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東南アジア古典文化論

2009年2月 5日

今日は2学期最後の授業です。期末レポートを提出してもらいました。

今週は、インドネシアのボロブドゥール寺院の壁画に描かれた仏伝とジャータカをビデオで見てもらったあと、「兎本生」を例にとって、ジャータカの説明をおこないました。

そのあと、ジャータカの物語を密教的に解釈した14世紀のジャワの物語『スタソーマ』を紹介して、講義を終了しました。受講生のみなさん、お疲れ様でした。

■今週の配付資料
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2009年1月29日

今週は、先週に続いて、ビルマの写本に描かれた仏伝図をもとに、仏陀の生涯の物語(仏伝)をシッダールタ王子が出家したところから見ていきました。

そのあと、配付資料にしたがって、一仏主義の上座仏教と多仏主義の大乗仏教におけるブッダやボサツの概念の違い、上座仏教における仏伝とジャータカ(本生物語)の性格を説明しました。

次回は、インドネシアのボロブドゥール寺院の壁画に描かれた仏伝とジャータカをビデオで見てもらったあと、「兎本生」を例にとって、ジャータカの説明をおこなう予定です。

■今週の配付資料
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(このほかに、パーリ語ジャータカに収録された兎本生の日本語訳(第316話)、ボロブドゥール寺院の浮き彫りに描かれた兎本生の写真(第1回廊欄楯上段第23-25面)、玄奘『大唐西域記』に記載された兎本生の日本語訳(巻7バラナシ国)、『今昔物語集』に収録された兎本生のテキスト(巻5第13話)を資料として配付しました。)

2009年1月22日

今週から東南アジアの仏伝とジャータカについて説明をします。今日は、仏教の基本を説明したあと、ビルマの写本に描かれた仏伝図をもとに、仏陀の生涯の物語(仏伝)を見ていきました。シッダールタ王子が出家したところで時間切れになったので、次回は、この続きから見てます。

冬休みの宿題のレポートを返却し、内容のポイントについて説明をしました。

■今週の配付資料
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2009年1月15日

今日は、今年最初の授業となります。まず、冬休みの課題を提出してもらいました。今日提出できない人は、来週月曜日夕方6時まで633にて受け付けることにします。

そのあと、来年から続いて、ピーター・ブルックの映画版マハーバーラタのガトートカチャの死の場面から最後まで鑑賞しました。

続いて、インドネシアのジャワの人形影絵芝居(ワヤン・クリ)の一部とジャワの宮廷舞踊をビデオで見てもらいました。人形影絵芝居の演目は「アルジュナ・ウィワーハ」と呼ばれるもので、マハーバーラタ第3編の中で描かれたアルジャナの冒険のエピソードを一つの独立した物語に仕立てたものです。宮廷舞踊の演目は「ブクサン・スリカンディ・スロデワティ」と呼ばれるもので、マハーバーラタ第4編の女戦士スリカンディ(原作ではシンカンディー)の戦いを踊りにしたもので、大変に優雅な戦いの踊りです。

このように、人口の9割近くがイスラーム化しても、マハーバーラタに由来する物語はインドネシア人、とくにジャワ人のあいだでは、自分たちの伝統文化の一部として受け継がれています。

次回からは、東南アジアの仏伝とジャータカについて説明をします。

2学期の期末レポートの課題を出しました。2月5日(木)の最後の授業時間中に提出してください。

■期末レポート課題(下からダウンロードできます)
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2008年12月11日

今日は、今年最後の授業となります。ピーター・ブルックの映画版マハーバーラタの続きを鑑賞しました。有名なバガヴァットギーターのエピソードも今日見た部分の一部にありました。今日は、ガトートカチャの死の場面まで進みました。次回はこの続きから鑑賞します。

冬休みの課題を出しました。年明けの1月15日の授業時に提出してください。

■冬休み課題(下からダウンロードできます)
課題をダウンロード (112KB, PDF)
別紙テキストをダウンロード (816KB, PDF)

