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【古典文化論】 5月10日 6限補講

【東南アジア古典文化論】

この時間では、1930年代植民地期の東南アジアで撮影されたハリウッド映画の第1回上映会をおこないました。第1回の上映作品は以下の作品です。

題目:Legong: Dance of the Virgins(レゴン―乙女たちの踊り)
インドネシア(オランダ領東インド)、バリ島で撮影。
Henry de La Falaise監督、アメリカ作品、1935年公開、2原色式テクニカラー、65分、無声。ガムラン音楽の伴奏録音、英語による説明字幕
内容:現地ロケで制作されたバリ社会を舞台にした恋愛物語。村の少女でレゴン舞踊の踊り子プトゥはガムラン演奏者の若者ニョンに恋するが、ニョンはプトゥの妹サプラックに魅かれる。

映画の上映に先立って配付資料にもとづいて簡単な解説をおこないました。

上映会の詳細は「1930年代植民地期の東南アジアで撮影されたハリウッド映画」のお知らせのページでも紹介しています。

■配布物(PDF)
・配付資料:映画『レゴン』

コメントを読ませてもらいました。いくつか代表的なもの拾い出しておきます。

  • サイレント映画を初めて見て、その芸術的な質の高さに驚いたという人が多かったです。そう人はぜひチャップリンなどの名作も見てください。
  • 1930年代のバリの習俗を新鮮に思った人も多かったです。とくに、頭上運搬、闘鶏、上半身をはだけた女性達、ヤシの葉を使った手紙などの指摘が多かったです。闘鶏は今でも盛んですし、頭上運搬は映画で見られたほどではありませんが、今でも行われています(日本でもかつては一般的でした)。
  • 火葬の場面を印象深く見た人も多かったです。バリ・ヒンドゥー教は輪廻転生を前提としていますから、死者は、肉体が滅びたあと、その魂が再び生まれ変わってくることになっています。
  • 恋愛の結末が自殺に終わる悲劇に触れた人もいました。主人公の女性が村の良家の娘という設定なので、自殺という結末にある程度の説得力がありますが、全体として映画では西洋的なストーリーになっているように感じられました。むろん、現代では恋愛のあり方も変わってきています。
  • レゴン舞踊は体育の時間に踊ったという人が多かったようです。実際に経験してみると、映画の内容にも親近感があると思います。
          

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