【4年次ゼミ】10月27日
【4年次対象ゼミ】
今週はTさんに進捗報告をしてもらいました。「1974年婚姻法」自体についての先行研究が少ないので、婚姻法自体ではなく婚姻法が作られたスハルト体制のあり方について焦点をあてることを確認しました。
とはいえ「1974年婚姻法」ではイスラーム勢力を抑えようとするスハルト政権とシャリーア法の原則を盛り込もうとするイスラーム勢力との妥協の産物であることは確かですから、一夫多妻制、離婚、相続などの焦点になったトピックから少なくとも一つを選んで、実際の条文や判例を踏まえた分析があると説得力が増すでしょう。また、イスラーム教徒に対する「手引き書」についても該当する部分を読み込むことができれば説得力が増すでしょう。
1974年婚姻法の成立の背景には、オランダ植民地支配期には手つかずだった統一的な家族法を作る必要があったこと、スハルト政権にイスラーム勢力に対する警戒心があったこと、国際的な世論が婚姻法の成立にも影響を与えた可能性があることを確認しました。
来週11月3日は文化の日で祝日のため、次回は11月10日になります。Hさんに進捗報告してもらう予定です。ペーパーを準備して提出してください。