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2008年6月29日

【ブログについて】

今回はデジタル時代の教育方法論ということで、ブログではないがデジタル時代のビデオ教材の作成について考えてみたい。

テレビ放送がアナログからデジタルに急速に移行しつつある。アナログテレビ放送は2011年7月14日までに終了することが決まっており(総務省のお知らせを参照)、この時点で地上波のテレビ放送はデジタル放送のみとなる(いわゆる「地デジ」)。実際にはすでに地上波のデジタル放送は始まっているし、衛星放送もデジタルに移行する。つまり、テレビ放送がすべてデジタルになる日があと3年後に迫っているわけだ。

このような状況で大学教員として気になるのは、テレビ放送の番組を録画して教材を作成するという作業がどうなるかということである。

テレビ番組は視聴覚教材としてもっとも簡単で便利なものだ。著作権法でも、教材としてテレビ番組を録画し、教室で上映することは認められている(著作権情報センターの解説を参照)。

古きよき時代にはビデオテープ(VHS)に録画し、ビデオデッキで再生し、テレビあるいはプロジェクターで上映していたわけだが、最近ではDVDに保存し、DVDプレーヤあるいノートパソコンで再生することが普通になっている。記録メディアとしてのテープに対するDVDのメリットは明らかだが、簡単におさらいをしておこう。

1. DVDはテープと比べて物理的に小さくかさばらない。これは多数の視聴覚教材を扱う場合には無視できない要素である。
2. DVDはテープとちがってランダムアクセスが可能である。テープの場合、再生のたびに巻き戻しが必要だし、番組の途中から見たいときの頭出しも簡単でない。DVDを使えばこういった煩わしさから解放される。
3. DVDはノートパソコンがあれば再生できる。このため、まず、テープに比べて機動性が高い。テレビが置いてある場所であれば、ケーブルがあれば上映が可能である。また、ある映像の一場面をキャプチャして教材に使うと言った二次的な利用が楽である(たとえばPowerDVDといったDVD再生ソフトにはキャプチャ機能がついている)。
4. 物理的にヘッドがメディアに接触するテープと比べて、DVDは使用を繰り返しても劣化の心配が少ない。もっともDVDだからといって半永久的にもつわけではなく、粗悪品は論外として、DVD-Rで10年程度と言われている(DVDの寿命についての日経BPの記事を参照)。

記録メディアとしてのDVDにもデメリットが存在する。たとえば、DVD-R/-RW/-RAMなど複数の規格が存在することから生じるコンパチビリティの問題などだが、それらはすでに論じられていることなので、ここでは、あまり注意が払われていないように思われる、デジタル放送の録画にともなう問題について考えてみたい。

その2に続く)

【追記】
ノートパソコンでDVDを再生するためには、一定の性能をもったパソコンであることと、DVD再生のためのソフトがインストールされていることが必要条件になる。パソコンの性能としては、CPUのクロック数が1GHz以上あれば快適に再生できるとのことである。おおむね2004年以降発売のノートパソコンが該当する。DVD再生ソフトとしてはPowerDVDとWinDVDの2種が有名である。これらの情報については「DVD Video鑑賞に必要なスペックとDVD Playerソフト」が参考になる。

2008年6月27日

【地域基礎】

今週と来週の2回にわたって、インドネシア映画『ビューティフル・デイズ』(Ada Apa dengan Cinta?、インドネシア語、日本語字幕付き、112分)を鑑賞します。監督はルディ・スジャルウォですが、プロデューサーのミラ・レスマナとリリ・リザの方向性が強く感じられる作品です。主演は、ディアン・サストロワルドヨとニコラス・サプトラです。

物語は、女子高校生チンタとその仲間たちをめぐる学園青春もので、首都ジャカルタの都市中間層の日常生活を描いておりインドネシアのヒット曲を巧みに取り込んでいるのが特徴です。2002年に公開されると観客動員数200万人以上というインドネシア映画史上最大のヒット作となり、2005年には日本でもミニ・シアターで一般公開されました。原題は「チンタに何があったのか?」の意味です。チンタはインドネシア語で「愛」の意味なので、「愛ちゃんどうしたの?」といった感じのタイトルです。

