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2009年1月30日

【地域基礎】

今日は、14A章「バティックについて」、15章「トラジャの社会と文化」、18章「パプアの社会と文化」、19章「インドネシアの華人」について報告してもらいました。次回は、20章から最後の23章までの発表を予定しています。

2学期期末レポートの課題を配付しました。次回の授業時間に提出してもらいます。

2009年1月29日

【東南アジア古典文化論】

今週は、先週に続いて、ビルマの写本に描かれた仏伝図をもとに、仏陀の生涯の物語(仏伝)をシッダールタ王子が出家したところから見ていきました。

そのあと、配付資料にしたがって、一仏主義の上座仏教と多仏主義の大乗仏教におけるブッダやボサツの概念の違い、上座仏教における仏伝とジャータカ(本生物語)の性格を説明しました。

次回は、インドネシアのボロブドゥール寺院の壁画に描かれた仏伝とジャータカをビデオで見てもらったあと、「兎本生」を例にとって、ジャータカの説明をおこなう予定です。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (170KB, PDF)

(このほかに、パーリ語ジャータカに収録された兎本生の日本語訳(第316話)、ボロブドゥール寺院の浮き彫りに描かれた兎本生の写真(第1回廊欄楯上段第23-25面)、玄奘『大唐西域記』に記載された兎本生の日本語訳(巻7バラナシ国)、『今昔物語集』に収録された兎本生のテキスト(巻5第13話)を資料として配付しました。)

2009年1月28日

【インドネシア語読解】

今日のBBCニュースは4班に、アメリカ新大統領オバマ氏の就任演説を取り上げた記事について報告してもらいました。この文章の中でmereka yang...とある部分は、「...である彼ら」ではなく、「...であるような人たち」と理解すべき部分です。一般的な人々をさすmerekaに気を付けてください。

テキストは、p.24, 15行目の...saya berikan.まで進みました。

p.23の第3パラグラフにあるJadi berlainan dengan kebiasaan kita di Indonesia...という文では、前の文で述べられている「日本人の結婚式の慣習」が隠れた主語として前提されていると考えると理解しやすいでしょう。

次回は期末試験を行います。テキストの第1章から第3章の今日読んだところまでが範囲になります。しっかりと復習をしてきてください。

2009年1月27日

【大学院】

外川昌彦『ヒンドゥー女神と村落社会―インド・ベンガル地方の宗教民族誌』風響社, 2003.
■第3部第1章「寺院祭祀と村落祭祀」pp.253-268。2009年1月27日。

【大学院】

外川昌彦「寺院祭祀と村落祭祀」
外川昌彦『ヒンドゥー女神と村落社会 インド・ベンガル地方の宗教民俗誌』風響社、2003
■『ヒンドゥー女神と村落社会 インド・ベンガル地方の宗教民俗誌』に収められた第1章。2009年1月27日。

2009年1月26日

【3年次対象ゼミ】

今日は、Nさんにモフタル・ルビスの『インドネシアの自画像』のレジュメを発表してもらいました。そのあと、私たちが持っている人間集団についてのステレオタイプについて議論をしました。

次回からは、モフタル・ルビスがあげるインドネシア人の特徴その1からその10までの内容を2週にわけて分担で発表してもらいます。

Oさんには、インドネシアの占いに関する文献のリストを提出してもらいました。

2009年1月23日

【地域基礎】

1月16日がセンター試験準備日で休講だったので、大変に遅くなりましたが、今日が今年最初の授業となります。前回終わらなかった第13章「バリの社会と文化」の発表に続いて、第14章「ジャワのワヤンについて」、第16章「ミナンカバウ族の社会と文化」、第17章「アチェの社会と文化」の発表をしてもらいました。

次回は、今日は欠席だった第15章「トラジャの社会と文化」に続いて、第18章から第21章までの報告を予定しています。

次回は、期末レポートの課題も発表する予定です。

2009年1月22日

【東南アジア古典文化論】

今週から東南アジアの仏伝とジャータカについて説明をします。今日は、仏教の基本を説明したあと、ビルマの写本に描かれた仏伝図をもとに、仏陀の生涯の物語(仏伝)を見ていきました。シッダールタ王子が出家したところで時間切れになったので、次回は、この続きから見てます。

冬休みの宿題のレポートを返却し、内容のポイントについて説明をしました。

■今週の配付資料
ファイルをダウンロード (177KB, PDF)

