルを考慮している。

第1に、先のエントリーでも述べたように大学のブログのシステムがMovable Type 5.12に更新されたことである。MT 5.12では、ブログの構築だけではなく、ウェブページの制作もおこなうことができる。つまり、動的なブログと静的なウェブを一元的に運用することができる見通しがついたということである。

第2に、本学の組織が2012年度から外国語学部から言語文化学部と国際社会学部の2学部に改編されたことである。この結果、ウェブサイト全体の構成の見直しが必要となってきた。

第3に、HTMLの仕様がHTML5に向けて変わろうとしていることである。まだ2014年に予定されている正式勧告まで間があるが、これまでのXHTML1を見直す時期にきている。

第4に、スマートフォーンやタブレットPCのように、これまで想定されていなかった端末からのアクセスが増加していることである。これらの新しい端末でも見やすくするために、デザインの見直しが必要となってきた。

こういったもらもろの事情があるわけだが、ちょうど来年でウェブサイト立ち上げ10周年になるので、リニューアルの節目としてはちょうどよい機会だと考えている。上にあげた条件を視野にいれながら、大学の教育研究にとってどのようなウェブサイトが求められているのか試行錯誤してみたい。

2011年11月14日

本日2011年11月14日に本学のブログのシステムであるMovable Typeが待望の5.12にアップグレードされた。とりあえずは「ブログ記事の作成」画面が変更されたというのが第一印象である。これまでよりもわかりやすくなっている。機能上の変化についてはこれから探っていきたい。

2011年4月 1日

Movable Type 5.1のベータ版の公開が今年2011年2月になって始まっている。しばらくフォローしていなかったので初めて気づいたが、製品の販売元はSix Apartのままだが、開発の主体はMovabletype.jpに変わっている。オープンソースとして開発されているということである。仕様についてはMovable Type 5 ドキュメントで読むことができる。

これを読むと、複数ブログの管理、複数ユーザー間での権限の分担、カテゴリー名配列のユーザー指定、ファイルの個別管理など、これまで不満に感じていた点が改善されているようである。

年度ごとのファイルの一括アーカイブ化についても、年度ごとのブログを作ってデータを移動することで可能であるように思われる。

本学のブログもぜひMovable Type 5にアップグレードしてもらいたいものである。

2011年3月23日

多言語災害情報支援サイトを立ち上げたところだが、このままでは使いにくいので、トップページとメニュー画面の内容を中心にカスタマイズをおこなった。

とくに今回工夫したのは、「WHAT'S NEW お知らせ」の最新の記事1件がトップページの内容になるようにしたことである。こうすることで、最新のお知らせを簡単に掲示することができるようになった。

具体的には以下のソースをindex.htmlに挿入した。
<MTEntries category="WHAT'S NEW お知らせ" lastn="1">
<h3 class="entry-header"><$MTEntryTitle$></h3>
<p class="entry-footer">
  <span class="post-footers">
     Last Updated: <$MTEntryDate format="%x %X"$>
  </span>
</p>
<div class="entry-content">
  <div class="entry-body">
   <$MTEntryBody$>
  </div>
</div>
</MTEntries>

ソースの表示には《ソースを「そのまま表示する為のHTMLソース」に変換》を利用させていただきました。

また、トップページの下側にtableを使って言語カテゴリーへのリンクをはったので、携帯でアクセスした場合でも見やすくなったと思う。ただし、tableはMovable Typeによって動的に生成する方法がわからなかったので、今回は静的なtableにせざるをえなかった。(調べて見た限りではMT 3.24では無理なようである。)

多言語・多文化教育研究センターのブログからの内容もほぼ引っ越しがすんでいるので、あとはセンターのブログからリンクをはれば、新規ブログへの移行は完了である。

NPOタブマネが地方自治体レベルでの多言語情報の提供を始めているので(Earthquake Information)、センターでは政府レベルを中心に多言語情報の提供をおこなっていく予定である。

2011年3月19日

2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(東北関東大震災)によって甚大な被害が生じました。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。

東京外国語大学の多言語・多文化教育研究センターでは、日本に住む外国人のために、多言語による災害情報の提供を支援している。当初は、センターのブログで情報提供をおこなっていたが、このような目的には不適当なため、あらたに多言語情報提供専用のブログとして「東京外国語大学多言語災害情報支援サイト」(/blog/ts/g/tufs_disaster_information/)を立ち上げた。

このブログの構造のポイントは、トピック別と言語別の二つのカテゴリーで記事を分類することである。また、言語別のカテゴリーの見出しとなる言語名には、英語・原語・日本語の3言語による表記をすることにした。英語表記を最初にもってきたのは、言語名の配列には英語のアルファベット順によるのがもっとも明快と判断したからである。

