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2007年11月30日

【東南アジア古典文化論】

今週から、ラーマーヤナと並ぶヒンドゥー叙事詩マハーバーラタを取り上げます。前回配った資料をもとにマハーバーラタの複雑な人間関係を整理したあと、ピーター・ブルックが1989年に製作した映画版『マハーバーラタ』(英語・字幕なし)の前半を鑑賞しました。

この映画はもともとテレビのミニ・シリーズとして6時間の長さで作られたものを、劇場公開用に3時間に縮めたものです。膨大な叙事詩を6時間にまとめたものを、さらに縮めたものなので、話の展開についていけないところもありますが、「人類の物語」としてマハーバーラタを捉えるピーター・ブルックの意図はよくわかると思います。

来週は、第3編「森林編」にあたる場面から鑑賞を続けます。

この作品については、以下のウェブページが参考になります。
Internet Movie Databse: The Mahabharata
THE MAHABHARATA: a film by Peter Brook
THE MAHABHARATA: A Family Chart (人間関係を写真入りで整理しています)

【インドネシア語読解】

今日はBBCニュースの報告はありませんでした。来週はKopi班にお願いします。

最初に第2回の小テストをおこないました。30点満点で平均点は23.7点でした。適切な接辞を付けて名詞をつくる問1が18点未満の人は、文法理解に問題があります。1年の教材を復習してください。

テキストは、Naik Kereta Apiと題された新しい章に入り、第2パラグラフの最後、p.33の下から2行目まで終了しました。来週はこの続きから読みます。

今日は、授業を早めに切り上げ、希望者を対象に青山ゼミのガイダンスをおこないました。

2007年11月29日

【4年次対象ゼミ】

今日の4年次ゼミでは、パソコン室(206)で実際にパソコンを使いながら、ワードによる卒論作成のポイントを説明しました。

とくに、スタイル・シートによるインデント、タブなどの設定、セクションによる本文、注、参考文献などの設定を取り上げました。

今日の授業で使ったひな形のファイルは「インドネシア語専攻で勉強する人のために」のページからダウンロードできます。

来週と再来週は、冬休み直前の最終発表会をおこないます。各自15以内で自分の卒論の内容について報告してください。かならず1枚以上のレジュメを提出するようにしてください。

【インドネシア語専攻で勉強する人のために】

Microsoft Wordを使ってレポートを書いたり、卒論を作成したりするときのティップをまとめておきました。下のリンクから資料をダウンロードしてください。

基本的には以下の2つのポイントが大事です。

1. レポートを作成するに先だって、まずレポートの構成を理解することが必要です。そのうえで、レポートの構成要素に応じた「段落書式」の設定(スタイルシートの作成)方法を習得してください。

2. 卒論を作成するときにも、まず卒論の構成を理解することが必要です。そのうえで、段落書式に加えて、セクションの設定方法を習得してください。

ファイルをダウンロード (PDF 131KB)

卒論作成の便宜をはかるために、卒論を書くためのWordファイルのひな形を用意しておきました。活用してください。

ファイルをダウンロード (DOC 25KB)

2007年11月28日

【リレー講義】

リレー講義「画像史料論」(2学期水曜日4限)の中で、「東南アジアの画像史料:物語の浮き彫りを読み解く」を2回にわたって担当します。第1回は本日11月14日、第2回は11月28日です。

第2回の今週は、浮き彫りという史料を読むときに意識しておくべき三つののレベルを説明したあと、プランバナン寺院のラーマーヤナの浮き彫りをスライドで紹介しました。

配付資料をもらっていない人は下からダウンロードしてください。
配付資料をダウンロード (PDF 405KB)


次回は、浮き彫りの場面を一つずつ紹介し、その内容・形式・社会的文脈を読み取っていきます。

コメントシートに書いてもらった質問には、このブログでできるかぎり回答しようと思っています。

2007年11月27日

【2007年度の記録】

外語祭中のインドネシア語専攻の皆さんならびにインドネシア舞踊サークルの皆さんの活動を記録に収めました。以下のリンクからアルバムに入ってください。写真は撮ったものをそのまますべてアップしているので、綺麗に写っていないものもあります。ご了承ください。気に入った写真があれば自由にダウンロードしてください。公開の期間は2006年12月26日までの1か月とします。

Ada lima album foto yang dipotret selama GAIGOSAI. Silahkan menglik sampul album untuk melihat isinya. Foto-foto di dalam album boleh di-download-kan. Album ini dipamerkan sampai dengan tanggal 27 Desember.

