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【大学院ゼミ】5月15日

【大学院】

修論ゼミでは、研究生のKさんに研究報告のテーマについて発表してもらいました。外国人職員の増加を背景として介護施設職員の中の多文化共生が求められるという文脈のなかで、職員間の異文化コミュニケーションにテーマを絞るという方向で議論がまとまりました。

院生ゼミでは、Oさんに、ファジャール・イブヌ・トゥファイル「第5章 偉大なるインドネシアという理想:ムハマッド・ヤミン、タラウィの村からジャワの宮廷まで」の書評レジュメを報告してもらい、議論をおこないました。スマトラのミナンカバウ出身で、ジャワで教育を受け、1928年の青年の誓いにスマトラ代表として参加したヤミンのライフヒストリーは、特定の地域や民族を超えたインドネシアというネーションのあり方を体現するものでした。また、ジャワのマジャパヒトとその宰相ガジャマダを描くことで国民国家インドネシアのためのナショナルヒストリーを書いたことも、彼が国民英雄に選ばれた要因であることが確認できました。

また、反植民地闘争をおこなった地域の英雄や独立前後の民族主義運動にかかわったナショナルな英雄がすでに出尽くした現在、地域レベルの英雄が取り上げられるようとしているという指摘は本書全体の狙いをよく表していると感じました。

次回は、Tさんに、加藤剛「第7省「国家英雄」以前―「祖国」の創出と名づけをめぐって―」の書評レジュメを報告してもらう予定です。

          

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