イドゥル・フィトゥリ 10月24日・25日
【一般】
今年の断食月(ラマダン)が明けました。断食明けの大祭イドゥル・フィトゥリは10月24日・25日の2日間です。インドネシアでも多くのムスリムたちがこの日を祝います。インドネシアでは、この日、お互いに「Maaf lahir batin」と挨拶します。これは、過去一年間に自分が犯した目に見える罪、目に見えない心の中の罪を許してください」という意味です。
断食明け大祭についての詳しい話は以下に。
イスラーム暦第9月であるラマダン月が終わると、第10月シャワル月が始まります。イドゥル・フィトゥリはシャワル月の第1日と第2日にあたります。インドネシアでのイドゥル・フィトゥリ(Idul Fitri)という表現はアラビア語のイード・アルフィトルをそのまま借りてきたものです。インドネシアの中でもジャワなどでは、ルバラン(lebaran)の名で呼ばれることが多いです。これは、ジャワ語で「終了する」を意味するルバルの派生語です。なお、lebaranのleはルに近い音なので、カタカナで表記するときは「レバラン」と書くよりは「ルバラン」と書いた方が正確です。
太陰暦であるイスラーム暦では一月は新月から新月までとなっています。月の始まりについては、肉眼で新月が観察された日を月の始まりとする伝統的立場と、肉眼で観察されなくても(月の出が地平線に近すぎると肉眼では観察できないことがある)計算上、新月であることが確かであれば月の始まりとする立場があり、年によっては、両者の見解が食い違うことがあります。インドネシア政府の公式見解は伝統的立場に立っていますが、インドネシアを代表するイスラーム団体の一つであるムハマディヤは、計算の上から、今年は10月23日がシャワル月の第1日であると発表しています。
ちなみに、イスラーム暦では日没をもって新しい日が始まりますから、10月24日がシャワル月第1日と言った場合、実際にはシャワル月第1日は10月23日の日没をもって始まっていることになります。
イドゥル・フィトゥリには、ふだん都会で働いている人が一斉に故郷に帰省します。それにあわせて、インドネシア政府はイドゥル・フィトゥリ前後の数日を公式の休日に定めています。今年は10月23日と10月26日・27日であると発表されています(在東京インドネシア共和国大使館)。現代のイドゥル・フィトゥリは大型連休でもあるわけです。