Indonesian drama at TUFS GAIGOSAI
Indonesian warung at TUFS GAIDAI
Indonesian dance (indoor) at TUFS GAIGOSAI
Indonesian dance (outdoor) at TUFS GAIGOSAI
Acehnese dance at TUFS GAIGOSAI

2007年11月26日

【ブログについて】

WEB制作のTKDが提供している無料パーツを使ってブログパーツの設置に挑戦してみた。このサイトにはブログパーツ.comからリンクが張られている。

設置の仕方は思いのほかに簡単だった。サイトからパーツのファイルをダウンロードし、ブログのサーバにアップする。次に、設置したいところに指定されたHTMLコードを挿入する。このとき、ファイルへのパスを書き込む必要があるが、これはアップするときに表示されるので問題なし。基本的にはこれだけの作業で設置が完了である。ちょっとした驚きだった。








2007年11月25日

【2007年度の記録】

第85回外語祭が11月21日(火)から25日(日)まで開催されます。

インドネシア語専攻では2年生が中心の語劇と1年生の中心の料理店の出店をおこないます。語劇は11月21日18時30分から研究講義棟101号室で上演、料理店は期間中、円形広場で出店します。また、23日から25日までの期間、インドネシア舞踊サークルによるインドネシア舞踊の上演もおこなわれます。

【写真】華麗なインドネシア舞踊の世界へようこそ
DSC02555.jpg

開催時間などの詳細は外語祭公式サイトをごらんください。

【追記】
ここ数年間におこなわれたインドネシア語専攻の語劇のタイトルを記しておきます。
2003年 サヌシ・パネ(Sanusi Pane)原作『クルタジャヤ』(Kertajaya, 1932年)
2004年 アイップ・ロシディ(Ajip Rosidi)原作『チャンドラ・キラナ』(Candra Kirana)
2005年 マングンウィジャヤ(Mangunwijaya)原作『ロロ・ムンドゥット』(Roro Mendut)
2006年 A.A.パンジ・ティスナ(A.A.Panji Tisna)原作『バリの娘スクルニ』(Sukreni Gadis Bali)
2007年 レミ・シラド(Remy Sylado)原作『シャウ・リン』(Siau Ling)
時代物が続く傾向にあります。

2007年11月21日

【2007年度の記録】

今年も外語祭の季節がやってきました。例年2年生が中心になっておこなう語劇では、Remy Sylado原作の戯曲Siau Lingを脚色したドラマを上演します。

poster-siau-ling.png

■日時:2007年11月21日(水)午後6時半開演
■場所:研究講義棟101教室
■詳細は外語祭公式サイトをごらんください。

siaulingbookcover.jpg

■物語の紹介【bahasa Indonesia
1945年生まれの原作者レミ・シラド(Remy Sylado)は1930年代のインドネシア華人社会を描いた小説『チャバウカン』(茶房館)で知られていますが、本作でも15世紀の中国人タン一家を取り上げています。インドネシアではスハルト政権のもとで公の場における中国文化の表現が禁じられていたので、このように華人とジャワ人の交流を真っ正面から取り上げた文学作品の出現は時代の変化を感じさせます。

タン一家は、1405年にジャワ島中部北岸のスマランを訪れた鄭和の遠征隊から離脱して土地に定住した一家という設定になっています。15世紀前半と言えばマジャパヒト王国が栄えていた時代ですが、この頃のジャワ島北岸に中国人の居住地があったことは記録に残っていますから、タン一家のような例があったとしても不思議ではありません。

この家族のうら若い一人娘ライ・クンを妻にしようと望んでいるのが、71歳のジャワ人貴族ウィロティクトです。彼は、ジャワ島東部北岸のトゥバンのアディパティ(日本で言えば県知事にあたる役職)で、当時の貴族階級の慣習として50人もの妻を持っていますが、プリンボン(ジャワの伝統的占い)の託宣にしたがって、少女を51人めの妻に迎え入れ、他の妻たちをすべて離婚しようと考えているのです。色呆け、権力呆けした彼の姿は、権力に溺れた支配者の象徴と言ってよいでしょう。彼の妻の一人ルンゴニンが、ウィロティクトの結婚話をなんとか失敗させようと若者サミックを使って画策するところから、物語は動き始めます。題名のシャウ・リンとは縦笛のことで、物語の中である大事な役割を果たすことから、そう名付けられています。

