オバマ大統領とインドネシア
【一般】
第44代アメリカ合衆国大統領にバラク・オバマ氏が当選しました(就任は来年1月20日)。
ところで、オバマ氏とインドネシアの間には深い縁があります。
オバマ氏の母親はアメリカ人、父親はケニア人ですが、この結婚が破綻した後、母親はインドネシア人の男性と再婚し、小さなオバマ氏をつれてインドネシアのジャカルタに移り住みました。
このような事情なため、オバマ氏は6歳から10歳までジャカルタのメンテンに住み、地元の公立小学校に通っています。オバマ氏は1961年生まれなので、ジャカルタに住んでいたのは1967年から1971年までになります。、スハルト政権が始まった時期でまだ1965年の9月30日事件の余波が残っているころです。10歳までだったのは、このときからアメリカで教育を受けさせるためにハワイに住む母方の祖母に預けられたためです。こちらにインドネシアの小学校時代のオバマ氏の写真があります。
ちなみに、オバマ氏の母親とインドネシア人の夫との間には娘マヤ(Maya)が生まれており、オバマ氏の(父親違いの)妹になります。つまり、オバマ氏にはインドネシア人の血をひいた妹がいるということです(国籍はアメリカですが)。
アメリカ合衆国の歴代大統領のなかでもここまでインドネシアと縁が深い大統領はほかにいないでしょうし、これからも生まれないように思います。
【追記】
オバマ氏が通っていた小学校は国立メンテン第1小学校(Sekolah Dasar Negeri (SDN) Menteng 01)だとわかりました。
【追記】
インドネシア時代のオバマ氏についての興味深いデータをのせたObama Anak Indonesiaというタイトルのインドネシア語の記事をBerita Indonesiaのサイトで見つけました。タイトルは「インドネシアの子ども、オバマ」という意味で、インドネシア人のオバマ氏への親近感をうかがわせるタイトルです。
インドネシア時代に撮った家族写真も載っており、母親の再婚相手のインドネシア人男性(オバマ氏の継父)ロロ・ストロ(Lolo Soetoro)さんの顔をみることができます。ちなみにSoetoroのoeはuの旧綴りですから、現在の綴りではSutoroになります。したがって、「ソエトロ」ではなく「ストロ」が正しい読み方です(スカルノやスハルトと同じく典型的なジャワ人男性の名前)。