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2010年1月28日

【東南アジア古典文化論】

今週は、配付資料をもとに、仏陀と菩薩の意味、仏教物語である仏伝とジャータカの特徴、7世紀~9世紀にかけてのインド・東南アジア・東アジアに広がる仏教世界の特徴として部派仏教(上座・有部など)と大乗仏教(密教を含む)が併存していたことを説明しました。

そのあと、9世紀建立のボロブドゥールの浮き彫り(仏伝、ジャータカ、善財童子の旅)を解説したビデオ(Learning from Borobudur)を見てもらいました。

冬休みの課題レポートを返却し、解説をしました。「願」については、誰が、誰に対して、どのような願をかけ、どのような結果がもたらされたか、に注意しましょう。仏教的要素については、主人公が釈迦の前世であること、不殺生戒を守っていることに注目してください。

期末レポートの課題を発表しました。詳しくは下記のファイルを見てください。

来週は、今学期最後の授業となります。14世紀におけるジャワの仏教物語の説明をします。授業終了時に期末レポートを提出してもらいます。

■今週の配付資料
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■期末レポート課題
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2010年1月27日

【地域基礎】

今週は、学生たちが選んだ2009年のインドネシア10大ニュースをまとめてみました。(各学生が選んだ10大ニュースについて1位10点から10位1点までポイントを付けて、全員のポイント合計し、ポイントの高いニュース上位10件を選びました。)

1 大統領選挙でユドヨノ大統領再選 7月8日
2 西部スマトラ島沖で地震発生(西ジャワでも5月27日に地震あり) 9月30日
3 ジャカルタのホテルで自爆テロ 7月17日
4 日本人女性が旅行中バリ島で殺される(12月には長期滞在の女性が殺害される) 9月28日
5 インドネシアの経済成長が4%を超える見込み(中国、インドに次ぐ)
6 ワヒド元大統領死去 12月30日
7 総選挙で民主党が第1党に 4月9日
8 バンドゥン州タンゲランのダム決壊 3月27日
9 バリ民主主義フォーラム開催 12月10日
10 汚職撲滅委員会(KPK)をめぐって波乱

そのあと、第14章「パプアの社会と文化」と第17章「日本の対インドネシアODA」について報告してもらいました。次週は、最後に残った第12章「ミナンカバウ」と第19章「大衆文化」の報告をお願いします。

来週、2月10日に予定している期末試験の課題について発表する予定です。

2010年1月25日

【3年次対象ゼミ】

今週のゼミではラテラルシンキングの例を出してもらい、検討をしました。「前提を疑う」「前提を変えてみる」「視点を変えてみる」「組み合わせる」といったキーワードから、ものの見方の変え方を理解してください。

次回からは、2週にわたって卒論・卒研研究計画発表をしてもらいます。あらかじめ研究計画をゼミ長さんにメールで送っておいてください(詳細メーリングリストで流します)。研究計画の書き方は先週のエントリーに書いておきました。

【インドネシア語読解】

今週のBBCのニュースは4班にハイチ地震の犠牲者の捜索終了の記事について報告してもらいました。

小テストと冬休み課題レポートの答案を返却しました。

テキストはp.35、2行目のkereta api bisa tertutupまで進みました。次回は、この続きから進みます。

「名詞+yang+di形動詞」の文型では、di形動詞の動作主体に注目し、必要なときには補って訳してください。
1. tak ada petugas yang bisa dimintai keterangan 説明をお願いできる係員がいない。
2. stasiun-stasiun yang disinggahinya 電車が止まる駅
1は動作主体である乗客を明示しない場合、2は明示する場合です。

2010年1月21日

【東南アジア古典文化論】

今週は、最初に、映画『オペラ・ジャワ』の印象についても話してもらいました。そのあと、今週からのテーマである東南アジアにおける仏教物語についての検討にはいりました。今週は、配付資料とビルマ上座仏教の仏伝絵のスライドをもとに仏教物語のうち仏伝について学びました。

