【3年次ゼミ】6月29日
【3年次対象ゼミ】
第3章では、アメリカ(主として南アメリカ)においては、言語が共通であっても一つのネーションとはならないこと、ネーションを立ち上げた主体が下層階級ではなく上層のエリートであったという問題意識から、南アメリカのエリート層が本国のスペイン人とは異なる現地生まれのクレオールとして差別されたことが、アメリカ人としての意識を生み出したこと、にもかわらず、南アメリカの急峻な地形により隔たりが、一つネーションではなく複数の行政単位を基礎とした諸ネーションへの分裂を招いたことを確認し、さらに、とくに後者のプロセスにおいては、遍歴するクレオール役人とクレオール印刷業者が大きな役割を果たしたとアンダーソンが指摘していることを確認しました。
次回は、10月に予定されている大阪大学・南山大学との合同ゼミに向けて、発表内容の準備と事前発表をしてもらう予定です。