授業関係のお知らせのトップに戻る

2009年度の記録

2010年3月31日

2009年度の時間割

授業名をクリックするとその授業の2009年度の記録を読むことができます。

1限
9:00-10:30
2限
10:40-12:10
3限
13:10-14:40
4限
14:50-16:20
5限
16:30-18:00
月曜東南アジア地域基礎II
227
オフィスアワー
633
インドネシア語(読解)
305
アジア文化論II(演習)
425
火曜M修論指導多・多文化社会論入門
113
M&D院生ゼミ
水曜インドネシア語(作文)
641
東南アジア地域基礎I
313
木曜アジア文化論II(講義)
115
卒業論文演習
641

2010年3月 5日

2009年度の受講、ありがとうございました。経済危機の影響が続く世界情勢のなかですが、皆さんが、それぞれ、進級・卒業と、次のステップへ上がって行くことを願ってやみません。

2009年度の授業関係のお知らせは「2009年度の記録」として残してありますから、必要に応じて参照してください。

2009年度に開講した授業は2009年度授業科目概要にまとめてあります。

2010年2月12日

インドネシア語専攻卒業予定者による卒論発表会が2月12日(金)に110教室で開催されます。時間は14:00-17:00です。在学生にとっても、将来の卒論のテーマや作成の仕方のヒントが見つかるよい機会です。ぜひ参加してください。

発表会のあと、引き続き円形食堂で追いコンを予定しています。

2010年2月10日

今週は423教室で地域基礎1の期末試験を実施しました。問題は先週提示したものです。

先週見たビデオ「村に水を引く男」のワークシートを返却しました。

春休みの間も勉強を続けてください。4月に読解の時間で会いましょう。

2010年2月 8日

今週は、残りの4人の人に、これから卒論・卒研提出までの研究計画を発表してもらいました。
 SYさん:バイオ燃料は人類にとって、損か、得か~東南アジアを中心に考える
 STさん:近現代インドネシアにおける音楽文化の受容と発展
 AMさん:なぜインドネシアは飢えているのか
 TKさん:観光開発は地域の人々の生活に何をもたらすのか、与える影響は何か?

春休みも無駄にしないよう計画にしたがって研究を進めてください。

来年度の1学期の最初の卒論ゼミの時間では授業の年間予定を説明するので、かならず出席するようにしてください。

今週は期末試験を実施しました。形式はいつものように日本語訳、文法、語彙の3分野です。

あわせて、まだ受けとられていなかった提出物を返却しました。

一年間の受講お疲れ様でした。春休みにしっかりとインドネシア語の勉強を続けて、新年度に臨んでください。

2010年2月 4日

今週は今学期最後の授業です。配付資料をもとに、14世紀にジャワで作られたスタソーマ物語を分析することによって、「インド化」した東南アジアにおける仏教思想の到達点を検討します。スタソーマ物語では密教の不二一元論に基づいて、仏伝、ジャータカ、ヒンドゥー叙事詩の物語の要素を包括した物語が語られています。スライドでは、20世紀にバリで作成されたスタソーマ物語の天井画を紹介します。

期末課題レポートを提出してもらいました。

1学期から2学期にかけて長いあいだ受講ありがとうございました。追記に期末課題レポートへの講評を記しているので参考にしてください。

■今週の配付資料
「スタソーマの概要」 ファイルをダウンロード (223KB, PDF)

続きを読む ≫

2010年2月 3日

今週は、第19章「インドネシアの大衆文化―映画の視点から」の報告をしてもらいました。

これで、夏休み課題レポートは第12章「ミナンカバウ」以外のすべてのレポートについて報告が終了しました。

このあと、ODAやNGOによる地域開発支援にかかわる問題について理解を深めるために、ビデオ「村に水を引く男」を見てもらい、ワークシートを使ってポイントの整理をしてもらいました。

来週2月10日(水)2限に423教室で期末試験をおこないます。教室が変更されているので注意してください。試験問題(記述式)は今日配付しました。下からもダウンロードできます(パスワードが必要)。詳細はメーリングリストを見てください。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード 「村に水を引く男:ワークシート」(29KB, PDF)

■期末試験問題(開くためにはパスワードが必要)
ファイルをダウンロード (106KB, PDF)

2010年2月 2日

小ヶ谷千穂「国際移動とジェンダー―フィリピンの事例から」
宇田川妙子・中谷文美・編『ジェンダー人類学を読む―地域別・テーマ別基本文献レヴュー』世界思想社, 2007, pp.240-259.
■上記書籍の第10章.2010年2月2日.

足立眞理子「ケアのグローバル化―ケア労働の国際的移転と日本的状況」
足立眞理子・木村涼子・熊安貴美江・伊田久美子『フェミニスト・ポリティクスの新展開―労働・ケア・グローバリゼーション』明石書店, 2007年, pp.159-176.
■上記書籍の第1章.2010年2月2日.

2010年2月 1日

今週は、5人の人に、これから卒論・卒研提出までの研究計画を発表してもらいました。
 MAさん:インドネシアの丁字入りタバコKretekについて
 YYさん:インドネシアのトイレはなぜ水浸しなのか?
 KCさん:インドネシアのノン・フォーマル教育
 SMさん:海藻はインドネシアの貧困層を救うか?
 TMさん:インドネシアの子供に生活習慣の改善を促す絵本作り
 (TMさんのみ卒研)

フィールドでアンケート、インタビューを予定している人は、あらかじめ日本で予備調査をして、質問項目の不足、表現の問題などをチェックしておくことを勧めます。留学生の協力をお願いするとよいでしょう。

テーマがまだ絞り切れていない人は、そのテーマで何を知りたいのか、知ってどうなるのか、さらによく考えてください。

絵本は、どのようにしたら活用してもらえるも考えてください。

以上、発表に基づいて、研究のテーマ、研究の方法について活発な議論ができました。来週は残りの4人に発表してもらいます。

今週のBBCのニュースは4班にパプア州でフリーポート職員に襲撃の記事について報告してもらいました。

ニュースのテキストのなかで以下の部分に気を付けてください:

Dia menambahkan polisi belum mengetahui pelaku dan motif serangan.
Karena saksi yang berhasil kita cari keterangan sementara, tidak melihat siapa pelaku penembakan," kata Mohamad Sagi.
理由を示すkarena節が前の文を受けていることと、yang節の中が他動詞のゼロ形になっていることに注意をする必要があります。襲撃の犯人と動機がまだわかっていないのは、目撃者が銃撃犯を見ていないからだ、というのが骨格ですが、その目撃者について、「我々(警察)が現時点で情報を得ることに成功した(その情報の元である目撃者)」というyang節による修飾がおこなわれています(インドネシア語の文法からみると変則的ですが)。

テキストはp.35の下から4行目の6 atau 8 menit.まで進みました。

今週のポイントは以下のとおりです:
・Kereta api Jepang kalau berjalan pintunya selalu tertutup.
kalauにはif「もし~場合」の意味のほかに、when「~のとき」の意味もあります。ここでは「~のとき」で考えてください。「日本の鉄道は走行中(=走っているとき)は常にドアが閉まっている。」と訳せます。
・Pada saat sibuk bisa lebih sering.
saatには「瞬間」の意味のほかに「とき」の意味もあります。ここでは「とき」で考えてください。「ラッシュアワー(「=忙しいとき」)ではさらに(列車の発車が)頻繁になることもある。」と訳せます。bisaも、いつも「~できる」と訳すのではなく、「~こともある」と訳すとうまくいくことがあります。
・Kalau yang menghubungkan Osaka dengan Kobe atau Osaka dengan Kyoto ada tiga macam perusahaan.
ここでのkalauは、「私(が食べたいものが何かと言えば、それ)はうなぎ(どんぶり)だ。」という日本語の文の「は」に似ていて、文のトピックを示す働きをしています。yang節は「~であるもの・こと」という意味で使われています。したがって、「大阪と神戸、大阪と京都を結ぶ鉄道(を考えてみると、それ)には三種類の会社がある。」と訳せます。

2学期の読解はここまでです。来週は期末試験があります。2学期に読んだテキストの範囲が対象となります。しっかりと復習をしておいてください。

2010年1月28日

今週は、配付資料をもとに、仏陀と菩薩の意味、仏教物語である仏伝とジャータカの特徴、7世紀~9世紀にかけてのインド・東南アジア・東アジアに広がる仏教世界の特徴として部派仏教(上座・有部など)と大乗仏教(密教を含む)が併存していたことを説明しました。

そのあと、9世紀建立のボロブドゥールの浮き彫り(仏伝、ジャータカ、善財童子の旅)を解説したビデオ(Learning from Borobudur)を見てもらいました。

冬休みの課題レポートを返却し、解説をしました。「願」については、誰が、誰に対して、どのような願をかけ、どのような結果がもたらされたか、に注意しましょう。仏教的要素については、主人公が釈迦の前世であること、不殺生戒を守っていることに注目してください。

期末レポートの課題を発表しました。詳しくは下記のファイルを見てください。

来週は、今学期最後の授業となります。14世紀におけるジャワの仏教物語の説明をします。授業終了時に期末レポートを提出してもらいます。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (181KB, PDF)
ファイルをダウンロード (244KB, PDF)
■期末レポート課題
ファイルをダウンロード (122KB, PDF)

2010年1月27日

今週は、学生たちが選んだ2009年のインドネシア10大ニュースをまとめてみました。(各学生が選んだ10大ニュースについて1位10点から10位1点までポイントを付けて、全員のポイント合計し、ポイントの高いニュース上位10件を選びました。)

1 大統領選挙でユドヨノ大統領再選 7月8日
2 西部スマトラ島沖で地震発生(西ジャワでも5月27日に地震あり) 9月30日
3 ジャカルタのホテルで自爆テロ 7月17日
4 日本人女性が旅行中バリ島で殺される(12月には長期滞在の女性が殺害される) 9月28日
5 インドネシアの経済成長が4%を超える見込み(中国、インドに次ぐ)
6 ワヒド元大統領死去 12月30日
7 総選挙で民主党が第1党に 4月9日
8 バンドゥン州タンゲランのダム決壊 3月27日
9 バリ民主主義フォーラム開催 12月10日
10 汚職撲滅委員会(KPK)をめぐって波乱

そのあと、第14章「パプアの社会と文化」と第17章「日本の対インドネシアODA」について報告してもらいました。次週は、最後に残った第12章「ミナンカバウ」と第19章「大衆文化」の報告をお願いします。

来週、2月10日に予定している期末試験の課題について発表する予定です。

2010年1月25日

今週のゼミではラテラルシンキングの例を出してもらい、検討をしました。「前提を疑う」「前提を変えてみる」「視点を変えてみる」「組み合わせる」といったキーワードから、ものの見方の変え方を理解してください。

次回からは、2週にわたって卒論・卒研研究計画発表をしてもらいます。あらかじめ研究計画をゼミ長さんにメールで送っておいてください(詳細メーリングリストで流します)。研究計画の書き方は先週のエントリーに書いておきました。

今週のBBCのニュースは4班にハイチ地震の犠牲者の捜索終了の記事について報告してもらいました。

小テストと冬休み課題レポートの答案を返却しました。

テキストはp.35、2行目のkereta api bisa tertutupまで進みました。次回は、この続きから進みます。

「名詞+yang+di形動詞」の文型では、di形動詞の動作主体に注目し、必要なときには補って訳してください。
1. tak ada petugas yang bisa dimintai keterangan 説明をお願いできる係員がいない。
2. stasiun-stasiun yang disinggahinya 電車が止まる駅
1は動作主体である乗客を明示しない場合、2は明示する場合です。

2010年1月21日

今週は、最初に、映画『オペラ・ジャワ』の印象についても話してもらいました。そのあと、今週からのテーマである東南アジアにおける仏教物語についての検討にはいりました。今週は、配付資料とビルマ上座仏教の仏伝絵のスライドをもとに仏教物語のうち仏伝について学びました。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (85KB, PDF)

2010年1月20日

今週は、日イ外相がEPAについて協議とASEAN中国FTAによる大量解雇に懸念の2点に関するニュースを報告してもらいました。

第16章「インドネシアの経済」と第18章「インドネシアのNGO」について発表してもらいました。

来週以降は、まだ残っている第12章「ミナンカバウ」、第14章「パプア」、第17章「日本の対インドネシアODA援助」、第19章「インドネシアの大衆文化」の順で発表をおこないます。

冬休みの課題「2009年インドネシアの10大ニュース」の返却と検討は来週以降におこなう予定です。

期末試験の範囲は「インドネシア研究入門 夏休み課題レポート」の全体です。2月10日(水)に実施を予定しています。

2010年1月18日

今週は今年最初のゼミになります。学期末の2週では、卒論研究計画を発表してもらうので、そのための準備をしました。卒論研究計画には、以下の項目を書き込んでください。
1. 研究のテーマ
 「○○について」ではなく、「○○はなぜ□□なのか?」という風に、疑問文でテーマを構成すると、テーマが具体的になります。
2. 研究テーマのねらい
 そのテーマを選んだ理由、そのテーマについて研究することで何がわかるか、を説明をしてください。
3. データの集め方
 文献資料、フィールドワークそれぞれについて、どのようなデータをどうやって集めるかを説明してください。
4. 月別の研究計画
 就職活動の合間でも、移動中に文献を読むと行ったことはできます。月ごとに何をするか計画を書きこんでください。フィールドワークが必要な人は夏休みの効果的な活用を考えてください。
5. 文献目録
 文献目録は継続的に改訂していくようにしてください。
テーマの設定、文献資料の収集に際しては、事典が参考になるので、活用してください。

次回は、テーマを考えるときに役立つ方法として、ラテラルシンキングについて検討しています。

「視点を変えてみる」「前提を疑ってみる」といったことで、新鮮な発想ができる事例を来週までに考えてきてください。今週の宿題です。

今年最初の読解の授業をおこないました。BBCのニュースは3班に行方不明になる赤ん坊の数が増加について報告してもらいました。

"Kalau perlu rumah sakit ditutup, karena untuk apa dibuka kalau tidak bisa memberikan jaminan keamanan bagi pasiennya?"という文はわかりにくいですが、Kalau perlu/ rumah sakit [harus] ditutup// karena/untuk apa/ dibuka/ kalau tidak bisa memberikan jaminan keamanan bagi pasiennya?と解釈するとよいでしょう。「必要なら病院は閉鎖すべきだ。なぜなら、患者の安全を保証できないのなら、何のために開けておくのか?」という訳になります。

これまでに読んだテキストの範囲を対象に、小テストをおこないました。

テキストは32ページの最後まで進みました。p.31のSaya jadi ingat...から説明をおこないます。

次回は、次の章Naik Kereta Apiに進む予定です。

冬休みの課題を提出してもらいました。まだの人は明日の午前中に提出してください。

翻訳については、以下の2点に注意してください。

L1(元の言語のテキスト)からL2(翻訳された言語のテキスト)に訳すとき、L1を構成する単語をそのままL2に訳すのは、適切な方法ではありません。まず、L1が示す現実の状況を考え、それをもっとも適切に表現するL2を考えるようにしてください。L1⇒状況の理解のプロセスではL1の力が、状況⇒L2の表現のプロセスではL2の力が必要になります。

次に、L2を表現するとき、文の焦点に注意を払ってください。たとえば、

「昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。」という文に続く文として
1) 「山にしばかりにおじいさんが行きました。川に洗濯におばあさんが行きました。」
2) 「おじいさんは山にしばかりに行きました。おばあさんは川に洗濯に行きました。」
の二つの文があるとき、いずれの文も、表現している状況は同じですが、2)の方が自然に感じます。なぜなら、最初の文で「おじいさんとおばあさん」に焦点があたっているので、続く文でも「おじいさんとおばあさん」に焦点があたっていないと不自然に感じるからです。翻訳するときにも、文の焦点に注意をはらうことが大切です。

2010年1月14日

卒論・卒研の無事提出お疲れ様でした(提出即卒業というわけではないので注意してください)。

今日は、卒論・卒研集の製作と卒論・卒研発表会の準備の打ち合わせをおこないました。今週以降は、今日の打ち合わせにしたがって、それぞれの作業を進めてもらいます。

今週は、学内の用務がはいったので、ラーマーヤナをもとにした映画『オペラ・ジャワ』を途中まで鑑賞してもらいました。鑑賞のための資料を配付しました。別のページに映画についての詳細を書いているので参照してください。

冬休みの課題レポートを回収しました。今日提出できなかった人は至急、青山の研究室633に提出してください。

次回からは、東南アジアにおける仏教物語を取り上げます。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (394KB, PDF)

2010年1月13日

明けましておめでとうございます。今週は、第13章「アチェ―文化と社会」と第15章「インドネシアの華人―東南アジアの華人の中のインドネシア華人」について発表をしてもらいました。

来週は、第1班によるインドネシアのニュースの発表をお願いします。レポート発表は第12章「ミナンカバウ」、第14章「パプア」、第16章「インドネシアの経済」の順で発表をおこないます。

冬休みの課題「2009年インドネシアの10大ニュース」を提出してもらいました。来週、返却し、内容について話し合う予定です。

期末試験の範囲は「インドネシア研究入門 夏休み課題レポート」の全体です。2月10日(水)に実施を予定しています。

2009年12月17日

今年最後の今日の授業では、2班にジョグジャカルタがビジネスに最適な都市という報告に関するBBCニュースについて報告してもらいました。

テキストは30ページの下から3行目、membawa karcis bekas.まで進みました。次回はこの続きから進みます。

冬休みの宿題が出ています。2009年のインドネシアに関するインドネシア語のニュースから一つ選んで、原文と日本語訳を年明け最初の1月18日の授業時間内に提出してください。詳細はメーリングリストで流したので欠席した人は必ず読んでください。また、年明けにはこれまでの範囲で小テストをおこなう予定です。

それでは、よい新年を迎えてください。

今週は、216パソコン教室で論文作成のために必要なワードの使用法について、パソコンを動かしながら学びました。今日のポイントは以下のとおりです。

1. ノンブル(ローマ数字とアラビア数字の使い分け)を付けるためにセクション区切りを挿入する方法。
2. 後注を本体と参考文献リストの間にいれるためにセクション区切りを挿入する方法。
3. ノンブルを挿入する方法(ローマ数字とアラビア数字の使い分け、最初のページのノンブルを表示させない)。
4. 後注の挿入の仕方(境界線の削除の方法)。
5. 変更履歴・コメント機能の使い方。

今年は今日が最後です。新年明けてからはラテラル・シンキングの文献を読みます。2学期の最後の授業日には卒業論文作成計画発表会を開くので、それまでにテーマの選定、先行文献の収集・読解を進めておいてください。

