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【大学院ゼミ】5月22日

【大学院】

修論ゼミでは、最初に、研究生のKさんに先週の発表での議論をもとに、より絞り込んでテーマを発表してもらいました。その結果、高齢者介護の現場における外国人職員が増加することにともなう主として職員間のコミュニケーション・ギャップについての考察ということになりました。また、データの集め方、仮説の立て方についても議論をおこないまいした。つながりのある施設に調査の可能性について打診してみること、また、滞日年数が長いほどコミュニケーション・ギャップが減少するという仮説が立てられることが検討されました。

院生ゼミでは、Tさんに、加藤剛「第7省「国家英雄」以前―「祖国」の創出と名づけをめぐって―」の書評レジュメを報告してもらい、議論をおこないました。インドネシアとベトナムを比較した場合、ベトナムには11世紀李朝誕生のときにはある種のナショナリズムが生まれていたこと、それは中国との関係性というベトナム的な条件のもとでおこったこと、したがって、中国による支配がオランダ植民地支配の代わりとなった可能性が考えられること、圧倒的な多数派民族である金族が自らの言語を公用語として確立したこと、などインドネシアとの違いがいくつか指摘され、共有することができました。

『「国家英雄」が映すインドネシア』の検討を今週までの予定でしたが、先週の議論での発言を受けて、あらたに金子正徳「第3章 民族集団のしがらみを超えて―ランプン州における地域称号制度と、地域社会の課題」の書評レジュメを6月12日にAさんに報告してもらうことにしました。

また、次回は青山の方で話題を準備することとし、そのあとは、ベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』からいくつかの章を読むことにしました。

          

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