映画の公式サイトは無くなりましたが、映画情報サイト(ムービーネットCinema Topics Online)で作品に関する情報を得ることができます。また、インドネシアで発行されている日本語新聞「じゃかるた新聞」にも主演のディアン・サストロワルドヨへのインタビュー日本公開が決まった事情についての記事が載っています。

リレー講義「表象としての映画:インドネシア」と重なっていますが、リレー講義の方を受けている学生は一人しかいないので、例年通り地域基礎でも鑑賞することにしました。

今日は最初の約60分を鑑賞しました。この続き約50分は来週鑑賞します。

2008年6月26日

【東南アジア古典文化論】

今日の授業では、カンボジアのアンコール遺跡について解説しました。最初にプリントで概要を紹介し、続いてビデオでアンコール(TBS世界遺産2000年4月30日放送)の映像を見てもらいました。来週は、アンコールの後編(TBS世界遺産2000年5月7日放送)とディスカバリー・チャンネルのアンコールのビデオを見てもらう予定です。

期末レポートの課題は来週発表します。

■今日の配布資料「アンコール」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (157KB, PDF)

【リレー講義】

今週と来週の2回にわたって、インドネシア映画『ビューティフル・デイズ』(Ada Apa dengan Cinta?、インドネシア語、日本語字幕付き、112分)を鑑賞します。ルディ・スジャルウォ監督作品。ディアン・サストロワルドヨ、ニコラス・サプトラ主演。

女子高校生チンタとその仲間たちをめぐる学園青春ものです。主人公がギターの伴奏にあわせて詩を朗読する場面は印象的です。首都ジャカルタの都市中間層の日常生活を描いておりインドネシアのヒット曲を巧みに取り込んでいるのが特徴です。2002年に公開されると観客動員数200万人以上というインドネシア映画史上最大のヒット作となり、2005年には日本でもミニ・シアターで一般公開されました。原題は「チンタに何があったのか?」の意味です。チンタはインドネシア語で「愛」の意味なので、「愛ちゃんどうしたの?」といった感じのタイトルです。

映画の公式サイトは無くなりましたが、映画情報サイト(ムービーネットCinema Topics Online)で作品に関する情報を得ることができます。また、インドネシアで発行されている日本語新聞「じゃかるた新聞」にも主演のディアン・サストロワルドヨへのインタビュー日本公開が決まった事情についての記事が載っています。

授業にあたっては、配付資料とレスポンス・シートを配りますから、指示にしたがってください。

■配付資料とレスポンスシート(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (400KB, PDF)

【追加】
ニコラス・サプトラへのインタビューが産経新聞ウェブサイトに載っています。
プロデューサーのミラ・レスマナへのインタビューが在インドネシア日本大使館のウェブサイトに載っています。

2008年6月25日

【インドネシア語読解】

今週のBBCニュースは、先週できなかったアフマディヤについてのニュースです。

文中には以下の略語が出てきます。注意してください。
DPR Dewan Perwakilan Rakyat 国会
SKB Surat Keputusan Bersama 合同決定書(複数の大臣による合同の決定を通達する文書)

次の文の構造に気を付けてください。

Mereka bisa dituntut melakukan penodaan agama dengan ancaman hukuman maksimal 5 tahun penjara
ここでdituntutというのは「起訴される」と言う意味です。melakukan penodaan agama(宗教に対する冒涜をおこなう)の部分は起訴の理由で、dengan ancaman hukuman maksimal 5 tahun penjara(最長5年の懲役の罰則でもって)の部分が起訴された場合の罰則を示しています。したがって、全体で「彼らは、宗教に対する冒涜をおこなったという理由で、最長5年の懲役の罰則でもって起訴されるかもしれない。」という意味になります。

