授業関係のお知らせのトップに戻る

4年次対象ゼミ

2022年1月 6日

今週は2022年最初のゼミです。

今日の16時が卒論・卒研のオンライン提出の最終日でした。ゼミでは、最初に、それぞれが提出した卒論・卒研について、自分なりによくできたと思う点と、もっとよくできたはずと思う点について、振り返りをしてもらいました。

続いて、降幡ゼミの学生も交えて、卒論・卒研発表会の開催と卒論集の作成について打合せを行いました。卒論・卒研発表会は1月21日(金)に対面による実施を予定しています。分担を決めたので、分担ごとにしっかりと準備を進めてください。発表会のプログラムもこのブログに掲載する予定です。

最後に、青山ゼミで卒論・卒研を提出した人は、卒論・卒研の要旨を500~600字程度にまとめて、1月28日までに青山に提出してください。要旨は青山のウェブサイトに掲載する予定です。具体例は過去の要旨を参考にしてください。

皆さん、卒論の作成お疲れ様でした。

2021年12月23日

今週は今年最後のゼミになります。卒論指導が必要な学生に対して個別に指導を行いました。
このあと、卒論提出までSlackを通じて卒論指導をおこないます。
次回のゼミは1月6日になります。それでは、健康に気をつけてよい新年を迎えてください。

2021年12月16日

今週は、Bさん、Uさんに卒論・卒研の進捗報告をしてもらいました。全体の構成について確認したあと、細かな不明な点を検討しました。いずれも、順調に完成に近づいていることが分かりました。次回は、個別に卒論・卒研の執筆指導を行う予定です。

2021年12月 9日

今週は、Nさんのインドネシア・ムスリムの生死観に関する卒論構想について報告してもらい、議論を行いました。

出産を祝うこと、葬式で死者を悼むこと、という集団による儀礼という意味での生死観というよりは、一人の人間にとって、自分が生まれてこの世にあること、いずれ死んでこの世からいなくなることをどう捉えるのか、という意味での死生観について考えようとしていることを確認しました。

まずは先行文献がたくさんあるので、興味を引く文献から芋づる式に読み込んでいくことが必要であると思われます。

次回は、今年卒論提出予定者による全員の進捗報告を予定しています。

2021年12月 2日

今週はBさんに「インドネシアのポピュラー音楽にみられる同時代的ハイブリッド性について」というタイトルで卒論の構想を発表してもらいました。

ナショナルなポピュラー音楽としてクロンチョンとダンドゥット、地方の(民族的な)ポピュラー音楽としてバタック、ミナンカバウ、スンダ、ジャワの音楽を取り上げ、総括的なインドネシア・ポピュラー音楽論になっています。

ナショナルなポビュラー音楽と地方のポピュラー音楽との関係について、インドネシアの国民統合という観点から説明できると卒論の議論全体の枠組みが明確になるように感じられました。

最後に、卒論を書くにあたっての細かな技術的な問題についても検討を行いました。

次回は、Nさんに来年度の卒論の構想を発表してもらう予定です。

2021年11月25日

今週は外語祭が終わって最初のゼミでした。Sさんにインドネシア人の建康状態と建康改善政策について報告してもらいました。

インドネシアでは、国民皆保険制度が成立しても医療資源が不足しており、国民の建康意識を改善すること、医療資源の逼迫を回避しようとしていることを確認しました。インドネシアでは従来からの感染症がまだ根絶されないなかで、生活習慣病が広がっていることが課題としてあることを確認しました。また、スタートアップ企業によるICTを活用した「健康ATM」の試みや、島嶼部で不足する医療資源を補完するために軍の病院船を派遣した事例が紹介されました。

次回はBさんに報告をしてもらいます。

2021年11月11日

今週はUさんにインドネシアの首都移転計画について、国土開発企画庁の2021年5月のウェビナー資料「首都移転計画」をもとに、報告してもらいました。また、首都移転計画を報じたKOMPAS紙ウェブ版の2019年4月30日付の記事について分かりづらい部分を検討し、理解を深めることができました。

来週は外語祭のため休講です。次回は、Sさんの報告を予定しています。

2021年11月 4日

今週はBさんにポップ・ミナンについて報告してもらい、議論をおこないました。ポピュラー音楽のハイブリッド性を明らかにする一例とポップ・ミナンが有効であることが確認できました。今回の議論で、卒論の結論として、クロンチョン、ダンドゥット、地方ポップの大きな変遷をみることで、それぞれの時代において、多文化間での交配(ハイブリッド化)が続いてきたことがインドネシア文化全体の活性化を生み出してることを示せる見通しがつきました。