2009年1月21日

【インドネシア語読解】

今日のBBCニュースは3班が警察によるPKS幹部の取り調べの記事について報告してもらいました。このなかで、警察のkomisaris polisiという役職が出てきますが、これは「監査役」という意味ではなく、英語ではpolice commissionerと訳されている役職にあたります。police commissionerは「警察本部長」と和訳されているので、文脈に応じて「(警察)本部長」といった訳をあてるのが適当と思います。

そのあと、先週提出してもらった冬休みの宿題レポートを返却しました。ほとんどの人が大意をとれていたようです。

参考に、イスラーム関係の語彙として難しいものを説明しておきます:
ahlusunah waljamaah 「スンナ派」
barzakh 「バルザフ」(現世と来世の間にあって障壁のような役割を果たす中間段階。死後、魂は最後の審判のために復活するまでこの場所に留まる。)
dosa waris 「原罪」(アダムとイブが犯した最初の罪というキリスト教の観念。イスラームには原罪の観念はない。)
dunia 「現世」(一般には「世界」の意味で使われますが、イスラームの文脈では来世に対する現世を指す。)
kafir 「不信仰者」(イスラームを信じない人々のこと。)
umat 「ウンマ」(人間の共同体、とくに宗教に基づいた共同体のこと。)

テキストは、p.23の第1パラグラフの終わりまで進みました。次回は、第2パラグラフから始めます。

2009年1月20日

【大学院】

長谷川清「雲南省タイ系民族における仏教と精霊祭祀」
田辺繁治編『実践宗教の人類学―上座仏教の世界』京都大学学術出版会, 1993, pp.221-256.
■第3部実践宗教における政治的分節に収められた第6章。2009年1月20日。

【大学院】

田村克己「見えない国家―ビルマの精霊祭祀の語るもの」
田辺繁治編『実践宗教の人類学―上座仏教の世界』京都大学学術出版会, 1993, pp.195-220.
■第3部実践宗教における政治的分節に収められた第6章。2009年1月20日。

【大学院】

長谷川清「雲南省タイ系民族における仏教と精霊祭祀」
田辺繁治編『実践宗教の人類学-上座仏教の世界-』京都大学学術出版会.1993.pp221-256
■第3部実践宗教における政治的分節に収められた第7章。2009年1月20日。

【大学院】

田村克己「見えない国家-ビルマの精霊祭祀の語るもの」
田辺繁治編『実践宗教の人類学-上座仏教の世界-』京都大学学術出版会.1993.pp195-220
■第3部実践宗教における政治的分節に収められた第6章。2009年1月20日。

2009年1月19日

【3年次対象ゼミ】

今日は今年最初のゼミです。留学から戻って来たひと、他のゼミからの移籍者が加わって、学期始めより3名増えました。

今日は、冬休み前に研究計画を出してもらった人に、冬休みの進行状況を発表してもらいました。そのあと、まだ提出していない人には研究計画を口頭で発表してもらいました。とくにOさんはようやくテーマが決まってきたので、来週、関連する文献のリストを作ってくるよう指示しました。

次回は、モフタル・ルビスの『インドネシアの自画像』から、インドネシアの各民族がほかの民族にいだいているイメージについて述べている部分を選び出し、みんなで読んでみることにしました。来週の授業までにかならず読んできて下さい。また、インドネシア諸民族のアイデンティティに関心があるNさんには授業中にレジュメを提出するよう指示しました。

2009年1月15日

【4年次対象ゼミ】

ゼミ生3人全員が無事に卒論の提出を終えました。お疲れ様でした。このあとは、卒論発表会の実行と卒論集(CD版)の作成に力を合わせてください。

【東南アジア古典文化論】

今日は、今年最初の授業となります。まず、冬休みの課題を提出してもらいました。今日提出できない人は、来週月曜日夕方6時まで633にて受け付けることにします。

そのあと、来年から続いて、ピーター・ブルックの映画版マハーバーラタのガトートカチャの死の場面から最後まで鑑賞しました。

続いて、インドネシアのジャワの人形影絵芝居(ワヤン・クリ)の一部とジャワの宮廷舞踊をビデオで見てもらいました。人形影絵芝居の演目は「アルジュナ・ウィワーハ」と呼ばれるもので、マハーバーラタ第3編の中で描かれたアルジャナの冒険のエピソードを一つの独立した物語に仕立てたものです。宮廷舞踊の演目は「ブクサン・スリカンディ・スロデワティ」と呼ばれるもので、マハーバーラタ第4編の女戦士スリカンディ(原作ではシンカンディー)の戦いを踊りにしたもので、大変に優雅な戦いの踊りです。