それでは、よいお年を迎えてください。

2008年12月 4日

今日は、最初に、先週提出してもらった小レポート#1を返却し、物語とテキストの区別の重要性について説明を付け加えました。冬休み前に小レポート#2の課題を出す予定です。

このあと、先週に続いて『マハーバーラタ』のビデオを見てもらいました。長大な物語を3時間で語るので、かなり省略があります。鑑賞の流れを妨げない程度に、ところどころ解説をいれました。

今日は、「森林編」でアルジュナがヒマラヤ山中で修行に励んでいる場面の始まりまで見ることができました。来週はこの続きから始めます。

2008年11月27日

今週は、外語祭後の最初の講義です。最初に、著作権の「同一性保持権」の考え方が、古典的作品には当てはまらないことを説明しました。続いて、マハーバーラタについての資料を配付し、登場人物の関係、物語の概要を説明しました。

そのあと、ビデオでマハーバーラタを見てもらいました。Peter Brookの1989年の映画Tha Mahabharataの前半を見てもらいました。これはピーター・ブルックが演劇として上演したものを映画化した作品です。多国籍キャストによるシンプルな様式で、「人類の偉大な物語」を描ききっています。

この作品については、以下のウェブページが参考になります。
Internet Movie Databse: The Mahabharata
THE MAHABHARATA: a film by Peter Brook
THE MAHABHARATA: A Family Chart (人間関係を写真入りで整理しています)

3時間のビデオなので、今週を含めて3週かけて見ていく予定です。今週は最初のイントロだけを見ました。次回はこの続きから見ていきます。

外語祭の前に課題を出しておいた第1回小レポートを提出してもらいました。

■今週の配付資料(下からダウンロードできます)
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2008年11月13日

今週は、ビデオを使ってタイのラーマキエン、バリのケチャに見られるラーマ物語を紹介しました。

次週は、外語祭のため1回休講です。次回は11月27日に、物語の「同一性」の問題に続いて、マハーバーラタについての講義から始めます。マハーバーラタの登場人物一覧を配付したので、来週までに人物の関係図を作ってきておいてください。

■今週の配付資料(下からダウンロードできます)
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今週は、第1回小レポートの課題を出しています。欠席した人は下の案内をよく読んで、その指示にしたがってください。
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東南アジア古典文化論(青山 亨)第1回小レポート課題「ラーマーヤナ」

形式:A4判用紙に横書き800字以内。上部にレポート題目(上記)、氏名、学生番号を明記。
提出:2008年11月27日(木)授業時間中。
評価:平常点に加算。
課題:以下の指示にしたがって英語の電子版の参考文献を読んでレポートを作成する。

1) 学内のパソコンから次のサイトにアクセスしてください:
http://www.tufs.ac.jp/common/library/local/online/ondb-j.html

2) Gale Virtual Reference Libraryの「接続」をクリックし、Gale Virtual Reference Libraryの検索画面に入ってください。

3) 検索ボックス(Findの右の箱)に半角英字で「Ramayana」と入力し、Searchボタンをクリックしてください。

4) 検索結果が表示されたら、最初の検索結果「1. R?m?yana. Velcheru Rao.」をクリックし、宗教百科事典のR?m?yanaについての論文を表示してください。なお、右上の翻訳語の欄からJapaneseを選び、Translateボタンをクリックすると日本語訳が表示されます(機械翻訳なので参考程度に)。

5) この文章を読んで次の設問に答えてください:
現在、標準的なラーマーヤナのテキストとみなされているのは、ヴァールミーキ作とされているサンスクリット語の7巻本のラーマーヤナである。この論文を読んで、現存するラーマーヤナがどのような経緯で成立したのか、また、そのなかでヴァールミーキがどのような役割をになっているのかを説明しなさい。