3月19日現在で使用されている言語は次の17言語である。
Bengali / ????? / ベンガル語
Chinese / 漢語(中文) / 中国語
English / English / 英語
Filipino / Filipino (Tagalog) / フィリピン語(タガログ)
French / francais / フランス語
German / Deutsch / ドイツ語
Indonesian / Bahasa Indonesia / インドネシア語
Italian / Italiano / イタリア語
Japanese / 日本語 / 日本語
Korean / ??? / 韓国語
Persian / ????? / ペルシア語
Portuguese / Portugues / ポルトガル語
Romanian Roman? / ルーマニア語
Russian / русский / ロシア語
Spanish / espanol / スペイン語
Thai / ??????? / タイ語

Vietnamese / Ti?ng Vi?t / ベトナム語

このうちペルシア語は右から左に表記される文字であるが、問題なくカテゴリー名として表示できることがわかった。

三連休を利用して、センターのブログからデータを移し替え、休み明けの3月22日から実際の運用にはいる予定である。

2010年5月13日

2010年5月6日から10日にかけて東京外国語大学の全学情報システムに障害が発生した。連休期間中におこなったシステムのサービス切替作業になんらかのトラブルがあったようだ。現在はおおむね復旧したが、この間、ブログの利用に支障があった。

当初はブログへのアクセスがまったくできなくなった。その後、ブログへのアクセスが回復してからも、ファイル名に漢字とかなを使ったファイルが認識されず、ダウンロードできないという障害がしばらく続いた。

ブログを使うようになってからは、ローカルに残していないデータが増加している。万一、システム側のデータが復旧できないようなことが起きたらどうなるのか、大変に不安に感じさせるできごとだった。データの書き出しは万一の保険として定期的にしておこうと考えた。

また、漢字とかなを使ったファイル名が文字化けして認識できないという今回の障害を見ると、ネット上でのファイル名は英数字のみを使うべきという、昔からの大原則は今でも妥当だ。

ネットは電気・ガス・水道と同じような意味で社会のインフラとなった。それだけにリスク管理の体制をととのえておくことも必要ということを痛感させられた。

2009年10月31日

宗教学《世界に現れる「神」》のリレー講義「インドネシアの神・神々・カミ」の授業で回収したレスポンス・シートの質問・コメントから代表的なものを抽出し、授業関係のページに回答を示した。

その際に、初めての試みとしてYouTubeにアップされているSanghyang Dedariの映像にリンクを張ってみた(ブログのページにリンクを埋め込んだ)。YouTubeの映像に対してリンクを張ることには著作権上のリスクが存在するが、明確な基準は出されていないようである。今回は、Wikipediaのサンヒャン・ドゥダリのページにリンクが張ってあったので、とりあえずは問題が少ないだろうと判断して、同じリンクを張ってみることにした。

リンクを張った映像は以下のものである。

YouTubeには教材として有益な映像が増えている。著作権の問題を回避できるようであれば、リンク集を作ってみることも検討してみたい。

2009年6月12日

デジタル時代のビデオ教材の作成 その1/2」を書いたのが昨年6月のことなので、なんと一年近くが経過したことになる。むろん、好んで放置していたわけではないが、その2がすぐに書けなかったのは、その時点で十分な情報がなかったからである。その後、デジタル放送対応のメディアが一般化し、情報も増えてきたし、私自身が研究室周辺のデジタル機器(とくにHDD/BDレコーダー)の取り扱いにも慣れてきたので、ようやく自分でも納得のいくその2が書けることになった。

テレビ番組の録画という観点からみたとき、デジタル放送とアナログ放送の最大の違いは、デジタル放送にはCPRM(Content Protection for Recordable Media)というコピー制御信号が付加されていることである。CPRMは、2004年4月5日からBSおよび地上波のデジタル放送に導入された。この時点でのCPRMは「コピーワンス」と呼ばれる方式で、1回だけコピーすることが認められていた。1回しかコピーできないことにはユーザー側の不満が多かったため、2008年7月4日からは「ダビング10」という方式に変わり、9回コピー1回ムーブが認められるようになった。

ここで重要なポイントは、「コピーワンス」であろうが「ダビング10」であろうが、CPRMが施された放送番組をデジタルで録画するためには、CPRM対応のレコーダーが必要であり、さらに、DVDで再生するためには、CPRMに対応した録画メディアとCPRMに対応したプレーヤーが必要となるということである。

当然のことだが、VHSテープなどにアナログで録画する場合にはCPRMを気にする必要はない(むろん、DVDでもアナログ録画の場合は同様であるが、VHSテープの録画・再生環境ではデジタルという選択肢がそもそも存在しないので、ある意味気楽である。)。ここでは、あくまでもDVDによる再生を最終的な目標とした、デジタル放送の録画について考えてみたい。また、そのための手順としては、番組をいったんHDD(ハードディスクドライブ)レコーダーにまとめて録画しておき、そこから番組ごとにDVD(Blu-rayも視野にいれる)に保存するという方法を前提としておきたい。

