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2016年度のための個別ゼミ・ガイダンス

【お知らせ】

2016年度のための個別ゼミ・ガイダンスの日程が決まりました。(2015-11-02更新:ゼミ・ガイダンスを実施しました。)

青山亨のゼミでは以下の要領でゼミ・ガイダンスを行います。履修を希望する現2年生は参加してください。授業等止むを得ない理由で参加できない人は、月曜2限のオフィス・アワーに633研究室を訪問するか、メールでアポを取って633研究室を訪問してください。

日時 2015年11月2日(月)2限(10:10~11:40)
場所 青山亨研究室(研究講義棟633号室)

11月2日に10名の学生が参加して個別ゼミ・ガイダンスを実施しました。
ガイダンスでは配付資料の基づいて、以下のトピックについて触れました。
1. なぜ卒論・卒研を書くのか?卒論・卒研の違いは何か?
2. 卒論を書くために必要なプロセス:参考文献・先行研究の読み込み、データの収集、分析、プレゼンテーション。これは社会人にも求められる「リサーチ力」。
3. 一般の研究論文と異なって卒論には新奇性は求められないが、適切なプロセスを踏むことが求められる。
4. データの源には、文献資料とフィールドワークがある。フィールドワークの柱は参与観察と聞き取り。
5. スケジュールについては、逆算して考えること。4年生の夏学期はフィールドワークの機会なので、それまでの就活が始まる前、3年生の秋学期の間に研究計画を立てておく。そのためには3年生の春学期にテーマの絞り込み、夏学期にテーマに関わる文献の読み込みが必要。
最後に、現時点で各自が関心を持っているテーマについて語ってもらいました。



青山のゼミについては、総合文化コースのページにゼミの案内が出ています。必ず読んでおいてください。

以下、個別ゼミ・ガイダンスでお話をするポイントを記していますので、あらかじめ読んでおいてください。

1. 大学の卒業論文と卒業研究(以下「卒論」)の作成には教育的な意義があります。卒論作成を指導する4年次の卒論ゼミとその前段階となる3年次ゼミはそのための中心的な役割をになっています。

青山ゼミでは、インドネシアという地域を多角的(歴史、社会、文化)に考えていくための方法を学びます。インドネシアを対象としてどのような問題を設定することができるのか、それを分析し意味のある結論を導くためにはどのようなデータを収集したらよいのか、分析のためにはどのような理論的枠組みを使ったらよいのか、そのための手引きを学んでいきます。データを得る手段としてはフィールド調査と文献資料の両方を想定しています。

3年次の春学期には、インドネシアについての認識の枠組みを作るための基本的な研究論文を輪読します。論文の使用言語は日本語、英語、インドネシア語です。基本文献の輪読、レジュメの発表、討論、レポートの作成を通じて卒論・卒研のテーマを考えてもらいます。また、卒論作成を念頭において、文献目録の作り方、レポート・論文の書き方、ロジカル・シンキングの基本、プレゼンテーションの仕方などのスキルも学びます。

夏休みに入る前におおよそのテーマを決めることを目標にします。夏休み中にテーマに関連する文献(書籍と論文)のリストの作成をしてもらい、さらに、その中から最低1点を選んでレジュメを作ってもらい、秋学期に順次発表してもらいます。この段階でのテーマの変更は可能ですが、冬休み前にはテーマを確定することが望ましいです。

冬休み中に卒論・卒研の全体構成案および研究計画を立て、冬休み明けに発表してもらい、全員で検討をおこないます。4年次には各自の卒論・卒研のテーマにしたがって個別に指導をおこないます。フィールド調査をする学生の多くは4年次の夏休みにインドネシアで調査をしています。

過去の青山ゼミ修了生の卒論テーマ
3年次ゼミで学ぶこと

2. 青山ゼミでは履修学生の数にとくに制限は設けていませんが、履修希望者の数が、10人を越える場合には選抜を行う場合があります(ちなみにこれまでに選抜を行ったことはありません)。卒論のテーマの選択は学生に任せています。青山ゼミの取り方として、いわゆる「主ゼミ」としての他に「副ゼミ(サブ・ゼミ)」として取ることも認めています。

3. 卒論の作成にあたっては、現在から卒論提出までにすべきことを時間軸に添って理解しておくことが大切です。とくに3年次の冬から4年次の夏休み前までは就職活動に時間が取られるので、3年次の春学期までにはテーマを絞り込み、先行研究や必要な資料の収集と読み込みを始めておき、就職活動が一段落したらただちに卒論の制作に取りかかれるようにしておくことが理想的です。

4. 学問の分野が分化しているのは、対象となる分野によって使われる資料(データ)の種類と性格が異なり、資料の分析の方法論も変わってくるからです。具体的には、歴史学は書かれた資料(文献史料)が中心になるのに対して、文化人類学ではフィールドワークによる参与観察と聞き取りによって得られた資料が中心になります(無論、どちらかだけで済むことはまずありませんが)。フィールドワークを必要とする卒論のテーマの場合は、夏休みの時間を有効利用することが必要です。

5. 一般的に、論文の必要条件としては、まず問いを立てた上でそれに対して根拠(資料)を提示して、説得的かつ論理的に文章を記述していること、加えて、新奇性があることが求められています。卒論においても、「新奇性」以外の条件は必要です。

6. 今から来年の春までは、テーマの絞り込み・掘り下げが必要ですが、そのためには先行研究(書籍・論文など)を広むことが求められます。先行研究のリサーチのためには図書館を利用したり、下記に示したオンライン・データベースを活用するとよいでしょう。日本語だけではなく、英語や現地語(外大生の強み)の文献も使いこなしてください。

日本語の図書や雑誌論文を検索する方法

          

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