【3年次】12月6日
【3年次対象ゼミ】
今週は、Mさんに以下の文献の書評レジュメを報告してもらい、Hさんの司会で議論を行いました。
- ライラ・アブー=ルゴド『ムスリム女性に救援は必要か』(鳥山純子・嶺崎寛子・翻訳、書肆心水、2018)
書評レジュメの対象となったのは、「はじめに―権利と人生」の章で、「人類学者的思考/オルタナティブ・ボイス/フェミニズムはどこに/選択が生み出す混乱/傷ついた小鳥/日常という政治」の節から構成されています。
議論の中心となったオルタナティブ・ボイスの節については、ムスリム女性はブルカの着用を強制されている(選択の自由が奪われている)、ゆえに、ブルカの着用を止めるべきである、という西洋側の言説こそが、自らの信仰に従う良心の自由や個人の尊厳という西洋的価値に反していると著者が主張していることを確認しました。
Mさんには、教室の議論の結果を卒論にどのように盛り込むことができるか検討してみるよう、お願いします。なお、同じ事は秋学期のそれぞれの書評レジュメの報告者にもお願いします。
次回は、Uさんに書評レジュメの報告をしてもらう予定です。