次回は5班の担当です。

テキストは第4章第5パラグラフの途中(...gedung "Buitenzorg" di kota Bogor)まで進みました。

次の文の構造に気を付けてください。

Puncak dari kepindahan penduduk itu adalah ketika Gubernur Jendral van Imhoff memberi contoh dengan mendirikan gedung "Buitenzorg" di kota Bogor.
Puncak dari kepindahan penduduk ituが主語、adalah ketika...以下が述語で、「住民の移動の頂点は、...したときのことであった。」という意味になります。A dari Bのdariが「Bから」ではなく「BのA」の意味であることにも注意してください。dengan mendirikan gedungは、「...することによって」を意味するdengan+動詞の構文で、「建物を建てることによって(手本を示した)」という意味になります。Buitenzorg(バイテンゾルフ)というのはオランダ語で「憂いが無い」という意味で、日本では「無憂宮」と訳されているドイツのサン・スーシ宮殿にならって命名したものとされます。したがって、全体で「住民の移動が頂点に達したのは、ファン・イムホフ総督がボゴールの町にバイテンゾルフの建物を建てることで、お手本を示したときのことであった。」と訳せます。「住民の移動の頂点は」を「住民の移動が頂点に達したのは」と訳すのは、日本語は一般に名詞表現よりも動詞表現を好むことを配慮した結果です。

次週は、この続きから進みます。また、再来週には、第1回小テストのあと進んだ範囲を対象に第2回小テストをおこなう予定です。

2008年6月24日

【大学院】

アーサー・クラインマン「第二章オリエンテーション(Ⅱ)-文化、ヘルス・ケア・システム、臨床リアリティー-」
アーサー・クラインマン『臨床人類学:文化のなかの病者と治療者』弘文堂.1992.pp.25-75
■第二章。2008年6月24日。

2008年6月23日

【3年次対象ゼミ】

今日の授業は、総合文化研究所(422)で開催する第1回イスラーム文化表象科研研究会への参加をもって出席としました。研究発表は荒このみ先生の「マルコムXの精神的遺産」です。研究会の詳細はこちらの記事を見てください。

次回は通例の授業をおこないます。

【一般】

基盤研究(B)『地球規模における「イスラーム」表象の宗教的・文化的総合研究』の2008年度第1回研究会を以下のとおり開催します。

メンバー以外の方、学生・院生にも公開していますので、ふるってご参加ください。

■日時:208年6月23日(月)午後4時30分から6時30分まで
■場所:東京外国語大学総合文化研究所(422)
■発表者:
荒このみ(東京外国語大学外国語学部)
「マルコムXの精神的遺産」
■報告は6時までとし、そのあと30分ほど本年度の研究計画について打ち合わせをおこないます。

islam-kaken-20080623.png

【一般】

今年2008年が日本インドネシア国交樹立50周年であることを記念して、日本とインドネシアが共同して記念切手「国際文通グリーティング(日本インドネシア国交樹立50周年)」を6月23日に発行します。

ボロブドゥールやプランバナンがデザインの題材に選ばれています。インドネシア側でも対応した切手が発行される予定です。詳しくは日本郵便のウェブページをご覧ください。

http://www.post.japanpost.jp/img/kitte_hagaki/stamp/tokusyu/2008/h200623_seet1.gif

2008年6月20日

【地域基礎】

今日は、まず、インドネシアの州名についての小テストをおこないました。

そのあと、スライドを使ってインドネシアの歴史と日本について解説をおこないました。

2008年6月19日

【東南アジア古典文化論】

今日の授業では、インドネシアのヒンドゥー教遺跡群チャンディ・プランバナンについて解説しました。最初にスライドで概要を紹介し、続いてビデオでプランバナン(TBS世界遺産2000年7月2日)の映像を見てもらいました。

提出してもらった密教についてのレポートを返却しました。期末レポートの課題は来週発表する予定です。

次回は、東南アジアのもう一つのヒンドゥー教遺跡であるアンコール・ワットについて紹介する予定です。

■今日の配布資料(簡略版)「プランバナン」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (318KB, PDF)