過去を舞台にした小説は、便宜上、歴史小説と時代小説に区別されます。簡単に言えば、歴史小説は過去のある時代を史実に即して再構築したもの、時代小説は過去のある時代を舞台として作者の意図を込めて自由に創作したものです。本作は15世紀のジャワを舞台にしていますが、権力者とその取り巻きの腐敗した様子をコミカルに描くことで、むしろ現代の政治権力の腐敗に警鐘を鳴らしているように思われます。その意味で、本作は、時代小説の範疇に入る軽妙な風刺作品と言ってよいでしょう。お楽しみください。

なお、今回の上演および原作についてはガドガドAku Lelaki Malam といったブログでもインドネシア語で紹介されています。

【追記】
無事に上演を終えることができました。初日の平日、しかも一番遅い時間帯と、理想的な上演時間ではなかったと思ったのですが、大勢のお客さんたちに見に来ていただき、101の大教室もほぼいっぱいでした。在東京インドネシア大使館からも3人の賓客をお迎えしました。

いざ幕が開くと、学生たちはみんなどこからこのエネルギーをもらったのかと思うほどのパワフルな演技で、すっかり場内を虜にしたようです。サミックとライ・クンとの情感あふれるふれあい、ダエンとプリンゴロヨのコミカルな掛け合い、おかまの踊り子のエロティシズム、それに老人ウィロティクトのほぼ怪演に近い熱演などなど、一つ一つが印象に残りました。幕が閉じてからも、大きな余韻が観客席に渦巻いていたようです。最初から指導をいただいた本学外国人教員のウントゥン先生には大きな感謝の気持ちを示したいと思います。

上演の写真を紹介します(画像をクリックすると拡大)。
【写真1】鳥かごの鳥に語りかけるライ・クン
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【写真2】愉快なジャワの踊り子
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【写真3】プリンゴロヨとダエンのコミカルな掛け合い
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【写真4】見つめ合うサミックとライ・クンの二人
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【写真5】横たわるサミックに寄り添うライ・クン、ルンゴニン、プリンゴロヨ
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【写真6】アディパティ・ウィロティクトの最期
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【写真7】役者スタッフが全員そろって舞台から挨拶
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【写真8】舞台が終わって、ウントゥン先生の奥さんといっしょに
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【2007年度の記録】

Drama "Siau Ling" adaptasi karya pengaran Remy Sylado dipentaskan di TUFS dalam rangka gogeki (pentasan bahasa asing) pada tanggal 21 November 2007.

Yang berikut adalah terjemahan dari pengantar untuk penonton dalam bahasa Jepang.

Nama pengarang Remy Sylado yang lahir pada tahun 1945 tidak asing lagi karena novelnya berjudul Ca Bau Kan yang menceirtakan kalangan orang Tionghoa yang berada di Indonesia pada tahun 1930an menjadi populer bahkan telah difilmkan. Munculnya karya sastra yang mengisahkan pergaulan antara orang Tionghoa dan orang Jawa, kita dapat merasa resepsi masyarakat Indonesia terhadap kalangan Tionghoa di Indonesia sudah berubah karena dulu pada dalam zaman orde baru sama sekali tidak boleh mempertunjukkan kebudayaan Tionghoa di lingkungan umum.

Di dalam drama ini, diceritakan bahwa keluarga Tan berasal dari armada Cheng Ho waktu armada itu berlayar ke Semarang pada tahun 1405. Walaupun kerajaan Majapahit masih kuat di bagian Timur pulau Jawa, ada bukti bersejarah bahwa masyarakat orang Tinoghoa sudah berakar di daerah pantai utara pulau Jawa pada waktu itu. Dengan demikian tidak heran kalau beradalah keluarga orang Tionghoa seperti keluarga Tan.

Yang ingin menikah dengan anak tunggal perempuan keluarga Tan adalah Adipati Wilotikto dari Tuban. Walaupun sudah mempunyai istri 50 orang, oleh karena hasil primbon dia berharap menikah lagi dan menceraikan semua istri lain. Tindakannya yang sewenang-wenang itu merupakan lambang penguasa yang sedang mabuk dengan kekuasaan. Mengetahui keinginan suaminnya, salah satu istri Adipati Wilotikto berusaha menggagalkan rencena Wilotikto melalui pemuda laki-laki Samik. Maka mulailah bergerak cerita ini. Judul drama ini dinamakan Siau Ling karena siau ling yang berarti suling akan memainkan peranan yang penting dalam cerita ini.