■今週の配付資料(Microsoft Wordの使いこなし その2:卒業論文を作成する)
ファイルをダウンロード (322KB, PDF)

2009年12月16日

今週は、まずバリ民主主義フォーラムのニュースを報告してもらいました。

続いて、第10章「ガムランについて」、第11章「トラジャの社会と文化」の発表をしてもらいました。いくつか答えられない質問が出たので、次回までに調べて発表してください。

残った時間で映像資料でバリ、ジャワ、スンダのガムランの演奏の様子を見てもらいました。華麗なバリ、重厚なジャワ、哀愁のスンダといった雰囲気の違いを味わってください。

冬休みの課題があります。2009年のインドネシアの10大ニュースをまとめてください。1位から10位までランクを付け、それぞれの事件に1-2行の簡単な説明をつけて、A4判1枚にまとめ、来年最初の1月13日の授業時間中に提出してください。

次回は、第12章「ミナンカバウの社会と文化―伝統的母系社会」、第13章「アチェ―文化と社会」の発表をお願いします。

それでは、よい新年を迎えてください。

2009年12月14日

今週は、12月17日(木)が月曜日の振替授業日なので、3年次ゼミは2回あります。今日は、予定を変えて、いつもの425教室で論文の構成と要素について検討し、資料「MSWordの使いこなし#2:卒業論文を作成する」を配付し、ワードのセクションを使う理由について説明をしました。

次回12月17日(木)には、ワードを操作するので、216パソコン教室に直接集まってください。

今週は、1班にカンガルー密輸業者逮捕のBBCニュースについて報告してもらいました。

・matiは「死んでいる」という状態、meninggalは「死ぬ」という変化を表すので使い分ける必要があります。

続いて、先週回収した小テストの答案を返却しました。30点満点で20点以上あれば「良い」と考えてください。

テキストは、第1章の最後のパラグラフの説明をしたあと、前回の続きから始めました。今日は、p.29の最後の行のkasus seperti itu.まで進みました。Kadan-kadang ada petugas...からの説明がまだ残っているので、次回はこの部分の説明をしたあと、続きから始めます。

・この文章では、鉄道関係の単語がよく出てくるので訳し方には工夫が必要です。kereta apiは交通機関としては「鉄道」、具体的な乗り物としては「列車」(「電車」ではなく)、gerbongは「車両」と訳すとよいでしょう。
・penumpang memperlihatkan adegan saling berdesakan この文のmemperlihatkanは「見せる」という意味です。したがって、「乗客たち自身が押し合いへし合いの光景を見せる=作り出す」という意味になります。
・entahA, entah B 「Aにしろ、Bにしろ」という意味です。

次回は、今年最後の授業です。今週12月17日(木)の月曜日の振替授業日におこないます。冬休みの課題も発表する予定です。

2009年12月10日

今週は先週に引き続いてピーター・ブルック監督の映画版『マハーバーラタ』を最後まで鑑賞しました。演出にもよりますが、マハーバーラタはラーマーヤナに比べて悲劇的な色彩が強いです。また、「どんな善人にも悪があり、どんな悪人にも善がある」と言い、ダルマを守るためには汚い策略も辞さないクリシュナが重要な役割を果たしています。

先週提出してもらった課題を返却しました。

冬休みの課題「日本のラーマーヤナ」を配布しました。課題に対する回答は、冬休みが終わって最初の授業時間中に提出してください。それでは、よい新年をおむかえください。

■冬休みの課題
ファイルをダウンロード (384KB, PDF)

今週は、卒論提出直前最終中間発表の後半として、OMさん、KYさん、SNさん、YSさん、SYさんの5人に発表してもらいました。

卒論・卒研の提出は1月7日と8日の2日間です。冬休み明けの最初の授業日1月14日には卒論報告会と卒論集の準備について話し合いますから、全員かならず出席してください。

2009年12月 9日

今週は、まずメダンのカラオケ店火災で20人死亡のニュースを報告してもらいました。

続いて、第9章「バリの社会と文化」の発表してもらいました。バリの歴史、芸能、暦、儀礼がよくまとめられていました。

バリの芸能については20世紀以降の変革が重要ですが、これについては、発表に引き続いて、映像資料「インドネシア、バリ島の芸術文化政策」を見てもらいました。芸能と観光のかかわり、芸能と国民文化とのかかわりがポイントです。

先週の報告のときに出た質問に対する追加の報告もしてもらいました。

次回は、第10章「ガムランについて」、第11章「トラジャの社会と文化」の発表をお願いします。

2009年12月 8日

岡部真由美 「タイにおける開発の進展と僧侶による水平的つながりの構築―「北タイ・コミュニティ開発僧ネットワーク」を事例として」
岸上伸啓・編『開発と先住民』(みんぱく実践人類学シリーズ第7巻)明石書店, 2009年, pp.201-230.
■上記書籍の第9章.2009年12月8日.

野崎 明 「社会開発に参画するタイの開発僧」
西川潤・野田真理・編『仏教・開発(かいほつ)・NGO―タイ開発僧(かいほつそう)に学ぶ共生の智慧』新評論, 2001年, pp.120-148.
■上記書籍の第5章.2009年12月8日.

2009年12月 7日

今週は、映像資料としてダンドゥット歌手イヌルのライブ映像と音楽資料としてガムラン、クロンチョン、ポップスのCDを鑑賞してもらいました。歌詞の分析をおこなうのであれば、時系列に沿ったデータを集める必要があるでしょう。

次回からは、2回にわたって、パソコン室でワードの使い方について説明をする予定です。教室が決まったらお知らせします。

今週は、BBCニュースの提出がなかったので、報告はありません。次回は1班の担当なのでかならず出してください。

今日は、最初に、これまでにテキストに出てきた重要構文についての小テストをおこないました。

そのあと、第4章の途中(p.28, ...tangga untuk naik.)まで進みました。次回は、今日できなかった第1章の最後のパラグラフの説明をしたあと、Kalau sudah ada di peronからtangga untuk naik.までの説明をしたあと、続きから進みます。

今週は、yangが多用される文が多かったので、yangの使い方を中心にしっかりと復習をしておいてください。

2009年12月 3日

今週は先週に引き続いてピーター・ブルック監督の映画版『マハーバーラタ』を鑑賞しました。今日は、決戦の第一日が終わった夜、ビーシュマのもとにアンバーが現れ、シカンディンに生まれ変わって命を奪うことを告げる場面までを見ました。次回は、この続きから鑑賞します。

今週は、卒論提出直前最終中間発表の前半として、SMさん、NTさん、SIさんの3人に発表してもらいました。来週は、後半としてOMさん、KYさん、SNさん、YSさん、SYさんの5人に発表してもらう予定です。

2009年12月 2日

今週は、ニュースの報告がなかったので、在ジャカルタ日本大使館のマンスリー・レポートの紹介をしました。各月の主要なできごとがまとめられているので便利です。来週は、ザ・たっち班の報告をお願いします。

次に、先週の報告への宿題を答えてもらいました。
1. スハルト元大統領に対しておこなわれていた民事訴訟は、スハルトが死んだあとはどうなったのか。⇒スハルトの息子たちがスハルトの代理となって継続。2008年3月の地方裁判決では、スハルト個人は無罪、財団には不正流用の払い戻しが命じられた。詳しい報道があります。
2. ハビビ大統領がおこなった政治犯の釈放で対象となった人は具体的にだれか。⇒スハルトに対して中傷した罪で投獄されていた労働組合、人権団体、ジャーナリストなどが釈放された。詳しい報道があります。

このあと、第7章「東ティモール問題について」と第8章「イスラーム―インドネシアにおけるイスラームの影響」を発表してもらいました。これらの発表については、さらに調べて欲しい宿題がでてきました。来週、追加報告をお願いします。

1. 東ティモールの石油・天然ガスの開発の現状。
2. IAINを出た人の就職先。
3. 幼稚園レベルでのイスラーム系教育機関の割合。
4. 普通教育と宗教教育のカリキュラムの統一をおこなった理由。

次回は、第9章「バリの社会と文化」の発表をお願いします。この発表のあと、バリの観光文化政策に関する映像資料を見てもらう予定です。

2009年12月 1日

Hall, Kenneth R., The Temple-Based Political-Economy of Angkor Cambodia.
Taling, Nicholas, ed. The Cambridge History of Southeast Asia, Volume One, From Early Times to c. 1800, 1992, Cambridge: Cambridge University Press, pp.229-240.
■上記書籍の第4章Economic History of Southeast Asiaの一部.2009年12月1日.

石澤良昭 前アンコール時代の政治と社会構造
石澤良昭『古代カンボジア史研究』国書刊行会,1982,pp.135-174.
■上記書籍の第3章.2009年12月1日.

2009年11月30日

今週はTKさんに『バリ観光人類学のレッスン』第4章「文化観光という戦略」のレジュメの報告をしてもらい、議論をしました。

卒論は、観光が土地の人々の生活にどのように影響したかを、バリとバリ以外を比較しながら考える、という方向で作成する予定であることを確認しました。

次回は、インドネシアの大衆文化について、映像資料と音楽資料を鑑賞しつつ検討する予定です。

今週の読解では、4班にすでに送ってもらっていたBBCニュースSBY mint usut transkrip KPK(大統領、汚職撲滅委員会録音テープ内容の捜査を指示)の報告をしてもらいました。

原文は、かなり難しいところのある文章です。以下のポイントに気を付けてください。

・transkrip 英語のtranscriptに対応するインドネシア語です。音声を文字に書き写すことをtranscriptionと言います(それに対して、たとえば日本語のテキストを文字ごとにローマ字に書き換えることをtransliterationと言い、区別します)。ここでは、KPKが汚職事件の調査のためにおこなった盗聴録音を書き起こしたテキストのことを指しています。
・kriminalisasi 英語のcriminalizationに対応するインドネシア語です。ある人または行為を犯罪とみなす、有罪とする、という意味です。したがって:
・mengindikasikan adanya kriminalisasi terhadap pimpinan KPK この文は、KPKのトップが犯罪をおかしたとする政治工作があったことを示す、という主旨です。adanyaのnyaは動詞を名詞化する働きがあります。

テキストは第1章の最後まで終わりました。

以下のポイントに気を付けてください。

・Berlainan dengan A, B Aとは異なって、Bである。
・tidak A, melainkan B AではなくてBである。このmelainkanは接続詞のtetapiと同じ働きをしています。
・begitu+動詞 ~するや否や。したがって、begitu menghadapi orang luarは「外の人間に対するや」という訳になります。
・bangsa Indonesia この場合のbangsaは「インドネシア国民」という意味になります。文中のbangsaも「国民」という意味で理解してください。「民族」という訳でも間違いではありませんが、インドネシアの場合では、バタック人やジャワ人のような国民を構成する集団(インドネシア語ではsuku bangsaと言う)を「民族」と呼ぶ方が適当でしょう。

次回は、第1章の最後のパラグラフの説明をしたあと、第4章Perkeretaapianに移りますから、間違わないようにしっかりと予習をしておいてください。

2009年11月26日

今週からマハーバーラタについて講義をします。今日は、マハーバーラタの主要登場人物の関係と第1編のできごとの説明をしたあと、ピーター・ブルック監督の映画版『マハーバーラタ』のビデオを途中まで鑑賞しました。今日見たのは、ユディシュティラがドゥルヨーダナとサイコロ博打を始める場面までです。次回はこの続きから鑑賞します。

前回の授業で配付した課題を回収しました。

ピーター・ブルック監督の映画版『マハーバーラタ』(1989年)については以下のサイトが参考になります。
Internet Movie Databse: The Mahabharata(今回鑑賞しているのはテレビ放映用に制作された318分のオリジナル版を3時間弱に短縮したものです。)
THE MAHABHARATA: a film by Peter Brook
THE MAHABHARATA(授業で配付しました。)
THE MAHABHARATA: A Family Chart (授業で配付しました。)

映画版のもとになったのがピーター・ブルック演出の舞台劇『マハーバーラタ』です。全部演じると9時間かかります。舞台劇にはジャン・クロード・カリエールの脚本が使われました。これには日本語訳があります。
ジャン・クロード・カリエール『マハーバーラタ』(白水社、1987年)

ジャワ語のマハーバーラタについては以下のサイトに概要がのっています。
マハーバーラタ

今週のゼミは、附属図書館4階の第2グループ閲覧室でパソコンを使い、セクションの使い方を中心にワードの使い方を練習しました。

MSワードの使い方については以下のページも参考にしてください。
1. MS Wordで注の位置を参考文献リストの前に配置したい
2. MS Wordで本文の最初のページを第1ページにしたい

■「ワードの使いこなし【卒論編】」用のファイル
ファイルをダウンロード (26KB, DOC)

来週と再来週は通常の教室で提出直前最終中間発表会をおこないます。

2009年11月25日

リレー講義「民族と民族問題の諸相」の中のインドネシア第3回である今日の授業では、国民国家インドネシアにおける外来少数民族である華人をテーマとして取り上げました。 今週の授業では以下の3点をおさえました。 1. 「華人」、「華僑」、移民政策などをめぐる基本概念を理解する。 2. オランダ植民地期からインドネシア独立後にいたる華人をめぐる状況の変化を理解する。 3. 民主改革期以降の華人をめぐる状況の変化とその意味を理解する。

【質問・コメントへの回答】

3回の講義を終了しました。聞いていただいた受講生には感謝します。今回は3回分あったので多民族国家としてのインドネシアの光と影の両面を多角的に理解してもらえるよう努力しました。それでも、授業時間内には十分に説明出来なかったことがたくさんのあります。レスポンス・シートで出された質問・コメントの中から代表的なものを取り上げて、不足を補いたいと思います。(2009-11-25)遅くなりましたが、期末レポートに間に合うよう回答をのせました。(2010-01-28)


質問1

 なぜ東南アジアに華人が多いのでしょうか?

回答1

 華人は北米やオーストラリアにも多く住んでいますが、もっとも集中しているのは東南アジア諸国(とくにインドネシア、タイ、マレーシア)です。その理由は、簡単に言うと、東南アジアの地理的要因と歴史的要因の組み合わせによると思われます。つまり、中国に比較的近いために歴史的に中国との交流があったこと、そして、近代に入って欧米によって植民地化(タイは除く)されたために華人労働力の需要があったことが理由にあげられるでしょう。


質問2

 インドネシアの華人移住の歴史は長いので、華人かプリブミ(土着のエスニックグループに属する人びと)との区別が外からはつかない人も多いのではないでしょうか?

回答2

 そのとおりです。新来のトトックに対して、プラナカンと呼ばれる人びとは、最初に移住してから数世代が経っており、プリブミとの通婚も進んでいるので、外見的にはプリブミと区別がつかない人が多いのは事実です。プラナカンは、現地の言葉を母語としていますし、イスラームに入信している人も少なくありません。

 逆に、プリブミと見られていても、祖先に華人がいる人も少なくないと思われます。興味深いことに、ジャワの王家であるマタラム王朝の伝承には、王の妃の一人として中国人の王女を迎えたことが語られています。これが歴史的事実かどうかは別としても、王家の系譜の中でさえ華人との通婚の可能性が認められていたことを示している点で興味深いものがあります。


質問3

 華人に対する差別には、国内的な問題だけではなく、冷戦体制も関係があったのではないでしょうか?

回答3

 少なくともスハルト政権期においては、当時の冷戦体制が華人に対する差別の背景にあったことは確かです。スハルト政権の公式見解では、1965年の9月30日事件は、中国共産党の影響下にあったインドネシア共産党につなる一部の軍人のクーデターから始まったとされました。冷戦体制のなかで共産党政権下の中国を脅威とする当時の雰囲気は、スハルト政権による華人に対する制度的差別の口実になりました。


質問4

 なぜインドネシアでは異民族間の軋轢が少ないのでしょうか?

回答4

 最初に言っておくべきことは、異民族が一つの国家に住んでいても、ただちに軋轢が生じるわけではありません。また、軋轢があっても、ただちに暴力的な紛争になるわけでもありません。政治的、経済的な条件が変化する中で軋轢が生じるし、軋轢にもいろいろなレベルがあると考えた方がよいでしょう。

 質問に対する適切な回答は困難ですが、一つ言えることは、インドネシアの場合、異民族間の「住み分け」の伝統が長い歴史の中で作られてきたことが、軋轢の少なさにつながっているように思われることです。たとえば、インドネシアでも、カリマンタンではダヤク人とマドゥラ人との間で紛争がおこっています。これは、森林を生業との場とするダヤク人が住み着いてたところへ、政府の移民政策によってマドゥラ人が移住してきたことが原因です。異民族間の住み分けが崩れると、新しい均衡が作られるまでは、軋轢が続くのように思われます。


質問5

 インドネシア人にとって、国民意識と民族としてのアイデンティティのどちらの帰属意識が強いのでしょうか?

回答5

 アイデンティティの問題は主観的な要素がはいってくるので、一律に説明することは困難です。ただし、アイデンティティは状況によって変化するものであり、多重なものでありえることに注意しておく必要があります。同じインドネシア人が、国内では「ジャワ人」と感じていても、国外では「インドネシア人」と感じることはありえるでしょう。この場合、ジャワ人であり、インドネシア人であることは、矛盾したアイデンティティではないわけです。あえて言えば、出身地域で同じ民族に囲まれて生活している限りは、インドネシア人である前に、その民族に対する帰属意識の方が表面に出てくるように思われます。


質問6

 インドネシアの歴史について分かりやすい本を教えてください。

回答6

 スハルト体制以後まで記した日本語のインドネシア通史があればよいのですが、見あたらないようです。そのなかで、インドネシアの高校で使われている教科書の日本語版『インドネシアの歴史』(明石書店、2008年)は、インドネシアの視点で書かれており、教えられる点があります。

今週は、最初にまんだら班にパプア州の生態系の変化を報じるニュースについて報告してもらいました。

続いて、夏休み課題レポートの第5章「スハルト政権下のインドネシア」と第6章「民主改革期のインドネシア」の発表をしてもらいました。

第5章では、スハルト政権のもと1985年に達成された米の自給自足にも触れておいた方がよいでしょう。第6章では、ユドヨノ大統領のテロ対決姿勢の背景には、2002年10月12日のバリ島爆破事件があることにも触れておいた方がよいでしょう。

いくつか宿題が出たので、今週の発表者は調べておいてください。
1. スハルト元大統領に対しておこなわれていた民事訴訟は、スハルトが死んだあとはどうなったのか。
2. ハビビ大統領がおこなった政治犯の釈放で対象となった人は具体的にだれか。

来週は、第7章「東ティモール問題について」と第8章「イスラーム―インドネシアにおけるイスラームの影響」を発表してもらいます。

2009年11月17日

安里和晃 高齢者介護のグローバリゼーションとクロスカルチュラルケア
『経済学論集(民際学特集)』(龍谷大学)46(5): 225-240.
■2009年11月17日.