2008年6月18日

【インドネシア語読解】

今週は送ってもらったテキストのコピーの準備ができなかったのでBBCニュースはお休みです。今週のニュースは来週の時間に報告してもらいます。

テキストは、第3章を完了し、第4章の第1パラグラフの途中(di tepi sungai itu.)まで進みました。来週はこの続きからです。

以下のポイントに気を付けてください。
1. Tidak heran kalau... 「...だとしても驚くにはあたらない。」という構文です。インドネシア語ではよく使われます。
2. 場所の副詞句+動詞+主語 この構文は場所の副詞句を主題にして、読み手の視点を文から文へと導く働きを持っています。第4章の第1パラグラフで多用されているので注意してください。

Di dekat ujung jalan itu mengalir sungai Ciliwung.
Di tepi sungai ini bermunculan rumah-rumah indah...
Di belakang rumah-rumah itu terdapat kebun-kebun indah...
太字の部分が動詞です。視点が「dekat ujung jalan itu」から「sungai Ciliwun」へ、「tepi sungai ini」から「rumah-rumah indah」へ、「belakang rumah-rumah itu」から「kebun-kebun indah」へと移動することによって、文と文がつながっていることに注目してください。

2008年6月16日

【3年次対象ゼミ】

今週は、宿題だったマルコムXのメッカ巡礼の経験について報告してもらいました。

引き続いて、関本論文の第5節「中心への求心力」についてのレジュメを報告してもらいました。次回は第6節のレジュメを報告してもらいます。

来週の6月23日の授業は、総合文化研究所(422)で開催する第1回イスラーム文化表象科研研究会への参加をもって出席とします。研究発表は荒このみ先生の「マルコムXの精神的遺産」です。今日のマルコムXについての報告をよく予習して出席してください。

2008年6月13日

【地域基礎】

今日は、最初にイスラームの中のアフマディア派について報告してもらいました。アフマディアは19世紀末のインドでアフマッドによって創始されたイスラームの一派ですが、主流派からは異端視されています。インドネシアでも最近、FPI (イスラーム防衛戦線)がアフマディアの集会に暴力的行為をおこなったことが問題になりました。

先週に続いて、映画『青空がぼくの家』(Langitku Rumahku)を最後まで見たあと、ワークシートをしてもらいました。回収したワークシートは来週、返却します。

このあと、イスラームについての配付資料を配り、解説をしました。イスラームについての概論は月曜日1限の地域基礎IIでおこなったので、ここでは補足的な説明にしぼっています。

来週は、インドネシアの州名についての小テストを予定していますので、復習をしておいてください。

2008年6月12日

【4年次対象ゼミ】

今日は、Sさんに川上勉編『現代文学理論を学ぶために』(世界思想社, 1994)からロラン・バルトとトドロフを紹介する部分、宮武正道『南洋の言語と文学』(大空社, reprint 2004, 1943)から南洋文学を紹介する部分のレジュメを報告してもらいました。次回も構造主義的な分析をあつかった文献のレジュメを報告してもらうことにしました。

卒論ゼミでレジュメを作るときは、可能な限り卒論の中で使えるような形で文章をまとめるようにしましょう。実際に卒論を書くときに時間の節約になります。

次回も、研究の現状報告をしてもらう予定です。今後は夏休みまで、隔週で集まってもらうことにします。質問や相談があれば、随時青山研究室まで来てください。

【東南アジア古典文化論】

【古典文化論】 6月5日

今日の講義は、先週に引き続きボロブドゥールについてです。

最初に、先週上映したビデオの残りの部分を見てもらいました。そのあと、スライドを使って、ボロブドゥールの構造と意味について解説をおこないました。最後に、ボロブドゥールの浮き彫りをイラストで再現して説明してくれているビデオを見てもらいました。

ここまでの説明で、ボロブドゥールは、初期仏教(小乗仏教)、大乗仏教、密教のいずれの立場をも満足させる、仏教百科事典的な性格をもっていることが明らかになったと思います。

なお、先週配ったプリント「ボロブドゥール」にミスプリがあったので、訂正をしておきます。現在アップしてあるファイルは修正済みです。

【誤】
円壇上ストゥーパの仏像は毘盧舎那仏(Vairocana)で印相は転法輪印
第4回廊主壁上の仏龕の四方の仏像は釈迦牟尼仏(??kyamuni)で印相は説法印(vitarka)
【正】
円壇上ストゥーパの仏像は釈迦牟尼仏(??kyamuni)で印相は転法輪印
第4回廊主壁上の仏龕の四方の仏像は毘盧舎那仏(Vairocana)で印相は説法印(vitarka)

