【3年次ゼミ】4月28日
【3年次対象ゼミ】
今週からベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』を読み始めます。その前提として、一冊の本を読み始めるまえに、いきなり本文から読み始めるのではなく、以下の情報をまず取得しておくべきことを確認しました。
- 書名と著者名 書名から内容が推測できます。著者が分かれば、同じ著者による他の作品についても考えてみることができます。
- 目次 本の構成を読み取ることができます。
- 奥付 本の書名、著者名に加えて、出版社、出版年を確認することができます。これらは、基本的な書誌情報なので、きちんと記録しておきましょう。論文を書き始めるときに助かります。また、出版年が版・刷ごとに記載されている場合には、原則として初版第1刷の出版年を記録しましょう。
- 序文・後書き(翻訳の場合は訳者後書き) これらは本の意図や内容の概要が書かれていることが多いので、本文を読むときの助けになります。
- 索引 重要なキーワードを五十音順に並べ、記載されているページを示したものです。特定の情報を探しているときには、読むべきページを速やかに探しあてることができます。
つぎに、第1章「序」を少し読み始めました。1983年に出版された原書の序では、ベトナム・カンボジア戦争(1975~77年)とそれに続く中越戦争(1979年)が最近の「世界史的に重要な」出来事として触れられています。この出来事は、資本主義と共産主義という二つのイデオロギーを背景に、アメリカを中心とする国家群とソ連を中心とする国家群が対峙していた冷戦を背景にしているので、まずこの点について整理をしました。
次回は、連休明けになります。第1章「序」の書評レジュメを作成し、提出してください。それを前提に議論をおこないます。