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2017年12月21日

【4年次対象ゼミ】

今週は、Fさん、Iさん、Kさんの3人の提出前最終報告をしてもらいました。全員が卒論完成に向かっておおむね順調に進んでいることを確認しました。内容とフォーマットについてコメントをするために、今日提出した卒論のファイルを送ってもらうことにしました。

今年のゼミは今週で最後です。卒論・卒研の提出は1月5日(金)と1月9日(火)の2日間です。手落ちのないようしっかりと準備をしてください。

それでは、実りのある冬休みを過ごし、よい新年を迎えてください。

【3年次対象ゼミ】

今週は、Fさんに第9章「歴史の天使」の書評報告をおこなってもらいました。

国民国家という概念において国家は特定の人間に属さない「非人格的な国家」であるがゆえに他の民族によって模倣されたように、革命やナショナリズムもまた、他の民族によって、「特許をかけることのできない発明」のように模倣されたことを確認しました。

冷戦終結の時点では「歴史の終わり」とさえ言われましたが、現実はそうではないことを明らかにしました。アンダーソンが第9章の最後に引用したベンヤミンの「歴史の天使」は今こそ深い意味を持つように感じられます。

ベンヤミンの「歴史の天使」についてはゼミでは十分に説明ができなかったので、こちらの論評など参考にしてください。

今年のゼミは今週で終わりです。来年は、1月11日に卒論・卒研の構想についての第2回中間報告をしてもらう予定です。卒論・卒研の現時点での研究計画・進捗状況についてA4判1枚にまとめて報告してくだい。また、報告のファイルは青山に送付してください。1月18日のワードの使い方講習の材料にさせてもらいます。

あわせて、冬休みにはカズオ・イシグロの作品を一つ読んで、感想文を作成し、年明けのゼミのときに提出してください。これもA4判1枚です。

それではよい新年を迎えてください。

2017年12月14日

【4年次対象ゼミ】

今週はIさんとSさんの卒論と卒研の中間報告をしてもらいました。

Sさんの卒研はナレーションが入ったことで、完成に近づいてきました。次回は、最後に追加する5分程度の部分を報告してもらうことにしました。

Iさんの卒論も図や表が入って、完成に近づいていることを確認しました。

次回は、全員の提出前最終報告をしてもらう予定です。

【3年次対象ゼミ】

今週は、前回12月7日前々回11月30日に提示した課題について検討しました。

ナショナリズムと人種主義の違いについてのアンダーソンの主張は十分に明らかになったと思います。なお、訳文の「ナショナリズムが歴史的運命の言語で考える」は、原文に即して「ナショナリズムが歴史的運命という見地から考える」と訳すと分かりやすいことが分かりました。1945年8月17日に独立を宣言したという歴史的事件が国民国家インドネシアの成立に重要な意味を持っていることを例として挙げておきます。

国民は言語によって想像された共同体であるがゆえに「国民は同時に開かれかつ閉ざされたもの」である例として、英語を学ぶことで国民国家イギリスの一員となった日系イギリス人作家のカズオ・イシグロを挙げておきます。

最後に、「こうした言葉で、スワルディは、...人種主義的運命論そのものの土台を突き崩した」については、インドネシアを植民地として支配するオランダが、オランダのフランスからの独立記念日を祝うようインドネシア人に要求することの矛盾を突いていることが明らかになりました。

今回は、卒論作成に役立つワードの機能について説明する時間がなかったので、今後のゼミの時間を使って行うことにします。

次回の12月21日には、Fさんに第9章「歴史の天使」の書評報告をおこなってもらう予定です。

なお、来年になってから、1月11日か1月18日のいずれかで、卒論・卒研の構想について第2回の中間報告をしてもらう予定なので、卒論・卒研の構想についてA4判1枚にまとめおいてください。

あわせて、冬休みにはカズオ・イシグロの作品を一つ読んで、感想文を作成してください。年明けのゼミで発表してもらう予定です。

2017年12月 9日

【一般】

多文化社会専門職機構による第2回多文化社会実践研究フォーラム 「多文化社会を支える連携・ネットワーク―多様な『外国人』の受入れと共生について考える」が以下のように開催されます。青山も副代表理事として参加しています。関心のある方の参加をお待ちしています(定員があるので事前の申し込みが必要です)。

