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TUFS Moodle 2015の試用

【ブログについて】

今日、東南アジア古典文化論の授業のために、はじめてTUFS Moodle 2015を使ってみた。

今回の作業は「東南アジア古典文化論(春学期・木曜4限)」というコースの立ち上げである。

コースをリクエストして承認されると、新しいコースが開設される。コースが開設されてしまえば、大まかな操作の流れはMovableTypeのようなブログ構築システムと同じ感覚である。以前のバージョンのMoodleに比べると格段に使い勝手がよくなっている。現在のバージョンは2013年4月に導入という記述があるのでMoodle2.4あたりであろう。

とはいえ、Moodleならではの特徴もあるので、これから習熟してみたい。次のステップである履修学生の登録作業も、通常のブログにはない作業である。

参加者が限定できるブログ構築システムにメール一斉送信機能が付いたもの、というのが現時点で得られたMoodle像である。

あと、ログインで閉じた世界のなかで参加者のみが情報を共有するのがMoodle、ログインで閉じた世界はあくまでも管理者だけの舞台裏であって、再構築された表の世界を共有するのが通常のブログという違いがあるようだ。

(2015-04-12追記)
コース開設以降の主な作業の流れについては、東京外国語大学から提供されているMoodleの利用マニュアル Ver 5.1で説明されていることが分かった。このVer 5.1で紹介されているMoodleはTUFS Moodle 2013に該当しており、現在運用されているTUFS Moodle 2015の一つ前のバージョンであり、見た目が少し異なっているが、基本は同じである。

基本をまとめると次のとおりである。
1. 一つの授業科目に対応するのが「コースページ」。
2. 開設したコースページに手を加えるときには「編集モード」に入って行う。
3. コースは「トピック」(第1回とか第1課といった区分に相当する)または「ウィークリー」(第1週といった区分に相当する)のいずれかのフォーマットで区切ることができる。
4. 学生の登録は、教員側で手動登録することもできるし、学生に自己登録させることもできる。当然、自己登録させた方が教員は楽である。
5. コースに「活動またはリソース」を追加していくのが、教員側の主要な作業である。
6. 追加できる「活動またはリソース」としては、配付する資料、提出すべきレポート課題、意見交換用のフォーラム、小テストなどがある。いずれもオンライン上で完結してできること、個別の学生の対応が教師に見えることが利点である。
7. 小テストについては問題バンクに問題を蓄積しておき、必要な時に必要な問題を組み合わせて使えるようだ。正誤問題や穴埋め問題や選択問題の標準的なフォーマットがあり、エクスポートとインポートも可能である。小テスト作成の具体例などを含めてMoodleの使い方について詳しく分かりやすい「Moodle 1.9 インストラクタ用ガイド」が富山大学から提供されている。

Moodleでできることは、ブログ、メール、メーリングリストなどを組み合わせればできることではあり、実際私自身もこの「授業関係のお知らせ」とメールを使って行ってきたことだが、一つのプラットフォーム上で完結していること、履修登録した学生に対してもれなく対応できること(学生が登録している場合)、教員と学生のいずれの側にとってもコースの進行と学習の進度が目に見える形で表示されること、などが長所だと思われる。LMS (Learning Management System) として普及しているの納得できる。

ただ、ブログと違って「閉じたシステム」になるので、外から見えないことは、長所(著作権の関係から外には出せない資料でも教材として学生には提供しやすい)でもあり、短所(教員の教育活動が他の教員と共有しにくい)でもあるように感じる。

また、学習管理と履修・成績管理という性格の違いがあるので、実現が難しいところかもしれないが、教務課の学務情報システムと連携できていないところは残念ではある。たとえば、科目に履修登録した学生を教員の方で一括してMoodleのコースに登録できれば便利であろう。

今年度は、多様な専攻が受講する「東南アジア古典文化論」と細かなケアが必要とされる「インドネシア語読解」についてMoodleを試験的に使ってみたいと考えている。また、多人数が受講する秋学期のリレー講義においてもできれば活用してみたい。

          

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