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5月25日 【アジア文化論】

【東南アジア古典文化論】

今日は、先週配った資料「インド化再考」にしたがって、インド化(Indianization)について検討しました。

まず、セデスの古典的な東南アジアの「インド化」の定義を紹介し、「中国化」した東アジアの国々と対比させつつ、その特徴を説明しました。続いて、インド化が段階的な現象であることを説明し、交易を通じてインドの文物が到来する初期の段階と、インド的な装いをまとまった土着権力者が出現する5世紀以降を区別しました。初期には商人が、5世紀以降にはインド文明の知識をもった宗教者が重要な役割を果たしと推測されます。そして、5世紀になってこのような変化が生じたのは、3-5世紀に栄えたグプタ朝の古典的なインド文明がまさにこの時期になって、東南アジアとも関係が深かった南インドにも広がり始めたことに起因すると説明しました。

カースト制が東南アジアに定着しなかったこと、中国化に先行してインド化があったことについては、十分に説明する時間がありませんでしたが、第1週に配った資料を見てもらえればと思います。

次回は、初期王権の出現について講義します。

          

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