密教についての宿題は来週、返却します。

2008年6月11日

【インドネシア語読解】

今日のBBC Indonesiaのニュース紹介では、3班に総選挙の選挙活動が7月8日から始まるという記事を報告してもらいました。これまでの政党のロゴに穴をあける方式から印をつける方式に変わります(穴をあける場面の写真を見ることができます)。投票日は来年4月になる予定です。

以下のポイントに気をつけてください。
1. Istana Negara 「大統領官邸」のことです。
2. sosialsasi 一見すると「社会化すること」のようですが、ある考えを社会に広めること、簡単にいうと「広報活動」のことです。

この記事では音声も聞けるので、テキストを読みながら聞き取りの練習をするとよいでしょう。次回のBBCニュースは第4班の担当です。日本語訳の提出はおそくとも前日までにメールの添付ファイルで送るようにしてください。

テキストは、第3章の第6パラグラフの途中(... di bidang usaha sendiri.)まで進みました。来週はこの続きからです。

以下のポイントに気を付けてください。

1. Jangankan A, B 「AはもとよりBさえも...ない」という構文です。本文の中ではゼロ型構文が2か所で使われているので注意してください。
2. Mau dagang tidak punya kesempatan dan modal. Mau dagangの部分はWalaupun mau dagangと理解するとわかりやすいでしょう。「商売をしようと思っても、機会も資金もなかった。」という意味になります。

第4章以降のテキストをまだもらっていない人は633まで取りに来てください。また、小テストの結果は来週、返却します。

2008年6月10日

【大学院】

田村克己「基層文化とヒンドゥイズム-和会通釈の論理」
前田成文編『講座東南アジア学 第五巻東南アジアの文化』弘文堂.1991.pp21-48
■第Ⅰ部擦れ合う文化-文化の源泉と変容に収められた第1章。2008年6月10日。

2008年6月 9日

【3年次対象ゼミ】

今週は関本論文の第4節「タンバイアの『銀河系的政体』論」についてのレジュメを報告してもらいました。次回は第5節以降のレジュメを報告してもらいます。

再来週の6月23日の授業は、総合文化研究所(422)で開催する第1回イスラーム文化表象科研研究会への参加をもって出席とします。研究発表は荒このみ先生の「マルコムXの精神的遺産」です。

今日はマルコムXについて調べることを宿題とします。東京外国語大学のオンラインデータベースからGale Virtual Reference Libraryにアクセスし、「Malcolm X」を検索してください。マルコムXがメッカ巡礼で何を経験したのか、そのことが彼の考えをどのように変えたのかを、A4判1枚にまとめて来週の授業時間に提出してください。使用言語は日本語・英語・インドネシア語のいずれでもかまいません。

【リレー講義】

6月9日月曜1限に、東南アジア地域基礎IIのリレー講義「東南アジア研究入門 I」の第8回として「宗教と社会:東南アジアのイスラーム」を担当します。

2008年6月 6日

【地域基礎】

今日は、最初に、最近のインドネシアということで、ガルーダ航空の安全性について報告してもらいました。ガルーダ航空は、ニューズウィークが2007年2月に発表した記事によると、安全性ランキングが世界の航空会社300社の中で225位だそうです。もっとも航空事故で死ぬ確率は自動車事故で死ぬ確率よりもはるかに低いそうですから、不必要に心配する心配はないでしょう。

先週に続いて、スラムット・ラハルジョ・ジャロット監督の映画『青空がぼくの家』(Langitku Rumahku)を見ました。今日は、アンドリとグンポルがスラバヤからジャカルタに帰る列車に乗るところまでです。来週は、この続きから上映します。残りはわずかですので、ワークシートは書き上げておいてください。

