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【3年次ゼミ】11月30日

【3年次対象ゼミ】

今週は、Oさんに第8章「愛国心と人種主義」の書評報告について、Mさんの司会で議論してもらいました。

いくつかの疑問は議論のなかで解消できたと思います。ただ、以下の点については、次回以降も検討する必要があると感じました。

1. 「ナショナリズムが歴史的運命の言語で考えるのに対し、人種主義は、歴史の外にあって、ときの初めから限りなく続いてきた」(p. 244)。ここでの「歴史」という概念は、ナショナリズムと人種主義を区別するうえで、どのように理解されているのか、もう少し考察する必要がある。

2. 国民は言語によって想像された共同体であるがゆえに、「国民は同時に開かれかつ閉ざされたもの」(p. 239)である。なぜなら、「我々はいかなる言語でも修得することができる。しかし、言語の修得には人生のかなりの部分を必要とする。新しい征服のたびに、人生の残りの日々は減っていく。...こうして、すべての言語は一定のプライバシーをもつことになる」からである。この主張についてもう少し考察する必要がある。

次回は、これらの点も検討したうえで、Mさんに第7章「最後の波」の書評報告をおこなってもらう予定です。

          

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