Di Jepang biasanya novel yang menceritakan zaman dahulu bisa dibagikan antara "rekishi shosetsu" (novel bersejarah) dan "jidai shosetsu" (novel zaman dulu). Secara garis besar, rekishi shosetsu adalah rekonstruksi zaman dahulu menurut sejarah dalam bentuk novel, sedangkan jidai shosetsu adalah novel yang bercerita menurut keinginan pengarang dengan menggunakan latar belakang zaman tertentu. Dengan menceritakan kejadian di Java pada zaman ke-15, drama ini secara komedi menggambarkan keadaan korupsi penguasa dan orang-orang kelilingnya sehingga berhasil menjadi sebuah karya satire yang relevan terhadap masyarakat sekarang, seperti jidai shosetsu yang paling baik. Selamat menikimati.

2007年11月19日

【3年次対象ゼミ】

今週の二人の参加者がありました。今回は、これまで考えてきたテーマをさらに絞り込んで来るようにをお願いしていまいた。

FMさんの方は、スハルト政権後期における風刺的ジョークと風刺画について分析し、当時の人々の真情を明らかにするという方針で固まりました。今年最後の授業となる12月18日の中間発表会では、スハルト政権期における検閲事件を調べてきて、報告することになりました。また、資料となる雑誌の所在を探し出すこともお願いしました。

STさんの方は、民話の研究という漠然としたテーマにとどまっています。先行研究や関連する分野の本を読みこんで、テーマの絞り込みをしてくるようにお願いしました。

次週は外語祭のため休みなので、次回は再来週12月3日になります。今日、休んだ受講生も、テーマの絞り込みをきちんとしてきてください。

【地域基礎】

今週も引き続き映画『危険な年』の後半を鑑賞しました。なお、AV設備のある422教室を使う予定でしたが、今週は、予約の都合で、いつもの424教室を使いました。

第1回小テストの採点済み答案を返却しました。第1回を受けられなかった人には、12月3日に追加の課題を出します。その次の12月10日には第2回小テストを予定しています。

次回は、外語祭が終わった12月3日です。第10章から報告してもらいます。第14章担当者あたりまで、準備をしておいてください。

2007年11月16日

【インドネシア語読解】

今週は、チーム地球班にBBCニュースEkonomi tumbuh lebih kuatの報告をしてもらいました。原文のWilllian WallaceはWilliam Wallaceの間違いです。Kepala Ekonomは「首席エコノミスト」と訳せます。

テキストは、p.32の最後まで進み、Perkeretaapianの章が終わりました。

来週は外語祭なので、休講となります。次回は、再来週11月30日にp.33の新しい章Naik Kereta Apiから始めます。第2回小テストをおこないますから、外語祭のあいだも復習をしておいてください。範囲はp.29下から2行目からp.32の最後までです。

語劇の本番は11月21日です。みなさん、がんばってください。

【東南アジア古典文化論】

今週の講義では、ビデオ映像で、現代の東南アジアの芸能に生きるラーマーヤナとして、1) インドネシア・ジャワのスンドラタリ(舞踊劇)「ラーマーヤナ・バレー」のハイライト、2) タイのコーン仮面劇による「ラーマキエン」、3) インドネシア・ジャワのケチャによる「スグリワ・スバリ兄弟の戦い」を紹介しました。

来週は外語祭なので、次回は再来週11月30日です。次回からはマハーバーラタを紹介します。配付資料があるので、欠席した人は下からダウンロードして、読んでおいてください。

今週の配布資料をダウンロード (PDF, 279KB)

2007年11月15日

【一般】

東京家政大学博物館では特別企画展「影と色彩の魅惑 ワヤン」が開催中です。
詳細は東京家政大学博物館のウェブサイトをごらんください。

■日時:2007年10月18日(木)~11月15日(木) 9:00-17:00
(休館日:日曜日、ただし10月28日は開館)
■場所:東京家政大学博物館
東京都板橋区加賀1-18-1
東京家政大学百周年記念館5/4館
■交通:JR埼京線十条駅下車、徒歩7分.都営三田線新板橋駅下車、徒歩12分