高畑 幸 在日フィリピン人介護者:一足先にやってきた「外国人介護労働者」
『現代思想』(特集:ケアの未来―介護・労働・市場)2009年2月号, 106-118.
■2009年11月17日.

2009年11月16日

今週は、SMさんとSTさんに発表してもらいました。

次週11月23日は外語祭期間中の祝日なのでお休みです。次回は11月30日です。

次回はTKさんに論文レジュメの報告をしてもらいます。また、あわせて、今日の発表に関係のある映像資料『歌手になりたい』を見る予定です。

今週は、テキストのp.15下から7行目のorang Amerika.まで進みました。次回はこの続きから始めます。

今週も語劇の準備に時間が必要だということなので、BBCニュースの発表は次回に回すことにしました。

来週11月23日は外語祭期間中の祝日なので授業はありません。次回は11月30日です。

2009年11月12日

今週は、先週に引き続きバリのケチャの映像を見て、配付資料にもとづいて、その特徴を説明をしました。そのあと、タイ語版のラーマーヤナであるラーマキエンに基づいた仮面劇コーンの映像を見ました。

いずれも「伝統」であっても、かならずしも新しいものではない点に注意してください。言い換えれば、ラーマーヤナの伝統は常に新しいものに生まれ変わりながら受け継がれています。

マハーバーラタの概要を示す資料と課題を配付しました。次回からマハーバーラタについての講義にはいります。

次週11月19日は外語祭のためお休みなので、次回は11月26日です。課題の回答は11月26日の授業時間中に提出してください。

■今週の配付資料
1. ファイルをダウンロード (221KB, PDF)
2. ファイルをダウンロード (163KB, PDF)
3. ファイルをダウンロード (68KB, PDF)

2009年11月11日

今週は、最近のインドネシアのニュースとして、まさかのランブータン班に泥炭地から二酸化炭素排出の記事とマドゥラ島の牛レース(カラパン・サピ)の記事を紹介してもらいました。

そのあと、映画『危険な年』の後半を最後までDVDで鑑賞しました。ビリーがなぜガイとジルを結びつけようとしたのか、という質問がありましたが、おそらくビリーはガイを自分の代理として見ていたのではないかと思います。

来週は、外語祭でお休みです。次回11月25日は、夏休み課題レポートの第5章と第6章の発表をしてもらいますから、準備をしておいてください。

リレー講義「民族と民族問題の諸相」の中のインドネシア第2週である今日の授業では、国民国家インドネシアに対抗する民族をテーマとしてアチェと西パプアの分離独立運動を取り上げました。

今週の授業では以下の3点をおさえました。
1. 国民・民族(nation)、エスニシティ(ethnicity)の諸概念とその関係を理解する。
2. 国民国家(nation-state)であるインドネシアの成立と国民統合の過程を理解する。
3. 国民国家に対する地域の異議申し立てとしてアチェ、西パプアの分離独立運動を理解する。

来週は外語祭のためお休みです。次回11月25日には、国民国家インドネシアにおける外来少数民族である華人について考えます。


【質問・コメントへの回答】

レスポンス・シートはすべて読ませてもらいました。課題に対する回答へのコメントと、出された質問の中から代表的なものを取り上げて、授業の不足を補いたいと思います。(2009-11-19)


課題に対する回答へのコメント

 ナショナリズムの訳をあげてくださいという課題には対しては「民族主義」、「国民主義」、「国家主義」といった回答があがっていました(予想外に「国家主義」をあげた人が多かったのは、近年「ぷちナショナリズム」の傾向が議論されたりしているからかもしれません)。いずれもナショナリズムの訳語として使われているものですが、使われる文脈によって使い分けがされていることに注意してください。基本的なポイントは授業中に説明しましたが、さらに理解を深めるためには、塩川伸明『民族とネイション―ナショナリズムという難問』(岩波新書、岩波書店、2008)が大変に参考になります。


質問

 なぜネーションはネーションとしてまとまらなければならないのでしょうか?

回答

 たしかに、ネーションがネーションとしてまとまる必然性を明らかにすることは簡単ではありません。言語・文化・歴史・宗教などを共有する集団がネーションだとすれば、アチェのように(結局は分離しませんでしたが)、民族集団ごとにばらばらになる方がむしろ自然だとも言えます。現存する国民国家を見てみると、アメリカ合衆国や中国のように大きくまとまっている国は、たしかに大国としての存在感がありますから、まとまることが有利になることもあると思えますが、実際にネーションが小さくまとまるか大きくまとまるかは、歴史的・地理的な条件によるので、まとまる理由を一般化は困難です。

 しかし、忘れてはいけないことは、近代のナショナリズム(ネーションを構成する人間集団がネーションとしてまとまろうとする意識・運動)が、フランス革命に触発されてまず19世紀にラテン・アメリカを中心に大きく燃え上がり、さらにその意識がアジアやアフリカへと世界中に広まったという事実です。ナショナリズムは、それがどのような名称で呼ばれたにせよ、人々がまとまって団結し、立ち上がるというある種のロマン・希望・夢・理想をかき立てたという、エモーショナル点を見逃すことはできないでしょう。実際、多くの成功したナショナリスト(たとえばスカルノ)が、大衆を動員するカリスマ性をもっていました。

 この点について注目すべきことは、ナショナリズムは対抗する相手があってはじめて発生するということです。植民地を縛り付けている本国政府であれ、地方を暴力的に搾取する中央政府であれ、対決する相手である「彼ら」が目の前に立ち現れることによって、「彼ら」に対して対抗する主体である「我々」の存在が意識され、「我々」の団結が必要であると主張されてくることです。オランダに対して独立を訴えたインドネシアの民族主義者たち、ジャカルタに対して異議申し立てをしたアチェの独立運動家たちは、まとまり方には大小の違いがありますが、まさに「彼ら」に対して「我々」をまとめようとするナショナリズムの実践者であったと言えます。

2009年11月10日

Kim, Minjeong "Forced" into Unpaid Carework: International Student's Wives in the United States.
Zimmerman, Mary K. et al. eds. Global Dimensions of Gender and Carework. Stanford University Press. 2006, pp.162-173.
■Zimmerman他編の上記の書籍の第13章.2009年11月11日.

伊藤るり・足立眞理子 序文
伊藤るり・足立眞理子・編著『国際移動と〈連鎖するジェンダー〉―再生産領域のグローバル化』(ジェンダー研究のフロンティア第2巻)作品社,2008年,pp.5-17.
■伊藤るり・足立眞理子・編著の上記の書籍に収められた序文.2009年11月11日.

2009年11月 9日

今週は、最初に映像資料「インドネシア、バリ島の芸術文化政策」(世界の芸術文化政策 第14回、放送大学、43分)を見てもらいました。ここでは、芸術の伝承が州、国家の文化政策と密接に関連していることが明らかにされています。そのあと、SRさんのレジュメを報告してもらいました。

来週は、SMさん、STさんに発表してもらう予定です。

なお、今週からお隣の総合文化研究所応接室(422)を予約してあるので、映像資料がある場合にはこの部屋も使う予定です。

今週の読解は、予定を変えて語劇の練習参加に代えました。2年生の皆さんは語劇の練習をしっかりとやってください。

来週は、通常どおりテキストの読解をおこなう予定です。BBCニュースの訳文は受け取っていますので、来週の発表をお願いします。

2009年11月 5日

今週は、YSさん、SNさん、KYさん、それに帰国したばかりのSMさんから報告を受けました。以下、要点です。

・YSさんは日本語版の脚本をあと8ページ残すばかり。これを完成し、インドネシア語訳をしたら、スハンダノ先生に見てもらう。
・SNさんはトゥンプンに関連する情報の確認をおこなった。インドネシアに調査に行けない場合は、知人のジャワ人に質問票を送ることにする。トゥンプンに使われる食材のなかで象徴的意味が不明のものがあるので、調査を継続する。
・KYさんはインドネシア人女性の職業意識の調査を行う予定で、アンケートの設問を作成している。基本的な内容については問題ないと判断されました。
・SMさんはジョグジャカルタで120人分の聞き取りをおこなって帰国した。まず資料をきちんと訳して提示すること、全体の構成は、先行研究の紹介、研究のテーマ、ジョグジャカルタの概要、調査の方法論、調査の結果、結果の分析、まとめ、という形式にするようアドバイスをしました。とても興味深い卒論になりそうです。

来週は講演会に出席することでゼミ出席に代えますから、参加してください。

■日時:2009年11月12日(木)5限(16:30-18:00)
■場所:海外事情研究所(427)
■講演者:ジャン=ロベール・ピット(前ソルボンヌ大学長)
■題目:フランス人文地理学の新たな地平
■フランス語、通訳付き
ポスター(PDF)

再来週は外語祭のため休講となるので、次回は11月26日です。パソコンの使える部屋に全員集合してもらい、卒論制作のためのワードの使い方を説明する予定です。部屋は決まりしだいメーリングリストで連絡します。

続きを読む ≫

今週は、先週に引き続いて、「金色の鹿」の場面から、プランバナン寺院の浮き彫りを使ってラーマーヤナの物語をたどりました。そのあと、パナタラン寺院の浮き彫り、現在のワヤン・クリ、ワヤン・オラン、スンドラタリ(ラーマーヤナ・バレー)を紹介しました。それから、現代のインドネシアのバリのケチャの映像を紹介しました。スグリーヴァとヴァーリン(バリではスバリと呼ばれる)の対立のエピソードを一回のパフォーマンスにまとめたものです。今日は、「洞窟」の場面までしか見れなかったので、来週、続きを見ます。

先週提出してもらったラーマーヤナの登場人物関係図を返却しました。今週は配付資料はありません。

来週は、ケチャの続きとタイのラーマキエンに基づく仮面劇コーンの映像などを見る予定です。

2010年度にゼミを参加する学生の皆さんへ

指導教員希望届を11月25日(水)~11月30日(月)の期間内に教務課に提出することになっています。私のところでは以下の日程でゼミの個別ガイダンスをおこないます。青山ゼミに参加を希望する人、迷っていて相談をしたい人、ただどんなところから見てみたい人、どんな人でも歓迎です。

1月5日(木)13:10~14:10 青山亨研究室(633)

青山ゼミは総合文化コース、地域・国際コースの両方に開かれています。詳しいことは大学ウェブサイトのゼミ紹介のページを読んでください。

なお、個別ガイダンスの日程があわない人はオフィスアワーの時間(月曜日2限)に来るか、メール(taoyama@tufs.ac.jp)で訪問の日時を相談してください。

2009年11月 4日

今週と来週の2回にわたって映画で学ぶインドネシアの一つとして映画「危険な年」(The Year of living Dangerously, 1983年, 115分)を鑑賞します。

今日は、イギリス大使館でのパーティーのあとビリー・クワンの家で二人が結ばれたところまで見ました。来週はこの続きを見ますが、事態が急速に動き始めます。

映画観賞のあと、時間があれば、第5章の発表をしてもらいますから、準備をしておいてください。

2学期水曜日4限のリレー講義「民族と民族問題の諸相」のなかで11月4日・11日・25日の3日間、インドネシアについての講義を担当します。なお11月18日は外語祭の準備日のため授業はありません。

全3回のなかでは、東南アジアの多民族国家としてのインドネシアを紹介し、第1週では国民国家インドネシアにおける多民族の共存を、第2週では国民国家インドネシアに対抗する民族、あるいは国家のなかで対立する民族を、第3週では国民国家インドネシアにおける外来少数民族である華人の位置をとりあげます。

3回の授業を通じて、以下の論文が参考になります。
・内堀基光. 1998. 「民族論メモランダム」田辺繁治編著『人類学的認識の冒険―イデオロギーとプラクティス』同文舘.
・加藤剛. 1994. 「民族と言語」綾部恒雄・石井米雄編『もっと知りたいマレーシア』第2版, 弘文堂.
・石川登. 1997. 「民族の語り方―サラワク・マレー人とは誰か―」青木保編『岩波講座文化人類学 第5巻 民族の生成と論理』岩波書店.

第1週の今日の授業では以下の3点をおさえました。
1. 多民族(多文化・多言語・多宗教)国家の一例としてのインドネシアの概要を理解する。
2. インドネシアの多民族性の歴史的背景を理解する。
3. インドネシアにおける多民族共存の実状を理解する。
映像素材としては「南の国のデパートガール」を使いました。

250部の配付資料を準備して227人分のレスポンス・シートの提出がありました。いただいたコメント・質問の中から代表的なものをとりあげて回答していく予定です。


【質問・コメントへの回答】

レスポンス・シートはすべて読ませてもらいました。出された質問・コメントの中から代表的なものを取り上げて、授業の不足を補いたいと思います。(2009-11-19)


質問1

 人造語であるインドネシア語が形成された経緯と経過を教えてください。

回答1

 ムラユ語は東南アジア島嶼部のスマトラ島およびマレー半島を中心に広い地域にわたって使われている言語です(英語ではMalayと呼ぶので、日本ではマレー語の名前で知られています)。インドネシア語は、インドネシアという国民国家において公用語とされているムラユ語のことです。7世紀のシュリーヴィジャヤ王国の碑文にはムラユ語の古い形である古ムラユ語が使われており、ムラユ語が古くから使われていたことがわかります。その後、15世紀にはマラッカ王国の公用語になり、交易における共通語として島嶼部では広く使われるようになりました。

 1928年の青年の誓いでインドネシア語を(将来の独立をめざす)インドネシアの公用語とすることがうたわれた背景には、すでにムラユ語が広く共通語として使われていたという事実があります。1942年に日本がオランダ領東インドを占領したとき、オランダ語に代わってインドネシア語を公用語とし、この決定がインドネシアの独立後にも引き継がれました。インドネシアの憲法ではインドネシア語を公用語とすることが規定されています。

 なお、マレーシアの公用語としてのムラユ語はマレーシア語と呼ばれています。マレーシア語とインドネシア語はいずれもムラユ語に基づく言語であり、兄弟のような関係にあります。いずれにせよ、このように古い歴史をもったムラユ語に基づいていますから、質問された方のように、インドネシア語を「人造語」と呼ぶのは不適当です。


質問2

 インドネシアでは民族についての教育(民族教育)や国家についての教育(愛国教育)はどうなっていますか?

回答2

 現在のインドネシアでは、インドネシア国民(インドネシア語でbangsa)であることの教育がもっとも重要視されています。必ず教えられる国家五原則(パンチャシラ)の中には国家の統一があげられています。しかし、その一方で、インドネシアには、それぞれの地方にさまざまな民族(インドネシア語でsuku-suku bangsa)が住んでおり、それぞれ固有の文化をもっていることも強調されます。これは国是である「多様性の中の統一」に表されています。学校では、とくに小学校の段階では、各地の民族文化についての教育がおこなわれています。このように、国民国家の中の地方的・文化的な下位区分として民族文化が位置づけられています。

 なお、質問の趣旨とはすこしずれますが、大統領を頂点とする政治権力の中枢をマジョリティであるジャワ人が占めているという現実の結果として、ジャワ人の文化が「あたかも国民文化であるかのように」インドネシア全体に広がっているという事実には注目しておきたいと思います。たとえば、バティックを使った公務員の制服、男性への敬称としての「バパック」(本来は「父親」のこと)、女性への敬称としての「イブ」(本来は「母親」のこと)の使用の広がりなどをあげることができます。つまり、国民国家の文化(国民文化)といっても既存の民族文化から離れた中立的なものではないということです。


質問3

 イスラームの断食月の期間中、ムスリムではない人たちはどうしているのですか?

回答3

 断食月の期間中、ムスリムではない人たちは普段のように食事をしています。昼間も営業している食堂も少なくありません。授業中に紹介したビデオ資料では、ミハルスさんが勤務先の食堂で昼食を食べている場面がありましたが、撮影の時期から考えると、断食月中であった可能性があります。ミハルスさんはキリスト教徒なので昼食を食べていても何も問題がなかったわけです。

 ちなみにミハルスが手を使って食事をしていることに注目した人が何人かいました。手を使って食事をするのは南アジアから東南アジアにかけてごく普通の習慣で、特定の宗教や民族と関係があるわけではありません。なお、左手は不浄な手と考えられているので、右手を使うのが正しいマナーです。

2009年11月 2日

来週は、KCさん、MAさんの2人に発表してもらいました。また、授業ではインドネシアについての1980年代の英語のガイドブックを紹介しました。

欠席者がいたので、映像資料の紹介は来週に延期しました。

次週はSRさん、SMさん、STさんに発表してもらう予定です。

今週のBBCニュースは、10月26日付けJepang tawarkan RI pinjaman(日本がインドネシアに円借款を供与)について3班に報告してもらいました。

桁数の大きな数の表記に気を付けてください。
・juta 1,000,000 「100万」
・milyar 1,000,000,000 「10億」(milyarはオランダ語のmiljardに由来します)
・triliun 1,000,000,000,000 「1兆」

テキストは、Bambu dan Orang Jepangの前回の続きから読み始め、13ページの下から7行目のmempertanggungjawabkannya.まで進みました。次回はこの次のパラグラフから始めます。

2009年10月29日

今週はSMさん、KYさん、SIさんと面談をしました。SMさんには使用するキャラクターの著作権について事務所に連絡をとるよう支持しました。KYさんは、イスラームについての議論をやめて、インドネシアの女子大学生の就職活動の実態と将来の人生設計についての意識調査をすることにしました。SIさんとは、発送したアンケートの回答を待つ間、関連文献を読む進めることを確認しました。

今週は、最初に、学生の一人にラーマーヤナの登場人物の関係図(家系図)をホワイトボードに書いてもらい、説明をおこないました。関係図は授業終了時に提出してもらいました。

4ユガ、ヴィシュヌのアヴァターラの説明を改めておこなったあと、プランバナン寺院の浮き彫りを題材にしてラーマーヤナの物語を時間いっぱいまで説明しました。

次回は、「金色の鹿」の場面から説明を続けます。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (139KB, PDF)

2009年10月28日

今日は最初にじゃらわささ班にインドネシアのニュースとして「ミス・ユニバースのベールなしに批判」と「日本のAV女優起用に議論噴出」の2件を報告してもらいました。

ミス・ユニバース・インドネシア代表についての議論は今回が初めてではありませんが、今回はアチェ州代表ということから再び批判が出たようです。

今日は、先週に引き続いて、第3章「日本軍政期―独立戦争期のインドネシア」と第4章「スカルノ政権下のインドネシア」について報告をしてもらいました。司会は前回の発表者にしてもらいました。

スカルノ政権下のポイントとしては、1) 民族主義者であり「独立の父」であるスカルノのもとで独立を達成したこと、2) 総選挙で生まれた国会がイスラームを国教とするかどうかで分裂し、新憲法の制定に失敗したこと、3) スカルノが「指導される民主主義」として大統領独裁政治を始めたこと、4) 混乱する内政を糊塗するために冒険的な外交(対マレーシア対立、国連脱退など)をおこなったこと、5) 軍人でなかった故に当時大衆的な支持があったインドネシア共産党の勢力を利用せざるをえなかったこと、などがあげられます。結局、政権内の軍部と共産党の微妙なバランスが9月30日事件で破綻し、スハルトに政権を強奪されたわけです。

発表者は質問にすぐ答えられないときは、知っている知識でできる範囲の推測を可能性として出す、次回までに調べてくることを約束する、といった対応をとってください。司会者の人は、質問に関連するテーマでレポートを書いた人を指名して、参考になる情報を出してもらうようにしてください。

次週11月4日は、1965年9月30日事件直前のジャカルタを舞台にした映画『危険な年』を鑑賞します。

再来週11月11日は第5章と第6章の報告をお願いします。

2009年10月27日

奥島美夏 インドネシア人の国際移動と渡日の背景・現状
奥島美夏・編著『日本のインドネシア人社会―国際移動と共生の課題』明石書店. 2009. pp.11-45.
■奥島美夏・編著の上記の書籍に収められた序章.2009年10月27日.