そうすると、CPRMが施されたデジタル放送を録画し、DVDをメディアとするビデオ教材にするためには、以下のポイントをクリアしておく必要がある。

  1. CPRMに対応したHDD・DVDレコーダー
  2. CPRMに対応した記録用DVDメディア
  3. 2.のDVDが再生できる、CPRMに対応したDVDプレーヤー
  4. 2.のDVDが再生できる、CPRMに対応したノートパソコン

教材としての利用を考えると、できるだけ多くの再生機器に対応したDVDメディアであることが望ましい。また、長期的に安定して広く(安価に)供給されるメディアであることも考慮すべき条件であろう。これらの点を考えると、記録用DVDメディアとしてもっとも普及しているDVD-Rが第一候補となる。

ただし、DVD-Rにはひとつ注意すべき点がある。それは、CPRMに対応する記録用DVDメディアとしてはDVD-RWとDVD-RAMの製品化が先に進んだの対して、CPRMに対応するDVD-Rの製品化が遅れたことである。そのため、初期の機種ではCPRM対応のDVD-Rには対応していないものがあるし、CPRM対応のDVD-Rが安く出回りだしたのは最近である。

もう一つは、DVDに対する録画モードにはVideoモードとVideo Recordingモードの2種があるが、このうちCPRMに対応しているのはVRモードだけだということである。

したがって、DVD-Rにデジタル放送を録画して使うためには、上記の1.-4.すべてにおいて、CPRM対応、VRモード対応、DVD-R対応の三つの条件がそろっている必要がある。

また、パソコンについては、ハードが対応しているだけではなく、DVD再生ソフトの方も対応している必要がある。

いずれにせよ、最新の機種であれば問題はないと思われるが、DVD-RによるCPRMへの対応は2004年の冬になるので、この時期前後までの機種を使う場合には注意が必要となる。

長くなったが、結論から言えば、デジタル放送のテレビ番組にはCPRM(Content Protection for Recordable Media)と呼ばれるコピー制限がついており、そのような番組を録画しDVDに保存するためには、CPRMに対応した記録メディア(DVD-Rなど)と機器(HDD/DVDレコーダー)が必要だということである。

この点については、太陽誘電のDVD-Rに付いてきた説明書にうまく整理されているので、掲載しておきたい。当然のことながら、メディアとしてDVD-Rを想定している。

 CPRM対応レコーダーCPRM未対応レコーダー
デジタル放送 録画 ○ ×
 再生 ○ ×
アナログ放送 録画*  ○ ○**
 再生 ○ ○
注)*VRモードで録画した場合は、DVD-RのVRモード未対応機器では再生できない。 **一部の機種では録画できない。

この表をふまえて、あらためて基本を押さえておこう。デジタル放送のテレビ番組はCPRM対応の機器でなければ、録画も再生もできない。したがって、CPRM対応の機器を揃えておくことは最低限の条件となる。デジタル放送に対応していればアナログ放送はまったく問題なしである。

DVD-Rの規格は、DVD-RAMやDVD-RWと比べてCPRMへの対応が遅れていたが、現在はCPRM対応の機器も一般化しているし、メディアも安価なものが販売されようになった。DVD-Rは記録型のDVDとしてはもっとも普及している。こうとなると、デジタル放送の録画においてはDVD-Rは有力な選択肢といえる(これ以外ではDVD-RWであろう)。私自身もこの方向で教材作成をしていきたいと考えている。

すでに述べたように、DVD-Rでデジタル放送を録画する場合はVRモードで録画しなければならない。これは、VRモードしかCPRMに対応していないためらしい。かつては再生専用のDVDプレーヤーがDVD-Videoモードにしか対応していなかったのでVRモードで録画したDVD-Rが再生できないという問題があったのだろう。しかし、VRモード自体がVideo Recordingの名称どおり録画を前提としたモードであって使い勝手はいいし、現在ではVRモードに対応していないDVD再生環境の方が珍しいであろうから、大きな問題とは思えない。

というわけで、パソコン用のDVD再生ソフトを含めて、CPRM対応の録画・再生環境を整えておくという前提条件で、DVD-Rによるテレビ番組の教材化を進める、というのが現時点での結論である。

わかってみれば簡単な結論だが、実は、私の自宅のパナソニック製HDD/DVDレコーダーはDVD-RAMとDVD-Rに対応していて、DVD-RAMの方はCPRMに対応しているが、DVD-Rの方はCPRM未対応なため、HDDに録画したデジタル放送はDVD-RAMでしか持ち出すことができず困っていたのである。要は無理とわかった今では、大学で導入した新しいレコーダー(DVD-RのCPRM対応)で録画することにしている。できないことでも、できない理由がわかっていると、なにやら納得できるものである。