2008年11月 6日

今週は、最初に登場人物の関係について確認したあと、インドネシアのプランバナン寺院の浮き彫りに見られるラーマ物語を基本的な資料とし、ラーマ王子の物語の展開を追いました。続いて、現代の芸能におけるラーマ物語の表現についても少しふれました。

最後に、「古典」における「同一性保持」の問題についても考えてもらう予定でしたが、時間がたりなかったので、来週にまわします。

同一性保持の問題については以下を参考にしました。
中川譲「クリエイティブコモンズ」『Web担当者Forum』インプレスR&D 2007年2月1日
Wikipedia「おふくろさん騒動」

来週は、続いて現代のバリ島やタイの芸能に見られるラーマ物語について講義する予定です。

2008年10月30日

今週は、先週に続き、ヴィシュヌの10アヴァターラ(転生)について説明しました。ラーマとクリシュナは第7番めと第8番めの転生にあたります。

そのあと、ラーマ王子を主人公とする物語(ラーマーヤナの名で知られる)を題材に取り上げて、テクストと物語の関係、ナラティブ論の基本を説明しました。

今週は、ラーマ物語の登場人物一覧とあらすじを配付しましたので、次回までにあらすじをしっかりと頭にいれておくようにしてください。

■今週の配付資料(下からダウンロードできます)
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2008年10月23日

今週は、ヒンドゥー教の主神であるシヴァ、ヴィシュヌ、ブラフマーについて説明した後、「インド的時間・歴史観」について説明しました。とくに、クリタ・ユガ、トレーター・ユガ、ドヴァーパラ・ユガ、カリ・ユガからなる宇宙時間観は大事ですから、よく理解しておいてください。

次回は、各ユガに現れるヴィシュヌの化身についての残りを説明し、ラーマーヤナの説明に進みます。

■今週の配付資料(下からダウンロードできます)
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2008年10月16日

先週は休講でしたので今週が第2回となります。「インド的世界観」について講義し、贍部州、須弥山、六道などの基本的概念について解説しました。なお、今日配付した資料は、サンスクリットのローマ字表記が不完全でしたので、訂正版を下からダウンロードできるようにしておきました。

先週休講の代わりとなる課題レポートを提出してもらいました。

■今週の配付資料(訂正版)(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (376KB, PDF)

2008年10月 2日

今日は、「ジャワ古典文化論」の第1回でした。授業の概要を説明したあと、東南アジアのさまざまな地域の宗教的様相を示す写真を見て、東南アジアの文化の多様性について考えてもらいました。

次回は、青山が海外出張のため休講となります。レポート課題を出しましたので、再来週10月16日の授業時に提出してください。提出をもって出席とします。

2学期からは教室が326に変更されています。ご注意ください。

■今週の配付資料(下からダウンロードできます)
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■今週の課題(下からダウンロードできます)。10月16日に提出してください。
ファイルをダウンロード (DOC, 35KB)

2008年7月17日

今週は1学期最後の授業となります。配布資料にもとづき、最初に各自に作業をしてもらい、そのあと全員で検討をおこなって1学期の授業の総括をおこないました。

期末レポートを提出してもらいました。今日提出できなかった人は来週の木曜日までに633に提出してください。

■今週の配付資料(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (207KB, PDF)

2008年7月10日

今週は、まず、先週ビデオで紹介したアンコール・ワットの構造について、プリントを配って復習しました。第1回廊の浮き彫りに見られる「乳海攪拌」、ラーマーヤナ、マハーバーラタについては2学期に詳しく取り扱います。

そのあと、ビデオ『NHK スペシャル ブッダ 大いなる旅路 第4回 タイの僧院にて~生きている仏教~』(1998年放送)を見てもらいながら、課題のワークシートに記入してもらいました。ワークシートは授業のあとで、提出してもらいました。

続いて、スライドを使って東南アジアへの上座仏教の伝播について概略を説明しました。最初期には、小乗・大乗の区別無くインドから東南アジアへ仏教が広がったこと、その後、「小乗」系の仏教のなかでパーリ語聖典を奉じて特殊化した上座仏教は生き残ったこと、大乗仏教はヒンドゥー教と共存しながら島嶼部では15世紀、大陸部でも13世紀まで残ったこと、に着目しました。