火曜日1限の宗教学リレー講義「世界に現れる《神》」のなかで10月27日の1回「インドネシアの神・神々・カミ」を担当します。

日本人の「神」観念を振り返ったあと、一神教のイスラームが多数派を占めるインドネシアにおけるヒンドゥー教(多神教)や精霊信仰(カミ)の位置について検討する予定です。


【質問・コメントへの回答】

講義は無事に終了しました。聞いていただいた受講生には感謝します。レスポンス・シートを提出した受講生の数は216人で、すべて読ませてもらいました。今回は考えさせられる質問・コメントが多かったので、代表的なものを取り上げて、しっかりと答えたいと思います。(2009-11-01)

過去の年度の講義でも回答しているので、そちらも参考にしてください。毎年回答するつもりでしたが、結果的に数年おきになってしまいました。

2006年度の講義での回答
2004年度の講義での回答
質問1

 授業の結論として、インドネシアではさまざまな信仰の形態が共存していると説明がされましたが、実際のところ、一人一人の信仰のなかでは共存していないのではありませんか?

回答1

 大変に鋭い質問です。今回の授業は、一見複雑に見えるインドネシアの信仰のあり方を、「神」「神々」「精霊」というキーワードを使いつつ、外からの観察者の目で整理するとどうなるか、という試みです。その結果、インドネシア全体としてはさまざまな信仰の形態が共存しているという結論にいたりました。

 一方、当事者の一人一人の信仰のあり方について分析することは簡単ではありません。とはいっても、一人一人の信仰の中で複数の信仰の形態が共存している場合は確かにあると言ってよいでしょう。たとえば、ジャワ人においては、授業でも例示しましたが、イスラームの信仰とジャワ固有の精霊に対する信仰、あるいはジャワ人の聖者への信仰が共存する場合があります。

 ただし、イスラームとキリスト教のような唯一神信仰が一人の信仰の中で共存する例はほとんどないと推測されます。その理由は、イスラームとキリスト教徒では、人の現世での命および死後の来世での命にかかわる部分で「守備範囲」が重なっているからだと思われます。それに対して、精霊への信仰は主として現世での物質的な利害にかかわっているので、唯一神信仰との共存が可能なのだと思われます(この点を指摘された学生さんにお礼します)。

 ところで、この授業では、タイラーのアニミズムの議論を踏まえて、アニミズムのカミ、多神教の神々、唯一神教の神という3種類のカテゴリーを区別しましたが、タイラーの主張した進化論的な見方は受け入れていないことに注意してください。タイラーの議論のポイントは、むしろ、キリスト教の神であっても、アニミズムのカミであっても、信仰の対象という同じ土俵で議論できることを明らかにした点にあると考えられます。だからこそ、進化論的な見方であれば、高級な唯一神の信仰が到来することによって低級なアニミズムのカミは取って代わられるはずですが、現実には両者が重層的に共存することもありえるわけです。

 また、イスラーム化した社会でのhantu(幽霊・お化け)とイバン人のantu(精霊)との関係で指摘したように、新たな宗教の到来にともなって神が優勢になると、それまで信仰されていた土着の精霊が迷信的なお化け扱いされるようになる場合もあります。日本の妖怪について柳田国男が「零落した神」と指摘していますが、中東のジンや西洋の妖精なども同じような例と考えることができるでしょう。


質問2

 イスラームの預言者と聖者とはどうちがうのでしょうか?最高の聖者がムハンマドということでしょうか?

回答2

 イスラームでは預言者をナビと呼びます。ナビは神の言葉(啓示)を直接聞いた人のことで、アダム、アブラハム、モーセ、イエス、ムハンマドなどの人々がナビとされています。ちなみにイスラームではイエスは神ではなく、ナビとして活動した人間と考えられています。ムハンマドは最高にして最後の預言者とされています。したがって、ムハンマドの死後、預言者は出現しないわけです。

 それに対して聖人は預言者ではありません。ジャワではワリと呼ばれる9人の聖者が有名です。彼らは神から恩寵(バカラ)を授かって常ならぬ能力を持った人として民衆に慕われ、彼らの墓にお参りをして祈ると願いがかなうとされています。聖者たちは死後、神のそばにあって、人々の願いを神に取りなすと信じられています。

 したがって、預言者と聖者を神と人間のコミュニケーションの仲介という観点から見ると、預言者の場合は歴史上の一時点でおきた全人類に対するコミュニケーションであったのに対して、聖者の場合は現在まで継続している個人的なコミュニケーションという点で違いがあると言えるでしょう。


質問3

 ジャワの聖者信仰は、正統なイスラームから見ると問題なのではありませんか?

回答3

 イスラームでは、神以外のものに対する崇拝は、神の唯一性をおかすものとして、かたく禁じられていますから(ムハンマドに対する崇拝も例外ではありません)、たしかに聖者信仰には問題があります。しかし、現実には、聖者信仰はジャワに限らずイスラーム世界では広く見られる現象です。

 たとえばインドでは聖者廟はダルガーと呼ばれており、民衆の崇拝の対象となっています(この点を指摘してくれたウルドゥー語専攻の学生さんにお礼します)。ですから、ジャワにある聖者廟も、ジャワ人が勝手にイスラームを変えた結果ではなく、ジャワにイスラームが到来した時点ですでに聖者信仰がおこなわれていたことの結果と考えるべきです。こうしてみると、ジャワ人が聖者として崇拝されるようになって初めてジャワにおけるイスラームの土着化は完成したということができると思います。

 聖者信仰の起源はイスラーム神秘主義(スーフィズム)の歴史とも関係していて複雑ですが、別項でも述べたように、超越的な唯一神と人間との間にある距離を縮める役割を果たしたことが、民衆の間で広まった大きな理由だと思われます。

 ちなみに、同様の現象は、カトリックのマリア信仰やプロテスタントの聖者信仰のように、イスラーム以外の一神教にも見られることです。


質問4

 ラトゥ・キドゥルに対する儀礼のように、イスラームとは無関係な土着の儀礼は、正統なイスラームから見ると問題にはなりませんか?

回答4

 最初に注意しておきたいことは、イスラームは長い歴史のなかで広大な地域に広がった世界宗教であり、なにをもって「正統」なイスラームとするかはけっして自明ではないということです。

 たとえば、中東のイスラームは「正統」なイスラームであるように思われがちですが、中東においてもその中で地域差があること、中東のイスラームの実践とされるもの中には実はアラブ民族といった特定の民族の習慣が多く含まれていること、中東においても聖者崇拝のように非「正統」的な実践が根強くおこなわれていること、などを考えみれば、このことがよくわかるでしょう。

 しかしながら、イスラームの実践を「正統」なイスラームにしなければならないと主張する運動は、イスラーム世界においては何度も起きています。多くの場合、このような運動は、クルアーンとハディースに示された教理を根拠とし、ムハンマドとその弟子たちを手本にすることを主張するので、「復古主義」と呼ばれています。イスラームにおいては、イスラームの近代改革もまたしばしば「復古主義」に基づいている点に注意が必要です(日本の明治維新が王政復古を出発点としたことを想起してください)。

 インドネシアでも「正統」なイスラームに戻ることを主張する人たちがいます。いくつかの地方ではイスラーム法を地方自治体の条例に取り入れる傾向が出ています。ただし、このような傾向には抵抗が多いことも事実です。

 第一に、たしかに、クルアーンとハディースに示された教理は「正統」性の根拠になりますが、そこに書かれたことだけでイスラームの実践がすべて決められるわけではありませんし、7世紀に生きたムハンマドの実践を現代にそのまま持ち込むのには無理があると言わざるをえません。実際、2004年と2009年におこなわれたインドネシアの総選挙では、イスラーム系政党の議席が毎回減っており、インドネシア人の多くも同じように感じていることを示しているように思われます。

 第二に、とくにジャワにおいては、土着の儀礼の多くが、地域の伝統的な権威と結びついているという事情があります。たとえば、ラトゥ・キドゥルに対する儀礼はジョグジャカルタのスルタン王宮やスラカルタのススフナン王宮と密接に結びついています。このような伝統的な権威が完全に崩れない限りは、土着の儀礼も残る可能性が強いと思われます。


質問5

 インドネシアの国家の基本5原則(パンチャシラ)の第1条は「唯一神に対する信仰」となっています。その一方で、イスラームやキリスト教のほかにヒンドゥー教、仏教、儒教も宗教として公認されています。唯一神信仰を国家の基本原則とすることと矛盾していませんか?

回答5

 もともとパンチャシラの原案には「ムスリムに対してはイスラーム法を遵守させる義務」という字句があったのですが、ムスリム以外のインドネシア人、とくにキリスト教徒の心情を配慮して、この字句を削って「唯一神信仰」に入れ替えたといういきさつがあります。このように、イスラーム以外の宗教にも配慮するという趣旨から生まれた第1条ですが、多神教のヒンドゥー教や、神を立てない仏教や儒教の理念とは相容れません。

 そこで、現在のインドネシアにおいては、ヒンドゥー教では「サン・ヒャン・ウィディ」、仏教では「アディ・ブッダ」、儒教では「天」が唯一神であるとする公式解釈をそれぞれの宗教の代表者が表明することによって、矛盾を回避しています。きわめて無理のある解釈だとは思いますが、圧倒的に多数派であるイスラームとの共存をはかるための便法として受け入れられているようです。


質問6

 授業で魚の形をしたアニアニ(手のひらサイズの穂苅鎌)の写真を見せてもらいました。農村であれば牛や鶏の形の方がふわしくありませんか?また、魚のしっぽは実用性がないように感じました。

aniani-fish.JPG
回答6

 アニアニの写真を紹介したのは、インドネシアの民具が近代化の波にのまれて消え去ってしまう前にきちんと収集・研究する必要があると感じたためです。「民具」という概念は、今でこそ日本では一般化していますが、もともとは1930年代に民具の消滅に危機感をもった民俗学者たちが作り出した学術用語でした。

 というわけで、インドネシアにおいては民具の研究は蓄積が少なく、いただいた質問に対しても、私には答える十分な材料はありませんが、すこしだけ私見をのべておきます。

 私が持っているアニアニは二つだけで、一つは魚の形、もう一つは鳥の形をしています。たしかに、農村と言えば牛と鶏が連想されますが、稲作については、象徴的な意味も考える必要があると思います。たとえば、水田の水は魚とつながりますし、稲の女神スリーの飛来は鳥とつながるかもしれません。また、実用性だけで民具を考察するのは一面的であるように思います。民具の製作には民具なりの美意識が働いている可能性があります。いずれにせよ、アニアニの形態について今後の研究に待ちたいと思います。

【追記】 ブログ「八郷の日々」に、フィリピン島のルソンで使われていたアニアニ(現地ではアニと呼ぶそうです)が紹介されています。
質問7

 シャーマンがトランス状態になって憑依・脱魂するということでしたが、これはシャーマンが(自分では意識していないかもしれませんが)「役者」として演じている場合もあるのではないでしょうか?

回答7

 この質問は宗教についての研究にかかわる深い問題を含んでいます。それは、一見したところ理性や常識や科学的真理によって説明のつかない「得たいの知れない」現象を前にしたとき、私たちはそれをどのように(とくに学問的に)取り扱ったらいいのか、という問題です。このような場合、私たちはしばしば、自分の常識の枠組みで説明をつけようとします。質問者は、シャーマンは実は「演じている」という解釈を提出しましたが、これもそのような説明付けの一例です。私としても、この質問に対しては、とりあえず、そういう場合もあるでしょう、としか答えられません。

 しかし、トランスという現象は、日本ではイタコやユタのようにやや周辺的な現象と見られがちですが、世界的に見てみると、韓国のムーダン、東南アジア華人社会のタンキー、あるいはインドネシアのバリの事例のように、社会的に認知された現象であり、たんに、シャーマンが「演じている」という解釈ですませるのではなく、なぜそのような現象があるのかについてより深く分析することが望まれます。

 したがって、トランスについて学問的に研究してくためには、とりあえず客観的な真偽の判定は停止しておいて、観察される現象をあるがままに記述することが大切です。

 その場合、一つの手がかりとなるのは、トランスはシャーマン個人で完結する現象なのではなく、トランスの存在を認める社会のなかで初めて成り立っているということです。つまり、トランスがある社会からトランスを見たとき、どのような説明をおこなっているかが重要となります。

 これは、たとえば、キリスト教を研究するときには、「神は客観的に存在するのか」、「神は客観的に天地を創造したのか」といった真偽の判定はひとまず停止して、キリスト教徒は神についてどのように語っているのかを研究するのと同じ態度となります。むろん、この態度は、信仰者が神の存在を信じることを否定するものではありません。結論的に言えば、大切なことは、私たちの常識もまた、私たちの社会の「常識」であることに気づく必要があるということです。


質問8

 アヴァターラは「生まれ変わり」と理解してよいですか?

回答8

 授業のなかでは、ラーマをヴィシュヌ神の生まれ変わりと説明しました。ヒンドゥー教では、ヴィシュヌ神は地上世界の秩序を回復するために、神々の世界から地上世界に人間や動物などの肉体をもって出現するとされています。この出現した姿(「化身」「権現」)をアヴァターラ(avatāra)と言い、一般に10のアヴァターラが知られていますが、なかでも7番めのラーマ、8番めのクリシュナはラーマーヤナとマハーバーラタの登場人物として有名です。

 ラーマやクリシュナについては人間として生まれるので、生まれ変わりと言ってもよいのですが、アヴァターラの本来の意味は「降下」という意味です。したがって、すべてのアヴァターラが「生まれ変わり」だというわけではなく、1番めの亀のアヴァターラのように「化身」と言った方が適切な場合もあります。この点については、指摘してくれたヒンドゥー語専攻の学生にお礼します。


質問9

 バリ島では毎日のようにお祭りがあると聞きましたが、本当に毎日、踊ったり、練り歩いたしているのでしょうか?

回答9

 バリのヒンドゥー教寺院では、それぞれの寺院の創立を記念するオダランと呼ばれる祭礼が、210日で「一年」のウク暦にしたがっておこなわれます。オダランの祭礼は3日から一週間ほど続きます。オダランの日は寺院の数だけでありますから、バリ島のどこかで毎日のようにお祭りがあるという表現は、あながち誇張ではないでしょう。ただし、オダランは基本的にその寺院の関係者だけが参加する祭礼です。当然ですが、バリの人々がみんなでそろっておこなうお祭りは、ニュピと呼ばれる新年儀礼のようにバリ社会全体のお祭りに限られます。


質問10

 サンヒャン・ドゥダリについてもっと知りたいです。

回答10

 バリのサンヒャン・ドゥダリについては、時間がなくて十分に説明することができませんでした。バリ語でサンヒャン(sanghyang)は霊的な存在のことで、ひいては、霊的な存在が憑依する舞踊儀礼の総称ともなっています。ですから、サンヒャンの名が付く舞踊にはいろいろな種類があります。一方、ドゥダリ(dedari)はビダダリ(bidadari)と同じくサンスクリットのヴィディヤーダリー(vidyādharī)に由来し天界の女性のことを意味します。したがって、サンヒャン・ドゥダリはドゥダリが憑依するサンヒャンということになります。

 バリでは村の災厄は見えない悪によって引き起こされると考えられています。サンヒャン・ドゥダリは村を浄化するための舞踊儀礼です。初潮前の少女二人が選ばれ、トランス状態にはいってレゴン風に踊ります。このときドゥダリ(精霊)が憑依していると考えられています。

 現在は観光客向けに演出されたサンヒャン・ドゥダリもあります。下はYouTubeに掲載されたパンチャアルタ歌舞団による公演です。


質問11

 ワヤン・クリ(人形影絵芝居)の人形は美しい彩色が施されているのに、どうして影で演じるのでしょうか?