このエントリーを書くにあたっては、家電選び参考所のDVDレコーダーに関する記事が丁寧で分かりやすく大変に参考になった。

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2008年8月19日

インドネシア関連リンク集」のトップページにある説明文を「インドネシアに関連するウェブサイトを集めたリンク集です。」から「インドネシアに関連するウェブ上の情報リソースを集めたリンク集です。」に変更した。

このリンク集の趣旨は、インドネシア関連のウェブサイトの紹介ではなく、インドネシア関連の情報リソースの紹介であるから、考えてみれば最初からこうしておけばよかったと感じている。

実際の運用にあたっては、リンクを張るとき、原則として、可能な限りウェブサイトのトップページにリンクを張ることにしているが、必要に応じてサイト内の特定ページにリンクを張ることもある、ということである。トップページに張る理由は、その方がメンテナンスの上で楽だということにつきる。先方のサイト内でのページ構成の変化に応じていちいちリンクを張り直す手間が省けるからである。

しかし、トップページにリンクが張れるのは、サイト自体が関連するテーマに特化している場合に限られており、実際にはそうでない場合の方が多い。たとえば、CIAのネット版The World Factbookはよく使われている情報リソースだが、インドネシア関連リンク集の観点から言えば、トップページではなくインドネシアについてのページにリンクを張るのが実際的であることは明白である。

結局のところ、ウェブサイトというのも、ウェブ上の情報リソースの「一つの」まとまり方にすぎないのであって、それ以上でも以下でもない、と考えるのが妥当であろう。

なお、かつてトップページ以外のページにリンクを張ること(ディープ・リンク)の是非について議論があったものだが、ブログが主流となった現在では過去の議論となったと言ってよいだろう。ブログ上の情報はエントリー(実質的にはページ)単位で完結するように設計されているから、原理的に、ブログ間のリンクは「トップページ以外のページにリンクを張ること」がデフォルトになるからである。トラックバックはその典型である。

結局、根幹に存在するのはリンクによって結ばれた無数のハイパーテキストのみであり、テキストを結ぶリンク自体には「上」もなければ「ディープ」もない、ということになる。

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2008年8月17日

「2003年度の記録」のカテゴリーを設け、「2003年度の授業」のページを作成し、ここから、既存の「2003年度授業科目概要」にリンクをはった。ブログを使って授業に関する情報・知見を蓄積するという当初の方針にしたがったままであるが、これで、過去の授業に関するすべてのウェブページに対して、ブログの方から直接アクセスができるようになった。

ブログからは過去の各年度の「授業のお知らせ」にリンクをはっていたのだが、2003年度については、年度途中から着任したということもあり、「授業科目概要」は作っていたが、「お知らせ」のページは作っていなかったために、ブログからリンクがはられないままだった。

今回は、各年度の「授業のお知らせ」だけではなく「授業科目概要」に対してもリンクを張ることにしたので、ようやく2003年度の授業関係の情報に対してもブログから直接アクセスができるようになった。

情報をどのように構造化するか、という基本的な考え方が、サイトの使い勝手に影響することをあらためて感じさせられた。

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2008年6月29日

今回はデジタル時代の教育方法論ということで、ブログではないがデジタル時代のビデオ教材の作成について考えてみたい。

テレビ放送がアナログからデジタルに急速に移行しつつある。アナログテレビ放送は2011年7月14日までに終了することが決まっており(総務省のお知らせを参照)、この時点で地上波のテレビ放送はデジタル放送のみとなる(いわゆる「地デジ」)。実際にはすでに地上波のデジタル放送は始まっているし、衛星放送もデジタルに移行する。つまり、テレビ放送がすべてデジタルになる日があと3年後に迫っているわけだ。

このような状況で大学教員として気になるのは、テレビ放送の番組を録画して教材を作成するという作業がどうなるかということである。

テレビ番組は視聴覚教材としてもっとも簡単で便利なものだ。著作権法でも、教材としてテレビ番組を録画し、教室で上映することは認められている(著作権情報センターの解説を参照)。

古きよき時代にはビデオテープ(VHS)に録画し、ビデオデッキで再生し、テレビあるいはプロジェクターで上映していたわけだが、最近ではDVDに保存し、DVDプレーヤあるいノートパソコンで再生することが普通になっている。記録メディアとしてのテープに対するDVDのメリットは明らかだが、簡単におさらいをしておこう。

1. DVDはテープと比べて物理的に小さくかさばらない。これは多数の視聴覚教材を扱う場合には無視できない要素である。
2. DVDはテープとちがってランダムアクセスが可能である。テープの場合、再生のたびに巻き戻しが必要だし、番組の途中から見たいときの頭出しも簡単でない。DVDを使えばこういった煩わしさから解放される。
3. DVDはノートパソコンがあれば再生できる。このため、まず、テープに比べて機動性が高い。テレビが置いてある場所であれば、ケーブルがあれば上映が可能である。また、ある映像の一場面をキャプチャして教材に使うと言った二次的な利用が楽である(たとえばPowerDVDといったDVD再生ソフトにはキャプチャ機能がついている)。
4. 物理的にヘッドがメディアに接触するテープと比べて、DVDは使用を繰り返しても劣化の心配が少ない。もっともDVDだからといって半永久的にもつわけではなく、粗悪品は論外として、DVD-Rで10年程度と言われている(DVDの寿命についての日経BPの記事を参照)。