【インドネシア語専攻で勉強する人のために】

卒論で注を付けたい場合があると思います。注の付け方についての注意を述べておきます。

注には、本文で述べたことを補足する事柄を書きます。あくまでも補足ですから、本文だけで論旨がしっかりとわかるように書くことが鉄則です。ですから、絶対に書かなければならないことは、注にではなく本文に書き込むべきです。本文に書く必要はないが、本文の理解を助ける情報で、捨てるには惜しいものは注に書いてよいと思います。

注の書き方には、脚注(footnote)と後注(endnote)の2種類があります。脚注は本文中の注を付けたい部分と同じページの下部に注を配置する方式で、後注は本文全体の後ろ(参考文献目録の前)にすべての注をまとめて配置する方式です。脚注は注がすぐに探せるという点がメリットですが、本文を読む流れを止めるおそれもあります。後注は注を探す手間がかかりますが、本文に集中できる点がメリットです。

Wordを使うと、どちらの方式の注でも簡単に作れます。しかし、卒論を書く皆さんには、構造が明快な後注方式をお勧めします。とくに理由がないかぎり、後注にしてください。

後注を付けた場合には、卒論全体の構成は次のようになります。

前部分(とびら、目次)
本体部分(本文)
後注部分
参考文献目録
ところで、MS Wordの注挿入機能を利用している人も多いと思いますが、MS Wordで普通に後注を挿入すると、文章の一番最後、つまり、参考文献目録の後ろに配置されるという問題が生じます。この問題を回避し、後注を本文の後ろ、参考文献目録の前に配置するためには、MS Wordのセクション区切りを使います。具体的な方法については、別のエントリーで説明しますので、参考にしてください。

【4年次対象ゼミ】

今日の二人の参加者の卒論のテーマは、「アフリカのFGM」と「ジャカルタのある家族のラマダン(断食月)の生活」です。FGMの方は、エジプトでのアンケート調査ができなくなったので、ウェブ上のエジプト発の英語メディアを使って、エジプトでおこなわれている、テレビのFGM撲滅の公共広告について、放送にいたる経緯と放送に対する人々の反応について調べてみるよう指示しました。ラマダンの方は、ラマダンの生活体験を中心にして、最初にイスラームにおけるラマダンの位置づけ、最後に現代のジャカルタのムスリムにとってのラマダンの意味についての考察を置くように指示しました。

来週は外語祭があるので、ゼミはお休みです。次回は、11月27日になります。この日は、206教室で論文作成のためのパソコンの使い方を実習します。受講生の中で、パソコンの使い方で苦労していることがあれば、この日の授業で解決するようにしましょう。

2007年11月14日

【リレー講義】

リレー講義「画像史料論」(2学期水曜日4限)の中で、「東南アジアの画像史料:物語の浮き彫りを読み解く」を2回にわたって担当します。第1回は本日11月14日、第2回は11月28日です。

第1回の今週は、プランバナン寺院建立の歴史的背景、寺院の背景、宗教的背景を説明したあと、ビデオ映像でTBS世界遺産第208回「プランバナン寺院遺跡群」を見てもらいました。

配付資料をもらっていない人は下からダウンロードしてください。
配付資料をダウンロード (PDF 268KB)


次回は、浮き彫りの場面を一つずつ紹介し、その内容・形式・社会的文脈を読み取っていきます。

コメントシートに書いてもらった質問には、このブログでできるかぎり回答しようと思っています。

2007年11月12日

【3年次対象ゼミ】

今週の3年次ゼミは、ゴミ問題をテーマにした、卒論作成のシュミレーションの最終回です。前回は、インドネシアのゴミ問題についての先行研究を調べだしてくるように指示しました。

ここでは、GeNiiの中にあるCiNiiのデータベースを使って調べてみることにしましょう。CiNiiで、「インドネシア」と「廃棄物」をキーワードにして検索してみると、24件の論文がヒットしました。

ここから、次のステップはどうなるでしょうか?最初に取るべき方法は、その中から自分のテーマに関係ありそうな論文を入手することです。内容がよくわからないときは、明らかに自分のテーマから外れるものを排除して、残りはすべて入手するという方針がよいでしょう。

本学の図書館にあるかないかはOPACで調べられます。本学にない場合には他の図書館をあたってみます。どの図書館に所蔵されているかは、WebCat Plusで調べることができます。