2008年6月 5日

【東南アジア古典文化論】

今日の講義は、先週に引き続きインドのヒンドゥー教と仏教の発達について年表の空欄を埋めながら解説をし、密教の出現まで進みました。

そのあと、世界文化遺産のボロブドゥールについてのビデオを見てもらいました。残念ながら、最後の部分は時間切れとなったので、来週はこのビデオの続きと、ボロブドゥールについてのさらに詳しい説明をおこないます。

密教についての論考の要旨を書いてもらう宿題を回収しました。

■今日の配布資料「ボロブドゥール」(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード(290KB, PDF)

■参考資料「ボロブドゥールとプランバナン」が必要な人は青山研究室まで。

2008年6月 4日

【インドネシア語読解】

今日のBBC Indonesiaのニュース紹介では、2班にインドネシアがOPECから脱退する予定という記事を報告してもらいました。原油高は引き続きインドネシア社会を揺り動かしているようです。次週は、3班にお願いします。

今回の記事には、2か所、「時」をあらわすbegituが使われていました。1例だけあげておきます:

Indonesia akan keluar [dari OPEC] akhir tahun ini, begitu keanggotaan berakhir
インドネシアは、参加資格が終了する本年末に[OPECから]脱退する。
このbegituは「...したまさにその時に」という意味で使われています。

続いて、予告通り、これまで読んだテキストの範囲から小テストをおこないました。結果は次週、発表します。

テキストは、第3章の第3パラグラフまで進みました。来週は第4パラグラフからです。

今週のポイントは以下のとおりです:
1. Di bagian timur ini ... banyak bermukim orang kaya dalam rumah-rumah yang besar dan mewah(この東側には大きく豪華な家に金持ちがたくさん住んでいた). という文では、動詞bermukimと主語orang kayaの位置が倒置しています(banyakはbermukimを修飾する副詞と理解する)。このように、場所・時間など文全体を修飾する副詞句で始まる文では、しばしばその後に続く動詞と主語が倒置されます。英語のThere is 主語の文型を参考にすると分かりやすいでしょう。

2. kenaは「(望ましくないことに)あたる」という意味です。kena giliran kerja paksaは、「強制労働の順番にあたってしまう」という意味になります。

3. membikin jalan dari Merak ke Panarukanの中のMerakは西ジャワの北岸の最西端にある町で、Panarukanは東ジャワの北岸側のかなり東側にある町です。つまり、ジャワ島の北海岸に沿って西の端からほぼ東の端まで道路を建設した、という意味になります。

4. antar lainは英語のamong othersに対応する表現で、「いろいろある中からひとつ例にとると」という意味です。訳すときは「たとえば」と訳してかまいません。

第4章から第8章までのテキストのコピーを配布しました。今日欠席した人は青山まで取りに来てください。

2008年6月 3日

【大学院】

加納啓良 「共同体の思想―ジャワ村落論の系譜」
土屋健治編『講座東南アジア学 第六巻 東南アジアの思想』弘文堂, 1990. pp.17-53.
■第Ⅰ部思想の原基に収められた第1章。2008年6月3日。

2008年6月 2日

【3年次対象ゼミ】

今週は、「一般と特殊」という対概念についてレポートを提出してもらい、この概念をめぐって受講生と検討をおこないました。

ハイネ=ゲルデルンの論文「東南アジアにおける国家と王権の観念」のコピーを配布し、内容の解説をおこないました。

次回は、関本論文の第4章のレジュメの報告をしてもらいます。第5章以降のレジュメの準備もしておいてください。

2008年6月 1日

【一般】

外国人法律相談会実行委員会(弁護士法人あると内)による外国人のための無料電話法律相談会が2008年6月1日の午後1時から5時のあいだ開かれました。
denwasoudann.jpg
これは、弁護士とボランティア通訳者が組んで、日本語、英語、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、中国語、韓国語、フィリピン語、タイ語、ロシア語、インドネシア語、ビルマ語、ルーマニア語による多言語対応の全国的な電話法律相談をおこなうという企画です。

青山もインドネシア語と英語による通訳のお手伝いに参加しました。インドネシア語による相談はありませんでしたが、相談会には80件・30か国の方からの相談がありました。解決すべき課題はありますが、常設の外国人のための法律支援センターの設置に向けての一歩になったようです。

          

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