このように、人口の9割近くがイスラーム化しても、マハーバーラタに由来する物語はインドネシア人、とくにジャワ人のあいだでは、自分たちの伝統文化の一部として受け継がれています。

次回からは、東南アジアの仏伝とジャータカについて説明をします。

2学期の期末レポートの課題を出しました。2月5日(木)の最後の授業時間中に提出してください。

■期末レポート課題(下からダウンロードできます)
ファイルをダウンロード (169KB, PDF)

2009年1月14日

【インドネシア語読解】

2009年最初の読解の授業です。BBCNewsは2班による2008年12月9日の記事"Berapa 'hasil korupsi' kembali?"の翻訳を発表してもらいました。政府による汚職撲滅対策が効果を出しているという政府発表についての報道です。政府が取り上げているデータの出所はTransparancy Internationalであるようです。ここが発表している腐敗認識指数(Corruption Perceptions Index)を見てみると、インドネシアは2008年に126位になっています(ランクが上ほど腐敗が少ない)。これは前年の141位よりは確かに好転していますが、2001年には88位、2004年には133位だったことを考えると、じり貧だったところをかろうじて踏みとどまったという感じです。

今日は、冬休みの宿題を提出してもらい、第3回小テストの答案を返却しました。冬休みの宿題をまだ出していない人は、今週の金曜日まで受け付けます。

テキストは第2章の最後まで進みました。来週は第3章Kondanganの最初から始めます。

今日のポイント:orang banyak banyak orangであれば「たくさんの人々」という意味になりますが、orang banyakは「群衆、一般大衆」という特別な意味になるので、注意が必要です。

期末試験は、1月27日(水)にすると案内していましたが、2月4日(水)におこないます。

2009年1月13日

【大学院】

今村仁司「儀礼と暴力―北タイの精霊儀礼について」
田辺繁治編『実践宗教の人類学―上座仏教の世界』京都大学学術出版会, 1993, pp.71-101.
■第1部実践宗教における儀礼の位相の第2章。2009年1月13日。

【大学院】

田辺繁治「供犠と仏教的言説―北タイのプーセ・ヤーセ精霊祭祀」
田辺繁治編『実践宗教の人類学―上座仏教の世界』京都大学学術出版会, 1993, pp.35-70.
■第1部実践宗教における儀礼の位相の第1章。2009年1月13日。

【大学院】

田辺繁治「実践宗教の人類学―上座仏教の世界」
田辺繁治編『実践宗教の人類学―上座仏教の世界』京都大学学術出版会, 1993, pp.3-32.
■田辺繁治編の同タイトルの書籍に収められた序章。2009年1月13日。

【大学院】

今村仁司「儀礼と暴力-北タイの精霊儀礼について」
田辺繁治編『実践宗教の人類学-上座仏教の世界-』京都大学学術出版会.1993.pp71-101
■第1部実践宗教における儀礼の位相に収められた第二章。2009年1月13日。

【大学院】

田辺繁治「供犠と仏教的言説-北タイのプーセ・ヤーセ精霊祭祀」
田辺繁治編『実践宗教の人類学-上座仏教の世界-』京都大学学術出版会.1993.pp35-70
■第1部実践宗教における儀礼の位相に収められた第一章。2009年1月13日。

【大学院】

田辺繁治「実践宗教の人類学-上座仏教の世界」
田辺繁治編『実践宗教の人類学-上座仏教の世界-』京都大学学術出版会.1993.pp3-32
■序章。2009年1月13日。

2009年1月 2日

【一般】

現在のインドネシアの国会(Dewan Perwakilan Rakyat, DPR)には10の会派があります。国会に議席をもつ17の政党と会派との関係を説明する日本語の情報が見当たらないので、このページで簡単に述べておくことにします。

国会の総数550議席は2004年の総選挙によって確定しました。議席を獲得したのは17の政党ですが、国会での議員活動は会派(fraksi)を単位にしておこなわれます。たとえば、2008年10月30日に「ポルノグラフィーに関する法」が国会で承認されたときには、全10会派のうち2会派が国会を退席して反対の意を示すなか、8会派が賛成して可決されました。