■今週の配付資料
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2010年1月20日

【地域基礎】

今週は、日イ外相がEPAについて協議とASEAN中国FTAによる大量解雇に懸念の2点に関するニュースを報告してもらいました。

第16章「インドネシアの経済」と第18章「インドネシアのNGO」について発表してもらいました。

来週以降は、まだ残っている第12章「ミナンカバウ」、第14章「パプア」、第17章「日本の対インドネシアODA援助」、第19章「インドネシアの大衆文化」の順で発表をおこないます。

冬休みの課題「2009年インドネシアの10大ニュース」の返却と検討は来週以降におこなう予定です。

期末試験の範囲は「インドネシア研究入門 夏休み課題レポート」の全体です。2月10日(水)に実施を予定しています。

2010年1月18日

【3年次対象ゼミ】

今週は今年最初のゼミになります。学期末の2週では、卒論研究計画を発表してもらうので、そのための準備をしました。卒論研究計画には、以下の項目を書き込んでください。
1. 研究のテーマ
 「○○について」ではなく、「○○はなぜ□□なのか?」という風に、疑問文でテーマを構成すると、テーマが具体的になります。
2. 研究テーマのねらい
 そのテーマを選んだ理由、そのテーマについて研究することで何がわかるか、を説明をしてください。
3. データの集め方
 文献資料、フィールドワークそれぞれについて、どのようなデータをどうやって集めるかを説明してください。
4. 月別の研究計画
 就職活動の合間でも、移動中に文献を読むと行ったことはできます。月ごとに何をするか計画を書きこんでください。フィールドワークが必要な人は夏休みの効果的な活用を考えてください。
5. 文献目録
 文献目録は継続的に改訂していくようにしてください。
テーマの設定、文献資料の収集に際しては、事典が参考になるので、活用してください。

次回は、テーマを考えるときに役立つ方法として、ラテラルシンキングについて検討しています。

「視点を変えてみる」「前提を疑ってみる」といったことで、新鮮な発想ができる事例を来週までに考えてきてください。今週の宿題です。

【インドネシア語読解】

今年最初の読解の授業をおこないました。BBCのニュースは3班に行方不明になる赤ん坊の数が増加について報告してもらいました。

"Kalau perlu rumah sakit ditutup, karena untuk apa dibuka kalau tidak bisa memberikan jaminan keamanan bagi pasiennya?"という文はわかりにくいですが、Kalau perlu/ rumah sakit [harus] ditutup// karena/untuk apa/ dibuka/ kalau tidak bisa memberikan jaminan keamanan bagi pasiennya?と解釈するとよいでしょう。「必要なら病院は閉鎖すべきだ。なぜなら、患者の安全を保証できないのなら、何のために開けておくのか?」という訳になります。

これまでに読んだテキストの範囲を対象に、小テストをおこないました。

テキストは32ページの最後まで進みました。p.31のSaya jadi ingat...から説明をおこないます。

次回は、次の章Naik Kereta Apiに進む予定です。

冬休みの課題を提出してもらいました。まだの人は明日の午前中に提出してください。

翻訳については、以下の2点に注意してください。

L1(元の言語のテキスト)からL2(翻訳された言語のテキスト)に訳すとき、L1を構成する単語をそのままL2に訳すのは、適切な方法ではありません。まず、L1が示す現実の状況を考え、それをもっとも適切に表現するL2を考えるようにしてください。L1⇒状況の理解のプロセスではL1の力が、状況⇒L2の表現のプロセスではL2の力が必要になります。

次に、L2を表現するとき、文の焦点に注意を払ってください。たとえば、

「昔々あるところにおじいさんとおばあさんがいました。」という文に続く文として
1) 「山にしばかりにおじいさんが行きました。川に洗濯におばあさんが行きました。」
2) 「おじいさんは山にしばかりに行きました。おばあさんは川に洗濯に行きました。」
の二つの文があるとき、いずれの文も、表現している状況は同じですが、2)の方が自然に感じます。なぜなら、最初の文で「おじいさんとおばあさん」に焦点があたっているので、続く文でも「おじいさんとおばあさん」に焦点があたっていないと不自然に感じるからです。翻訳するときにも、文の焦点に注意をはらうことが大切です。

