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【3年次ゼミ】12月19日

【3年次対象ゼミ】

今週も前回に引き続き、223教室で映画Act of Killingのディレクターズ・カット版(ブルーレイ版)の残り30分ほどを鑑賞しました。

そのあと、映画の内容について議論をおこないました。アンワル・コンゴの嘔吐の場面は、抑圧されていた罪の意識(それが悪夢の形で続いていた)が、映画撮影のなかで被害者役を演じたことで、いっきに表面化し、後悔の念に変化したことを表しているとの指摘がありました。

また、滝の場面で、アンワルが、虐殺された人々から、天国に送ってくれてありがとうと感謝されるのは、アンワルによる自己正当化を表すとも解釈できるし、実は虐殺された人々は無実であった(だから天国に行ける)ことを暗示しているとも解釈できる、という指摘がありました。

いずれにしても、映画は(ドキュメンタリーであっても)撮影者の意図が反映されており、撮影の順番と実際の上映の潤場は必ずしも一致しないこと、場面と場面との間の出来事はカットされていること、場面と場面の配列は編集で操作されていることに留意することが確認されました。

これに関しては、ブルーレイ版には監督のコメントが付いているので、関心のある人は参照してみるとよいと助言しました。

今週の課題は2つあります。1つめは、Act of Killingを見ておこなった今日の議論での自分の発言を、A4判1枚程度にまとめて提出してください。締め切りは12月26日です。

2つめは、自分の卒論のテーマに関連する文献を1点読んで、その書評レジュメを作成してください。締め切りは来年の1月6日(月)です。いずれもメールの添付ファイルで提出してください。

それでは、今年のゼミはこれで最後です。次回は、1月9日になります。よい新年を迎えてください。

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