次週は「インド化」についてのまとめをおこないます。期末レポートは授業後に提出してください。

■今週の配付資料「アンコール・ワット」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (136KB, PDF)

2008年7月 3日

今日は、TBSのアンコールのビデオの後編(TBS世界遺産2000年5月7日放送)とディスカバリー・チャンネルのアンコールのビデオを見てもらいました。ディスカバリー・チャンネルのビデオが、アンコールの滅亡にモンゴルが直接関わったように描いているのは誤りです。タイとカンボジアの関係はもっと東南アジア地域の文脈で理解する必要があるでしょう。


期末レポートの課題を発表しました。

次回は、13世紀以降、東南アジア大陸部に広がった上座仏教について講義をおこないます。

■期末レポートの課題(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (91KB, PDF)
■期末レポート用の参考論文は下のアドレスからアクセスできます。
東京外国語大学学術成果コレクション (PDF)

2008年6月26日

今日の授業では、カンボジアのアンコール遺跡について解説しました。最初にプリントで概要を紹介し、続いてビデオでアンコール(TBS世界遺産2000年4月30日放送)の映像を見てもらいました。来週は、アンコールの後編(TBS世界遺産2000年5月7日放送)とディスカバリー・チャンネルのアンコールのビデオを見てもらう予定です。

期末レポートの課題は来週発表します。

■今日の配布資料「アンコール」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (157KB, PDF)

2008年6月19日

今日の授業では、インドネシアのヒンドゥー教遺跡群チャンディ・プランバナンについて解説しました。最初にスライドで概要を紹介し、続いてビデオでプランバナン(TBS世界遺産2000年7月2日)の映像を見てもらいました。

提出してもらった密教についてのレポートを返却しました。期末レポートの課題は来週発表する予定です。

次回は、東南アジアのもう一つのヒンドゥー教遺跡であるアンコール・ワットについて紹介する予定です。

■今日の配布資料(簡略版)「プランバナン」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (318KB, PDF)

2008年6月12日

【古典文化論】 6月5日

今日の講義は、先週に引き続きボロブドゥールについてです。

最初に、先週上映したビデオの残りの部分を見てもらいました。そのあと、スライドを使って、ボロブドゥールの構造と意味について解説をおこないました。最後に、ボロブドゥールの浮き彫りをイラストで再現して説明してくれているビデオを見てもらいました。

ここまでの説明で、ボロブドゥールは、初期仏教(小乗仏教)、大乗仏教、密教のいずれの立場をも満足させる、仏教百科事典的な性格をもっていることが明らかになったと思います。

なお、先週配ったプリント「ボロブドゥール」にミスプリがあったので、訂正をしておきます。現在アップしてあるファイルは修正済みです。

【誤】
円壇上ストゥーパの仏像は毘盧舎那仏(Vairocana)で印相は転法輪印
第4回廊主壁上の仏龕の四方の仏像は釈迦牟尼仏(??kyamuni)で印相は説法印(vitarka)
【正】
円壇上ストゥーパの仏像は釈迦牟尼仏(??kyamuni)で印相は転法輪印
第4回廊主壁上の仏龕の四方の仏像は毘盧舎那仏(Vairocana)で印相は説法印(vitarka)

密教についての宿題は来週、返却します。

2008年6月 5日

今日の講義は、先週に引き続きインドのヒンドゥー教と仏教の発達について年表の空欄を埋めながら解説をし、密教の出現まで進みました。

そのあと、世界文化遺産のボロブドゥールについてのビデオを見てもらいました。残念ながら、最後の部分は時間切れとなったので、来週はこのビデオの続きと、ボロブドゥールについてのさらに詳しい説明をおこないます。

密教についての論考の要旨を書いてもらう宿題を回収しました。

■今日の配布資料「ボロブドゥール」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード(290KB, PDF)