回答11

 ジャワのワヤン・クリは夜間にランプで照らされた大きな白いスクリーンの前で演じられます。ダランと呼ばれる人形遣いが一人で一晩かけて物語を語り、人形を操りながら、セリフをしゃべり、後ろに控えるガムラン楽団の指揮をおこなう様子は圧巻です。

 一般にワヤン・クリの上演はとてもゆるやかな雰囲気でおこなわれます。スクリーンのどちら側で見るかは観客の自由ですし、上演中に見る場所を変えるのも自由です。ですから、人形の美しい彩色を存分に堪能することもできます。しかし、人形遣いはスクリーンに映る影の効果を計算して緩急自在に人形を操ります。たとえば、人形をスクリーンに近づけると影が小さくなり、遠ざけると大きくなるので、人形を前後に動かすことで、立体的な動きを表現します。このため、ワヤン・クリが好きな人ほど影の側で見ることを好むようです。

 バリの舞踊と同じように、ワヤン・クリも本来は宗教儀礼としての役割があったと思われます。夜間におこなう影絵芝居であることの意味もおそらくはそこにあったのでしょう。

2009年10月26日

今週は、TKさんとYYさんの二人に、AMさんの司会で、夏休み課題のレジュメを発表してもらいました。次回には、インドネシアについての1980年代の英語のガイドブックとバリの文化観光政策についてのビデオ資料を用意してきたいと思います。

来週は、KCさん、MAさん、SRさんの3人に発表してもらう予定です。

今週のBBCニュースは、10月24日付けJakarta gelar pesta blogger(ジャカルタでブロガーの祭典開催)について2班に報告してもらいました。

以下のポイントに気を付けてください。
・Secara khusus adalah kasus Prita Mulyasari yang ditahan karena menulis email berisi keluhan.という文に落とし穴がありました。まず、Secara Khususというのは「とくに」「とりわけ」という意味で、前段の文にあるブロガーたちの勝利の具体的な例をあげていることを示しています。次に、ditahanというのは、このあとで「留置所から釈放された」とあることから分かるように、ここでは「(警察に)勾留される」という意味です。
・Saya cukup kagum melihat orang sekarang lebih bisa mempergunakan teknologi... この文には、《感情》を表現する動詞・形容詞+《その感情の原因となった行為》を表現する動詞という、インドネシア語ではよく使われる構文が使われています。したがって、「(以前と比べて)現在の人たちが技術を活用できるようになったのを見て感心しました。」と訳すことができます。

テキストは、Bambu dan Orang Jepangの前回の続きから読み始め、12ページの一番下の行のlebih efisien.まで進みました。次回はこの文を含むパラグラフの丸かっこにくくられたところから始めます。

テキストでは以下のポイントに気を付けてください。
・インドネシア語のテキストに外国語が使われている場合(たいていイタリックで表記されています)、漫然と訳さないで、読み手にとっていちばんしっくりくる方法で訳すことを心がけてください。
・Tidak lama setelah A, B この構文は、《Aが起こってまもなくBが起こった》という意味になります。
・berhasil dengan sukses 「成功した」と訳すことには問題ありませんが、見たところdengan suksesは冗長のように思えます。しかし、berhasilの基語であるhasilは「成果」「結果」を意味するだけなので、berhasilだけでもともと「成功した」「うまくいった」を表すわけではありません。したがって、ここではdengan suksesをつけることで「成功という結果を得た」ことを明示しているわけです。このことがわかると、Seorang pencuri berhasil ditangkap polisi.という文が「ある泥棒が警察に捕まるという結果を得た。」したがって、「警察は泥棒を一人捕まえることに成功した。」と訳せることが理解できます。インドネシア語の単語は基語に遡って理解することが大事です。

なお、テキストの第1章が終わったあとは、第2と第3章はとばして、第4章以下を読んで行きます。この部分はすでに配ったテキストの中に含まれていますから、あらためてテキストを配付することはしません。しっかりと予習をしておいてください。

2009年10月21日

今日は、じゃらわささ班からインドネシアのニュースの報告がなかったので、来週、あらためてお願いします。

日本軍政期のまとめのレポートと映像資料「幻の国策映画」についてのレポートを返却しました。

夏休み課題レポートのコピー製本ができたので、出席者に配付しました。今日欠席した人は青山研究室まで取りに来てください。

今日は、報告の第1回として、第1章「オランダ東インド会社の活動とオランダ領東インドの植民地支配」と第2章「民族意識の形成と展開」について報告をしてもらいました。次週以降も、今回と同じように、2章ずつ学生に司会と報告を自主的にしてもらいますから、準備をお願いします。

インドネシアの民族主義運動のポイントは、ジャワ人といった民族(ブディ・ウトモ)、イスラームといった宗教(サレカット・イスラム)、共産主義といった階級(インドネシア共産党)を基準にした区切りでは、インドネシア全体を束ねることはできず、結局、インドネシア国民という基準でたばねるナショナリズム(インドネシア国民党)に収束していったところにあります。

2009年10月20日

小林寧子 独立インドネシアの政治とイスラーム
小林寧子『インドネシア 展開するイスラーム』(南山大学学術叢書)名古屋大学出版会, 2008, pp.195-230.
■小林寧子著の上記の書籍に収められた第6章.2009年10月20日.

2009年10月19日

今週のBBCニュースは、10月14日付けSimulasi tsunami di Aceh(アチェでの津波避難訓練)について1班に報告してもらいました。

「インドネシア語の正書法」のプリントを配付し、インドネシア語正書法の旧綴りについて説明しました。

テキストは、Bambu dan Orang Jepangの第1章から読み始め、12ページ1行目のtempat wisata.まで進みました。次回はこの続きから始めます。

・dalam+動詞の構文は、英語のin+動詞-ing形に相当する構文で、「~する場合」「~するにあたって」という意味になります。
・tanpa+動詞の構文は、英語のwithout+動詞-ing形に相当する構文で、「~することなく」という意味になります。

第1章を読み終わったあとは、昨年度扱わなかったテキストの範囲を読むことにします。来週、テキストを配付します。

今週は、AMさんとTMさんの二人に、KCさんの司会で、夏休み課題のレジュメを発表してもらいました。

来週は、TKさん、KCさん、YYさんの3人に発表をしてもらう予定です。

2009年10月15日

今週は、インド的歴史観について主としてヒンドゥー教の視点から検討しました。四つのユガに分かれた循環的な時空間の生成・存続・消滅、ダルマの減退、ヴィシュヌ神の10回の転生がポイントです。

そのあと、ナラティブ、ストーリー、テクストの関係を説明してから、カリ・ユガに起きたできごとの代表例として「乳海攪拌」の物語を説明しました。

次週10月22日は、学外校務のため1回休講します。課題を出しますので、レポートを次回10月29日の授業時間に提出してください。

■今週の課題(10月29日提出)
配付資料(3)にあるラーマーヤナの登場人物一覧とあらすじを参考にして、ラーマーヤナの登場人物の関係図(家系図)を作ってください。次回の授業時間中に発表してもらう予定です。

■今週の配付資料
1. ファイルをダウンロード (179KB, PDF)
2. ファイルをダウンロード (184KB, PDF)
3. ファイルをダウンロード (254KB, PDF)

2009年10月14日

今日は、インドネシアのニュースとしてたっち班にパダン震災からの復興についての報告をしてもらいました。次週はじゃらわささ班の報告をお願いします。

次に、先週の宿題だった日本軍政期についてのまとめを3人の人に発表してもらいました。ポイントは、日本軍による東南アジア占領にいたった背景、日本軍政期のおもなできごと、日本の降伏直後に独立宣言が実行されるにいたった経緯の3点です。

発表にあたっては、何について発表するのかをまず明らかにしてから、発表のポイントを論理的につないでいくようにしてください(「まず、つぎに、最後に」「そのため、その背景として」など)。

そのあと、映像資料「発掘 幻の国策映画」を見てもらいながら、日本軍政期の実状について理解を深めてもらいました。

今日で、夏休みの課題レポートがすべて揃ったので、来週から、毎回2人に発表をしてもらいます。

夏休みの課題レポートの各章のタイトルは次のとおりです。
1. オランダ東インド会社の活動とオランダ領東インドの植民地支配(17~19世紀)
2. 民族意識の形成と展開(20世紀初頭から日本軍による占領まで)
3. 日本軍政期―独立戦争期のインドネシア(日本軍占領から1950年まで)
4. スカルノ政権下のインドネシア(1950年~9.30事件まで)
5. スハルト政権下のインドネシア(1965年~1998年5月)
6. 民主改革期のインドネシア(1998年から現在まで)
7. 東ティモール問題について
8. イスラーム―インドネシアにおけるイスラームの影響
9. バリの社会と文化
10. ガムランについて
11. トラジャの社会と文化
12. ミナンカバウの社会と文化―伝統的母系社会
13. アチェ―文化と社会
14. パプアの社会と文化
15. インドネシアの華人―東南アジアの華人の中のインドネシア華人
16. インドネシアの経済―社会・政治構造をまとめて理解しないと経済はわからない!
17. 日本の対インドネシアODA援助
18. インドネシアのNGO
19. インドネシアの大衆文化―映画の視点から

2009年10月13日

石川登 民族の語り方―サラワク・マレー人とは誰か―
青木保編『民族の生成と論理』(岩波講座文化人類学第5巻)岩波書店, 1997, pp.133-163.
■青木保編の上記の書籍の収められた第4章.「サラワク・マレー人」を事例として、「国家と民族の力学関係を歴史的に理解する」試み.2009年10月13日.

2009年10月 8日

今日の参加者は5名でした(4名はインドネシア滞在中)。先週休んだ人を中心に、研究の進捗について報告してもらいました。SMはドラえもんの道具についてのインドネシア語版図鑑を作成しているところなので、次回は1ページ分の完成見本を作ってくるようお願いしました。KYさんはテーマを「インドネシアのムスリム」に変更することにしたので、テーマをさらに絞り込んで、卒論提出までの研究計画をたてて提出するようお願いしました。

なお、申し訳ありませんが、次週10月15日と再来週10月22日の2回は校務のため休講します。次回は、10月29日です。SMさんとKYさんに引き続き出席してもらい、課題に対する回答を出してもらう予定です。詳細は必要に応じてメーリングリストで流すので、注意してください。

続きを読む ≫

今週は、宿題にしていた東南アジアの国旗の意味について説明をしてもらったあと、インド的世界観について仏教とヒンドゥー教の両方の視点から検討をしました。いずれも、人間の住む大陸が北に雪山をもち東南西で海に面したジャンブドゥヴィーパであること、世界の中心に神々が住むメール(スメール)山が聳えていること、という共通点があります。

次週は、インド的歴史観について検討をおこないます。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (392KB, PDF)

2009年10月 7日

2学期の地域基礎IIは教室が420に変更されています。気を付けてください。

最初の今日は、夏休み課題レポートを提出してもらいました。今日、レポートが提出できなかった人は、今週中に633のドアのボックスに提出してください(提出用フォルダーが入っています)。再来週から、毎週2人にレポートに基づいた発表をしてもらいます。

今日は、日本と東アジアをめぐる現代史について学びました。

宿題として、インドネシアの高校歴史教科書の日本軍政期から独立宣言にいたる時期をあつかった部分のコピーを配布しました。日本が東南アジア侵略にいたった経緯、日本軍政期の主なできごと、独立宣言にいたる経緯をA4判にまとめて来週の授業中に発表・提出してもらいます。欠席した人は633のドアのボックスから受け取ってください。

2009年10月 6日

石澤良昭 経済活動と生活
石澤良昭『東南アジア多文明世界の発見』(興亡の世界史第11巻)講談社, 2009, pp.202-225.
■石澤良昭著の上記の書籍の第6章. 2009年10月6日.

2009年10月 5日

2学期最初の今日のゼミでは、夏休み前にお願いしたように卒論の研究テーマの参考文献リストをさらに充実させ、さらに、少なくともその中の1点を読んでレジュメを作って提出してもらいました。

今日、提出できなかった人は次回10月19日のゼミに人数分のコピーを持参してきてください。

次回から3週間にわたって3人ずつレジュメを報告してもらいます。

夏休み課題のレジュメの報告のあとは、これから輪読するいくつかの論文のレジュメを報告してもらう予定です。最初の論文は山下晋司『バリ観光人類学のレッスン』(東京大学出版会、1999年)の第4章「文化観光という戦略」です。コピーを用意しておくので、633のドアのボックスから受け取って、各自レジュメを作っておいてください。

11月には論文作成に役立つワード、エクセルの使い方の講習、学期末には卒論提出に至るまでの研究計画の検討をおこなう予定です。

今日は、2学期最初の授業でした。みなさんの元気な姿を見ることができました。

1学期期末試験の答案を返却し、2学期の読解テキストOrang dan Bambu Jepangのコピーを配付しました。テキストを受け取っていない人は633まで取りに来てください。

夏休みの課題Jawa Tahun 1900を提出してもらいました。今日提出できなかった人は水曜日までに633に提出してください。

来週10月10日は体育の日で休日です。次回10月19日からテキストの読解を始めますから、予習をしっかりとしてきてください。1学期と同様にBBCニュースの報告をお願いします。来週は1班の担当です。

2009年10月 1日

2学期最初の日の今日は参加者2名だけでした。バリ・エステとトゥンプン(儀礼で供される円錐形のご飯もの)に関する研究テーマについて、議論をおこないました。来週、今日の議論を踏まえて、研究計画をだしてください。

来週は2学期の授業の進め方も話し合うので、全員集合するようにしてください。詳細はゼミのメーリングリストで流します。

なお、10月22日は学内行事に参加する必要があるため休講にします。

続きを読む ≫

2学期最初の今日、東南アジア古典文化論IIの最初の授業をおこないました。出席者49名でした。

最初の授業なので、東南アジアの国旗を使って東南アジアの国々を思い出してもらい、1学期の東南アジア古典文化論Iの振り返りをおこないました。東南アジアの宗教と文化の多様性には歴史的な背景があること、東南アジアの歴史には地域をまたがる共通した経験・文化があること、なかでもインド化は東南アジアの大部分の地域における共通の古典文化として育ったこと、東南アジアでは外から新しい文化が到来しても、それまでの文化を残した重層的な文化の構造をもっており、インド的な古典文化も現在にいたるまで強い意味をもっていること、などがポイントです。

プロジェクターでの映写に手間取り、授業の進行に手間取りました。原因は、パソコンの解像度の設定がプロジェクターの能力を上回る高い数値にされていたためとのことです。次回からは注意しておきます。

今週は宿題があります。東南アジアの国旗の意味を調べて、来週の授業時間に報告してください(配付資料参照)。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (188KB, PDF)
ファイルをダウンロード (215KB, PDF)

2009年9月25日

日本とインドのスタッフが共同制作したラーマーヤナの長編アニメ版Prince of Lightが2000年に公開されています(Prince of Light公式サイト)。原作の設定に忠実な筋書きで、ラーマーヤナの入門として適切な作品だと思います。

YouTubeで英語版の予告編を見ることができます。雰囲気がつかめると思います。

NHK教育テレビで放送されているNHK高校世界史では5月18日に「東南アジア世界の形成 ~海を渡ったラーマーヤナ~」が放映されました。講師は東京大学教授の水島司さんです。

この番組は再放送も予定されていますが、NHKのウェブサイトで視聴することができます。URLは以下のとおりです。クリックするとアクセスできます(30分)。
http://www.nhk.or.jp/kokokoza/tv/sekaishi/archive/chapter005.html

学習のポイントもまとめられています。授業の内容とも関係が深いので、ぜひご覧ください。

2009年7月24日

今日7月24日(金)は水曜日の振替授業日です。22日に続いてインドネシア映画『ビューティフルズ・デイズ』(Ada Apa dengan Cinta)を鑑賞しました。今日は、チンタが初めてランガの自宅を訪問する場面から最後の空港の別れの場面までを見ました。

感想を聞いてみると、男子からはランガになりたい、女子からはチンタに代わってランガと付き合いたいという声が聞かれました。アリヤの自殺未遂事件が気になった人も多かったようです。日本語版DVDも入手可能なので、気に入った人は購入してみてください。

その次の7月29日(水)は期末試験をおこないます。しっかりと復習をしておいてください。

2009年7月23日

期末試験を実施しました。また、夏休みの読解の課題を配付しました。指定の範囲を日本語に翻訳して2学期最初の授業時間に提出してください。

課題はAkira Nagazumi, Bangkitnya Nasionalisme Indonesia: Budi Utomo 1908-1918 (Jakarta: Pustaka Utama Grafiti, 1989)の第1章の一部(pp.9-14, 第2パラグラフの終わりまで)です。予備のコピーは633研究室のドアのボックスに入れておきます。

それでは充実した夏休みを過ごしてください。

今週は、7月23日(木)に月曜日振替授業をおこない、216パソコン教室でワードを使ったレポート作成の方法について説明しました。

1. ワープロ文書は文字コードと制御コードから構成されている。「制御コードの無駄づかい」はやめよう。
2. ワープロ文書の書式には文字(フォント)、段落(パラグラフ)、ページの3段階がある。ワープロ文書の段落とは、最初のコードから改行コードまでのコードのひとかたまりをさし、書式のかなめ。
3. 段落の書式のなかで、タブとインデントを使いこなせることが大切。

レポート作成の見本 (ゼミで使うレポート作成練習用のファイルをクリックしてください)

夏休みには、研究テーマの参考文献リストをさらに充実させ、さらに、少なくともその中の1点を読んでレジュメを作って(1点あたりA4判2ページ程度)、2学期最初のゼミの時間に提出してください。

2009年7月22日

今週は、最初に、まさかのランブータン班による最近のインドネシア・ニュースとして、ジャカルタの爆破事件をうけてアメリカの警察がニューヨークのホテルの警備を強化したこと、インドネシア看護師候補の一人が寒さに耐えられず帰国したことの2点について報告をしてもらいました。

今日から2回にわたってインドネシア映画『ビューティフルズ・デイズ』(Ada Apa dengan Cinta)を鑑賞しています。今日は、チンタが初めてランガの自宅を訪問する場面までを見ました。

今週は変則的な時間割になっているので気を付けてください。次回は、7月24日(金)が月曜日の振替授業日なので、24日の2限におこないます。映画の続きを鑑賞します。

その次の7月29日(水)は期末試験をおこないます。しっかりと復習をしておいてください。

2009年7月21日

林 行夫 仏教の多義性―戒律の救い行方―
青木保他編『宗教の現代』(岩波講座文化人類学第11巻)岩波書店, 1997, pp.79-106.
■青木保他編の上記の書籍に収められた第3章。2009年7月21日。

2009年7月16日

今週は1学期最後のゼミです。10人が参加しました。卒論・卒研の進行状況について報告してもらい、インドネシアでのフィールド調査を予定している人には調査の予定を伝えてもらいました。

夏休みは安全に有意義に過ごし、2学期には成果をもって教室に戻って来てください。

今週は、先週のイスラーム化の続きで、ラトゥ・キドゥルをめぐる言説について土着化の観点から講義したあと、東南アジアのインド化についての講義を、東アジアの中国化と比較することでまとめました。1学期の授業は今日で終了です。聴講ありがとうございました。

期末レポートを授業終了時に提出してもらいました。

2学期の東南アジア古典文化論は、ヒンドゥー叙事詩および仏伝・ジャータカの物語について講義をおこないます。よい夏休みを過ごしてください。

2009年7月15日

今週は、最初に、じゃらわささ班による最近のインドネシア・ニュースとして、大統領選挙選の速報結果、アジアゾウの完全な化石の発見、スンバ島近海での地震についての報告をしてもらいました。次回は、まさかのランブータン班に報告をお願いします。

