【3年次ゼミ】6月8日
【3年次対象ゼミ】
今週から以下の本から数章を選んで読んでいきます。けっして読みやすい本ではありませんが、得るところが大きいと思います。
- ベネディクト・アンダーソン (著)、白石隆、白石さや (翻訳)『定本 想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行』(社会科学の冒険 2-4、書籍工房早山、2007年)
初回の今週は「序」の報告予定者が休みだったので、参加者全員で少しずつ「序」を読んでみました。
パラグラフの最初の文にパラグラフのトピックが、最後の文にパラグラフの結論(トピックの再提起)がくることが多いことに注意して読むと、難解な文章も比較的読み解きやすいと思います。ネーションもしくはネーションネスが現代においてもその力を失っていないこと、ネーションとは文化的人造物である、というのが今週読んだ範囲のポイントでした。
この文章が最初に公刊されたのが1983年であることを考えると時代の変化が感じられますが、同時にここでアンダーソンが述べていることが今でも有効性を持っていることが分かります。
次回は「序」の残りを概観したあと、「第2章 文化的根源」の報告をもとに議論をする予定です。