■参考資料「ボロブドゥールとプランバナン」が必要な人は青山研究室まで。

2008年5月29日

今日は、漢籍や日本の史書に記録された仏教伝来の記事を読み、仏教が伝来したときの現地社会の反応や仏教受容に際して王権が果たした役割について検討しました。

そのあと、インドのヒンドゥー教と仏教の発達について年表の空欄を埋めながら解説をしました。今日は大乗仏教の出現まで進みました。次回は、その続きから年表の解説を進め、そのあと、東南アジアにおける仏教やヒンドゥー教の寺院の事例を見ていきたいと思います。

提出してもらったIndianizationについての論文の要旨を返却しました。

■今日の配付資料「インドにおけるヒンドゥー教と仏教の発達」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (353KB, PDF)


今日は宿題があります。
・大学のパソコンから以下にアクセス:
http://www.tufs.ac.jp/common/library/local/online/ondb-j.html
・Gale Virtual Reference Libraryに接続
・Basic Searchの枠に「Tantric Buddhism」と入力し検索。ヒットしたリストから以下のリンクをクリック:
Buddhism, Schools of: Tantric Ritual Schools of Buddhism [First Edition]. Alex Wayman. Encyclopedia of Religion. Ed. Lindsay Jones. Vol. 2. 2nd ed. Detroit: Macmillan Reference USA, 2005. p1214-1221.
(必要ならView PDF pagesをクリックしてPDFページを表示し、プリントアウト)
・この論文のInfluence in Time and Placeの節(p.1214-1215)を読み、8世紀以降、密教(Buddhist Tantrism)の歴史のなかでどのような発展があったのか、とくにインドからインド外にどのように展開したかに焦点をおいて、600字以内の日本語に要約してください(翻訳である必要はない)。来週の授業時間中に提出。

・興味のある人は論文全編を読んだうえで、以下の論文も参考にしてください。
Buddhism, Schools of: Tantric Ritual Schools of Buddhism [Further Considerations]. Matthew T. Kapstein. Encyclopedia of Religion. Ed. Lindsay Jones. Vol. 2. 2nd ed. Detroit: Macmillan Reference USA, 2005. p1221-1222.

論文に出てくる専門用語については、以下に説明を付けておきました。

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2008年5月22日

今日の講義は、東南アジアのインド化に関連して、東南アジアにおける初期王権の成立の過程を、日本の状況と比較しながら、検討しました。次回は、東南アジアにおける仏教の伝播の状況に少しふれたあと、インドにおけるヒンドゥー教と仏教の発展の歴史の概略を説明する予定です。

Indianizationについての論考の要旨を書いてもらう宿題を回収しました。

■今日の配布資料「東南アジアの初期インド型王権」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (317KB, PDF)

2008年5月15日

今日の講義は、東南アジアのインド化について、主としてインド側の状況から説明しました。次回は、東南アジア側の状況についてさらに詳しく説明する予定です。

「東南アジアの文化の歴史年表」を返却しました。提出した人は平常点に加算されます。受け取っていない人は来週の授業時間中に申し出てください。

今週は宿題があります。以下のとおりです。

・大学のパソコンから以下にアクセス:
http://www.tufs.ac.jp/common/library/local/online/ondb-j.html
Gale Virtual Reference Libraryに接続
・Basic Searchの枠に「Indianization」と入力し検索。ヒットしたリストから以下のリンクをクリック:
Hinduism in Southeast Asia. Vasudha Narayanan. Encyclopedia of Religion. Ed. Lindsay Jones. Vol. 6. 2nd ed. Detroit: Macmillan Reference USA, 2005. p4009-4014.
(必要ならView PDF pagesをクリックしてPDFページを表示し、プリントアウト)
・この論文の中のIndianizationについて議論をおこなっている部分(p.4010)を読み、800字以内の日本語に要約してください。とくに、現代の東南アジアにおいて古典インド文化の影響がもっとも残っている分野があきらかにまとめてください。来週の授業時間中に提出。

