東南アジア学会関東例会での報告
【一般】
2006年6月25日(土)に開される東南アジア学会関東例会の6月例会の第2報告で、青山が以下のような報告をおこないます。コメンテーターには坂田貞二先生にお願いしています。
東南アジア学会関東例会 2010年度6月例会
日時: 2010年6月25日(土)13:30~17:45
会場: 東京外国語大学・本郷サテライト5階セミナースペース
アクセス:http://www.tufs.ac.jp/access/hongou.html
第2報告(15時45分~17時45分)
報告者: 青山亨(東京外国語大学・大学院総合国際学研究院)
コメンテーター: 坂田貞二先生
報告題:「インドネシア映画『オペラ・ジャワ』に見る「インド」のインドネシア化:ラーマーヤナ物語をイスラーム社会で語ること」
<報告要旨>
ガリン・ヌグロホ監督のインドネシア映画『オペラ・ジャワ』(2006年)は、ヒンドゥー叙事詩ラーマーヤナを題材に現代のジャワの農村を舞台にした作品である。インド文化はジャワ文化に深い影響を与えてきたが、本作品はラーマーヤナの単なる語り直しにとどまらず、伝統的であると同時に現代的なスタイルによる、斬新な解釈を示している。作品の中で、ラーマーヤナの語りは三つの層において進行する。第1層は観客によって共有された伝統的なラーマーヤナ、第2層は登場人物の演じてきたラーマーヤナ、第3層は登場人物の相互の関わりが作り上げる、スクリーンの前で展開する新しいラーマーヤナである。本報告では、この作品において、イスラーム社会の文脈の中で他者であるインド世界がどのようにインドネシア化されているかを検討するとともに、この作品が提示するジェンダー解釈が、ラーマーヤナの伝統なかできわめて独創的なものであることを明らかにする。
<参考文献> 青山亨「映画『オペラ・ジャワ』に見るラーマーヤナの変容」『総合文化研究』13: 37-60, 2010.(東京外国語大学学術成果コレクションのPDFファイルにリンク)
東南アジア学会関東例会の詳細はウェブサイトをご覧ください。
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