【4年次ゼミ】11月28日
【4年次対象ゼミ】
今週はMさんに「インドネシアにおけるセクシュアルマイノリティ」という題目の卒論の中間報告をしてもらいました。結論でLGBTの権利の保護を提起するのであれば、なぜそのような人権の保護が求められるのかという大きな枠組みの議論を導入部でしておくべきことを確認しました。
次回はSさんに卒論の中間報告をしてもらう予定です。
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【4年次対象ゼミ】
今週はMさんに「インドネシアにおけるセクシュアルマイノリティ」という題目の卒論の中間報告をしてもらいました。結論でLGBTの権利の保護を提起するのであれば、なぜそのような人権の保護が求められるのかという大きな枠組みの議論を導入部でしておくべきことを確認しました。
次回はSさんに卒論の中間報告をしてもらう予定です。
【3年次対象ゼミ】
今週は、Act of Killingを見るための準備として、以下の論文を読んで書評レジュメを作成し報告してもらいました。
9.30事件の発生にいたるまでの経緯を整理するのに時間を割きました。オランダ植民地時代のインドネシア民族主義と共産主義の特色、オランダとの独立戦争におけるインドネシア国軍の立場、独立後のイスラームの位置づけをそれぞれ確認したあと、それらとのスカルノの関係、スハルトの関係を確認しました。
また、9.30事件のあとに起こった住民虐殺については、地域によって要因と経緯が異なることを確認しました。
次回からは、映画『Act of Killing』を見る予定です。
【一般】
2019年11月20日(水)~24日(日)に東京外国語大学の第97回外語祭が開催されました。インドネシア語専攻関係では、例年のように1年生は料理店、2年生は語劇、インドネシア舞踊部はインドネシア舞踊公演をおこないました。残念ながら青山はこの期間中インドネシアに出張していたので見ることができませんでしたが、いずれも盛り上がったと聞いて安心しました。
料理店Masakan Indonesiaは例年通り定番のインドネシア料理を提供しました。
語劇は例年通りアゴラ・グローバルのプロメテウス・ホールで上演されました。インドネシア語劇は、初日11月20日の10時~10時50分の時間帯で演じることになりました。演目には、例年とは趣を変え、現代インドネシアを代表する作家プトゥ・ウィジャヤ(Putu Wijaya)が1970年に発表した戯曲「Bila Malam Bertambah Malam」(夜が更けゆく時)を取り上げました(1971年に小説版を刊行)。封建的慣習が残る古いバリ社会での身分を越えた男女の愛を描く作品です。
インドネシア舞踊部は11月20日(水)、22日(金)、23日(土)、24(日)に104教室で舞踊公演を行いました。
【4年次対象ゼミ】
今週は、予定していた報告者に替わってUさんに卒論の中間報告をしてもらいました。研究テーマは、バリ・ヒンドゥー教で使われる花びらで作った供物チャナンを取り上げ、その商業化に対するバリ人の売り手・買い手の認識を明らかにしようというもので、大変に意欲的なテーマだと感じました。フィールドワークによるしっかりとした観察ノートがあるので、アンケートの結果だけに頼らず、自分自身の観察から導かれる考察を深めると、さらに興味深い卒論になるだろうとコメントしました。
来週は外語祭のためお休みなので、次回のゼミは11月28日になります。MさんとOさんに卒論の中間報告をしてもらう予定です。
【3年次対象ゼミ】
今週は、先週のゼミで書評レジュメを発表してもらった、青山の未定稿「地震は神の徴か?イスラームの信仰と災害」を「解体」してみました。
一つ一つの章、パラグラフごとに取り上げられているトピックを確認し、次に、トピックとトピックがつなぐ論理の筋道を検討してみました。読み手の知識を想定して書くこと、一般的な知識から特殊な知識に絞り込むこと、一つのトピックについては結論・理由・根拠・結論というパターンでまとめること、などのポイントにも触れることができました。この作業を通じて、論文らしい文章の構成について、理解が深まったとしたら、今週のゼミは目的を達っしたことになります。
来週は外語祭のためお休みなので、次回のゼミは11月28日になります。Act of Killingを見るための準備として、以下の論文を読んで書評レジュメを作成し報告してもらいます。
【4年次対象ゼミ】
今週は、最初に、Wさんに前回のゼミでの課題レポートとして、青山「インドネシアの華人:同化から統合へ」を読んで、歴史的経緯の分析から、現代のインドネシア華人が国民統合に何を求めていると想定できるか、整理してもらいました。制度の壁がほぼ無くなった今、心の壁を取り除くことが求められていることを確認しました。
続いて、OAさんにイスラームとジャワの音楽をテーマとする卒論の中間報告をしてもらいました。大きな方針は問題ないことと、ジャワの伝統音楽の概要の章を追加すること、一部の章の順番を入れ替えることを確認しました。
クルアーンを音楽と捉えるか捉えないか二つの見方があることが紹介されました。このような現象を理解するうえで、文化人類学のイーミック(imic、文化の内部にいる当事者の視点)とエティック(etic、文化の外部にいる観察者の視点)の区別が有益であることを確認しました。イーミックとエティックの事例として、日本語の「さんま」「さんか」「さんた」のそれぞれの第2音節は日本語話者の耳には同じ音「ん」に聞こえるが、インドネシア語話者には「samma」「sangka」「santa」とそれぞれ異なった音「m」「ng」「n」に聞こえる事例を取り上げました。
最後に、OSさんに卒論について簡単な進捗報告をしてもらいました。2011年のジャカルタ首都圏鉄道における急行便の全面廃止とその影響がメインのテーマであること、急行便廃止の背景にある理由をさらに探ってみることを確認しました。
次回は、11月14日にSさんにトモホンの食文化についての卒論の中間報告をしてもらう予定です。
【3年次対象ゼミ】
今週は、提示しておいた課題について報告してもらいました。
最初に、EvernoteとDropboxを使った経験について報告してもらいました。以下、このときに出た質問への回答です。
続いて、青山の未定稿「地震は神の徴か?イスラームの信仰と災害」の書評レジュメを報告してもらいました。信仰者にとって地震を初めとする天災が神の意思によって起こるのであれば、人間は天災に対してどのように向き合えばよいのか?という課題が提起されます。人の信仰を否定することはできないので、信仰を認めたうえでの防災(教育)のあり方を検討しました。地震についての科学的説明と信仰的説明は必ずしも二律背反するものではないことを確認しました。
次回は、この論文を「解体」してもらいます。この論文を構成している「部分」に分解し、それぞれの「部分」が前後の部分とどのような論理的な関係でつながっているのかを分析した結果を発表してください。また、次の書評レジュメの対象とする論文について別途お知らせします。
【一般】
多様な東南アジアの社会と文化を1項目2ページ見開きで解説する最新の事典です。青山も「インド化」(pp. 62-63)と「古典文学」(pp. 472-473)の項目を担当しました。他にも東京外国語大学の東南アジア関係の教員が参画しています。ぜひご活用ください。
信田敏宏・綾部真雄・岩井美佐紀・加藤剛・土佐桂子編『東南アジア文化事典』丸善出版、2019年11月5日、826pp.、ISBN-13:978-4621303900.
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