■今日の配布資料「インド化」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード(PDF 304KB)

2008年5月 8日

今週から教室を326から少し広い115に変更しました。

今日の講義は、東南アジアの基層文化としての精霊信仰について説明しました。基層文化自体の研究は困難ですが、現在の東南アジア文化に重層的に埋め込まれている文化要素を掘り起こしたり、17世紀頃のスペイン人のフィリピン社会の記録を読むことによって、ある程度の推測は可能です。スライドを使って、イバン人、バリ人、ビルマ人、ラオ人の事例は日本社会の事例を紹介しました。

来週からは、東南アジアのインド化について講義をおこないます。

「東南アジアの文化の歴史年表」を回収しました。今日提出できなかった人は青山研究室に持ってきてください。

■今日の配布資料「東南アジアの基層文化:精霊信仰」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (PDF 245KB)

2008年5月 2日

木曜日4限のアジア文化論II「東南アジア古典文化論」を326教室で開講していましたが、教室が狭いようなので次回5月8日から115教室に変更します。ご注意ください。

最初に、先週見たビデオに対するコメントシートから代表的なコメントを拾い上げて検討しました。イスラームのイメージとしては「スルタン」の存在、インドのイメージとしては権力の象徴としての日傘、土着(ジャワ)的なイメージとしては山の神に対する供物の奉納などが挙げられていました。このように、イスラーム教徒が多数をしめる社会においても文化の重層的な並立が見られるところに東南アジアの文化の特徴があります。

次に、「東南アジアの文化の歴史年表」を配布し、まず、最初の週に見た東南アジアの文化的イメージの写真を年表の中に配列してもらいました。そのあと、東南アジアの文化の歴史をいくつかのブロックに分けて説明しました。

この歴史年表は来週までに完成させて、授業のときに提出してください。

2008年4月24日

今日は、予想以上に受講生が増えたり、新しいプロジェクタの使い勝手が分からなかったりで、資料の配付やビデオの上映に支障があり、申し訳ありません。

東南アジアの文化が多様であることは、前回の授業で知ってもらいましたが、今日の授業では、インドネシアのジョグジャカルタを例に取って、一つの地域を取り上げてみても、そこある文化が重層的であることを知ってもらいました。

使用した教材はビデオ「アジアの古都:ジョグジャカルタ」です。インドネシアは人口の88%がムスリムである国ですが、ジョグジャカルタの文化はイスラームだけで理解ができるものではありません。

このビデオを見ながら、イスラーム的であると思ったところ、イスラームというよりはインド的(ヒンドゥー的、仏教的)であると思ったところ、イスラームというよりは土着的であると思ったところをメモしてもらい、授業後に提出してもらいました。

来週、このメモを返却して、それをもとに議論をしたあと、東南アジアの歴史の枠組みについて考えてみます。配付資料「東南アジアの文化の歴史年表」と「東南アジアのイメージ」を使いますから、忘れずに持参してください。

■今日の配布資料「東南アジアの文化の歴史年表」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (PDF 69KB)

2008年4月17日

今日は東南アジア古典文化論の最初の授業を行いました。社会人の方も科目等履修生として参加され、多人数となりましたが、来週の履修登録が終われば少し落ち着くと思います。

今日は、東南アジアの多様性を感じてもらうために、東南アジアのいろいろな地域の文化や歴史にかかわるイメージをスライド見てもらい、どこの何かを推測してもらいました。自分の専攻語の国や地域のイメージでも分からないことが多かったようです。いわんや専攻語以外の国や地域についてはなおさら分かりにくいと思います。それほど東南アジアは多様性に富んでいるわけですが、その一方で、多くの国や地域が共有する「古典文化」があります。この授業では1学期と2学期を通して、東南アジアの古典文化を学んでいきます。

■今日の配付資料「イントロダクション」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (PDF 156KB)

          

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