2010年1月14日

【3年次対象ゼミ】

卒論・卒研の無事提出お疲れ様でした(提出即卒業というわけではないので注意してください)。

今日は、卒論・卒研集の製作と卒論・卒研発表会の準備の打ち合わせをおこないました。今週以降は、今日の打ち合わせにしたがって、それぞれの作業を進めてもらいます。

【東南アジア古典文化論】

今週は、学内の用務がはいったので、ラーマーヤナをもとにした映画『オペラ・ジャワ』を途中まで鑑賞してもらいました。鑑賞のための資料を配付しました。別のページに映画についての詳細を書いているので参照してください。

冬休みの課題レポートを回収しました。今日提出できなかった人は至急、青山の研究室633に提出してください。

次回からは、東南アジアにおける仏教物語を取り上げます。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (394KB, PDF)

2010年1月13日

【地域基礎】

明けましておめでとうございます。今週は、第13章「アチェ―文化と社会」と第15章「インドネシアの華人―東南アジアの華人の中のインドネシア華人」について発表をしてもらいました。

来週は、第1班によるインドネシアのニュースの発表をお願いします。レポート発表は第12章「ミナンカバウ」、第14章「パプア」、第16章「インドネシアの経済」の順で発表をおこないます。

冬休みの課題「2009年インドネシアの10大ニュース」を提出してもらいました。来週、返却し、内容について話し合う予定です。

期末試験の範囲は「インドネシア研究入門 夏休み課題レポート」の全体です。2月10日(水)に実施を予定しています。

2010年1月11日

【一般】

1月9日(土)にジョグジャカルタで開かれた文化遺産評価セミナーで、文化観光省の考古学局長ユヌス・サトリオ・アトモジョ(Junus Satrio Atmojo)氏は、文化としての母語の維持の重要性を訴えるなかで、現在使われているインドネシア固有の言語の数は738あり、そのうちの15は消滅の危機に瀕していると述べました。

738という数は、政府機関の代表が明言した数としては最大ではないかと思います。なお、インドネシア固有の言語という限定がありますから、華人の中国語系諸語などは数えられていないとみられることに注意が必要です。

なお、世界の言語情報データベースであるEthnologueには、インドネシアの言語として726という数をあげています。今回の発表はこの数字を少し上回る程度ですが、Ethnologueの数には華人の諸言語が含まれているので、単純な比較はできません。

出典:Bataviaseに掲載された記事(この記事の見出しで「75」の言語が消滅の危機とあるのは「15」の誤りと思われます。)

2010年1月 1日

【一般】

新年おめでとうございます。

インドネシア共和国の祝日は、西暦の新年、独立記念日、クリスマスを除いて、毎年日にちが変わります。そこで、参考のために、2010年のインドネシア共和国の祝日と公休日を掲載しておきます。作成にあたってはインドネシア政府の公式文書(2010年インドネシア共和国国民の祝日ならびに政令指定休日に関する三大臣合同決定)を参照しました。

1月1日(金)西暦新年
2月14日(日)イムレック(中国暦2561年新年)
2月26日(金)マウリッド(ムハンマド生誕祭)
3月16日(火)ニュピ(サカ暦1932年新年)
4月2日(金)聖金曜日(キリスト受難祭)
5月13日(木)キリスト昇天祭
5月28日(金)ワイサック(仏教大祭:仏陀の生誕、成道、入滅)
7月10日(土)イスラ・ミラジュ(ムハンマド昇天祭)
8月11日(水)《ラマダン(断食月)の始まり》
8月17日(火)インドネシア共和国独立記念日
9月 9日(木)*
9月10日(金)イドル・フィトリ(断食明け大祭)
9月11日(土)イドル・フィトリ(断食明け大祭)
9月13日(月)*
11月17日(水)イドル・アドハ(犠牲祭)
12月7日(火)イスラム暦1432年新年
12月24日(金)*
12月25日(土)クリスマス(キリスト生誕祭)

上記の日付のうち、名称のある日が祝日で、公休日となります。*印のある日は、祝日とは別に、連休とするために政府によって祝日の前後に設けられた政令指定休日(cuti bersama)です。

注1)断食月の始まりは祝日ではありませんが、参考のために示しておきました。
注2)断食月明け大祭は2日間あります。ジャワ語のルバランという名称でも知られています。

          

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