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南アジア in TUFS

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この冬、東京外国語大学では、南アジアに関わる多くの催しものが開催されます。民族も文化も多様な南アジア。その魅力に触れる機会です。ヒンディー語、ウルドゥー語、ベンガル語を教授し、南アジアの地域研究を展開する本学ならではの催しです。ぜひ、ふるってご参加ください。

今回のTUFS Todayではそれらをご紹介します。

  1. インド映画祭
  2. 国際ベンガル学会
  3. 附属図書館特別展示会『近代インドの華麗な文化的世界』

その1 TUFS Cinema インド映画特集

多様な言語を抱える広大なインドの映画を紹介することにより、インド及び南アジアの社会文化理解の一端を担っていくことが本上映会の目的です。
本年は、国立民族学博物館の共催により「みんぱく映画会インド映画特集」で紹介された2作品を含む従来のインドの娯楽映画とは違った4つの言語による劇映画4作品を南アジア研究者による解説付きで上映します。

第1回 2015年11月28日(土) カーンチワラム サリーを織る人
(タミル語)
14時開映
(13時30分開場)
第2回 2015年12月5日(土) ミルカ
(ヒンディー語)
16時開映
(15時30分開場)
第3回 2015年12月12日(土) シャモルおじさん 灯りを消す
(ベンガル語)
14時開映
(13時30分開場)
第4回 2016年1月23日(土) ファンドリー
(マラーティー語)
16時開映
(15時30分開場)

プロメテウス・ホールにて開映
入場無料、先着順(定員501名)、申込不要、一般公開
主催:東京外国語大学 / 共催:国立民族学博物館


今回のインド映画4本は、いわゆる「ボリウッド」映画ではありません。インド世界や南アジアの歴史・社会を知り、学ぶことができる映像作品ばかりです。この機会に、ぜひインドを感じていただきたいと思います!

カーンチワラム サリーを織る人(タミル語)
Kanchivaram

2008年/117分/日本語・英語字幕付き
監督:プリヤダルシャン
出演:プラカーシュ・ラージ、シュリヤ・レッディ

舞台は、シルク・サリー生産で有名な南インド・タミルナードゥ州カーンチプラム(カーンチワラム)である。インド独立直後のもとで、新婚の妻にさえ高価なシルク・サリーを贈ってあげられないほどの貧困にあえぎ、権力にはげしく抵抗しながら生活を改善しようと奔走するすがたをリアルに、しかし美しい画像で描いた佳品。2008年度ナショナルフィルムアワード最優秀作品賞に輝いたほか、海外でもいくつかの賞を受賞している。残念なことにこの映画が制作されたころから、手織りシルク・サリーは急速にその勢いを失い始めている。(杉本良男)
解説:杉本良男 国立民族学博物館・民族文化研究部・教授

ミルカ(ヒンディー語)
Bhaag Milkha Bhaag

2013年/ヒンディー語/153分/日本語字幕付き
監督:ラケーシュ・オームプラカーシュ・メーラ
出演:ファルハーン・アクタル、ソナム・カプール

1960年ローマオリンピック、陸上競技400m決勝。先頭をひた走るインド代表のミルカ・シンは、ゴールの直前で背後を振り返り、期待されていたメダルを逃した。ミルカはなぜ振り返ったのか?その謎は彼の数奇な運命と複雑に絡み合っていた。1947年、インドとバキの一家が暮らすシク教徒の村に残酷な運命が襲いかかり、少年ミルカは避難民となる。やがて彼はインド軍へ入隊し一流のスプリンターに成長。平和を希求するシンボルになっていく。2014年のインド国家映画賞、フィルムフェア賞などをはじめ多くの賞を獲得。2015年、日活/東宝東和配給作品。
解説:萬宮健策 東京外国語大学 大学院総合国際学研究院 准教授

