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2013年4月25日

【4年次対象ゼミ】

今週は、SYさんに「衰退期におけるVOC(オランダ東インド会社)とEIC(イギリス東インド会社)の比較」というテーマでレポートの報告をしてもらい、参加者による質疑応答をおこないました。VOCとEICの設立年が2年しか違わないのに、EICの解散がVOCの解散よりも60年も後なのは何故なのかという問いはとても興味深い問いだと思います。

今回初めて出席したACさんには卒論作成の現状について報告してもらいました。

次回は、SYさんに今回の補足、ACさんとUAさんに卒論の中間報告をしてもらいます。

【東南アジア古典文化論】

今週は、最初に映像資料のレスポンスシートを返却しました。

そのあと、スライドと配付資料に基づいて東南アジアの歴史の構造と、東南アジア古典文化論が扱う時代の位置づけについて確認しました。

次回は、東南アジアの基層文化における精霊信仰について探っていきます。

■今週の配布物(PDF)
東南アジア史の構造化年表(白紙)
東南アジア史の構造化

2013年4月24日

【地域基礎】

最初に、各班に「あっ!こんなところにインドネシア」の発表をしてもらいました。それぞれ興味深い発見がありました。

1. KNT5:意外にも、女性のつけまつげがインドネシアで作られていました。
2. チーム☆チーズ:「ちゃんぷる」はインドネシア語のcampur(混ぜる)に由来すると言われています。
3. MUNKK(ムンク):スニーカー、蛍光ペン、ナシゴレン、ボタン電池、歯間ブラシなど、日常生活のいろいろなモノがインドネシア製であることをドラマで示しました。
4. バッファローズ:無印良品のルーズリーフがインドネシア製でした。

授業では、前回配付したインドネシア34州基本データの修正版を配付し、インドネシアの34州を確認しました。

続いて、インドネシアの民族の分布、言語の分布について、スライドを使いながら説明しました。続きは来週におこないます。

前回の宿題「インドネシアの気候区分」のレジュメを返却しました。

今週は宿題を2つだしました。

1)インドネシアの2013年の国民の祝日を班ごとにまとめてください。日付、インドネシア語の名称、日本語の名称、意味、加えて該当する場合には関係する宗教、日付の決め方、もとになる暦を調べてください。これは次回5月8日に提出してください。

2)配付した用紙を使ってインドネシアの主要な民族の居住地(州名)を個人ごとにまとめてください。これは5月1日に準備してきてください。

2013年4月22日

【3年次対象ゼミ】

今週は、ベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』の序章について書評レジュメを報告してもらい、議論をおこないました。

議論の中で、nation(国民)という集団レベルでの意識と、identity(自己同一性)という個人レベルでの意識とは区別する必要があること、nationとは別にstate(国家)という概念を導入することが有意義なことが明らかになり、とても有益でした。

次週5月2日(月曜日の振替日)には第3章の書評レジュメを報告してもらう予定です。

【インドネシア語読解】

今週は、最初にチーム・サテによるKompas紙(2013年4月21日)の紹介がありました。ライオン・エアー機の事故がインドネシアの少年バンドCoboy Juniorの機上コンサート計画にも影響したという内容です。

テキストは、第1章の第11パラグラフの途中まで進みました。次回は第1章の最後まで進み、引き続き、第2章に入ります。

インドネシア・英語辞書の凡例の訳文は今月末までに班ごとに青山まで送ってください。

【リレー講義】

今週は、4月22日(月)1限に227教室で、地域基礎1A「東南アジア研究入門」歴史(その1)を担当しました。受講生は東南アジア地域の専攻語を学ぶ1年生、103名でした。今回は新年度初めての1限の授業だったので、時間配分を間違えて失礼しました。

初めに、現在の東南アジアの文化的多様性を、宗教の多様性という観点から確認し、多様性を理解するために過去の歴史を学ぶという目的を確認しました。

次に、東南アジアの歴史を象徴する12点の写真を見て、写真の対象が象徴している人物・場所・出来事・時代について考えてもらいました。これは1年生にはちょっと難しかったかもしれません。

続いて、超構造化年表に書き込み作業をしながら、東南アジアの歴史の枠組みを学びました。年表を完成してから、もう一度12点の写真をあてはめる作業をする時間をとればよかったかもしれません(次回への反省です)。

最後に、東南アジアの古代の特徴を学びました。ベトナム、フィリピン、それ以外の地域の地理的条件による歴史過程の違いを理解し、ベトナムの中国化、フィリピンにおける基層文化の継続、それ以外の地域におけるインド化について焦点をあてて、学びました。インド化した地域では初期国家の出現が先行していたことも大事なポイントです。また、古代史の歴史過程が、現在の国民国家のあり方ともつながっていることを、インド化した地域の事例から紹介しました。

