≪ 【11月21日~27日】外語祭につき休講 | トップ | 11月28日 【3年次ゼミ】 ≫

ブログは発展途上の仕様 唯一の正解はない

【ブログについて】

ブログを扱ってみて感じたことは、現存するブログの仕様、たとえばMovableType、は最大公約数的なユーザを満足させる仕様であって、特定の分野に特化したユーザ集団のニーズを満足させるにはほど遠いということだ。ブログの仕様が限定されているから、使っていないが、ブログの仕様が拡大することによって、ブログが使える道具となるような状況というのは、まだまだたくさんあるように思う。

たとえば、こんな使い方がある。私の学生の一人がフィールドワークの記録をブログで行っている。初めて聞かされたときには、驚いたが(邪道という人もいるだろうが)、考えてみれば、日々の活動をパソコンで記録している研究者は、若い人であれば、もう大多数であろう。ネットにつながる環境でパソコンを使っている研究者であれば、そこから、ブログにフィールドワークの記録をするところまでは、ほんの一歩である。もともとログを書くための道具なのだから、ブログと日々のフィールドの記録をすることには親和性がある。

ネットにつながる環境でしか使えないが、他方で、万一パソコンが壊れても、データがサーバに残っているというのも、付加価値的なメリットだろう。

ちょっとした手書きの図とか、ノートに張っておきたい資料なども、デジカメで撮って、ブログ上にアップしてしまえば、すべてのデータの一元的な管理が可能だ。メモ帳代わりにデジカメを使うということも、すでに多くの研究者にとっては当たり前になっているはずだから、これも問題はない。ビデオでさえも、SDカードに記録できるモデルを使えば、即パソコン経由でブログにアップできる。

ここでジレンマなのは、こうして記録したフィールドワークの記録は、誰にでも公開できる性質のものではない、ということである。しかし、現在のブログの仕様では、公開しないと、時系列で表示できない。これでは、データの整理が困難である。ここで欲しいのは、閲覧者を制限する機能である。また、ブログを使えば、フィールドワークの記録が、指導教員や同僚とも共有でき、ただちに、助言をもらったり、共同でデータの分析をおこなったりすることも、できそうだが、このためにも、閲覧者を制限する機能が不可欠となる。

ブログは発展途上の仕様である。どの仕様がベストかは、ユーザのニーズによって決まり、唯一の正解はない。しかし、あるユーザ集団にとって有益な仕様を作り出すことができたら、それなりにmarketableなブログになることは、容易に想像できる。

          

カテゴリー

新規エントリーの投稿
[権限をもつユーザのみ]