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2011年1月31日

【3年次対象ゼミ】

今週は、先週に続いて、残りの2名に冬休み課題(貞好康志「ジャワで<華人>をどう識るか―同化政策30年の後で―」)のレジュメを発表してもらいました。

来週には2月7日と2月8日(月曜日の授業振替日)の2回ゼミがあります。

次回からは、以下の論文のレジュメを発表してもらいます。今週中に青山までファイルを送ってください(教室配付用のコピーを用意しておきます)。間に合わなかった人は当日教室配付用コピーを持参して来てください。

黒崎真「預言者(Prophet)と治癒者(Healer)―キング牧師、バラク・オマバ、未完の夢―」『国際社会研究』(神田外語大学国際社会研究所)No.1 (2010) pp.133-159.

【インドネシア語読解】

今週は、第4章Keretaapianの...keramaian (bagian) kota (p.27) まで読み進めました。次回はこの続きからです。

今週のニュースは1班にKompas紙の記事Bahasyim: Mengapa Saya Terus Difitnah?を報告してもらいました。裁判関係の記事を読むときには、裁判手続きの流れをしっかりと頭にいれておく必要があります。刑事裁判の手続きについては、ネット上のたとえば「刑事裁判の流れ」や「刑事事件の流れ」などのページが参考になります。捜査⇒起訴⇒公判⇒判決という流れになります。

どのような文章を読むときでも、書かれている事柄の流れをつかむことを心がけましょう。

次回は2月7日です。翌日2月8日(火)は月曜日の振替授業日になり、この日に期末試験をおこないます。試験範囲は2月7日に進んだところまでです。しっかりと予習をしておいてください。

2011年1月30日

【一般】

佼成出版社の新アジア仏教史シリーズの第4巻『スリランカ・東南アジア 静と動の仏教』が出版されました。

青山もコラム「インド化」を担当しています。歴史的に南アジアから東アジア、東南アジアへ展開した仏教の変化と現状を俯瞰しようとする試みです。本書は、1973年に刊行されたアジア仏教史シリーズ(佼成出版社)を補う役割を持っています。ぜひ手にとってみてください。

奈良康明・下田正弘(編集)・林行夫(編集協力)『新アジア仏教史第4巻 スリランカ・東南アジア 静と動の仏教』佼成出版社、2011年. ISBN: 978-4-333-02432-2.

amazon.co.jpのサイト

佼成出版社へのリンク

2011年1月27日

【東南アジア古典文化論】

今週から3週にわたって東南アジアに伝わる仏教の物語をとりあげます。今週は、仏陀(Buddha)と菩薩(Bodhisattva)の概念を説明してから、仏教の物語のなかでももっとも重要な「仏伝」と「ジャータカ」について説明しました。そのあと、映像資料「Learning from Borobudur」の仏伝の部分までを見ました。

来週は映像資料のジャータカの部分を見たあと、ビルマの仏教写本に描かれ仏伝図にしたがって、仏伝について考えてみる予定です。

■今週の配付資料(仏教の物語)
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【リレー講義】

今週は、インドネシア映画『虹の兵士たち』を最後まで鑑賞しました。クライマックスの学力コンテストのあと、大人になったイカルとリンタンの再会で物語は終わります。

鑑賞に先立って、配付資料とスライドを使って、個人にとっての「時」について、未来の夢と過去の回想という視点から考えてもらいました。そのあと、ビリトゥン島の錫産業について錫産業の世界史的な動向を踏まえて簡単に説明しました。

今週の受講生は299名でした。コメントを読ませてもらいました、多くの人が、良い映画だった、インドネシアの自然が美しかったという感想を書いてくれました。ありがとうございます。

主題歌を歌っていたグループについて質問がありました。これはNidji(ニジ)という名前のグループで、日本語の「虹」から名前を取ったそうです。

映画のなかで挨拶の言葉が英語字幕で「Peace be upon you」となっていたことを指摘してくれたコメントもありました。これはアラビア語のAssalamualiakumで、世界中のイスラーム教徒の日常的な挨拶の言葉です。

インドネシア映画『虹の兵士たち』 第1週(1月13日)
インドネシア映画『虹の兵士たち』 第2週(1月20日)
■インドネシア映画『虹の兵士たち』 第3週(1月27日)今週

■配付資料とコメントシート
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2011年1月26日

【地域基礎】

今週は、「日本の対インドネシアODA援助」と「インドネシアのNGO」について報告してもらいました。質問への答えが宿題になっているものは、来週までに答えを用意しておいてください。