記録メディアとしてのDVDにもデメリットが存在する。たとえば、DVD-R/-RW/-RAMなど複数の規格が存在することから生じるコンパチビリティの問題などだが、それらはすでに論じられていることなので、ここでは、あまり注意が払われていないように思われる、デジタル放送の録画にともなう問題について考えてみたい。

その2に続く)

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2008年1月 7日

これまでのリンク集に代えて、本学のブログ・システムを使った新しいリンク集を立ち上げた。この「授業のお知らせ」ブログと同じスタイルとフィールを維持しつつ、リンク集に特化したブログ・サイトである。インドネシア語専攻に関連するリンク集であるところは、従来のリンク集と変わらない。

大まかな構想ができていたので、ほぼ一日で使える段階になった。あとは、旧リンク集のデータをこちらに移し替えることと、細かな調整をおこなうだけである。

ところで、私のウェブサイトではこれまでリンク集をずっと実験的に運営してきた。というのは、リンク集のように頻繁に更新するページこそ、静的なHTMLではなく、より動的なシステムを使って運用をおこなう方が理にかなっていると考えていたが、なかなかその方法が見つからなかったからである。

リンク集が頻繁に更新される理由を考えてみると、以下の要因をあげることができるだろう。
1. 新しいウェブサイトやブログサイト(以下、ウェブサイトと言う)が絶え間なく出現すること。
2. それまでリンクを張っていたウェブサイトが別のURLに移動すること。
3. それまでリンクを張っていたウェブサイトが消失したり、あるいは、更新が止まって利用に値しなくなったりすること。
4. 新しい傾向のウェブサイトの出現で、リンクのカテゴリー区分に変更が必要になること。
5. 利用する側の興味や関心が変化したため、リンクのカテゴリー区分に変更が必要になること。

したがって、リンク集を構築するサイトに求められることは、リンクの設定、変更、削除が簡単にでき、かつ、カテゴリー区分の変更が簡単にできることである。

実はこれだけの条件であれば、既存のブログ・サイトでも十分に対応できる。私自身もいくつかの関心領域にかかわるウェブサイトを記録するためにエキサイト・ブログを利用している。

しかし、このままではリンク集として使うわけには不十分である。というのは、ブログは基本的にエントリーごとに管理されているので、リンク集に欠かせない一覧性に欠けているからである。

一つのエントリーに複数のリンクをリスト的に並べ、カテゴリーごとに違ったエントリーを作ってみることも考えてみたが、これでは、一つ一つのリンクを動的に管理することができない。たとえば、複数のリンクを別のカテゴリーに移動したいといった場面では、そうとうめんどうなことになってしまう。

そうこうしているうちに思いついた方法は、1エントリー1リンクにしたうえで、カテゴリーごとのページとして表示してやればよいということである。このときポイントとなるのは、一つのエントリーをできる限りシンプルにして、表示の上では単なるリンクにしか見えないようにすることである。具体的には、リンクの名称とリンクの説明の2行程度におさえてやれば十分に実用となるであろう。

気が付いてみれば簡単と言う意味ではコロンブスの卵であった。要は、ブログ・システムを、データベースを運用するためのインターフェースと考えて、カスタマイズしてやるわけである。ようやく理想に近いリンク集が作れそうだ。

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2008年1月 4日

なかのひとが提供しているアクセス解析ツールを使ってみる。これは、アクセス元の位置が地図で表示されるというもの。男女比・年齢を推測するという興味深い機能もある。

アクセス解析

続いて、Ninja Toolsが提供しているアクセス解析ツールを使ってみる。こちらはなかのひとのツールよりも高機能だが、広告バナーがはいる。




2007年12月17日

シックス・アパート社の案内によれば、2008年1月にMovable Type 4が発売される。現在、本学のブログ・システムでも使われているMovable Type 3.34と比べて、大幅に機能が強化される見通しだ。

これまで、私も、本学のブログ・システムの改善すべき点をいくつか指摘したが、そのほぼすべてが、今回のバージョンアップで解決されているようである。実際、3と4の違いを比較してみると、いかにこれまでのバージョンが不便であったかがわかる。

第1に、複数のユーザが役割ごとに異なる権限をもって一つのブログを管理できるようになった。ブログ全体を管理するユーザとは別に、記事を投稿するだけのユーザを置くことができるので、一つのブログを共同して管理することが楽になる。

第2に、ブログの記事データ全体をエクスポートできるようになった。これまでバックアップが事実上不可能だったという問題も解消するし、特定のブログ・システムに「囲い込まれる」という不安も無くなる。

