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4月20日 【アジア文化論】

【東南アジア古典文化論】

第2週の今日も43人の出席がありました。欧米課程の出席が少なかったのは残念ですが、東南アジア課程8専攻語からはすべて出席者がいたのは驚きでした。

今日は、私が専門に研究しているインドネシアのジャワを取り上げ、統計上は人口の88%がイスラーム教徒であるインドネシアにおいても、イスラームでは説明がつかない文化要素が現在もあることを示しました。

専門がインドネシアであるため、どうしてもインドネシアの例を取り上げることが多いのですが、そのためにも、インドネシア語専攻でない学生に対してはとくに、イスラームではないインドネシアの側面を知ってもらうことが狙いの一つです。

具体的には、2002年のNHKスペシャル「アジア古都物語」第3集「ジョグジャカルタ:王と民が支える平和の都」を見てもらい、イスラーム的要素、インド的要素、土着的要素と思われるものを書き出してもらいました。スルタンという称号自体がイスラームであることを示していますが、スルタンがムラピ山に自分の髪の毛を奉納するのは土着の山岳信仰をうかがわせます。また、ジョグジャカルタという町の名前は、ヒンドゥー叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する都アヨーディヤー(平和の都)に由来するとされています。ちなみに、タイの古都アユタヤも同じ語源です。

来週は、「東南アジアの文化の歴史年表」のチャートで作業しながら、東南アジアの古典文化期を、東南アジアの歴史の流れの中に位置付けてみたいと思います。白紙のチャートは今日配布しましたが、受け取っていない人は、ダウンロードしてください。

東南アジアの文化の歴史年表 (右クリックしてダウンロードしてください)

          

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