続いて、映像資料として「水を引く男」を見て、NGOによる援助にかかわる問題を考えてもらいました。

来週は、映像資料を見てもらう予定です。再来週は期末試験です。2学期の課題レポートの内容が範囲になります。

2011年1月24日

【3年次対象ゼミ】

今週は、2名に冬休み課題(貞好康志「ジャワで<華人>をどう識るか―同化政策30年の後で―」)のレジュメを発表してもらいました。次回は、別の2名に発表をしてもらいます。

民族問題を考える場合には、それぞれの言語での「用語」と「概念」と「実体」の関係について、慎重に検討する必要があります。

日本語と英語の間でも、
民族 =1) ethnic group, 2) nation
逆に
nation =1) 民族, 2) 国民
というねじれた関係があります。

これにインドネシア語を対応させると
ethnic groupとしての民族 =suku bangsa
nationとしての民族・国民 =bangsa
となります。

来週は、課題となっている以下の論文のレジュメを提出してください。
黒崎真「預言者(Prophet)と治癒者(Healer)―キング牧師、バラク・オマバ、未完の夢―」『国際社会研究』(神田外語大学国際社会研究所)No.1 (2010) pp.133-159.

【インドネシア語読解】

今週は、p.26の...tumbuh di atasnya!まで進みました。次回はこの続きから進みます。

すでに指摘したことですが、mungkinは「可能である」であって、「たぶん」ではありません。tidak mungkinは「不可能である」となります。

次回は第4章Perkeretaapianに入るので、しっかりと予習しておいてください。BBCのニュースの準備も忘れないでください。

冬休み課題の答案を返却しました。解答例もあわせて配りました。

2011年1月20日

【東南アジア古典文化論】

今週は、ピーターブルックの『マハーバーラタ』を最後まで見てもらいました。

続いて、マハーバーラタに取材した独立した東南アジアの演芸作品として、ジャワの人形影絵芝居ワヤン・クリの演目「アルジュナの婚礼」(第3篇「森林篇」による)と同じくジャワの宮廷舞踊「ブクサン・スリカンディ・スロワディ」(第4篇「ヴィラータ篇」による)の映像資料をみてもらいました。

ジャワでは、住民はムスリムが多数派ですが、このようにマハーバーラタに題材を取った演芸が現在にいたるまで愛好されています。

マハーバーラタについてレスポンスシートを提出してもらいました。

次回からは、仏教における物語を取り扱います。

期末レポートの課題を発表しました。答案のレポートは2月10日の授業時間に提出してください。

■期末レポート課題
ファイルをダウンロード (173KB, PDF)

【リレー講義】

今週は、先週に引き続きインドネシア映画『虹の兵士たち』を鑑賞しました。

鑑賞に先立って、配付資料とスライドを使って、映画における「時」について考えてもらいました。そのあと、インドネシアの教育と宗教について簡単に説明しました。今週の受講生は297名でした。

映画は、イカルが想いを寄せていた華人の少女がジャカルタへ行ってしまうという淡い失恋の場面まで鑑賞しました。次回は、この続きから最後まで見てもらいます。いよいよこの映画のクライマックスである学力コンテストの場面になります。

インドネシア映画『虹の兵士たち』 第1週(1月13日)
■インドネシア映画『虹の兵士たち』 第2週(1月20日)今週
インドネシア映画『虹の兵士たち』 第3週(1月27日)

■配付資料とコメントシート
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2011年1月19日

【地域基礎】

今週は、「インドネシアの経済」の発表をしてもらいました。

そのあと、冬休み課題「2010年のインドネシアの10大ニュース」の総合結果を発表しました。経済については、2010年の重要なニュース(出来事)と関連していることを示しました。

続いて、映像資料として、前回見れなかった「祖先のミイラが売られる ―インドネシア トラジャ―」と、今週の発表に関連する「NHKスペシャル 灼熱アジア インドネシア」を見てもらいました。

2011年1月17日

【3年次対象ゼミ】

今週は、今年最初のゼミとなります。YHさんに、卒論に関連する以下の文献のレジュメを報告してもらい、質疑応答をおこないました。今後は、インドネシアの華人と宗教の関係に焦点をおくとの説明を受けました。
高木暢之「インドネシアにおける中国観と影響力」松本三郎・川本邦衛『東南アジアにおける中国のイメージと影響力』(大修館書店、1991).