講義のあとマークシートを使った小テストを行いました。各1点10問の問題で、平均点は7.2点でした。

コメントシートはすべて読ませてもらったあと、各専攻語の先生を通じて返却します。

2013年4月18日

【4年次対象ゼミ】

今週は10名が出席し、うち6名が今週初めての出席でした。初めての6名には、卒論・卒研の研究テーマについて報告してもらいました。

MK:古典ジャワ文学史(卒研)
SA:ジャカルタの地下鉄
YM:ジャカルタの若者の宗教意識
YI:シラット(卒研)
MF:インドネシアのホスピタリティ産業、または、インドネシア華人キリスト教徒
AM:インドネシアの性的マイノリティ

来週からはSYさんの衰退期の東インド会社の卒論レジュメの検討を中心にゼミを進めていく予定です。

【東南アジア古典文化論】

今週から初めて出席した人も多かったので、あらためて授業の進め方についてガイダンスをしました。

今週は、イスラーム、仏教、キリスト教といった世界宗教の視点からだけでは、東南アジアの文化を理解することができないことを理解してもらうため、ワークシートに記入しながら映像資料「ジョグジャカルタ:王と民が支える平和の都」(NHKスペシャル・アジア古都物語、2002年3月24日、49分)を見てもらいました。インドネシアの中部ジャワの宮廷を例として、イスラーム(スルタン)、インド文化(王権の象徴としての傘)、精霊信仰(ムラピ山への供物)が重層的に織り込まれた文化の様相を理解してもらえたと思います。

先週出席した人には課題「国名の由来」のレポートを提出してもらいました。今週初めて出席した人はレポートを次週の授業時間に提出してください。課題は先週のページからダウンロードすることができます。

次週は東南アジア史の枠組みについて、古代史に焦点を置いて説明する予定です。

■今週の配布物(PDF)
映像資料ワークシート

2013年4月17日

【地域基礎】

ネシ科立古班の名前が「バッファローズ」(メンバーみんなの名前の頭文字を集めるとオリックスになるため)に変わりました。4グループの名前をあらためて示しておきます。

1. KNT5(カーエヌテーリマ)
2. チーム☆チーズ
3. MUNKK(ムンク)
4. バッファローズ

最初に、今週の月曜1限の地域基礎1Aの地理の授業のレスポンスシートを返却しました。続いて、ホワイトボードに大型のインドネシア地図を貼って、レスポンスシートの白地図に書き込みながら、インドネシアの地理を学びました。とくに、基本は島と海なので、しっかりと理解しておいてください。

続いて、各グループごとに、インドネシアにおける「熱帯雨林気候」「熱帯モンスーン気候」「サバナ気候」という3つの代表的な気候について説明をしてもらいました。自発的に補足的な情報を付け加えてくれたのはよかったです。インドネシアの気候を支配しているのはモンスーン(季節風)なので、モンスーンを中心に気候を整理するとわかりやすいでしょう。聞いているグループの方は積極的に質問を出してください。

次週は、インドネシアに住む人々について説明をします。予習として、インドネシアの州名を一通り頭にいれておいてください。

次週の課題は「身の回りのインドネシア―あっ!こんなところにもインドネシア」です。各班でひとつ、身の回りに見つけたインドネシアのモノを紹介してください。

2013年4月15日

【3年次対象ゼミ】

今週は、「観光=植民地主義のたくらみ」の書評レジュメの報告に基づいて、ゼミの中で議論をおこないました。バリの事例を通して、「伝統文化」がけっして本質的に(永劫の過去から不変の伝承という意味での)伝統的ではないこと、しかし、そのことをもって「文化」の価値を減ずるものではなく、そもそも「文化」とは外来要素の導入や新規な改変のなかから作り上げられてきたものであることが明らかになりました。一方、文化が観光の対象となることの功罪についても議論がでました。「文化」のとらえ難さを感じてもらえれば幸いです。

次回の課題は以下のとおりです。

ベネディクト・アンダーソン『増補版 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行』(NTT出版社、1997年)の序章と第3章「国民意識の起源」

今週の議論でも取り上げられた「国民」について議論する材料になるはずです。テキストは633のドアボックスに用意しておきます。序章は4月22日、第3章は5月2日(振替日)のゼミでそれぞれ報告してください。

【インドネシア語読解】

最初にマングローブ・ホームレス班によるKompas紙(2013-04-04)の記事「バリ警察が旅行客にたかり」の翻訳を報告してもらいました。

テキストはマングローブ・ホームレスとチーム・ミの発表でJakarta Tempo Doeloeの第1章の第6パラグラフの終わりまで進みました。次週は、第1章の最後まで進む予定です。

今週は宿題を出しました。Kamus Bahasa Indonesia Inggrisのxxiページにある凡例を日本語に翻訳し、5月2日(木)(振替授業日)に発表できるよう各班ごとに提出してください。

インドネシア語技能検定試験のお知らせを配付しました。関心のある人は挑戦してみてください。

2013年4月11日

【4年次対象ゼミ】

今年度最初の授業では、受講生の進捗状況を説明してもらい、今後の卒論作成の計画と今学期のゼミの予定について相談しました。

今週出席した5名の研究テーマはつぎのようなものでした。

ICさん:ジョグジャカルタの職業訓練高校
SCさん:インドネシアのポップ・ミュージック業界
NHさん:インドネシアの経済
SYさん:衰退期の東インド会社
KSさん:スハルト政権期のパンチャシラ教育

