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ウェブページの引用の方法

【インドネシア語専攻で勉強する人のために】

2013年12月16日に「新・ウェブページの引用の方法」を掲載しました。新しい情報を盛り込んだ説明をしているので、こちらの方も参照してください。

卒論でオンライン上の情報を引用する機会も増えてきました。ここではオンライン上の情報の引用方法について説明します。なお、詳しくは池田光穂氏のオンライン文献の引用方法を参照してください。

ところで、オンライン上の情報には、ウェブで提供されている情報のほかに、独自のデータベースによって提供されている情報がありますが、ここではウェブで提供されている情報に限定します。また、ウェブ上の情報には、通常のウェブページ(拡張子がhtmlまたはhtmのファイル)の他にPDFやDOCなどの形式で提供されている情報がありますが、ここではウェブページに代表させて説明することにします。

ウェブページの引用も、考え方は図書・論文の引用と変わらないわけですが、ウェブ特有の注意点として、1) 紙版のページに対応する概念がないので、引用の単位はファイルとなること、2) 引用したあとでファイルの削除・変更が起こりうること、の2点に気を付けてください。1)に対応するために、引用にはURLを記録することが必要となります。また、2)に対応するために、アクセスした日にちを記録するとともに、ウェブページをプリントアウトして保存しておくことが必要になります(PDFで保存しておくのもよい方法です)。

以上をまとめると、ウェブページの引用には以下の要素を記録しておくことが必要となります。
1. 文献を作成した主体の名称
2. 文献が発表された年
3. 文献の題名
4. 文献の所在を示すURL
5. 文献にアクセスした日にち

次に気を付けて欲しいことは、ウェブで提供されている情報には、紙版が先にあってそれを電子化して提供するという形式をとっているタイプと、紙版がなくウェブ上の情報しか存在しないタイプがあることです。前者のタイプとしては、雑誌を電子化したいわゆる電子ジャーナルと呼ばれるものや、官公庁が発表した報告の電子版があります。これらについては、文献を作成した主体の名称(著者や組織の名称)がはっきりしており、文献の発表年も記載されていることが一般的ですから、基本的に図書・論文の引用に準じた方法が使えます。後者については、少し工夫が必要となってきます(たとえば、上記の1, 2, 3が明示されていない場合があります)。

【電子ジャーナルの場合】
論文の本文の中では以下の形で引用をおこないます。紙版の論文と基本は同じです。

(著者名 発表年)
参考文献目録は以下の形式で記載します。
著者名.発表年.「論文題名」『雑誌名』巻(号).<URL>(アクセス年月日).
英語の場合は
著者名.発表年."論文題名,"雑誌名(イタリックで表記する)巻(号).<URL>(アクセス年月日).

電子ジャーナルの例 (下の画像はクリックで全体表示)
webpage-01.jpg

この論文の引用は次のようになります。
卒論の本文中での引用方法

(Shell-Duncan and Herniund 2006)
参考文献目録の中の記載方法
Shell-Duncan, B. and Y. Herniund. 2006. "Are There 'Stages of Change' in the Practice of Female Genital Cutting?: Qualitative Research Findings from Senegal and The Gambia."African Journal of Reproductive Health 10(2).<http://www.bioline.org.br/request?rh06027>(2007年10月1日).
(注:論文題名をダブルの引用符でくくるので、論文題名の中の引用符はシングルの引用符に変えます。)

【官公庁の報告の場合】
論文の本文の中では以下の形で引用をおこないます。紙版の図書と基本は同じです。

(作成組織名 発表年)
参考文献目録は以下の形式で記載します。
作成組織名.発表年.『報告書題名』.<URL>(アクセス年月日).
英語の場合は
作成組織名.発表年.報告書題名(イタリックで表記する).<URL>(アクセス年月日).

官公庁の報告の例 (下の画像はクリックで全体表示)
webpage-02.jpg

この報告の引用は次のようになります。
論文の本文中での引用方法

(U.S. Department of State 2001)
参考文献目録の中の記載方法
U.S. Department of State. 2001. Egypt: Report on Female Genital Mutilation (FGM) or Female Genital Cutting (FGC). <http://www.state.gov/g/wi/rls/rep/crfgm/10096.htm>(2007年10月1日).
(注:官公庁の組織の場合は、省とか局とか委員会とか何層にもなっていることがあり複雑ですが、この例ではわかりやすさを優先して最上層の国務省にしました。)

          

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