冬休みの宿題のレジュメを提出してもらました。次週から発表をしてもらいます。

また、次のレジュメ発表用のテキストとして、以下の文献を使用します。

黒崎真「預言者(Prophet)と治癒者(Healer)―キング牧師、バラク・オマバ、未完の夢―」『国際社会研究』(神田外語大学国際社会研究所)No.1 (2010) pp.133-159.

【インドネシア語読解】

今週は、今年最初の授業です。テキストは、p.25の2行目まで進みました。次回はこの続きから進みます。

前回おこなった小テストの答案と夏期休暇課題の答案を返却し、説明をおこないました。

冬休みの宿題を提出してもらいました。パラグラフごとに文章を組みたてるという基本を身につけてください。

2011年1月13日

【4年次対象ゼミ】

卒論・卒研の提出お疲れ様でした。今週は、2月におこなう卒論・卒研発表会の開催と卒論・卒研論集の作成に向けての打合せをおこないました。今後、残りの期間はこれらの活動を自主的におこなってもらいます。

【東南アジア古典文化論】

今週は今年最初の授業です。ピーター・ブルックの『マハーバーラタ』を、カルナがパラシュラーマから呪いをかけられる場面の続きからビマがドゥフシャーサナを殺して内蔵の血をすする場面まで鑑賞しました。今回見た場面からクリシュナの役割が重要性を帯びてきます。

次週以降取り上げる予定である仏教についての資料を配付しました。冬休みの宿題を提出してもらいました。

■今週の配付資料(仏教の概要)
ファイルをダウンロード (177KB, PDF)

【リレー講義】

1月13日木曜日2限に、総合科目IIのリレー講義『表象としての映画 (テーマ「時、とき」)』の一部として「インドネシア」を担当します。1月13日、1月20日、1月27日の3回講義をおこないます。

アゴラ・グローバルのプロメテウス・ホールの大画面を使って、2008年公開のインドネシア映画『虹の兵士たち』(原題Laskar Pelangi、英題Rainbow Troops、125分)を英語字幕付きで鑑賞します。2004年に発表されたアンドレア・ヒラタの同題の自伝的小説に基づいた作品で、インドネシアでは観客動員数450万人に達し、インドネシア映画史上最大のヒット作となりました。

インドネシア西部のブリトゥン島の廃校寸前の小さな小学校を舞台に、「虹の兵士たち」と呼ばれる生徒たちと先生たちの前向きな生き方が私たちを元気づけてくれます。主人公イカルの回想という形で物語は語られます。その最後で、村を出たイカルがあこがれのソルボンヌ大学に留学することが明かされますが、村に残ったリンタンにも学校で学ぶ娘に未来を託すという形で、それぞれの希望が描かれているところに、現実を見据えながらも、夢を失うなというこの映画のメッセージが込められているようです。

今日はインドネシアについて簡単に紹介した後、予告編を見てから、本編の最初の部分を鑑賞しました。今週の受講生は316名でした。次週は、教室で子どもたちが地図を見ている場面から続けます。

■インドネシア映画『虹の兵士たち』 第1週(1月13日)今週
インドネシア映画『虹の兵士たち』 第2週(1月20日)
インドネシア映画『虹の兵士たち』 第3週(1月27日)

今日の配付資料、コメントシート、スライドはこのページからダウンロードできます。
■配付資料とコメントシート
ファイルをダウンロード (776KB, PDF)
■スライド
ファイルをダウンロード (368KB, PDF)

Laskar Pelangi

■参考サイト
国際交流基金アジア映画ベストセレクション(2009年)の解説
アジアフォーカス・福岡国際映画祭(2010年)の解説 [予告編]
Internet Movie Databaseの解説(英語)
・「インドネシア映画の新しい風 リリ・リザ『虹の兵士たち』」(ブログ「海から始まる!?」のエントリーで詳しい紹介をおこなっています。)
・「インドネシア映画『虹の兵士たち』」(ブログ「ジャカルタ深読み日記」のエントリー)

・第3回アジア映画大賞(2009年)最優秀作品賞・最優秀編集賞ノミネート
・第59回ベルリン国際映画祭(2009年)パノラマ部門出品 [解説]





Nidji(ニジ)による主題歌Laskar Pelangiのビデオクリップ

インドネシア音楽を紹介するブログeja cafeのエントリーでは主題歌Laskar Pelangiの歌詞と日本語訳も紹介しています。


・Laskar Pelangiを紹介するMetroTVの人気トークショー番組Kick Andy(インドネシア語):6 parts [1][2][3][4][5][6] (Youtube)

