5月10日 【卒論ゼミ】
【4年次対象ゼミ】
今日は3人の参加者がありました。
最初に、巡礼をめぐって教会制度のあるキリスト教(とくにカトリック)と教会制度のないイスラームとの比較についてしばらく話し合いました。巡礼の目的地となる聖者廟について考えてみると、カトリックでは聖者の資格は教会が管理していますが、イスラームでは現地の民衆の信仰に任せられている点が大きな違いのようです。
インドネシア人の名前についてまとめている学生からは、松本脩作・大岩川嫩・編著『第三世界の姓名―人の名前と文化』(アジア経済研究所、1994) を紹介してもらいました。インドネシアの項目では、ジャワ人、スンダ人、バタック人、バリ人の例を挙げて、民族ごとに名付けの慣習が違うことをはっきりと書き記しており、概論として適切な本です。
プサントレンでの教育をカリキュラムや教科書の内容から分析し、一般の学校での教育と比較する予定の学生に対しては、早めに調査地を決定し、現地のプサントレンと連絡するよう指示を与えました。
この3人の関心がインドネシアのイスラームということで共通していたので、次回からは、インドネシアの聖者信仰の対象の一つであるカリジャガ(Sunan Kalijaga)についての民間伝承を記述したインドネシア語のテキストをみなで読んでいくことにしました。次回参加者で、テキストがない人は青山までコピーを取りに来てください。