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2021年11月25日

【4年次対象ゼミ】

今週は外語祭が終わって最初のゼミでした。Sさんにインドネシア人の建康状態と建康改善政策について報告してもらいました。

インドネシアでは、国民皆保険制度が成立しても医療資源が不足しており、国民の建康意識を改善すること、医療資源の逼迫を回避しようとしていることを確認しました。インドネシアでは従来からの感染症がまだ根絶されないなかで、生活習慣病が広がっていることが課題としてあることを確認しました。また、スタートアップ企業によるICTを活用した「健康ATM」の試みや、島嶼部で不足する医療資源を補完するために軍の病院船を派遣した事例が紹介されました。

次回はBさんに報告をしてもらいます。

【3年次対象ゼミ】

今週は外語祭が終わって最初のゼミでしたが、急な会議が入ったため⒖時からの開始となり、申し訳ありませんでした。

HLさんに「インドネシアに進出する日系企業」について報告してもらいました。

製造業ではなくサービス業か小売業に焦点をあてることを確認しました。できれば具体的な企業にまで絞り込んだ方がよいかもしれません。また、外資系企業の出資率に制限がある場合には、合弁会社の形態をとることがある点にも留意するとよいでしょう。若い世代が都市中間層を占めることの経済的意味についても確認しました。

次回は、HRさんに報告してもらいます。

2021年11月23日

【一般】

2021年11月19日(金)~23日(火・祝)に東京外国語大学の第99回外語祭が開催されます。昨年はコロナ禍のためオンライン開催となりましたが、今年はハイブリッド開催として、一部オンライン、一部会場での対面による開催となります。今後の予定については第99回外語祭公式サイトをご覧ください。

インドネシア語劇ではMid Summer Carolを上演します。

インドネシア語劇の会場(プロメテウスホール).jpg

インドネシア語劇-20211123_ページ_1.png

インドネシア語劇-20211123.pdf

2021年11月12日

【3年次対象ゼミ】

今週は、最初に、先週のSさんの報告について、追加の議論をおこないました。輸入代替については、簡単には以下のような流れを理解しておくとよいでしょう。

  • 植民地時代:宗主国の経済を支える偏った経済構造を強いられた。典型的にはモノカルチャー型経済がある。
  • 独立後:自国で生産できない工業製品などは輸入せざるをえないが、モノカルチャー型の輸出は多くの場合、安価で不安定なため、輸入超過となる。よって、輸入代替への転換をめざすが、そのための技術や資本が不足しているため、外資の導入が図られる。

続いて、Mさんにインドネシア人のアイデンティティを理解するために、以下の文献について報告してもらいました。

  • 大川誠一. 2002.「民族の再定義―創られた"インドネシア"の岐路」青木保ほか編『アイデンティティ:解体と再構成』岩波書店、pp. 71-84.
  • 永積昭. 1980. 『インドネシア民族主義の形成』東京大学出版会.

多民族国家がなぜ単一の国家として独立することができ、現在もその状態を保つことができているのか、という大きな問題を前提に議論をおこないました。簡単には結論はでませんが、引き続き考えてみてください。

なお、「国民」と「民族」という用語については、以下の区別に気をつけてください。

「国民」については、

  • 日本語「国民」=英語 nation=インドネシア語 bangsa

という等式がなりたちますが、「民族」については、「インドネシアには数百の民族がいる」という場合の「民族」、つまり、

  • 日本語「民族」=英語 ethnic group=インドネシア語 suku

という場合と、「オランダ植民地時代末期になるとインドネシア人のあいだに民族意識がたかまった」「民族主義運動の意指導者スハルトはインドネシアの最初の大統領になった。」という場合の「民族」、つまり、

  • 日本語「民族」=英語 nation=インドネシア語 bangsa

という2つの場合あることに注意して文献を読むとよいでしょう。

来週は外語祭のため休講です。次回は、HLさんに報告をしてもらう予定です。

2021年11月11日

【4年次対象ゼミ】

今週はUさんにインドネシアの首都移転計画について、国土開発企画庁の2021年5月のウェビナー資料「首都移転計画」をもとに、報告してもらいました。また、首都移転計画を報じたKOMPAS紙ウェブ版の2019年4月30日付の記事について分かりづらい部分を検討し、理解を深めることができました。

来週は外語祭のため休講です。次回は、Sさんの報告を予定しています。

2021年11月 4日

【4年次対象ゼミ】

今週はBさんにポップ・ミナンについて報告してもらい、議論をおこないました。ポピュラー音楽のハイブリッド性を明らかにする一例とポップ・ミナンが有効であることが確認できました。今回の議論で、卒論の結論として、クロンチョン、ダンドゥット、地方ポップの大きな変遷をみることで、それぞれの時代において、多文化間での交配(ハイブリッド化)が続いてきたことがインドネシア文化全体の活性化を生み出してることを示せる見通しがつきました。

次回はMさんの報告を予定しています。

【3年次対象ゼミ】

今週は、先週のSYさんの報告について議論を行いました。西洋と出会ったインドネシアのモード、ファッションのあり方、その中でのバティックの位置づけについて、引き続き検討を続けていくことを確認しました。カルティニについては、オランダを通じてヨーロッパにバティックの市場を生み出そうとした(その結果、バティック制作にかかわる女性たちの地位向上をはかる)役割について気づくことができました。

続いて、SAさんにマラリ事件について報告してもらいました。マラリ事件と1971年総選挙との関係や輸入代替産業政策との関係についてはもう少し議論を深める必要性があることを確認しました。これらを含めて、引き続き来週も議論を行います。

その後は、Mさんに報告をしてもらう予定です。

          

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