文献を探すときは、著者名、論文名、掲載雑誌名、巻・号・ページを控えておきます。

論文が手に入ったら、その論文で参照・引用されている文献をその論文の文献目録で調べて、自分のテーマに関係ありそうな文献をさらに見つけ出します。このように、文献から文献を見つけていく芋づる式の調べ方は、テーマに沿って文献を探し出せるので、大変に効率的な方法です。

さて、CiNiiの検索結果に戻ってみて、ここから取ることのできるもう一つのステップは、ヒットした24件の論文の著者たちが書いた他の論文を探し出してみることです。これもCiNiiのデータベースを使えば、クリックするだけで実行することができます。「インドネシア」と「廃棄物」というキーワードでは拾い損ねた論文の中から自分のテーマに関係しそうな論文を探し出せる可能性があります。

また、著者が所属している研究機関を調べてみると、その機関でおこなっている研究の中に、自分のテーマに関係がありそうなものが見つかる可能性があります。

最後に、CiNiiの検索結果から、もう一つ取ることができるステップは、ヒットした論文を掲載している雑誌のバックナンバーを時系列に読んでみることです。バックナンバーを置いてある図書館に行ければ理想的ですが、目次をざっと眺めてみるだけでも、その分野の研究がどのようなものであるかを掴むことができます。卒論を書く際に参考にできる方法論が見つかる可能性があります。

以上、CiNiiの検索結果を使って、先行研究に関する資料を集める方法をまとめてみました。一つの文献を縦横斜めに読み込むことによって、関連する文献をさらに見つけ出すコツを身につけてください。

来週は、自分の本来のテーマに戻って、テーマをさらに絞り込んできてください。そのテーマのどういうところに興味・関心があるのかを報告してもらい、具体的な方向性を決めていきたいと思います。3年生といっても冬休みが明けると就職活動が始まります。冬休みが始まる前には、卒論のテーマと方向性を確定しておきましょう。

【地域基礎】

今週と来週は、いつもの424教室ではなく、AV設備のある422室を使います。

最初に、先週終わりきれなかった第9章の残りを発表してもらいました。そのあと、第1章から第6章までを対象にした小テストをおこないました。1問2点で24点満点です。18点以上は取って欲しかったのですが、平均は15.3点でした。インドネシアの民族主義運動の始まりとされる「ブディ・ウトモ」、ナスティオンの「二重機能ドクトリン」が答えられなかった人が多かったです。復習しておいてください。

小テストのあと、DVDで映画『危険な年』を鑑賞しました。この映画の詳細については以前の講義で説明したページを参照してください。

来週は、映画の残り約70分を鑑賞し、時間が余れば、第10章「バリの社会と文化」の発表をしてもらいます。

外語祭が終わったあとの最初の授業では、第7章から最後にした章までを対象にした小テストをおこなうので、きちんと復習をしておいてください。

2007年11月 9日

【東南アジア古典文化論】

今日の講義では、プランバナン寺院のラーマーヤナの浮き彫りをスライドで紹介しました。

来週は、現在のインドネシアおよびタイでおこなわれているラーマーヤナ舞踊などの芸能を紹介する予定です。

【インドネシア語読解】

今週は、Kopi班にBBCニュースの報告をしてもらいました。テキストは、p.31の第2パラグラフの最後(...dapat diabaikan.)まで進みました。

次週は、この続きをします。

2007年11月 8日

【インドネシア語専攻で勉強する人のために】

本学では、卒業論文は大学生協でしてくれる簡易製本をおこなって提出することになっています。卒業研究の方はとくに指定はありません。しかし、中には本のような形で製本して仕上げたい人もいると思います。最近は、オンデマンド印刷で1部から印刷・製本してくれる業者もありますが、もっと簡単にする方法もあります。それは、丸善が出している製本キット製本工房を使う方法です。

この方法は、自分でプリンタを使って中身を両面印刷しておく必要があります。カラー写真を使った作品では、両面カラー印刷ができることが前提です。条件のあう人は利用を検討してみるといいでしょう。

詳しくは丸善の文具事務用品のページで紹介されています。

【4年次対象ゼミ】

今日の参加者2人のテーマは、それぞれ、バティックの文様と、ガムランの日本への普及でした。バティックの方は写真中心で、バティック図鑑のような形で完成させることを目標としており、順調に進んでいるようです。ガムランの方は方向性を少し見失っているようですが、初心にもどってなぜこのテーマを選んだかを思い出し、スランプを乗り切ってください。

卒業研究をしている学生で、本のような形で製本することを考えている人は、丸善が出している製本工房の使用を検討してみてください。過去の先輩が使っていて、いい仕上がりになっています。