つぎに、インドネシア近代文学史の講義を行いました。配付資料「インドネシアの近代文学」を配りました。「青年の誓い」に出てくる「インドネシア語」(bahasa Indonesia)という語に込められた希望の重さに注目してください。

夏休みのレポート課題の分担について確認をしました。次回から2回にわたってインドネシア映画『ビューティフルズ・デイズ』(Ada Apa dengan Cinta)を鑑賞する予定です。

2009年7月13日

今週はいつもの425教室に集まり、先週説明したオンライン・データベースによる文献検索の結果を発表してもらい、必要に応じてアドバイスをしました。

次週は、7月20日が海の日でお休みなので、23日(木)に月曜日の振替授業をおこないます。216パソコン教室に集合してください。ワードによる簡単なレポート作成の基本を説明し、夏休みの宿題に備えます。

川村千鶴子 異文化間介護の視座
川村千鶴子・編著『異文化間介護と多文化共生―誰が介護を担うのか』明石書店, 2007, pp. 20-69.
■川村千鶴子編著の同タイトルの書籍に収められた第1章。2009年7月14日。

今週のBBCニュースは1班がKomitmen SBY-Kalla pasca pilpresというタイトルの、大統領選後の現政権に関する記事について発表しました。pekerjaan rumahは「宿題」、Istanaは「大統領官邸」と訳しましょう。次回は2班の発表です。

テキストは20章の第4パラグラフの最後まで進みました。1学期はここまでです。今週のポイントです:
・tinggal+動詞 「あとは~するだけ」「~しさえすればよい」という意味です。

次回は、7月20日(月)が海の日でお休みなので、7月23日(木)が月曜日の振替授業日になります。この日に期末試験をおこないます。範囲は1学期に(今日まで)読んだテキストの内容です。しっかりと復習をしておいてください。夏休みの宿題も配付する予定です。

2009年7月 9日

今週は4人参加しました。

・DSさんはイスラーム・ファッションについて継続して調査中と報告してもらいました。
・SNさんはトゥンプンの社会的意味(ジャワの儀礼からインドネシアの儀礼への変化)をテーマにするか象徴的意味(おせち料理との比較)をテーマにするか悩んでいるとのことでした。社会的アプローチでも文化的アプローチでも問題はありません。文化的アプローチの方は結論を出しにくいので、似たようなアプローチの本を読んで参考にするとよいでしょう。
・KYさんはインドネシア人看護師・介護福祉士の問題から研修生の問題へとテーマを変えたいとのことでした。データを集めるのが難しいと予想されますが、インドネシア人への聞き取りでデータを確実にとるように指示しました。
・NYさんはジャワのバティックを事例にしてインドネシアの国民統合のプロセスをおってみることに決めました。有意義なテーマだと思います。

来週は1学期最後のゼミなのでかならず出席するようにしてください。

今週は、東南アジアにおけるイスラームの展開について、マラッカとジャワを例にとって講義をおこないました。参考資料として「南海の女王ラトゥ・キドゥル : 一九世紀ジャワにおけるイスラームをめぐる文化的表象のせめぎ合い」とそのレジュメを配付しました。

次週は、イスラーム化の続きを講義したあと、インド化についての講義のまとめをします。次週で1学期の授業は終了です。期末レポートを授業終了時に提出してください。

2009年7月 8日

今週は、最初に、ザ・タッチ班による最近のインドネシア・ニュースとして、今日投票がおこなわれるインドネシア大統領選挙についての報告をしてもらいました。次回は、じゃらわささ班に報告をお願いします。

つぎに、先週に引き続き、インドネシアの華人について残っていた説明をおこないました。

そのあと、インドネシア史の基本的な枠組みについてインドネシア史年表をもとに説明をしました。

次回は、文学史の視点をいれて、インドネシアの近現代史を見ていきます。

夏休みのレポート課題を配ったので、来週の授業時間中に、だれがどのテーマに取り組むかを報告してもらいます。みなさんで調整しておいてください。

2009年7月 6日

今回は、216パソコン室で、GeNiiにアクセスし、WebcatPlusとCiNiiのデータベースを使って実際に文献の検索をおこないました。検索の仕方については、日本語の図書や雑誌論文を検索するというタイトルの別のエントリーにまとめたので、参照してください。

次週のゼミの時間に、自分の関心のあるテーマに関する文献のリストを作って、提出してください。

2009年7月 2日

今週は6人参加しました。論点の出し方のポイント(5W1Hなどを使って疑問文で書く、範囲を絞り込む、述語の主体を明らかにする)を説明し、さらに、CRFの3層構成によるロジック・ツリーについて説明をしました。そのあと、各自の卒論のテーマに関連する論点を出してもらいました。今日、論点が出せた人は、その論点と、論点から派生する二次的な論点(複数)を書き出し、さらに、予想される答え(複数)をすべて書き出して、来週のゼミの時間にレポートとして提出してもらうよう指示しました。

今週は、東南アジアにおける上座仏教の展開について簡単な説明をしたあと、ビデオ「《ブッダ 大いなる旅路》タイの僧院にて 生きている仏教」を見ながら、ワークシートに書き込みの作業をしてもらいました。

期末レポートの課題の参考資料として「インド化再考:東南アジアとインド文明との対話」を配付しました。配付資料が入手できなかった人は633のドアのボックスに入れておくので、取りにきてください。

次週は、イスラーム化に触れる予定です。

2009年7月 1日

今週は、最初に、まんだら班による最近のインドネシア・ニュースとして、インドネシア政府がマレーシアへのメイド出稼ぎを禁止の報告をしてもらいました。次回は、ザ・たっち班に報告をお願いします。

つぎに、今週の月曜日1限の地域基礎II「東南アジアの社会と文化(2)イスラーム」の講義のコメントシートを返却し、追加資料を配付して、インドネシアのイスラームについて補足説明をおこないました。

そのあと、先週から始めたインドネシアの華人についての説明の続きをおこないました。次回は、1998年スハルト政権崩壊のところから始めます。

次回以降の資料として、「インドネシア史年表」を配付しました。

続きを読む ≫

2009年6月29日

今回は、CRF分析の例として、「ガルーダインドネシア航空は使用するには危険な航空会社である」と「ジャカルタ行きの飛行機はキャセイパシフィックを利用すべき」という二つのCについて報告をしてもらいました。(なお、航空機事故で死ぬ確率は交通事故で死ぬ確率よりもずっと低い点は認識しておく必要があります。)

そのあと、宿題であった「参考文献目録の書き方」を提出し、発表してもらいました。参考文献目録は論文の議論の根拠を提示する大切な要素であることを覚えておいてください。論文の本文の典拠・引用と参考文献目録は対(つい)になっている必要があります。

次週は、216パソコン室で、実際に文献の検索をおこないます。それぞれ、検索してみたいテーマを考えてきてください。

今週のBBCニュースは5班がDua kasus flu babi Indonesiaというタイトルの、新型インフルエンザに関する記事について発表しました。次回は1班の発表です。

テキストは19章の第3パラグラフの最後まで進みました。次回は、この続きの訳から始めます。今週のポイントです:
・berobah 基語はobahですが、この形では辞書の見出しには見つかりません。ubahを調べてみてください。一般に、uとo、iとe(鋭いe)、aと曖昧母音のeは互いに関連があるので、覚えておくと、基語を探すときに役立つでしょう。
・Peristiwa itu menyebar ke kalangan masyarakat Betwai luas. Karena Tuan Brinkman ... ternyata memakai tangan algojo-algojo dari kalangan penduduk pribumi. この文例でKarenaの使い方に注意してください。このようにA. Karena B.となっていれば、Aの文とKarenaで始まるBの文は独立していると考えがちです。しかし、インドネシア語では、ピリオドになっていても、実際には二つの文がつながっている場合もまれではありません。この文の場合でも、ピリオドはコンマとして解釈する、つまり、A, karena B.と解釈して初めて文の意味が理解できます。

20章のテキストを配りました。欠席した人は、633研究室のドアの前にあるボックスから受け取ってください。

この週は、リレー講義の分担者として、東南アジア地域基礎II「東南アジア研究入門 宗教と社会 その2 イスラーム」の授業をおこないました。授業の詳細と配付資料については岡野賢二研究室のページをご覧ください。

朝一の授業ですが、ビデオを見たうえでの作業を入れたので、心身ともに目覚めてくれたでしょうか。今日の授業では、以下の3点を押さえました。
・世界宗教としてのイスラームの基本を理解する。
・東南アジアへのイスラーム伝播の歴史と現状の基本を知る。
・20世紀後半からのイスラーム復興の潮流と現在の諸問題の基本を理解する。
いずれも、あくまでも「基本」なので、さらに理解を深めるようにしてください。

授業では以下の流れで話をしました。
1. 世界宗教としてのイスラーム
2. 東南アジアでのイスラームの歴史的展開
3. 東南アジアでのタイプ別のイスラームの特徴
4. タイプAの国におけるイスラームの現代の潮流
5. タイプBの国おける紛争

授業終了時に提出してもらったコメントシートによる出席点と、「宗教と社会」ユニットの最後にまとめておこなう小テストの点数でこの授業の評価をおこないます。

続きを読む ≫

2009年6月25日

今週は、最初にスライドを使ってアンコールワットについて説明したあと、ビデオ(TBS 世界遺産 カンボジア編)を見てもらいました。

ビデオの最後の部分が時間切れで見れなかったので、次回、見ることにします。

次回からは、大陸部の上座仏教と島嶼部のイスラームについて説明する予定です。

期末レポートの課題を発表しました。以下のとおりです。なお、配付した案内では「3つの設問」と書きましたが、「2つの設問」が正しいです。

「ジャワ文化概説」講義(6071)第1学期レポート課題
提出日:2009年7月16日(木)4限授業時
問題:下記の2つの設問に答えなさい。:A4判レポート用紙2-3枚にまとめる。1枚めの上部に氏名・専攻語・学生番号を明記し、「東南アジア古典文化論1学期期末レポート」と表記すること。

1.東南アジアの「インド化」がどのようものであるかを説明したうえで、日本の仏教の受容をインド化と呼んでもよいか、東南アジアの場合と比較しながら、あなたの考えを述べなさい。
2.ジャワの宗教文化を考えるうえで、なぜ精霊信仰のあり方を検討することが重要なのかを説明しなさい。


今週は7人参加しました。一通り現状報告をしてもらったあと、YSさんがおこなっている『アヒルと鴨のコインロッカー』の戯曲版台本作りについて意見交換をおこないました。キャスティングの問題、ネタばらしを芝居の途中でおこなうのか(映画版と同じ)、芝居の最後の方でおこなうのか(原作と同じ)、構成の問題、テーマの問題について議論がありました。YSさんには、映画版に基づいたセリフのインドネシア語化を進めていく一方で、構成についても考えてきてもらうことにしました。

今週は、『オペラ・ジャワ』(Opera Jawa)の後半を鑑賞しました。機材の不具合で音声が小さい状態が途中まで続いたことをお詫びします。

上映の始めに、インドのラーマーヤナ(ジャワ語ではラマヤナ)に由来するジャワの芸能に基づいていることなどを簡単に振り返りました。上映後は、コメントシートを提出してもらいました。コメントシートの提出をもって私の担当授業の出席とします。

映画の出演者ついての追加情報を記載しておきます。

・アルティカ・サリ・デウィ(Artika Sari Devi) スティオの妻シティ(Siti)の役(ラマヤナではシンタに相当)。バンカ・ブリトゥン諸島州出身。2004年のミス・インドネシア、2005年のミス・ユニバース・インドネシア代表です。映画出演は本作品が初めてです。詳しくはWikipediaの記事を参照してください。
・マルティヌス・ミロト(Martinus Miroto) シティの夫で陶芸業者のスティオ(Setyo)の役(ラマヤナではラマに相当)。ジャワ出身の舞踊家・振付家です。詳しくは紹介のブログ記事を参照してください。
・エコ・スプリヤント(Eko Supriyanto) 肉屋のルディロ(Ludiro)の役(ラマヤナではラワナに相当)。ジャワ出身の舞踊家です。詳しくはculturebase.netの記事紹介記事を参照してください。
・ルトノ・マルティ(Retno Maruti) ルディロの母スケシ(Sukesi)の役(ラマヤナではラワナの母スケシに相当)。有名なジャワ宮廷舞踊の踊り手です。詳しくは紹介のブログ記事を参照してください。
・イ・ニョマン・スラ(I Nyoman Sura) スティオの手伝いの役スラ(Sura)の役(ラマヤナではラマの弟ラクスマナに相当)。Nyoman Sure(役名Sure)と表記するクレジットもありますが、こちらの方が正しい表記です。バリ出身の創作舞踊家で、作品の中でもバリ人の姿で出演しバリの雰囲気を振りまいています。詳しくは紹介のブログ記事を参照してください。
・ジェコ・シオンポ(Jecko Siompo) スティオの仲間ですが役名はなし(ラマヤナではラマを助けるハヌマンに相当)。1976年生まれのパプア出身の現代舞踊家で、パプアの伝統舞踊とヒップホップを融合させたスタイルが特徴的です。詳しくは紹介のブログ記事を参照してください。
・スラムット・グンドノ(Slamet Gundono) ルディオの仲間ですが役名はなし。ワヤン・クリの人形遣いとして有名な人です。作品のなかでも物語の語り手の役を兼ねています。詳しくは紹介の記事を参照してください。

ブログ「水牛のように」に冨岡三智さんが『オペラ・ジャワ』についての批評を書いているので参考にしてください。

前編に戻る

続きを読む ≫

2009年6月24日

今週は、最初に、まさかのランブータン班による最近のインドネシア・ニュースとして、3大統領候補のテレビ討論とスマトラでの野生象殺害の2件の報告をしてもらいました。次回は、まんだら班に報告をお願いします。

このあと、映画『青空はぼくの家』の続きを最後まで鑑賞しました。この映画はいろいろな視点から読み解くことができますが、一番はっきりしているのは、貧しい者がますます貧しくなる状況が放置されていったスハルト政権の強権政治に対する批判であることでしょう。

映画のあとは、2009年国会総選挙の結果とインドネシアの華人についてのレジュメを配付し、講義をおこないました。次回は、オランダ領東インド時代の華人の歴史から始めます。

2009年6月22日

今回は、ロジカル・シンキングに関する本を読んで、ロジカル・シンキングで使われるCRFという概念について調べて説明し、具体的な例をとりあげて 分析をしてきてもらいました。

CRFというのは、C=Conclusion(結論), R=Reason(根拠), Fact=Fact(裏付け)の3段階による分析方法です。CRFは、問題を考えていくときに、仮説を立てその根拠と裏付けとなるデータを探るときにも使えますし、仮説を検証してできた結論を説明するときにも使える分析方法です。全体として、Cを頂点とし、Fを底辺とするピラミッド構造をイメージするといいでしょう。

CRF分析を使うことによって、Cの立て方を修正できたり、Rの過不足を修正できたりするメリットがあります。RやFは「もれなく、だぶりなく」出すことが必要です。そのためには、問題全体の枠組み(フレームワーク)を外さないようにすると、うまくいきます。

Cは主語・述語からなる文の形にします。Cを出すためには、テーマについての疑問文をまず考えるとよいでしょう。5W1Hのいずれかを使ってください。

今日の報告では「習熟度別クラスを実施すべきである」「プラズマクラスターイオンは浮遊菌・ウィルス等を減らす効果がある」「東京の公共交通機関は便利だ」「インドネシアでは車よりもバイクが売れる」というCについて発表してもらいました。

次回は、残りの二人のCの発表をお願いします。

ロジカルシンキングについてはN's Spiritの「ロジカルシンキングを鍛える」が参考になります。

今週は宿題があります。「参考文献目録の書き方」をA4判1枚にまとめてきてください。一人の著者による書籍、複数の著者による書籍、雑誌掲載の論文の3つのパターンがあることに注意してください。

今週のBBCニュースは4班がBawaslu laporkan JK-Wirantoというタイトルの、大統領選挙に関する記事について発表しました。次回は5班の発表です。訳文は遅れないように送ってください。

小テスト第2回の答案を返却しました。

テキストは18章の第9パラグラフの途中(...tuan besar itu)まで進みました。次回は、この続きの訳から始めます。今週のポイントです:

・WTS WTSは「良いモラルの欠如した女性」という意味のWanita Tuna Susilaの略語です。日本語で「便所」を「トイレ」と言うような、「売春婦」を意味するpelacurの婉曲用語です。
・Meneer Meneerは英語のMisterに対応するオランダ語で、ヨーロッパ人の男性に対する称号です。「ムネル」と発音します。Meneer Brinkmanは「ブリンクマン氏」と訳せます。Tuan Brinkmanはインドネシア語による対応する表現です。

次回は、第20章のテキストも配付する予定です。

2009年6月18日

今週と来週の2回にわたって、インドネシア映画『オペラ・ジャワ』(Opera Jawa、ジャワ語、英語字幕付き、116分)を鑑賞します。ガリン・ヌグロホ監督作品。2006年。アルティカ・サリ・デウィ(シティ)、マルティヌス・ミロト(スティヨ)、エコ・スプリヤント(ルディロ)主演。

あらすじ:スティヨとシティの夫婦は村で素焼き土器を売って慎ましいが幸せな生活を送っていた。しかし、スティヨが土器を売りに村を離れているあいだに、横恋慕した強欲な肉屋ルディロが一人でいるシティを誘惑しようとする。シティは言い寄るルディロを拒み続けるが、ルディロの歌と踊りはしだいに彼女の心を虜にし始める。

ヒンドゥー叙事詩『ラーマーヤナ』のシーターの誘拐の物語を現代インドネシアのジャワを舞台に、ガムラン音楽を伴奏にジャワ古典舞踊と現代舞踊が融合するオペラとして作り替えた、ヌグロホ監督の実験的な意欲作です。一度見たら忘れられない目眩く幻想的なシーンが続きます。

2006年ウィーンNew Crowned Hope Festival招待作品。2007年シンガポール国際映画祭最優秀作品。

New Crowned Hope映画祭での解説(英語)
Internet Movie Databaseのレビュー(英語)
フランスPyramide International社の案内(英語)
First Run Featuresのウェブサイト(英語) こちらからDVD(英語字幕付き)を購入することができます。NTSC方式・リージョンコードALLなので日本のDVDプレーヤーでも問題なく再生できます。