会派を構成する議員の最低数は13人に定まっているため、所属議員数が13人以上の政党はそのまま会派になることができますが、13人に満たない政党は他の政党の会派に合流したり、互いに合同して新しい会派を結成しています。下の表は、国会の10会派の一覧です。

 会派略称人数
1ゴルカル党会派(Fraksi Partai Golongan Karya)(注1)F-PG129
2闘争インドネシア民主党会派(Fraksi Partai Demokrasi Indonesia Perjuangan)F-PDIP109
3開発統一党会派(Fraksi Partai Persatuan Pembangunan)F-PPP58
4民主主義者党会派(Fraksi Partai Demokrat)(注2)F-PD57
5国民信託党会派(Fraksi Partai Amanat Nasional)F-PAN53
6民族覚醒党会派(Fraksi Partai Kebangkitan Bangsa)F-PKB52
7福祉正義党会派(Fraksi Partai Keadilan Sejahtera)F-PKS45
8改革の星党会派(Fraksi Partai Bintang Reformasi)F-PBR14
9福祉平和党会派(Fraksi Partai Damai Sejahtera)F-PDS13
10民主先駆者の星会派(Fraksi Bintang Pelopor Demokrasi)(注3)F-BPD20

注1) ゴルカル党(Partai Golongan Karya, 127名)に憂国職能党(Partai Karya Peduli Bangsa, 2名)が合流

注2) 民主主義者党(Partai Demokrat, 56名)にインドネシア正義統一党(Partai Keadilan dan Persatuan Indonesia, 1名)が合流

注3) 月星党(Partai Bulan Bintang, 11名)、国民民主統一党(Partai Persatuan Demokrasi Kebangsaan, 4名)、先駆者党(Partai Pelopor, 3名)、インドネシア民主主義護持党(Partai Penegak Demokrasi Indonesia, 1名)、マルハエン主義インドネシア国民党(Partai Nasional Indonesia Marhaenisme, 1名)の5党が合同して結成

出典:インドネシア政府国会公式サイト≪http://www.dpr.go.id/tentang/fraksi.php≫。政党名の日本語訳には外務省の資料を参考にしましたが、一部変えています。

今年2009年は再び総選挙の年です。結果が注目されます。

2009年1月 1日

【一般】

新年おめでとうございます。

インドネシア共和国の祝日は、西暦の新年、独立記念日、クリスマスを除いて、毎年日にちが変わります。そこで、参考のために、2009年のインドネシア共和国の祝日と公休日を掲載しておきます。作成にあたってはKompas.comの2008年6月9日の記事を参照しました。

1月1日(木)西暦新年
1月2日(金)*
1月26日(月)イムレック(中国暦2560年新年)
3月9日(月)マウリッド(ムハンマド生誕祭)
3月26日(木)ニュピ(サカ暦1931年新年)
4月10日(金)聖金曜日(キリスト受難日)
5月9日(土)ワイサック(仏教大祭:仏陀の生誕、成道、入滅)
5月21日(木)キリスト昇天祭
7月20日(月)イスラ・ミラジュ(ムハンマド昇天祭)
8月17日(月)インドネシア共和国独立記念日
《8月22日(土)ラマダン(断食月)の開始》
9月18日(金)*
9月21日(月)イドル・フィトリ(断食明け大祭)
9月22日(火)イドル・フィトリ(断食明け大祭)
9月23日(水)*
11月27日(金)イドル・アドハ(犠牲祭)
12月18日(金)イスラム暦1431年新年
12月24日(木)*
12月25日(金)クリスマス(キリスト生誕祭)
上記の日付のうち、名称のある日が祝日で、公休日となります。*印のある日は、祝日とは別に、連休とするために政府によって祝日の前後に設けられた政令指定休日(cuti bersama)です。

注1)断食月の始まりは祝日ではありませんが、参考のために示しておきました。
注2)断食月明け大祭は2日間あります。ジャワ語のルバランという名称でも知られています。

【追記】
ラマダン月の開始日を誤って8月21日としていましたので8月22日に訂正しました。
【追記】
この記事を掲載したあとで、インドネシア政府の公式文書(2009年インドネシア共和国国民の祝日ならびに政令指定休日に関する三大臣合同決定)がネット上にあることに気づいたので、そのURLを載せておきます。
http://www.indonesia.go.id/id/files/skb_libur_thn2009.pdf (PDF形式)

          

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