2007年11月 5日

【3年次対象ゼミ】

今日は、ゴミについての概念を絞り込んでみました。まず、一言でゴミといっても、産業廃棄物(事業所が出すゴミ)、一般廃棄物(家庭がだす生活ゴミ)、路上へのポイ捨て・不法投棄されたゴミ、などがあることを確認し、ここでは、家庭で発生し個人が処理(ゴミ箱に捨てる・分別するなど)するゴミを扱うことにしました。また、下水や排水などは、関連があるテーマだが、直接扱うテーマではないことで意見が一致しました。

続いて、生活ゴミにも、食材(生ゴミ)や紙のように、自然に帰すことができるゴミ、プラスチック・金属・ガラスのように、自然に帰すことができないゴミがあるという点が指摘されました。

また、後者でも、ガラス瓶のようにリユースができるもの、空き缶のようにリサイクルができるものがあることも指摘されました。

以上の議論を踏まえて、生活ゴミについて、ゴミの発生から運搬経路を経て最終処理までのシステムを考えてみることにし、それぞれ、このテーマに対する自分のアプローチを述べてもらいました。他の国々のシステムとの比較、行政・NGOに対する提案型の卒論などのアイディアが出されました。

来週は、インドネシアのゴミについての、先行研究を調べたうえで、その先行研究をもとに、どのような研究を進めるかを提案してもらいます。

【地域基礎】

今日の地域基礎では、先週途中までしかできなかった第6章に続いて、第7章から第9章まで発表してもらいました。第9章は途中で時間切れになったので、続きを来週してもらいます。

第7章 スハルト政権下のインドネシア―政権の不安定からスハルトの凋落まで―
第8章 民主改革期のインドネシア―1998年から現在まで―
第9章 イスラームについて―他宗教と比較しながら―

来週は、第9章の残りをすませてから、今週予定してできなかった小テストをおこないます。小テストの範囲は第1章から第6章までです。

そのあと、2週にわたってDVDで映画『危険な年』を鑑賞します。1965年の9.30事件を背景にした作品なので、当時の雰囲気が少しわかると思います。

2007年11月 2日

【インドネシア語読解】

今日の授業では、まずたくま班にBBCニュースの報告をしてもらいました。今回とりあげてもらったニュースはReplik sidang dana Supersemarというタイトルのもので、スハルト元大統領が作った財団から彼の取り巻き連中に不正に資金が流れていたと、現在進行中の民事裁判で検事側が主張したというものです。

ここで問題となったのは、replikという語の意味です。これは英語のreplicationに対応する用語と思われ、たくま班は「第二訴答」という訳語を使いました。調べてみると、民事訴訟の手続きは、原告の訴状の提出、被告の答弁、原告による第二訴答という順番で進行します。つまり、訴えた方に訴えられた方が答弁したが、それに対して訴えた方が再反論をすることがreplikつまり第二訴答ということになります。

次回のBBCニュースの報告は、前回休んだKopi班にしてもらいます。

そのあと先週の範囲までの小テストをおこないました。20点満点で平均17点とれたので、まずまずのできだと思います。

読解はp.30の第2パラグラフの途中の...sebelum ia keluar dari stasiun.まで進みました。次回は、この続きのDulu hal itu harus...から始めます。

【東南アジア古典文化論】

今週の授業では、第3週までの講義内容を対象に小テストをおこないました。30点満点で平均16点の結果で、あまりよいできではありませんでした。インド的世界観は講義の基本になるので、ぜひ理解しておいてください。

今日の講義では、ラーマ王子の物語を、ヴァールミーキ作とされるサンスクリットによる『ラーマーヤナ』をもとに、登場人物の関係から、第3編のあらすじまで紹介しました。来週は、スライドを使って、プランバナン寺院の浮き彫りにそって、あらすじを紹介します。登場人物の関係は整理しておいてください。

今週の配布資料をダウンロード (PDF, 290KB)

2007年11月 1日

【4年次対象ゼミ】

今日の参加者2人のテーマは、それぞれ、インドネシアの華人メディアと、インドネシア人のメッカ巡礼と観光でした。いずれの卒論も順調に進んでいるようです。本文中の参考文献への参照の仕方や図表への参照の仕方は決まり事ですので、守ってください。このサイトでも、別のページに具体例をあげているので、参考にしてください。

          

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