次回はMさんの報告を予定しています。

2021年10月28日

今週はNさんに卒論計画を発表してもらいました。いくつかのアイディアについて議論をした結果、SDGsの17の目標のなかの目標5「ジェンダー平等を実現しよう」のターゲット5.6「国際人口・開発会議(ICPD)の行動計画及び北京行動綱領、ならびにこれらの検証会議の成果文書に従い、性と生殖に関する健康及び権利への普遍的アクセスを確保する。」について、インドネシアのイスラームの観点から検証するという方向性を確認しました。

そのあと、全員の進捗状況について報告してもらいました。

次回はBさんに報告してもらう予定です。

2021年10月21日

今週はSさんに卒論のテーマであるインドネシアの公的医療保険制度について報告してもらいました。今回の報告は、卒論の中の第7章にあたる「⽇本の国⺠皆保険とJKNの⽐較」でした。

戦後の経済成長が始まる1961年に成立した日本の国民皆保険制度とインドネシアのJKNを比較するにあたって、以下の4点に着目しています。

  • 財源の確保
  • インフォーマルセクターの制度への参加
  • 医療資源の確保
  • 地方間医療格差

日本の場合は、経済成長と中間層の拡大(インフォーマルセクターの縮小)の時期に重なったことが財源の確保につながったように思われます。また、各地方には医学部をもつ国立大学を設置することで医療資源の均等な配置を実現してきたように思われます。これに対して、インドネシアではインフォーマルセクターがまだ大きいですし、地方間の医療格差(とくにジャワ・バリ島とそれ以外の島々)が大きいことが課題としてあります。

議論では、制度についてさらに理解を深めることの必要性が確認されました。また、富裕層の富をいかに貧困層に還元するのかという、現在、世界中で課題になっている分配の問題にもつながっていることが確認できました。

次回は、Nさんに卒論計画について報告してもらう予定です。

2021年10月14日

今週はUさんに首都移転計画についての新聞記事の翻訳見本を報告してもらいました。翻訳の文章について具体的に不明な点を検討しました。

次回はSさんに報告してもらう予定です。

2021年10月 7日

今週は秋学期最初のゼミとなります。夏学期の活動と卒論の進捗状況について報告をしてもらいました。Sさんはインドネシアの医療保険制度、Bさんはポップ・スンダ、Uさんはインドネシアの首都移転についてがテーマであることを確認しました。SさんとBさんは卒業論文、Uさんは卒業研究とすることも確認しました。

次回からは、毎週1人程度のペースで、卒論の構成について報告をしてもらいます。卒論の構成や書き方について悩んでいることがあると思うので、質問があれば随時出してください。

2021年7月 8日

今週は春学期最後の授業でした。卒論作成に向けての研究計画および卒論の構成を以下のとおり全員に報告してもらいました。

  • Bさん:ポップ・スンダ
  • Mさん:インドネシアにおけるジェンダー平等
  • Oさん:バリの食と宗教
  • Sさん:インドネシアの公的医療保険制度
  • Uさん:インドネシアの首都移転計画

今年もインドネシアでの現地調査ができないという特別な状況にあります。文献資料(ネットを含む)の利用や、ネットでのインタビュー、アンケートといった新しい方法の活用も試みてください。

秋学期の初回のゼミ(10月7日)には全員参加してもらいますが、そのあとは、数名ずつローテーションで卒論指導を行う予定です。

ただし、12月最後のゼミ(12月23日)には、卒論提出直前最終報告会を全員参加でおこないます。(1月の卒論提出期日ではなく)この日が卒論提出日のつもりで執筆計画を立てておいてください。

それでは、秋学期の再会まで、健康に気を付けて実りのある夏学期を過ごしてください。秋学期最初の回では夏学期の卒論政策の進捗報告をしてもらいます。

2021年7月 1日

今週はUさんに以下の文献の書評レジュメを報告してもらいました。

オランダによるバタビア城を中心とした最初期バタビアから、城壁の南部に新市街区が広がったオランダ時代のバタビアの終わり(1945年、人口55万人)を出発点として、1960年代以降のジャカルタの人口の爆発的拡大期を経て、メガロポリスになるまでを概観しました。

首都ジャカルタが経済・政治の中心であり、インドネシア最大の都市になった条件を明らかにすることは、東カリマンタンに造られる新首都がどのような形態になりうるかを考える材料になることを確認しました。

また、ジャカルタのMRT(地下鉄)、LRT(高架軽便鉄道)などの近年の建設を踏まえたうえで、東カリマンタンでの都市公共交通の可能性を検討することも興味深いことが指摘されました。