後編に続く

今週からは、カンボジアのアンコール遺跡群について講義しました。スライドによる説明のあと、ビデオ(ディスカバリー・チャンネル 密林の至宝 アンコールワット)を見てもらいました。アンコール朝(ビデオではクメール王朝)の歴史を簡潔にまとめています。ただし、ヨーロッパ人による「発見」を強調したり(現地では知られていた)、タイのアンコール侵攻の原因をモンゴルの侵攻に求めたり(直接的原因ではない)、タイの侵攻の後に上座仏教が伝播した(タイ侵攻前から伝播)といった解説は訂正が必要と思います。

次回は、アンコール・ワットについてさらに詳しく説明します。また、期末レポートの課題を発表する予定です。

2009年6月17日

今週は、最初に、じゃらわささ班による最近のインドネシア・ニュースとして、アンバラット海域をめぐるインドネシアとマレーシアの領海争い今年のミス・インドネシア選出の2件の報告をしてもらいました。次回は、まさかのランブータン班に報告をお願いします。

このあと、映画『青空はぼくの家』の続きを鑑賞しました。今日は、アンドリとグンポルが泥棒から奪った財布を持ち主に返しに行ったところまでを見ました。次回はこの続きから鑑賞します。鑑賞中に気づいた点や疑問に思った点をまとめておいてください。

映画のあとは、インドネシアの華人について講義をおこなう予定です。

2009年6月15日

今回は、先週の宿題にもとづいて発表をしてもらいました。これまでに読んだ3点の論文の中から一つを選んで、以下のポイントをまとめることが課題です。
1. 論文のテーマ。どのような問いを立てているか。
2. 論文の結論。問いに対してどのような答えをだしているか。
3. 結論の理由(根拠)。結論を導くにあたってどのような理由(複数)を提示しているか。
4. 根拠となる資料。理由の根拠となる資料(複数)として何を使っているか。
5. 資料の入手方法。資料をどのような方法で入手しているか。

発表に際しては、「たとえば○○」を使って具体的に説明をすると、わかりやすくなります。

データの入手方法については、バリ人の先生に生徒としてついて人形の扱いを学んだり、現地の組織・期間を訪れて聞き取りや資料入手をおこなったり、現地の工場を訪れて数値データを入手したりするなど、テーマに応じて工夫している点に注意してください。また、統計データは時系列による変化や地域別の比較に着目して表を作るようにしてください。

次回は、ロジカル・シンキングに関する本を読んで、ロジカル・シンキングで使われるCRFという概念について調べて説明し、具体的な例をとりあげて分析をしてきてください。結果はA4判レポート用紙1枚にまとめて、発表してもらいます。ロジカル・シンキングに関する本はたくさん出ていますが、『3分間でわかるロジカル・シンキングの基本』と『はじめてのロジカルシンキング』は入門書としてお薦めです。

今週のBBCニュースは3班がMenangani ekstrimismeというタイトルの、過激主義への取り組みに関する記事について発表しました。以下、気になったポイントです。

■Apa yang dapat dipelajari oleh Pakistan dalam hal ini? このようなdi型の構文では、動作の対象に焦点が置かれていることを意識して訳すと自然な日本語になります(いわゆる受動態の文として訳さない)。この文の場合、「このことに関してパキスタンは何を学ぶことができるだろうか?」と訳す方が、「このことに関してパキスタンによって学ばれるうることは何なのだろうか?」と訳すよりも自然な日本語になります。

テキストは、第17章を読み終え、第18章の第1パラグラフまで進みました。次回はこの次からです。

以下のポイントに気を付けてください。

■rupanya rupaは外観という意味ですが、rupanyaは「見たところは,,,のようだ」という意味になります。katanyaが「人の話によると...ということだ」という意味になるのとあわせて覚えておいてください。
■Karena terlalu berangkainya tangan-tangan pembunuhan ini,... この文中のberangkainyaのnyaは、動詞を名詞化するnyaと解釈することができます。「殺人にかかわった人の手のあまりにも多くつながっていることが理由で」という意味です。「殺人にあまりにも多くの人の手がかかわっていたので」と訳すとよいでしょう。

小テストの答案は次回、返却する予定です。

2009年6月11日

今週は、インドネシアのヒンドゥー教寺院プランバナンについて講義しました。スライドによる説明のあと、ビデオ(TBS世界遺産シリーズ)を見てもらいました。シヴァ神、ヴィシュヌ神、ブラフマー神からなるヒンドゥー教の三大神の全体像がわかるように構成されているところにこの寺院の特徴があります。浮き彫りに描かれているラーマーヤナについては2学期に詳しく扱います。

次回からは、カンボジアのアンコール遺跡群について講義をおこないます。

2009年6月10日

今週は4名が参加しました。

OMさんは、Kebudayaan Jawaに記載されているdukunについての情報を整理して発表しました。フィールド調査では代表的なドゥクンに聞き取りをおこなってライフ・ヒストリーを構築できるよう、インドネシア関連のオーラルヒストリーの本を読むように勧めました。
DSさんは、ブハーリーのハディースに記載されている衣服についての記述を調べ始めました。索引を活用することを勧めました。また、ジルバブの着用が「5つの法規定」(義務、推奨sunna、許容、忌避、禁止)のどの範疇にあるのかも確認しておいてください。
KYさんは、6月14日のガルーダサポーターズ設立のつどいに参加して、日本側・インドネシア側のニーズを探ることにしました。
SIさんは、宗教省のウェブサイトを通じてコンタクトし、情報の収集につとめることにしました。

来週6月18日は、青山が研究会に出席するので、休講とします。6月25日に参加してください。なお、この間、本またはビデオまたはその両方で『アヒルと鴨のコインロッカー』を読むか見るかまたはその両方をしてくるようにしてください。YSさんの卒研の検討材料とします。

今週は、最初に、ザ・たっち班による最近のインドネシア・ニュースとして、マレーシア・クランタン州のスルタン皇太子に嫁いだインドネシア人女性がDV被害にあって帰国の事件バリ島で酒(アラック)にエタノールを混ぜて販売し中毒死発生の2件の報告をしてもらいました。次回は、じゃらわささ班に報告をお願いします。

前回提出してもらった2009年のインドネシアの祝日のリストを返却しました。

そのあと、前回配った配付資料にしたがって、インドネシアの宗教状況の説明をおこないました。選挙政党との関係については回をあらためて説明します。また、イスラームについては月曜1限の地域基礎IIで詳しくとりあげる予定です。

このあと、映画『青空はぼくの家』を鑑賞しました。今日は、アンドリとグンポルが初めて話をするようになり、グンポルがアンドリをブン・クチルと呼ぶようになったところまでを見ました。次回はこの続きから鑑賞します。鑑賞のための参考資料を配付したので、しっかりと読んでおいてください。

続きを読む ≫

2009年6月 8日

今週は、横本真千子. 2006. 「南スラウェシ州の絹産業:西ジャワ州絹産業との比較」のレジュメを報告してもらいました。統計数値を使った議論の組み立て方の参考になったと思います。

次回は、これまでに読んだ3点の論文の中から一つを選んで、レポートを書いてきてください(A4判のレポート用紙1枚)。内容は以下の5点です。
1. 論文のテーマ。どのような問いを立てているか。
2. 論文の結論。問いに対してどのような答えをだしているか。
3. 結論の理由。結論を導くにあたってどのような理由(複数)を提示しているか。
4. 根拠となる資料。理由の根拠となる資料(複数)として何を使っているか。
5. 資料の入手方法。資料をどのような方法で入手しているか。

今週のBBCニュースは2班がPara capres mulai kampanyeというタイトルの、大統領選挙戦にまつわるニュースについて発表しました。以下、気になったポイントです。

・Selain SBY, Jusuf Kalla dan Prabowo, ... ここでは、Selain A, Bは「Aは別としてBは」という意味ではなく、「Aの他にBも」という意味で使われています。
・Dengan waktu kampanye yang hanya sekitar empat minggu, ここではDenganは「~という理由で」という意味で理解するとよいでしょう。「選挙キャンペーンの期間がわずか4週間しかないので」と訳せます。

報告の文書をワードでつくるときは以下の点に気を付けてください。
1. 他のファイルと紛れないようファイル名には日付をいれてください。(例:XYZ-20090608.doc)。
2. 用紙の余白は上下左右25mm程度にしてください。「ページ設定」で変更。
3. 文字数と行数は「標準」にするとつめることができます。「ページ設定」で変更。
4. ページを変えるときは「ページ区切り」の挿入でおこなってください。
5. 数字と本文のあいだをあけるときは「タブ」をつかうと、きれいに揃います。
6. 数字のあとは「、」ではなく「.」を使ってください。
7. 行番号は「ページ設定」>「その他」>「行番号」で設定すると自動的につきます。

第2章と第3章を範囲にした小テスト第2回をおこないました。

テキストは、第16章を完了し、第17章の第4パラグラフの終わりまで進みました。次回は、第5パラグラフからです。

2009年6月 4日

今週は6名が参加しました。今日は二人の報告が中心となりました。

SIさんからは、インドネシア人のキリスト教徒から儒教徒への改宗の事例について話してもらいました。既婚者の場合は、結婚したキリスト教会で婚姻を無効にしたあと、儒教寺院で新たに婚姻をおこなう必要があります。これらの手続きはMajelis Tinggi Agama Konghucu Indonesia (MATAKIN) を通しておこなうとのことです。これらを済ませて初めてKTPの宗教欄の切り替えができるようです。

NTさんは、インドネシア人の民族的多様性とインドネシア人としてのアイデンティティの問題に関心をもっているようですが、まだテーマが絞り込めていません。一人の人間に重層的なアイデンティティがあるという視点から考えてみるとよいでしょう。

今週は、先週に引き続いてインドネシアの仏教寺院ボロブドゥールについて講義しました。今日は、先週十分にできなかったボロブドゥール浮き彫りと仏像の配置の詳細ととその意味について配付資料とスライドで説明しました。そのあと、仏伝と本生物語を描くボロブドゥールの浮き彫りを色彩画で再現したビデオ(Learning from Borobudur)を見てもらいました。

浮き彫りが初期仏教(仏伝と本生物語)と大乗仏教(善財童子の遍歴)の教理を、仏像の配置(金剛界曼荼羅)が密教の教理を表現していると考えられます。

「インド化」についてのレポートを返却し、簡単な説明をおこないました。

来週は、インドネシアのヒンドゥー教プランバナン寺院について説明する予定です。

2009年6月 3日

今週は、最初に、まんだら班による最近のインドネシア・ニュースとして、大統領選挙候補の公約に対する「市民の反応冷ややか」のニュースと「バリ島の陶磁器が人気」のニュースの2件の報告をしてもらいました。次回は、ザ・たっち班に報告をお願いします。

前回に宿題に出した2009年のインドネシアの祝日を口頭で報告してもらい、説明したあと、宿題を提出してもらいました。

そのあと、配付資料を配って、インドネシアの宗教状況の説明を途中までしました(パンチャシラのところまで)。次回は、続きから説明をおこないます。

イスラームについてのさらに詳しい説明は月曜1限の地域基礎IIでおこなう予定です(6月29日)。

2009年6月 1日

今週は、北村由美. 2007. 「エスニシティ表象としてのミュージアム:ポスト・スハルト期インドネシアにおける華人アイデンティティの創成」のレジュメを報告してもらいました。インドネシアの華人問題を考えるよい機会になったと思います。

次回は、横本真千子. 2006. 「南スラウェシ州の絹産業:西ジャワ州絹産業との比較」のレジュメを報告してもらいます。

今週のBBCニュースは1班がMega janji ekonomi dua digitというタイトルの、大統領選挙戦にまつわるニュースについて発表しました。硬派のニュースですが、全体としてよく訳せています。以下、気になったポイントです。

mengevaluasi evaluasi=「評価」だから「評価する」と機械的に訳してしまうと、ちょっと意味がずれることがあります。「評価する」には対象を優れたものと判断する、というニュアンスが含まれることがあります。しかし、実際には、判断はこれからする場合もあります。「検討する」「精査する」「見積もる」と言った訳も考慮してください(このポイントは、英語のevaluateについてもあてはまります)。
masyarakat kecil masyarakat=「社会」と考えていると、つい「小さな社会」と訳してしまいます。masyarakatはまず「何かを共有する人びとの集合体」と考えましょう(そのようなものを表す概念のひとつが「社会」です)。ここでは、masyarakat kecilは「小さな民」、すなわち「一般庶民」をさします。
soal janji ini 「問題」と機械的に訳していると、文字通り問題になります。「問題」には、「問題となって困っている、迷惑している」というマイナスのニュアンスが含まれることがあります。しかし、soalの基本の意味は「議論の対象となっていること」で、かならずしもマイナスのニュアンスではありません。ここでは、soal janji iniは「この公約に関して」と訳すとよいでしょう。
KADIN/Kadin KADINはKamar Dagang Industriの略です(英語のChamber of Commerce and Industryの直訳)。「商工会議所」の意味で、読むときは普通の単語のように「カディン」と読みます。このように、頭文字で読まずに、普通の単語のように読む略語をアクロニムと言います。インドネシア語にはアクロニムが多く、しばしば普通の単語と見誤ることがあるので注意してください。テキストの後半に出てくるKadinはKADINのことです。
ekonomi kerakyatan こここでは、市場がすべてを決定するという新自由主義経済に対する概念として使われています。「国民本位の経済」といった訳が適当でしょう。参考になる記事がいくつかあります[Tinjauan Ideologis : Ekonomi Liberal dan Ekonomi Kerakyatan][“Hantu” Neoliberalisme Versus Ekonomi Kerakyatan]。
テキストは3章が終わり、16章の第7パラグラフの最後まで進みました。次回は第8パラグラフからです。

次回は2章と3章を対象にした小テストをおこなう予定なので、復習をしっかりとしておいてください。

2009年5月28日

今週は5名が参加しました。

DSさんは、宿題になっていたムスリム衣類の名称のリストを発表してくれました。女性の頭のかぶりものを説明したウェブページは参考になります。
YSさんは映画のスクリプト作成が終わって、小説版の分析にはいるということでした。
KYさんは明日のEPA勉強会で発表してもらうことになっています。
KSさんはパダン料理についてさらにデータを集めてもらうことにしました。
SYさんは引き続き『ノーマニー、ノーハネー』を読み進めるということでした。

「宿題」のある人は、次回以降、引き続きゼミで発表してもらいます。

今週から、インドネシアの仏教寺院ボロブドゥールについて説明をおこないます。今日は、ボロブドゥールの構造、浮き彫りと仏像の配置、その意味について配付資料とビデオ(TBS制作「世界遺産 ボロブドゥール」に基づいて講義しました。

「インド化」についてのレポート宿題を提出してもらいました。

来週は、浮き彫りに描かれたジャータカと仏伝について説明する予定です。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (420KB, PDF)

2009年5月25日

今週は、二人に梅田英春 「バリ島の影絵人形芝居ワヤンにおける人形の手の表現と役割」のレジュメを報告してもらいました。

ワヤンという具体的な素材ですが、論文の書き方としては参考になるところが多かったと思います。

来週は、北村由美. 2007. 「エスニシティ表象としてのミュージアム:ポスト・スハルト期インドネシアにおける華人アイデンティティの創成」のレジュメを報告してもらいます。

関本論文のレジュメも提出してもらいました。

今週のBBCニュースは5班がIndonesia kalahkan Jepang 4-1というタイトルの、中国で開催されたバトミントンのスディルマン杯戦のニュースについて発表しました。スポーツの世界でmanajerと言うと「監督」の意味なので気を付けてください(英語のmanagerも同じ) 。来週は1班にお願いします。

先週おこなった第1回小テストの答案を返却しました。2番の問題が6点以下の人は文法理解に問題がある可能性があるので復習をしっかりとしてください。

テキストは第3章の最後のパラグラフまで進みました。来週はこのパラグラフの読解から始めます。そのあと、すでに配付済みの第16章からのテキストに進みますから、予習をしておいてください。

今週のポイント:

■Jangankan A, B Aでないばかりか、Bもだめである。
■dengan sendirinya 当然のように
■Mau dangang tidak punya kesempatan dan modalの文は、[Walaupun] mau dagang, ... とwalaupunを補って考えると理解しやすいでしょう。
■Dimiskinkan demikian, tidak heran kalau ... の文は、[Karena mereka] dimiskinkan demikan, tikan heran kalau ... とkarenaを補って考えると理解しやすいでしょう。
再来週には、第2章と第3章を対象にした小テストをおこなう予定です。

2009年5月21日

今週は6名が参加しました。

DSさんには、ムスリム衣類の名称のリストを作ってきてもらうことにしました。
SNさんには、tempungの種類・材料のリストを作ってきてもらうことにしました。
YSは、引き続き映画のスクリプトを自分で作ることになりました。
KYさんは、5月29日のEPA勉強会で発表してもらうことしました。
OMさんには、Kebudayaan Jawaに記載されているdukunの内容についてレジュメを作ってきてもらうことにしました。
SIさんには、KTPにおけるagamaの記載の開始時期、かつて儒教が公認agamaであった時期などを確認してきてもらうことにしました。

「宿題」のある人は、次回以降、順次、ゼミで発表してもらいます。

今週は、ワークシートを使いながらインドにおけるヒンドゥー教と仏教の発達について説明しました。ヒンドゥー教の前身としてバラモン教があったこと、バラモン教への対抗として仏教が現れたこと、にもかかわらずヒンドゥー教と仏教は同じインド文化を土壌として発達した宗教であり、両者の間には深い関係があること、にとくに注意してほしいと思います。

用意してきたスライドが機材の不具合でお見せできなかったので、来週あらためて紹介します。

次回からは、東南アジアの古典期を代表する仏教寺院であるボロブドゥールについて説明する予定です。

来週は宿題を提出してもらいます。忘れないように。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (69KB, PDF)

今日は、リレー講義の分担者として、Add-on Program多言語・多文化社会論(歴史)の授業で、多民族国家インドネシアについて講義をおこないました。先週のマレーシアと比べて、同じ東南アジアの隣国同士であっても共通点と相違点があることがわかったと思います。

スライドによる説明のあと、ビデオで「南の国のデパートガール」を見てもらい、周りの人と議論をしてもらいました。

授業での質問・コメントに対する回答などはAdd-on Programのブログを見てください。

2009年5月20日

今週は、最初に、まさかのランブータン班による最近のインドネシア・ニュースとして、大統領選挙候補3組とアウンサン・スー・チーさん起訴の2件の報告をしてもらいました。次回は、まんだら班に報告をお願いします。

先週提出してもらった白地図と小テストを返却しました。

授業では、民族と宗教の分布の相関性について説明してから、ビデオ「南の国のデパートガール」を見てもらい、インドネシアの民族的多様性について考えてもらいました。

今週は宿題があります。2009年のインドネシアの祝日の表を作ってください。表には、日付、名称(日本語とインドネシア語)、関連する宗教、意味について調べて、書き込んでください。

次回はボート大会のため全学的に休講なので、再来週の授業時に提出してください。

2009年5月18日

今週は関本論文の第3章のレジュメの残りを発表してもらいました。第4章以降のレジュメの準備ができていないようなので、来週からはしばらく、以下の論文についてレジュメを作って議論することにしたいと思います。

・梅田英春. 2005. 「バリ島の影絵人形芝居ワヤンにおける人形の手の表現と役割Technical Report of IEICE, HIP. 105(358):13-18.
・北村由美. 2007. 「エスニシティ表象としてのミュージアム:ポスト・スハルト期インドネシアにおける華人アイデンティティの創成」『言語社会』1: 385-361.
・横本真千子. 2006. 「南スラウェシ州の絹産業:西ジャワ州絹産業との比較」『經濟學研究』56(1):101-114.

