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【3年次ゼミ】5月23日

【3年次対象ゼミ】

今週は、先週に引き続いて、ベネディクト・アンダーソン著、白石隆・白石さや訳『定本 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行』(2007年、書籍工房早山)の第2章「文化的根拠」の書評レジュメをもとに、議論を行いました。アンダーソンは国民(ネーション)を想像することが可能になった要因として、3つの基本的文化概念が打ち壊されたことを挙げています。第一は、手書きの写本に書かれた言語でしか真理に到達できないという概念、第二は、王国は神の摂理に基づいた王によって支配されているという概念、第三は、人間の存在と世界は神によって創られ、それ故に救済が予定されている概念です。議論の中で、一神教的世界観(キリスト教だけでなくイスラームとも共通しています)の理解が重要であることが共有されたように思います。

次回は、第2章で述べられている、非ヨーロッパ世界探査の影響による宗教共同体の衰退について検討する予定です。

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