まだテーマが曖昧な人もいるので、そのような人はさらにテーマを絞り込む必要があると思います。

この時間帯に教職科目など他の必修科目がある人は青山まで相談に来てください。

【東南アジア古典文化論】

2013年度最初の今週は授業のガイダンスをおこないました。市民聴講生3名を含む8名の受講がありました。今週は予想以上に出席者が少なかったので、次週、出席者が増えた場合にはあらためてガイダンスをおこなう予定です。

ガイダンスのあと、スライドを見ながら東南アジアの宗教の多様性を理解してもらいました。

宿題を出しました。配付した用紙を使って、東南アジア11か国の国名の意味と由来を調べてください。国名に込められたその国の文化と歴史の背景を考える機会としてください。今週出席した人は次週4月19日の授業時間中に回答を提出してください。

次週は、東南アジアの文化的多様性の歴史的背景を検討します。

■今週の配布物(PDF)
授業概要
資料:東南アジア11か国概要
宿題

2013年4月10日

【地域基礎】

新入生のみなさんが受講する最初の日なので、インドネシア語専攻としての学内オリエンテーションをおこないました。

最初に4隅、チェーン、ペアによるアイスブレーキングをおこない、コミュニケーションの大切さを学びました。そのあとグループ分けをおこないました。グループ名は以下のように決まりました。

1. KNT5(カーエヌテーリマ)(メンバーみんな関東出身者だから)
2. チーム☆チーズ(メンバーみんなチーズが好きだから)
3. MUNKK(ムンク)(メンバーみんなの名前の頭文字を集めて)
4. ネシ科立古班(ネシカ・リュウゴ)(メンバーの名前から)

今年度の春学期の授業ではグループごとに課題に取り組んでもらいます。

「授業概要」を参考にして、大学の授業および履修登録で気を付けるべきこと、地域基礎の進め方などを説明しました。

『論文ワークブック』(くろしお出版)は共同購入し、自分で独習してください。進度は自分のペースでかまいません(評価の対象にはしません)。

インドネシア語技能検定試験の案内を配付しました。これも自主参加です。

今週は以下の課題があります。インドネシアの気候における「熱帯雨林気候」「熱帯モンスーン気候」「サバナ気候」についてグループごとに調べ、次週の授業時間に報告してください。

2013年4月 8日

【3年次対象ゼミ】

新年度最初のゼミでは、卒論制作にいたるまでの流れを説明したあと、受講生の希望している研究テーマについて語ってもらいました。現時点ではまだ広いテーマでもかまいませんが、夏休みに入る時までにはある程度絞り込んでおくようにしてください。

春学期では、基本的に、インドネシアに関連する論文の書評レジュメを報告して議論を進めていくことにします。最初の課題は以下のとおりです。書評レジュメ作成のガイドラインにしたがってレジュメを作成し、次週のゼミで報告してください。

永渕康之「観光=植民地主義のたくらみ―1920年代のバリから」山下晋司・編『観光人類学』新曜社、1996年、pp.35-44.

【インドネシア語読解】

2013年度最初の授業ではガイダンスをおこない、テキストの配付をおこないました。

受講生を4つのグループに分けました。グループの名称は以下のとおりに決まりました。
1. マングローブ・ホームレス
2. チーム・サテ
3. チーム・ミ
4. チーム・さやぽん

最初に使用するテキストはJakarta: Tempo Doeloeの第1章~第3章です。まず第1章をしっかりと予習してきてください。

今週はジャカルタの現在の地図とバタビアの古い地図を比較して、現在のジャカルタのどこにバタビアの跡が見つけられるか探ってもらいました。

テキストとは別に、毎週、担当する班を交替して、インドネシアの日刊紙Kompasからインドネシア関連のニュース記事を選んで翻訳してもらいます。まず来週はマングローブ・ホームレスにお願いします。

2013年4月 1日

【リレー講義】

2013年度に担当したリレー講義を掲示します。(2013年11月13日更新)

    【春学期】
  • 月曜1限 4月22日 227 地域基礎1A「東南アジア研究入門」:歴史(その1)
  • 木曜2限 5月23日 227 多言語・多文化社会「歴史と現在」:多民族国家インドネシア
  • 月曜1限 6月10日 227 地域基礎1A「東南アジア研究入門」:宗教(その2)
    【秋学期】
  • 水曜4限 11月13日 101 国際社会論「民族と民族問題の諸相」第5回:インドネシア(その1)
  • 水曜4限 11月27日 101 国際社会論「民族と民族問題の諸相」第6回:インドネシア(その2)
  • 水曜4限 12月 4日 101 国際社会論「民族と民族問題の諸相」第7回:インドネシア(その3)
  • 金曜6限 10月25日 103 地域文化概論A「文化現象に現れる宗教的次元」第4回:インドネシアの神・神々・カミ
  • 水曜4限 12月18日 227 総合文化研究入門A「さまざまな文化の理解のために」第10回:伝統芸能に見るジャワの文化伝承
          

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