次回は春学期最後の週となります。卒論作成に向けて夏学期の研究計画を準備して提出してください。

2021年6月24日

今週は、Oさんに以下の文献の書評レジュメを報告してもらいました。

  • 山本早良紗. 2004.「スチとスブル : バリ島におけるケガレの実態的考察」『史苑』64(2): 86-110
  • DOI: http://doi.org/10.14992/00001555

スブル(sebel)は「(死、人生の通過儀礼、犯罪などによってい)社会の秩序が乱れた状態(=ケガレ)」、スチ(suci)は「清めの儀式を経て社会の秩序が回復した状態」であることを確認し、バリにおいては、「秩序破壊(スブル)→清めの儀式→秩序再構築(スチ)」のサイクルを繰り返すことで、村の宗教的紐帯が保たれることを確認しました。

また、以下の論文では、村共同体を主体として儀礼のあり方はインドネシア国民国家においてヒンドゥー教の意識が普及した結果であることが主張されており、上記の論文を補完するものであるとの意見が出されました。

次回は、Uさんに報告してもらう予定です。

2021年6月17日

今週はSさんに以下の文献の書評レジュメを報告してもらいました。

  • 湯浅資之、菅波茂、中原俊隆. 2002.「プライマリ・ヘルス・ケアとヘルス・プロモーションの共通点・相違点の考察―第2稿 人口・疾病・社会政治構造の視点から見た相違点」『日本公衆衛生雑誌』49(8), 720-728. doi.org/10.11236/jph.49.8_720

プライマリ・ヘルス・ケアは保健・医療の社会化・民衆化であり、ヘルス・プロモーションは個人とそれを取り囲む社会の保健化・健康指向化であること、かつては前者は開発途上国、後者は先進国で必要とされていたが、現在ではいずれにおいても重視されていることを確認しました。

次回は、Oさんに書評レジュメを報告してもらう予定です。

2021年6月10日

今週はBさんに以下の文献の書評レジュメを報告してもらいました。

  • Sean Williams "Current Developments in Sundanese Popular Music", Asian Music, 21(1), pp. 105-136, 1989.

1970年代には西欧のポピュラー音楽の模倣であったスンダのポピュラー音楽が、Nano Suratono (1944-2010)に代表される音楽家によって、スンダ的特色を保ちながらも、インドネシア全体の多くの階層にアピールするポップ・スンダへと発展した経緯をたどり、ガムランが伝統音楽の範疇にとどまり、ダンドゥットが主に低所得者層の支持を得たのに対して、ポップ・スンダは都市中間層を中心に幅広い人気を得た点に特徴があることを確認しました。

次回はSさんに報告してもらう予定です。

2021年6月 3日

今週はUさんに以下の文献の書評レジュメを報告してもらいました。

インドネシアで計画されている首都移転については、ブラジルの首都移転(ブラジリア、1960年)との比較が有効ではないか、というところで意見が一致しました。インドネシアの首都移転は、もし実現すると21世紀を代表する重要な首都移転の事例になりそうです。環境やICTを重視した都市計画自体が観光資源になりうる可能性も指摘されました。

次回は、Bさんに報告してもらう予定です。

2021年5月27日

今週はOさんに以下の文献の書評レジュメを報告してもらいました。

インドのヒンドゥー供犠について、祭主は司祭に供犠を依頼することで、自身の身代わりである供物の破壊を通じて、その力を取得すること、供犠にはプラスの聖性を付加する「聖化」と、マイナスの聖性を除去する「脱聖化」があることを確認したあと、参加者と有意義な議論をおこなうことができました。

最後に、次のステップとしてOさんは共食に焦点をあてて文献を探して読むことを確認しました。

次回はUさんの報告を予定しています。

_2021-05-27-17.33.31.jpg

2021年5月20日

今週はSさんに以下の文献の書評レジュメの報告をしてもらいました。

国民皆保険制度(JKN)は2004年に基礎となる法律が制定されましたが、実際にスタートしたのは2014年でした。このレポートでは新制度の概要を示し、課題として、貧困層への支援を担保するための財源の確保、インフォーマルワーカー(自営業や農業従事者)の取り込み、提供する医療サービスの充実があることが明らかにされていました。

今後、2004年の法律と2014年の制度の違い、数次にわたって発出されている大統領令の内容を調査する必要があることが確認されました。最低限の医療サービスのコストについて分析したHealth Policy Plus(USAIDの関連機関)のレポートも読み込む必要があります。

