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インドネシアの島の数は13,000以上

【一般】

2013年10月19日付けのじゃかるた新聞の記事によると、10月18日にインドネシア地理空間情報局(Badan Informasi Geospasial, BIG)はインドネシアが領有する全島13,466に名前を付けたということです。

これまでインドネシアの島は17,000以上と言われてきたので、今回の発表で島の数がいっきょに4,000近く減ったことになります。これは、島の定義を見直し、高潮時に水没する砂地や環礁を除外するなどして数えなおした結果とのことです。

調べてみると、島の数が13,000ほどしかないことはすでにANTARA Newsの2010年8月17日の記事で報道されていました。今回は、すべての島に名前を付け終わり、公式の地図も完成したことから話題になったようです(たとえば、Metro TV News 2013年10月18日の記事)。

ちなみに2011年11月1日付けのKompas紙の記事には、インドネシア政府は2012年に国連に対して13,487の島の認定を求める予定と書かれています。2013年10月19日の報道では島の数が21減っていますから、今年になってようやく数が確定したということなのでしょう。

いずれにしても、インドネシアが世界最大の島嶼国家という事実には変わりはありませんが、講義に使う資料は書き換える必要がでてきました。とりあえず講義では「インドネシアの島の数は13,000以上」と教えることにします。

注記:Kompas紙の記事の日付を2013年に間違えていましたが、正しくは2011年でしたので訂正しました。(2013-11-28)

(2016年6月21日補足)
インドネシアの島の数をめぐる論争にはまだ決着がついていないようです。国家防衛評議会(Dewan Ketahanan Nasional、略してWantannas) のウェブサイトに、17,504という数をあげて、まだまだ省庁間で数の一致をみたわけではないと主張する文章(2016年2月23日付)が掲載されています。

国家防衛評議会というのは、国防問題に関する大統領の諮問機関という位置づけです。この文章を読むと、(インドネシアから見て東カリマンタンにある)シパダタン島とリギタン島の領有権をめぐる国際司法裁判所でのインドネシアとマレーシアの争いでインドネシア側が破れ(国際司法裁判所2002年判決)、両島を失ったことが国防関係者にとって大きなトラウマになっていることをうかがわせます。

          

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