  • 日時: 2017年12月9日(土)13:30~17:40(受付:13:00~13:30)
  • 場所: 早稲田大学戸山キャンパス・34号館453教室(受付・全体会)(アクセス
  • 定員: 150人(先着順、要事前申込)
  • 参加費: 2,000円(交流会参加費を含む)

プログラムの詳細および申し込みは多文化社会専門職機構のウェブページをご覧ください。

2017年12月 7日

【4年次対象ゼミ】

今週はKさんの卒論制作の中間報告をしてもらいました。今回は、インドネシア語資料の中から日本語の訳語が不明なものについて検討しました。ただし、インドネシア語資料を日本語に訳すだけでは卒論の本文にはならないので、資料の中から要点を抽出し、自分の言葉で書くことが必要となることを確認しました。

次回はIさんとSさんの卒論・卒研制作の中間報告をしてもらう予定です。

【3年次対象ゼミ】

今週はMさんに第7章「最後の波」の書評報告をおこなってもらい、内容の検討をおこないました。

インドネシアでは民族間、宗教間の対立や抗争があったにもかかわらず、一つの国民国家として維持されてきたこと、その要因の一つとして、植民地期に行政的巡礼圏が形成されていたことが挙げられることを確認しました。

報告者から出された2番目の疑問(p.193, 「こうした言葉で、スワルディは、...人種主義的運命論そのものの土台を突き崩した。」については検討する時間がとれなかったので、次回に検討したいと思います。

次回の12月14日には、この疑問点の検討と、前回に提示した課題(11月30日付けブログ記事参照)について検討したあと、青山の方で、卒論作成に役立つワードの機能について説明することにします。

次々回の12月21日には、Fさんに第9章「歴史の天使」の書評報告をおこなってもらう予定です。

なお、来年になってからの2回(1月11日と1月18日)では、卒論・卒研の構想について第2回の中間報告をしてもらう予定なので、卒論・卒研の構想についてA4判1枚にまとめおいてください。

2017年12月 2日

【一般】

12月2日(土)と3日(日)に神田外語大学にて以下のとおり東南アジア学会第98回研究大会が開催されます。その中で、3日に開かれる共通シンポジウム「基礎教養の対象としての東南アジア」に青山も総合司会として参加します。非会員の方も無料で参加できます。関心のある方はぜひご参加ください。

東南アジア学会第98回研究大会

日時:2017年12月2日(土)12:50~18:00・3日(日)9:20-16:00
会場:神田外語大学(〒261-0014 千葉県千葉市美浜区若葉1-4-1) 交通アクセス 
非会員の方も予約不要・入場無料で参加できます。

研究大会については第98回研究大会プログラムをごらんください。

共通シンポジウム 「基礎教養の対象としての東南アジア」

日時:2017年12月3日(日)9時20分~16時
会場:神田外語大学 3-301教室
総合司会:青山亨(東京外国語大学)

プログラム

9:20-9:50 趣旨説明
桃木至朗(大阪大学)

9:50-10:40 報告1(高校側から)
「中学・高校の教育の中での東南アジア~世界史Bを中心に~」福本淳(神奈川・栄光学園)

10:40-11:30 報告2(大学1-外国語・国際系)
「上智大学における東南アジア教育―総合グローバル学部(FGS)の取り組みを中心に」根本敬(上智大学)

11:30-12:20 報告3(大学2-総合大学の人文・社会系) 「大阪大学の東南アジア教育」
菅原由美(大阪大学)・池田一人(大阪大学)

12:20-13:40 昼食休憩 (神田外語大のレストラン「食神」(懇親会会場)が土・日も11時から2時まで営業しています。こちらで昼食していただくことも可能です。 http://www.kandagaigo.ac.jp/kuis/facilities/cafe/shokujin/)

13:40-14:00 コメント1(高校側から)
穴井友知(大阪・北野高校)

14:00-14:20 コメント2(大学側から)
上田信(立教大学)

14:20-16:00 総合討論

          

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