それぞれ文化、社会集団、経済・産業をテーマにした論文で、いずれも機関リポジトリによりウェブ上で本文が閲覧可能です。出席者には資料を配付しました。欠席者は633のドア・ボックスから受け取って下さい。

来週は梅田論文のレジュメを二人に発表してもらいます。再来週は北村論文と横本論文のレジュメを用意しておいてください。関本論文も後日引き続き検討するので、担当者は来週レジュメを提出してください。

今週のBBCニュースは4班がCalon Presiden dan Wapres Idealについて発表しました。来週は5班にお願いします。

インドネシアの2009年の祝日リストを返却し、あわせて模範解答を配付しました。

テキストは第2章を終了し、第3章の第1パラグラフの途中まで進みました。次回は、第1パラグラフの説明から始めます。できれば来週中に第3章を終えたいので、しっかりと予習をしてきてください。

第3章のあとに読むテキストとして、第16~19章のテキストを配付しました。今日、欠席した人は633のドアのボックスから受け取って下さい。

2009年5月14日

今週は6名が参加しました。以下、簡単な現状記録です。

・DSさんは、昨年のJogj Faashoin Weekに注目しました。今年の催しに参加する予定です。
・FSさんは、『インドネシアのアーユルヴェーダ』を入手し読み始めたところです。マッサージについも一章がさかれています。
・SNさんはtempungについての本を入手し、読み始めています。
・SMさんはドラえもんの日本語版(第1巻1974年初版)とインドネシア語版(第1巻1991年初版)をそれぞれ45冊入手することができました。資料としては十分でしょう。
・YSさんは、小説『あひると鴨とコインロッカー』とその映画版のスクリプトをもとにインドネシア語の戯曲版を作成する予定です。
・SIさんは、儒教に改宗したインドネシア華人へのアンケートを予定しています。

それぞれ、一歩踏み出したようなので、ぜひこの勢いを持続させてください。

今週は、東南アジアの「インド化」(Indianization)について、何を、いつ、誰が、どのようにインド化を進めたのかを検討してみました。まず、セデスのインド化の定義をもとに、インド化の概要をみたあと、東アジアの「中国化」と対比させながら、漢字に対応する南インド系ブラーフミー文字(東南アジアのインド系文字の起源)の重要性を指摘しました。

文字の使用を手がかりに、インド化の開始が一般的に5世紀頃から始まることを示しました。また、インド化の担い手としては、商人が開拓した海上交易ルートにのって僧侶が知識を伝えた状況を示しました。

東南アジアのインド化に対応する現象としてインド本土の「サンスクリット化」に注目し、グプタ朝で完成した古典的なインド文化がインド本土内で普及し、さらには東南アジアに伝播した状況を示しました。東大寺の大仏開眼供養もこのような潮流のなかでのイベントでした。

最後に、東南アジアになぜ「カースト制」が定着しなかったのか検討しました。

次回は、インドの宗教について説明する予定です。

今週は宿題が出ています。プリントでは来週提出となっていますが、再来週5月28日の授業時間中に提出してください。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (326KB, PDF)

■今週の宿題

・大学のパソコンから以下にアクセス:
http://www.tufs.ac.jp/common/library/local/online/ondb-j.html
・Gale Virtual Reference Libraryに接続
・Basic Searchの枠に「Indianization」と入力し検索。ヒットしたリストから以下のリンクをクリック:
Hinduism in Southeast Asia. Vasudha Narayanan. Encyclopedia of Religion. Ed. Lindsay Jones. Vol. 6. 2nd ed. Detroit: Macmillan Reference USA, 2005. p4009-4014.
(必要ならView PDF pagesをクリックしてPDFページを表示し、プリントアウト)
・この論文の中のIndianizationについて議論をおこなっている部分(p.4010)を読み、800字以内の日本語に要約してください。とくに、現代の東南アジアにおいて古典インド文化の影響がもっとも残っている分野があきらかになるようにまとめてください。再来週5月28日の授業時間中に提出。

2009年5月13日

今週は、ゴールデンウィークをはさんで2週間ぶりの授業となりました。最初は、じゃらわささ班による最近のインドネシア・ニュースとして、総選挙の公式結果新型インフルエンザにともなう豚肉輸入停止の2件の報告をしてもらいました。次回は、まさかのランブータン班に報告をお願いします。

宿題に出していた白地図を提出してもらってから、インドネシアの地理に関する小テストをおこないました。

授業では、植物相・動物相と気候・植生の説明のあと、インドネシアの代表的な民族とその分布について説明をおこないました。民族は、簡単に言って、言語、文化・慣習、宗教といった基本的な特徴を共有する社会集団ということができます。これらの民族がまとまってインドネシア国民が構成されています。

次回は、民族と宗教の分布の相関性についての説明から始める予定です。

2009年5月11日

今週は、関本照夫「東南アジア的王権の構造」『現代の社会人類学3 国家と文明への過程』(東京大学出版会、1987)の第3章の途中まで読みました。宇宙論的観念が東南アジアの王権に影響を与えているというハイネゲルデルンの指摘が興味深いです。

次回は、引き続き第3章以降を読みます。

宿題であった関心のあるテーマの文献リストを提出してもらいました。

今週のBBCニュースは3班がBarcelona ke final lawan Man-Uについて発表しました。テキストに出てくるA sampai Bのsampaiは接続詞として考えて、「Aという状況が加熱して、ついにはBという状況にいたった。」という風に理解してください。

サッカーの試合に関する記事なので、サッカー関係の人名や表現がたくさんでてきます。日本語の記事だったらどのように表現するかを念頭においた自然な日本語になっていて、よくできています。次週は4班の人に発表をお願いします。

テキストは第1章を終了し、第2章の第1パラグラフの途中(...digali parit.)まで進みました。次回はこの続きから進みます。

di reruntuhannya dibangunlah sebuah kota yang ...の部分は、副詞句+di形動詞+主語からなる倒置構文になっていることに注意してください。まず場所に注目することによって直前の文とのつながりを明らかにすること、主語を修飾する長いyang節を文の後ろにもってくることによってバランスをよくすること、の2点が倒置構文が選ばれた理由だと思われます。bangunについたlahは倒置であることを示すマーカー(標識)の役割をはたしています。

宿題であった2009年度のインドネシアの祝日のリストを提出してもらいました。今日出せなかった人は明日中に633のドアボックスに提出してください。

次回は小テストを予定しています。対象はテキストの第1章です。しっかりと復習をしておいてください。

2009年5月 7日

今週は3名が参加しました。初めて参加したNTさんの進捗状況を説明してもらいました。

ブラウザのFirefoxとアドオンScrapbookを使ってネットのウェブページを保存する方法を紹介しました。
FirefoxはFirefoxの公式サイトからダウンロードできます。
ScrapbookはFirefox用アドオンのウェブページからダウンロードできます。

Scrapbookを使うと、ウェブページの保存、保存したウェブページの全文検索をおこなうことができるので、ウェブ上の情報を収集整理するときに威力を発揮します。

今週は、東南アジアにおける初期王権の成立について検討してみました。5世紀になってインド的な要素を取り込む現地政権が現れるようになるまでは500年前後の「長い助走期間」がありました。

写真は5世紀初頭のクタイのムーラヴァルマン王の碑文です。現地の初期王権が3代をへてインド化していく様子がうかがえます。
JKT2002-b-745.jpg

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (299KB, PDF)

2009年4月30日

今週は、スライドと配付資料を使って、東南アジアの基層文化の特徴的な要素として精霊信仰(アニミズム)とシャーマニズムについて講義をおこないました。

東南アジアの国名の意味と由来を調べる宿題を返却し、解答例を配付しました。

次回は、「長い助走期間」と初期政権の成立について講義します。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (221KB, PDF)

今週のゼミには5人の参加があり、参加者にそれぞれの研究の進捗状況の報告をしてもらいました。

ジョグジャカルタのPasar Kembangの研究をテーマにしているSYさんには『ノーマネー・ノーハニー』を読んでみることをすすめました。

次回は、パソコンを使ってFirefoxの使い方を説明したいと思います。

2009年4月27日

今週は、関本照夫「東南アジア的王権の構造」『現代の社会人類学3 国家と文明への過程』(東京大学出版会、1987)の第2章を読みました。

一般的なカテゴリーとしての伝統的政治統合と、特殊なカテゴリーとしての王権の関係を読み解く部分が興味深かったように思います。

次週は休日なので、次回は再来週になります。今週に続いて、第3章から読みます。担当になっている人はレジュメを作ってきてください。

今週は宿題があります。配付した「文献リストの作り方」(その1~3)を読んで、自分の関心のあるテーマに関する文献のリストを作って、次回の授業時に提出してください。

今日は2班にBBC Indonesia.comのニュースTuntut pemerintah lebih aktifについて報告してもらいました。

このニュースでは音声もあるので、ぜひ聞いてみてください。テキストを読んでから音声を聞くと内容の理解が深まると思います。

Juru bicaraは「スポークスマン」「広報担当者」のことです。Kaporiはkepala Polisi Republik Indonesiaの略で「警察庁長官」のことです。固有名詞と続いていると人名と混同しがちなので注意してください。

dalam hal iniは「この件に関して」、sejumlah+名詞は「何人もの~」と訳すとよいでしょう。この場合のsejumlahは英語のa number ofに似た表現です。

4班には、テキストに出てくるオランダ語のカタカナ表記一覧を作ってきてもらいました。第3章までだけでももっとあるので、より完全なリストを下にあげておきました。

テキストは、第1章の第8パラグラフの最後まで進みました。次回は第9パラグラフからです。

第7パラグラフのmemberolehはmemperolehのミスプリです。訂正しておいてください。

それから、辞書を引くときは、3秒で目的の単語が載っているページが開けるようにしましょう。慣れてくると電子辞書よりも早くなります。

次週5月4日は休日なので、次回は再来週になります。3班はBBCニュースを用意してきてください。

今週は宿題があります。2009年のインドネシアの祝日のリスト(インドネシア語、日本語、意味を示すこと)を作ってきて、次回の授業時に提出してください。

■今週の配付資料(テキスト第1~3章に出てくるオランダ語のカタカナ表記)
ファイルをダウンロード (82KB, PDF)

2009年4月23日

今週は、東南アジアの概要を紹介し、東南アジア史の枠組みを説明したあと、伝統的な文化が現在も色濃く残っている例としてインドネシアのジョグジャカルタの宮廷儀礼を描いたビデオを見てもらいました(NHK アジア古都物語)。

東南アジアの国名の意味と由来を調べる宿題を回収しました。

次回からは、東南アジアの基層文化について学んでいきます。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (146KB, PDF)

今週は6名の参加がありました。各自の卒論・卒研の進捗状況を報告してもらい、アドバイスをしました。

ネットでKompasなどの新聞記事を収集している人は、FirefoxのアドオンScrapbookを導入してみるとよいでしょう。ネットの情報を自分のパソコンにそのままダウンロードして整理し、あとから簡単に検索することができます。Scrapbookのウェブページを参照してください。

日本の外国人労働者政策について関心のある人は、明石書店から出ている書籍を読むとヒントが得られるでしょう。

就職活動で忙しい時期ですが、夏休みに備えて、資料収集をインドネシア留学中の友達に頼んでおく、入手した文献を少しずつ読み進めていく、といったことはできるので、時間の使い方を工夫してください。

2009年4月22日

今日の最初は、ザたっち班による最近のインドネシア・ニュースとして、総選挙、地熱発電所支援、ダム決壊事故の3件の報告をしてもらいました。次回は、連休明けの5月13日になりますが、じゃらわささ班に報告をお願いします。

授業では、大判のインドネシア全土の地図を見ながら、インドネシアの地理の基本(面積、人口、島と海)と行政単位(33州)の説明をおこないました。次回は、植物相・動物相の説明から始めます。

連休中の宿題を出しました。東南アジアの白地図を完成させて、次回の授業時間に提出してください。国名・都市名は当然として、島嶼部では島と海、大陸部では川をしっかりと記入して下さい。正確で詳しい地図ほど高評価します。それから、論文ワークブックの方も購入が済み次第、課題をおこなって提出してください。

連休明けにはインドネシアの地理に関する小テストをおこなう予定です。

■今週の宿題
ファイルをダウンロード (95KB, PDF)

続きを読む ≫

2009年4月20日

今週から、しばらくのあいだテキストとして、関本照夫「東南アジア的王権の構造」『現代の社会人類学3 国家と文明への過程』(東京大学出版会、1987)を読んでいきます。今日は、第1章「はじめに」を読みました。共時的な研究をおこなう文化人類学から通時的な研究をおこなう歴史学に越境した研究をおこなうという試みです。

次回は、第2章から読みます。担当になっている人はレジュメを作ってきてください。

今日は1班にBBC Indonesia.comのニュースNTT ulang pemungutan suaraについて報告してもらいました。

報道記事では話題の切り替えを示す接続詞としてsementaraがよく使われます。訳すときには「一方」「他方」とするとよいでしょう。

文章のなかで使われているnamanyaというのは、ある事柄を一言で要約して言えばこうなる、という意味で使われています。Untuk surat suara tertukar itu namanya pemilu lanjutanという文には、「投票用紙が取り違えられた今回のケースには継続投票となる。」といった訳が適当でしょう。

第3班には、An Indonesian-English Dictionaryの略語凡例の日本語訳を作ってきてもらいました。ぜひ活用してください。次回は、第4班にオランダ語固有名詞のカタカナ表記一覧を作ってきてもらいます。

テキストは、第1章の第3パラグラフの最後まで進みました。次回は、この続きから進みますので、しっかりと予習をしておいてください。

今日は、リレー講義の分担者として、東南アジア地域基礎II「東南アジア研究入門 歴史 その1 古代」の授業をおこないました。授業の詳細と配付資料については岡野賢二研究室のページをご覧ください。

コメントシートによる出席点と授業中に提出してもらった小テストの点数でこの授業の評価をおこないます。

続きを読む ≫

2009年4月16日

2009年度最初のゼミには8人出席しました。今日は、受講生から卒論作成の状況について報告してもらいました。すでにテーマが決まって作業を始めている人ばかりでなく、テーマ設定にまだ迷っている人もいましたが、今日のゼミでほとんどの人の方向性がおおよそ決まったようです。

これから就職活動で忙しい時期となりますが、夏休みに入るまでに、テーマと方法論をきっちりと確定しておくようにしてください。

2009年度最初の今週は授業のガイダンスをおこないました。市民聴講生5名を含む62名の受講がありました。ガイダンスのあと、スライドを見ながら東南アジアの宗教の多様性を理解してもらいました。

今日は宿題があります。東南アジア11か国の国名の意味と由来を調べて来週の授業時に提出してください。

■今週の配付資料(授業概要)
ファイルをダウンロード (180KB, PDF)

■今週の配付資料(宿題)
ファイルをダウンロード (65KB, PDF)

続きを読む ≫

2009年4月15日

新入生のみなさん19名が受講する最初の日なので、ガイダンスをおこないました。最初に自己紹介、留学生のタリさんの紹介に続いてグループ分けをおこない、最後にこれから4年間の大学での勉強の仕方について要点を説明しました。

グループ名は1)「ザたっち」、2)「じゃらわささ」、3)「まさかのランブータン」、4)「まんだら」に決まりました。1学期の授業では、授業の最初の10分を使って各グループ交代で「最近のインドネシアのニュース」について報告してもらいます。次週はザたっちからお願いします。

『論文ワークブック』(くろしお出版)は各自入手し、A4判レポート用紙(上に名前と学籍番号、複数ページの場合は左上ホッチキス止め)に「練習」と「タスク」をして授業時に提出してください。進度は自分のペースでかまいません(評価の対象にはしません)。

最後になりましたが、大学の授業に「正解」なし、「コピペ」は厳禁、引用はOK。授業に出た人には意味はわかりますね。

来週から授業に入ります。

2009年4月14日

青山が開講する2009年度大学院の授業に参加を希望する学生は4月14日(火)5限にインドネシア語共同研究室(641)においてガイダンスをおこないますから、必ず出席してください。

続きを読む ≫

2009年4月13日

今年度の最初のゼミです。8名の3年生が出席しました。卒論を書くことの意味と流れを説明しました。

卒論(卒研を含む。以下同じ)を書くことは、テーマの設定、テーマにあった調査の実施とデータの収集(大きくわけて文献資料とフィールドワークによるデータに分かれます)、データの分析、分析結果の説得力のある表現というステップを体験することです。これは、社会に出てからも有益な「リサーチ力」と呼ぶことができます。

出席者一人一人に現時点で頭にある研究テーマについて述べてもらいました。4月の段階ではまだ、ぼんやりしている人が多いのは当然でもあり、仕方ありませんが、今年の夏休みにはいるときには(仮でもよいので)テーマを決めておくことが大切です。卒論のスムースな完成のためには、卒論を提出する4年生の1月から現在まで逆算してみることが大切です。

2009年4年~7月 テーマの決定
2009年8年~9月 夏休みの活用(先行文献の調査→参考文献目録の作成→主要文献のレジュメ作成
2009年10年~12月 テーマの絞り込み、再調整
2009年1月~7月 就職活動
2009年8月~9月 夏休みの活用(フィールドワーク、文献調査)
2009年10月~12月 卒論の作成

ゼミ長を選出し、メーリングリストの立ち上げを依頼しました。また、次週に読むテキストのオリジナルを明日渡してコピーしてもらうことにしました。次週までにこのテキストを読んできてください。また、指名された人はレジュメを作ってきてください。

テキストは関本照夫「東南アジア的王権の構造」『現代の社会人類学3 国家と文明への過程』(東京大学出版会、1987)です。