第3に、ファイル・マネージャー機能が付加された。Movable Type 3では、写真などのファイルを一度アップロードしてしまうと、FTPを使ってサーバにアクセスしないかぎり、削除することもできないという基本的な欠点があったが、ファイル・マネージャー機能によって、ブログ上のすべてのファイルを一元的に管理できるようになる。

第4に、ウェブページ作成機能が付加された。これによって、動的なページは簡単に作れるが、静的なウェブページの作成はかえって難しいという、ブログ特有の弱点が解消される。

要するに、シックス・アパート社の案内でも強調されているように、これまでのブログ作成のソフトからコンテンツ管理システム(Contents Management System)に進化したということである。

この他にも、迷惑コメント・迷惑トラックバックに対する自動フィルタリング機能をつけた点も評価できる。このブログを立ち上げた2006年9月から1年2か月になるが、この間、いただいたコメントは1件だけ。それに対して、迷惑トラックバックは無数に来ている。もともとシックス・アパートが開発したトラックバックは、ブログ間の相互交流を促す仕組みとして考案されたわけだが、実際には、一部の有名ブログ・サイトを別にすれば、十分に機能していないのが現状ではないだろうか(ちなみに、Add-on Program 多言語・多文化社会論のブログでは、最近、コメント・トラックバック不可に設定を変更したところである)。

シックス・アパートはMovable Typeをいい方向に改良する努力を積み重ねている。あとは、アクセスのための認証機能と、1年ごとにまとめてバックナンバー化するアーカイブ機能を付けてもらえれば、現時点で私が考える理想的な(大学の授業用)ブログの機能はすべて達成される。Movable Type 5に期待するところが大きい。もっとも、その前に、本学のブログ・サイトもすみやかにバージョンアップしてもらいたいものである

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2007年11月26日

WEB制作のTKDが提供している無料パーツを使ってブログパーツの設置に挑戦してみた。このサイトにはブログパーツ.comからリンクが張られている。

設置の仕方は思いのほかに簡単だった。サイトからパーツのファイルをダウンロードし、ブログのサーバにアップする。次に、設置したいところに指定されたHTMLコードを挿入する。このとき、ファイルへのパスを書き込む必要があるが、これはアップするときに表示されるので問題なし。基本的にはこれだけの作業で設置が完了である。ちょっとした驚きだった。








2007年3月17日

「過去の記録」というカテゴリーを新しく作成し、その下に「2006年度」というサブ・カテゴリーを作成した。そして、この中に、2006年度の授業関係のエントリーをすべて移動した。これによって、2007年度からのエントリーが、旧年度のエントリーと紛れないようになった。今後も、年度の変わり目ごとに年度のサブ・カテゴリーを作成する予定である。

作業自体は、エントリーを作成したあと、該当するエントリーのカテゴリーを変更するだけである。MovableType3.34になってから、エントリーの一括編集画面が用意されたので、今回の作業はきわめて容易だった。

ただし、エントリーを授業別のカテゴリーから移動することによって、何の授業についてのエントリーであるかが分からなくなってしまうので、各エントリーのタイトルを少し修正し、移動後もタイトルから何の授業についてのエントリーであるかが判別できるようにした(例「2月9日 【読解の授業】)。この点は、これから作成するエントリーについても注意しておくべき点である。

ブログは、時系列、月別、カテゴリー別にエントリーを配列するように設計されているが、年度別の配列という考え方は、組み込まれていない。今回の作業はこの問題を簡便に解決する方法ではあるが、理想的なものではない。年度ごとに全体の内容が自動的に更新できるような、大学教育に特化したブログのシステムが強く望まれる。

2007年2月21日

東京外国語大学のサーバにインストールされているMovableTypeが3.34にバージョンアップされた。現時点では最新のバージョンである。

2006年11月21日

ブログを扱ってみて感じたことは、現存するブログの仕様、たとえばMovableType、は最大公約数的なユーザを満足させる仕様であって、特定の分野に特化したユーザ集団のニーズを満足させるにはほど遠いということだ。ブログの仕様が限定されているから、使っていないが、ブログの仕様が拡大することによって、ブログが使える道具となるような状況というのは、まだまだたくさんあるように思う。

たとえば、こんな使い方がある。私の学生の一人がフィールドワークの記録をブログで行っている。初めて聞かされたときには、驚いたが(邪道という人もいるだろうが)、考えてみれば、日々の活動をパソコンで記録している研究者は、若い人であれば、もう大多数であろう。ネットにつながる環境でパソコンを使っている研究者であれば、そこから、ブログにフィールドワークの記録をするところまでは、ほんの一歩である。もともとログを書くための道具なのだから、ブログと日々のフィールドの記録をすることには親和性がある。

