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【読解】 6月1日

【インドネシア語読解】

今週のBBCニュースは1班がMega janji ekonomi dua digitというタイトルの、大統領選挙戦にまつわるニュースについて発表しました。硬派のニュースですが、全体としてよく訳せています。以下、気になったポイントです。

mengevaluasi evaluasi=「評価」だから「評価する」と機械的に訳してしまうと、ちょっと意味がずれることがあります。「評価する」には対象を優れたものと判断する、というニュアンスが含まれることがあります。しかし、実際には、判断はこれからする場合もあります。「検討する」「精査する」「見積もる」と言った訳も考慮してください(このポイントは、英語のevaluateについてもあてはまります)。
masyarakat kecil masyarakat=「社会」と考えていると、つい「小さな社会」と訳してしまいます。masyarakatはまず「何かを共有する人びとの集合体」と考えましょう(そのようなものを表す概念のひとつが「社会」です)。ここでは、masyarakat kecilは「小さな民」、すなわち「一般庶民」をさします。
soal janji ini 「問題」と機械的に訳していると、文字通り問題になります。「問題」には、「問題となって困っている、迷惑している」というマイナスのニュアンスが含まれることがあります。しかし、soalの基本の意味は「議論の対象となっていること」で、かならずしもマイナスのニュアンスではありません。ここでは、soal janji iniは「この公約に関して」と訳すとよいでしょう。
KADIN/Kadin KADINはKamar Dagang Industriの略です(英語のChamber of Commerce and Industryの直訳)。「商工会議所」の意味で、読むときは普通の単語のように「カディン」と読みます。このように、頭文字で読まずに、普通の単語のように読む略語をアクロニムと言います。インドネシア語にはアクロニムが多く、しばしば普通の単語と見誤ることがあるので注意してください。テキストの後半に出てくるKadinはKADINのことです。
ekonomi kerakyatan こここでは、市場がすべてを決定するという新自由主義経済に対する概念として使われています。「国民本位の経済」といった訳が適当でしょう。参考になる記事がいくつかあります[Tinjauan Ideologis : Ekonomi Liberal dan Ekonomi Kerakyatan][“Hantu” Neoliberalisme Versus Ekonomi Kerakyatan]。
テキストは3章が終わり、16章の第7パラグラフの最後まで進みました。次回は第8パラグラフからです。

次回は2章と3章を対象にした小テストをおこなう予定なので、復習をしっかりとしておいてください。

          

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