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東京外国語大学における対面授業とオンライン授業のハイブリッド化について

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8月21日から東京外国語大学のMoodleのバージョンが3.1から3.5にバージョンアップされ、リンクが変更されたことを受けて、9月11日にホームページのリンクを更新した。

今回のバージョンアップは、これまで利用していた Moodle サーバのデータ容量が限界に近づいたため、より安定した利用環境が提供できるようハードウェアを更新したことを機会に、Moodleのシステムもバージョンアップしたものである。これにより、セキュリティ面も強化されることになった。Moodleサーバのデータ容量が増加した背景には、新型コロナウイルスCOVID-19の感染拡大防止のため、春学期の授業を全面的にオンライン授業に切り替えたことがあると推測される。秋学期には、オンライン授業を継続しつつも、必要にして可能な授業については対面授業を再開する方針である。基本的には、少人数の語学の授業などが対面授業の対象となる。2020年度の授業でも同様の方針が続く見込みである。

東京外国語大学では、コロナ禍に対応するため、すでにあるMoodleに加えて、今年度の春学期から同期型オンライン授業のツールであるZoom、秋学期から非同期型オンライン授業のツールであるGoogle Classroomを導入し、オンライン授業の導入を図ってきているが、COVID-19感染拡大にも一定の落ち着きが見えてきたことから、秋学期においては、対面授業の条件付きでの再開を予定している。ちなみに、東京外国語大学では、Google ClassroomはMoodleのより簡易な代替ツールという位置づけである。

このように、対面授業とオンライン授業を組み合わせた授業形態をハイブリッド型と呼ぶことがあるが、東京外国語大学における対面授業とオンライン授業のハイブリッド化の現状を図示すると以下のようになろう。 image-hybrid classes.png

この図は、東京外国語大学における授業のハイブリッド化は、「対面授業」、「同期型オンライン授業」、「教育支援プラットフォーム(非同期型オンライン授業のツールとしてのMoodleおよびGoole Classroom、および、学務情報システムを含む)」という三つの要素から構成されているということである。重要なことは、Moodleおよび既存の学術情報システムが「教育支援プラットフォーム」として位置付けられたことである。

具体的なハイブリット型授業のあり方として以下の3つのパターンがある。

1. 教育支援プラットフォームという(非同期型オンラインの)基盤のうえに、対面授業が実施される。

2. 教育支援プラットフォームという(非同期型オンラインの)基盤のうえに、(同期型オンラインの)Zoom授業が実施される。

3. くわえて、対面授業に一部の受講生が同時オンライン配信で参加するパターンもある。

以上の「対面授業」、「同期型オンライン授業」、「教育支援プラットフォーム(非同期型オンライン授業ツールを含む)」相互の3通りの組み合わせの総体が、東京外国語大学でのハイブリッド型授業のあり方ということになる。

対面授業とオンライン授業の組み合わせについては「ハイブリッド型授業」という言葉だけよく使われるが、共通した理解がまだ成立していないように思われる。少なくとも東京外国語大学では、このように整理することができると考えられる。

【参考文献】

          

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