シャモルおじさん 灯りを消す(ベンガル語)【日本初公開】
Shyamal Uncle Turns Off The Lights

2012年/ベンガル語/65分/日本語・英語字幕付き
監督:シュモン・ゴーシュ
出演:シャモル・ボッタチャルジョ

舞台は、東インド・西ベンガル州コルカタ近郊。80歳の隠居シャモルは、自宅前の街灯が日中も煌々と照らされていることに気づく。資源の無駄使いに憤慨したシャモルは、一日も早く明かりを消そうと警察や政治家の元を訪ね歩く。だが、役所をたらい回しにされるばかりで、まじめに話を聞いてくれようとする者は現れない。果たして街の灯りは本当に消えるのだろうか?世の中の無関心をものともせず、社会を変えていこうとする老人の正義をユーモラスに描いた作品。グローバル・レンズ・イニシアティブとニューヨーク近代博物館のコラボレーションによるグローバル・レンズ2013選出作品。
解説:臼田雅之 東海大学名誉教授

ファンドリー(マラーティー語)
Fandry

2013年/マラーティー語/103分/日本語字幕付き
監督:ナグラージ・マンジュレ
出演:ソムナート・アウガデ、サンジャイ・チョウドリ

舞台は、西インド・マハーラーシュトラ州の農村。村はずれに住む、不可触民の少年ジャビャーの家族は、差別され、貧しい暮らしを余儀なくされている。高カーストの少女シャルーに恋心を抱いているが、話しかけられず、ただ見ているだけ。ジャビャーは、幸せをもたらすといわれる黒い雀を見つけようと、友人と一緒に探し回るが……。少年の題に迫る本作は、国際映画祭で数々の賞を受賞するとともに、インド映画界の名誉と言われるナショナルフィルムアワードの最優秀監督デビュー賞と最優秀子ども俳優賞を受賞した。(松尾瑞穂)
解説:松尾瑞穂 国立民族学博物館・先端人類科学研究部・准教授

その2 第4回 国際ベンガル学会 in TUFS

12月12日(土)9:30-20:00
13日(日)9:30-19:10

会場:本学研究講義棟

本学で、国際ベンガル学会(ISBS)の第4回大会(ICBS)が開催されます。この学会は、これまでデリー大学、ダカ大学、コルカタ大学で大会がもたれてきましたが、この度、はじめて南アジアの外で開催されることとなり、本学がその会場に選ばれました。

国際ベンガル学会(ISBS)は2010年に発足したまだ若い学会ですが、インドとバングラデシュを広く視野にいれ、世界の研究者が結集する場となっています。

ベンガルは、現在、インドの西ベンガル州とバングラデシュに分断されておりますが、歴史的にみれば1千年以上にわたって共通の言語に基づく文化を育んできました。1947年のインド・パキスタン分離独立によって、ベンガルは東西に政治的に分断され、歴史・文化・社会の多くを共有するにもかかわらず東西ベンガルの相互交流は薄く、ベンガル社会の学問研究の分野においても、分断状況が60年以上も続いてまいりました。

この学会の創設は、東西ベンガルの研究者が政治的思惑を離れて、共通の言語を持つベンガル社会の研究における交流をインド、バングラデシュ、そして、世界の研究者の協力のもとに推進することをに同意したことを意味しています。単に南アジアにとどまらず、世界の友好と平和関係の推進という観点にたってみても、非常に意義深いことです。

149の多彩な研究セッションにおいて、200近い研究報告が予定されているほか、セッション終了後には文化プログラムも用意されております。文化プログラムのみのご参加も可能です。

研究セッション

文学・言語学・政治学・歴史学・女性学・日本とベンガル・開発学・人類学・宗教学・教育学・演劇研究・映画研究など

文化プログラム

お囃子・タゴールダンス・タゴールソング・タゴール劇・北インド古典音楽・薩摩琵琶・ベンガル舞踊

詳細は、こちらをご覧ください。

その3 附属図書館 第16回特別展示会

『近代インドの華麗な文化的世界-ナワルキショール・プレスの出版物を中心に-』

ナワルキショール・プレスは、ムンシー・ナワルキショールにより、19世紀半ばにラクナウー(インド)に設立された近代南アジアを代表する出版社です。本展示では、本学社会・国際貢献情報センターとの共催及び本学拠点現代インド研究センターの協力により、ナワルキショール・プレスの出版物を中心に、本学所蔵の資料の中から選りすぐりのインド諸言語の資料を展示いたします。

会期:平成27年12月7日(月)~平成28年1月29日(金)
※ただし、土日祝日及び12/29(火)~1/3(日)は閉室

時間:平日 9:00-17:00

会場:アジア・アフリカ言語文化研究所1F展示室

詳細は、こちらをご覧ください。

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