・Jakarta Post紙(2008年10月5日)のLaskar Pelangiを紹介する記事 (英語)

2011年1月12日

【地域基礎】

今週は今年最初の講義です。「パプアの社会と文化」と「インドネシアの華人」の発表をしてもらいました。

そのあと映像資料として2005年のアチェの津波被害の映像を見てもらいました。トラジャの映像資料も用意していましたが再生できなかったので、来週、別の器材で試してみます。

冬休み課題の「2010年のインドネシアの10大ニュース」を提出してもらいました。提出者の数は20人でした。それぞれ1位が10ポイント、2位が9ポイント、以下10位が1ポイントという具合に計算して出したトップ10は以下のとおりです(関連するニュースは一つにまとめています)。

インドネシア語専攻2年生20名が選んだ2010年のインドネシアの10大ニュース

1位 ジャワ島中部ジャワのムラピ山の噴火
2位 オバマ大統領がインドネシアを訪問
3位 2歳の男児が1日40本も喫煙
4位 スリ・ムルヤニ財務相が辞任、世銀専務理事に就任
5位 消費活動が堅調で、第4四半期は高成長回復、来年の経済成長率はG20中4位の予想
6位 スマトラ島沖(ムンタワイ諸島)で大地震、津波で100人以上死亡
7位 日本の協力で首都圏のインフラ整備
8位 電気料金6年半ぶりに値上げ
9位 相次ぐ日本企業のインドネシア進出
10位 国家警察、ドゥルマティンらジュマーイスラミヤ(JI)関係のテロ容疑者3人を射殺

自然災害が上位に来ましたが、経済の高成長にともない日本企業が再びインドネシアに関心を示していることがわかります。

2011年1月11日

【大学院】

西野節男「開発と文化価値と教育―ポンドック・プサントレンの教育と学校制度をめぐって―」
川田順造・編『人類の未来と開発』(岩波講座開発と文化第7巻)岩波書店, 1998, pp.225-244.

■上記書籍の一章.2011年1月11日.

【大学院】

アグス・ヌルヤント(M. Agus Nuryatno)「インドネシアの国家教育制度におけるイスラーム教育」
西野節男・服部美奈・編『東南アジア・マレー世界のイスラーム教育』東洋大学アジア文化研究所・アジア地域研究センター, 2010, pp.19-31.

■上記書籍の第1.2章. 2011年1月11日.

2011年1月 1日

【一般】

新年おめでとうございます。

インドネシア共和国の祝日は、西暦の新年、独立記念日、クリスマスを除いて、毎年日にちが変わります。そこで、参考のために、2011年のインドネシア共和国の祝日と公休日を掲載しておきます。作成にあたってはインドネシア政府の公式文書(2011年インドネシア共和国国民の祝日ならびに政令指定休日に関する三大臣合同決定)を参照しました。

1月1日(土)西暦新年
2月3日(木)イムレック(中国暦2562年新年)
2月15日(火)マウリッド(ムハンマド生誕祭)
3月5日(土)ニュピ(サカ暦1933年新年)
4月22日(金)聖金曜日(キリスト受難祭)
5月17日(火)ワイサック(仏教大祭:仏陀の生誕、成道、入滅.仏暦2555年)
6月2日(木)キリスト昇天祭
6月29日(水)イスラ・ミラジュ(ムハンマド昇天祭)
8月1日(月)《ラマダン(断食月)の始まり》
8月17日(水)インドネシア共和国独立記念日
8月29日(月)*
8月30日(火)イドル・フィトリ(断食明け大祭)
8月31日(水)イドル・フィトリ(断食明け大祭)
9月1日(木)*
9月2日(金)*
11月6日(日)イドル・アドハ(犠牲祭)
11月27日(日)イスラム暦1433年新年
12月25日(日)クリスマス(キリスト生誕祭)
12月26日(月)*

上記の日付のうち、名称のある日が祝日で、公休日となります。*印のある日は、祝日とは別に、連休とするために政府によって祝日の前後に設けられた政令指定休日(cuti bersama)です。

注1)断食月の始まりは祝日ではありませんが、参考のために示しておきました。
注2)断食月明け大祭は2日間あります。ジャワ語のルバランという名称でも知られています。
注3)三大臣合同決定第3条によると、イスラーム教徒については、断食月の開始、イドル・フィトリ、イドル・アドハの日付は後日、宗教大臣によって確定されることになっています。

          

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