次回はOさんに報告をしてもらう予定です。

2021年5月13日

今週はBさんに以下の文献の書評レジュメの報告をしてもらいました。

オルケス・ムラユの音楽がインド大衆映画音楽の要素を取り込んでダンドゥットとして発達したこと、当初は都市労働者のあいだで人気があり、1990年代には民間テレビ局が開設されてダンドゥットの全国的な人気につながったこと、その過程で地方音楽の要素が取り込まれたこと(イチェの曲にはスンダ的要素があります)、ダンドゥットの立役者ロマ・イラマがイスラームに接近する一方、イヌルが扇情的な踊りで広く支持を獲得したことなどを確認しました。

大衆音楽の特徴としてダンドゥットはさまざまな音楽要素をどん欲に取り込んで、常に変化しているため、何がダンドゥットの本質なのかという答えには簡単には答えられないという結論になりました。

英語の論文には多角的な視点でダンドゥットを論じているものがあるので、J-STORなどを利用してさらに先行研究をさぐることを助言しました。

次回は、Sさんに報告をしてもらう予定です。

続きを読む ≫

2021年5月 6日

今週はUさんに以下の文献について報告してもらいました。

この報告書から、マレーシア(プトラジャヤ)、ミャンマー(ネーピドー)、インドネシア(東カリマンタン州)の事例が取り上げられました。インドネシアの事例については、以下の文献から補足がありました。

環境保護と新首都整備の両立が課題になることが示されました。ジャカルタもオランダ時代から都市改造を繰り返してきましたが、独立後の大量の人口流入によって、現在のようなメトロポリスに変貌しました。新しい首都も、ジャカルタのように首都に大規模な人口が付随する都市を目指しているのか、それとも、大規模な人口を持たない首都機能のみの都市を目指すのかを明らかにできると興味深いことを指摘しました。

次回は、とくに大学からの通知がなければ、641共同研究室での対面での授業にもどります。

2021年4月29日

今週と来週は、東京都に緊急事態宣言が発出されたことにともないオンライン授業で実施することになりました。

今週はOさんに以下の文献の報告をしてもらいました。

  • 南直人(総括)「食すること、信仰すること」、南直人(編)『宗教と食』(ドメス出版、2014)(amazon.co.jp

ゼミでは、宗教による食の規範、グローバリゼーションへの対応、個人または集団の社会的アイデンティティを決める要因としての食の規範などに議論が及びました。

私からは、グローバリゼーションの一潮流としてバリにおいて生まれているヒンドゥー原理主義的主張の食規範への影響、バリ・ヒンドゥーにおける神への捧げものとしての食物、儀礼における共同体の食事における規範について検討してはどうかアドバイスしました。とくに、最後の2点については、日本では一般的な供物としての酒の有無も興味深い点だと思われます。

次回もオンラインです。Uさんに文献の報告をしてもらう予定です。

2021年4月22日

今週はSさんに以下の文献の報告をしてもらいました。

  • 新川加奈子・千葉由佳里. 2017.「インドネシア共和国の国⺠皆保険制度適用への課題」『桐生大学紀要』28:47-53.(機関リポジトリ

この文献は雑誌論文なので、雑誌名、雑誌の刊行年、巻号、ページまでの正確な書誌情報を取得しておく必要があります。

この論文では、インドネシアの国民皆保険制度JKNとそれを運営する組織BPJSの概略が説明されています。ゼミでは主としてJKNのキャッシュフローに関わる議論をおこない、ある程度の理解が深まったと思います。ただし、この論文自体は、国民皆保険制度の完成への進捗状況を示す研究ノート的なものなので、制度についてはより詳しい情報を収集する必要があることが分かりました。

とくに、アメリカ政府の海外援助機関であるUSAIDの関連機関Health Policy Plusが出している一連の報告書は参考になると思われます。

また、BPJSのウェブサイトでは、BPJSの仕組みや法的根拠についての資料が示されているので、こちらも参考になると思われます。

かなりの量になりますが、その分資料があるので、しっかりと読みこむことで卒論を作成することができるでしょう。

次回はOさんの報告を予定しています。

なお、次回5月29日および5月6日のゼミは、東京都に非常事態宣言が発出されたことにともない、オンライン授業となります。ZoomミーティングIDは学務情報システムからお伝えします。

2021年4月15日

今週は新年度最初のゼミです。4名の参加者でした。卒論作成に向けて冬学期に読んだ文献のレジュメを報告してもらいます。

最初に、Bさんに以下の文献の報告をしてもらいました。

インド大衆映画音楽の影響を受けたこと、もともとムラユ音楽と呼ばれていたことを踏まえ、ダンドゥットが生まれた社会状況および大衆音楽をめぐる技術の発展(演劇、無声映画、トーキー映画、レコード、ラジオなど)について議論を重ねました。

次回は、Sさんに報告をしてもらう予定です。

          

カテゴリー

新規エントリーの投稿
[権限をもつユーザのみ]