【4年次ゼミ】5月18日
【4年次対象ゼミ】
今週は、Iさんに、卒論のテーマである「バタックのカトリック教会建築」に関連して、ヨーロッパにおける教会建築の歴史についての報告をしてもらいました。主な参考文献は中島智章『図説 キリスト教会建築の歴史』(ふくろうの本、河出書房新社、2012年)です。
ヨーロッパのキリスト教会は古代ローマの建築から出発したゆえに石積みによるドーム構造を発達させたことが明らかになりました。バタックのカトリック教会を考える場合は、教会の機能(礼拝のための集会)と構造(現地で入手可能な技術)・建材(現地で入手可能なもの)にいったん立ち戻って考えることが重要であると指摘しました。また、ヨーロッパの教会におけるファサードの重要性がバタックのカトリック教会にも反映されていないのか、キリスト教会の内部空間配置(信徒席と内陣・祭壇)がバタックの伝統家屋の内部空間配置と結びついていないのか、可能性を検討してみると面白いと指摘しました。
次回は、Kさんに卒論の進捗状況について報告してもらう予定です。