ネットにつながる環境でしか使えないが、他方で、万一パソコンが壊れても、データがサーバに残っているというのも、付加価値的なメリットだろう。

ちょっとした手書きの図とか、ノートに張っておきたい資料なども、デジカメで撮って、ブログ上にアップしてしまえば、すべてのデータの一元的な管理が可能だ。メモ帳代わりにデジカメを使うということも、すでに多くの研究者にとっては当たり前になっているはずだから、これも問題はない。ビデオでさえも、SDカードに記録できるモデルを使えば、即パソコン経由でブログにアップできる。

ここでジレンマなのは、こうして記録したフィールドワークの記録は、誰にでも公開できる性質のものではない、ということである。しかし、現在のブログの仕様では、公開しないと、時系列で表示できない。これでは、データの整理が困難である。ここで欲しいのは、閲覧者を制限する機能である。また、ブログを使えば、フィールドワークの記録が、指導教員や同僚とも共有でき、ただちに、助言をもらったり、共同でデータの分析をおこなったりすることも、できそうだが、このためにも、閲覧者を制限する機能が不可欠となる。

ブログは発展途上の仕様である。どの仕様がベストかは、ユーザのニーズによって決まり、唯一の正解はない。しかし、あるユーザ集団にとって有益な仕様を作り出すことができたら、それなりにmarketableなブログになることは、容易に想像できる。

2006年11月16日

シックスアパートのサイトには、Blog on Businessというタイトルで、ブログの応用事例の紹介がおこなわれている。その中に、大学での活用事例が紹介されている。たとえば、

1. 青山学院大学国際政治経済学部の事例
2. 中部大学・経営情報学部経営情報学科の事例

1の事例は、学部広報の発展形である。いくつかのブログを組み合わせて、ウェブ上に広報を作るというアイデアである。従来の広報のような情報発信型と、教員の意見発信型を組み合わせているのが特徴。実際の運用の状況は同学部SIPEC BLOGの案内ページから見ることができる。

2の事例は、一つのゼミを対象としたブログである。事例では工学系の使い方をしているが、ゼミ生のレポートや論文を公開して、ゼミの中で共有するという発想は使えそうだ。

2006年11月15日

ブログの使い方について、前から気になっていたこととして、ある個人にとって、ひとつのブログでは足るはずがない、ということがある。

たしかに、ブログには、カテゴリーに分けてエントリーを自動的に分類する機能がある。しかし、たとえば、個人の趣味にかかわるカテゴリーと、仕事にかかわるカテゴリーとでは、たいていの場合、ひとつのブログにうまくおさまりきらないだろう。

要するに、一人の個人には複数の顔があるという基本的な事実が厳然として存在するということである。そのそれぞれについて、ウェブ上で情報発信をするとなれば、当然、複数のサイトが必要になる。このことは、htmlをしこしこと書き込んで作っていたウェブサイトでも同様に言えることなのだが、ウェブサイトの場合、作成と維持の労力が大きいことから、自ずと、一つのサイトのテーマを絞り込まざるを得なかったように思う。しかし、ブログの場合は、このような抑制があまり利いていないように思われる。その背景には、あまりにも投稿が簡単にでき、しかも、カテゴリー分けという機能があるために、なんでもかんでも書き込んでおけばブログが勝手に仕分けてくれるという(一面では安易な)依存意識がうまれやすいことがあるだろう。

しかし、より根本的な問題は、ブログによる個人情報の発信という側面が強調されるあまり、その個人のプロフィールに含まれている複数性という側面が十分に認識されていなかったことにあると思われる。会社のサーバ上で走るブログに載せた記事が元で社員が解雇された例を最近よく耳にするのも、根元的には、ひとつのサイトですべての用を足すことはできない、というウェブによる情報発信のあり方を表しているのだろう。

ひとつのサイトでは足らない、しかし、複数のサイトを運営する労力はかけられない、このジレンマも、大学のサーバでブログが広まらない要因の一つだろう。大学のサーバである以上、教育や研究という公的部分が前面にでざるを得ないし、私的な部分はひっこめざるをえない。うまくいきそうな分野として思い浮かぶのは、映画の鑑賞と表象文化の分析といった、趣味と研究が幸福に調和できそうな分野ぐらいだろうか。

2006年11月 9日

今回、これまで気になっていた部分を大幅に手直しした。主なポイントは、上段のいわゆるパンくずリストをウェブ本体のスタイルにあわせたこと、アーカイブ関連のページをすべて2コラム形式に統一したこと、トップページの構成を変えて、中心部分に、カテゴリー別に最新3エントリーのタイトルを載せるようにしたこと、これにともなって、サイドバーの内容を見直し、最新のエントリーやリンクを削除して、単純にしたこと、などである。

CSSの書き方が前よりもわかってきたことが役に立った。授業関係お知らせのブログとしては、まだ微調整の必要はあるが、一応、この段階で完成としたい。

2006年11月 7日

本学が提供するMovableTypeによるブログの活用法についてなんどか検討してみたが、行き着いた結論を述べてみたい。

ちなみに、はてなでは大学でのブログの活用について参考になる議論がおこなわれている。コミュニティ形成の困難さ、認証の必要性、など共通した問題提起がある。

私自身の考えは以下の5項目にまとめてみた。

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2006年11月 3日

ブログに手直しを加えてみた。今回の手直しでは、ウェブサイトとの一体性をさらに強めること(タイトルからブログを削除した)、授業関連の内容に焦点をおくこと(研究のカテゴリーを削除)、カテゴリーの配列を本来意図していた配列にすること(別のエントリーで説明した方法を使っている)、などがポイントである。まだ、不満足なところはあるが、ブログとウェブサイトとの間をシームレスにつなぎ、ウェブサイト内の授業関係のお知らせ部分を分担させるという最大のポイントは達成されたと思う。研究のカテゴリーについては、後日あらためて充実を図るつもりだが、更新頻度が高くないこと、定型化が難しいことを考えると、ことさらにブログを使わなくてもよいだろうと考えている。ようするに、htmlでこつこつと書くこととブログを使うことは当分の間は共存していくだろう、というのが現時点での見通しである。

前編では、大学のブログが十分に活用されていない要因を分析してみた。後編では、活用されるための方策について考えてみたい。

むろん、前編で述べた個別的な不具合を解消することも必要なのだが、それ以前に考えておかなければならない、もっと基本的な問題があるように思われる。それは、そもそも何のためにブログというシステムを使うのかという問題である。

大学のブログを使う目的は、すでに前編で述べた。問題は、その目的を達成するために、利用者はブログというシステムに何を期待しているのか、ということである。この期待が満たされない限り、利用者はブログを継続して利用しようと言う気にはならないであろう。

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システム・メニューの情報によると本学のMovableTypeシステムには73のブログが作られている。ブログ上のページに以下のリストを打ち込んでやると、このシステム上のブログの名称、説明、リンクが表示されるので、ざっと見てみたのだが、ほとんどが試験的に作られたものばかりで、実際に利用されているのはほんの一握りである。

<MTBlogs>
<a href="<$MTBlogURL$>"><$MTBlogName$></a><br />
<$MTBlogDescription$><br />
</MTBlogs>
ブログと言えば、ネット上では十分に認知されたテクノロジーだし、試験的にでもブログを作ってみようという人は、それなりの期待をもって(強制的にではなく)ブログを開設したと予想されるのだが、なぜブログは十分に活用されていないのだろうか。

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2006年10月28日

MovableTypeの使い勝手で誰もが気になる問題のひとつは、カテゴリーのリストを作るとき、カテゴリーを任意の順序で表示できないことであろう。そのままではASCIIコードの順序に表示されるから、たとえば、「教育」「研究」「その他」というカテゴリーを作ったとすると「その他」が一番最初に表示されてしまう。

どうすればよいだろうか。

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2006年10月24日

私がかかわっている多言語・多文化教育研究センターがおこなっている教育プログラム関係の情報提供をおこなうためのブログを立ちあげた。この中でいくつかわかったことがある。

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2006年10月19日

ブログの改造をおこなった。基本的な目標は、1)ウェブサイトと色の使い方を同じにし、一体感を醸成する、2)サイドバーの見出しの名称を、ブログの内容にあったものに変更する、3)ウェブサイトへのリンクをはる、といったことである。サイトの幅の変更まで手が回らなかったが、とりあえず上記の3つの目標は達成できた。

今回の改造で、ブログの仕組みの基本(少なくともMovableTypeの場合)が少し分かってきた。

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2006年10月14日

ブログの特徴について考えてみる。とくに、これまでhtmlでしこしこと書いてきたウェブページとの違いである。

本学のブログは、MovableTypeというシステムを使っている。ウェブ上で投稿したエントリーは自動的に整形されて、ウェブ上に表示される。ウェブサイトの場合は、ローカルのパソコン上でエディタで書いたファイルを、ftpでサーバにアップロードして、ウェブ上に表示させている。結果的に表示されるものは、cssでスタイルを与えられたxhtmlファイルである。それでは、どこが違うのか?

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2006年9月28日

ブログを開設した。大学によるIT基盤整備を利用させてもらっている。これまで作ってきたウェブサイトの方は、情報ポータル的な性格が強く、静的な情報発信となっていた。ブログではインタラクティブな動的な情報交流を念頭に置いている。また、ウェブサイトよりも幾分パーソナルな感じにしようと思っている。

内容的には、大きく教育と研究の2分野とする。とくに、教育については、2学期からの授業との連携ができることを期待している。授業は毎週進展していくうえに、学生との対話で進んでいくから、ネット上でのバックアップには、通常のウェブサイトよりもブログの方が優れているだろうと予想している。ただ、時間と労力をどこまでがさけるかがポイントだろう。少しずつ試行錯誤しながら進めてみたいと思う。

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