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2016年の東京外国語大学を振り返る

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立石博高学長より、新年メッセージ

年頭にあたり、東京外国語大学の教職員と学生の皆さん、本学を卒業され社会で活躍されている皆さん、そして本学の発展のためにご支援、ご協力下さっている皆さんに、新年のお慶びを申し上げます。

さて、私は2013年4月に本学の学長に就任し、この3月で4年間の任期を終えますが、昨年10月の学長選考会議の決定により、さらに2年間、職務を遂行することになりました。皆さんから私に寄せられた期待に十分に応えるよう最大限の努力を払うことをお誓いするとともに、引き続きのご支援とご協力をお願いする次第です。

私は亀山郁夫前学長の実現した二学部改編の事業を継承して、東京外国語大学を「世界諸地域と日本を結ぶ教育研究拠点大学」、そして「世界の言語・地域の理解を基盤とし、異文化間の対話と相互理解、地球社会における人々の共存・共生に寄与する大学」にすべく、教職員やOG・OBのご協力を得ながら、さまざまな取組みを進めてまいりました。

東京外国語大学は、2014年度には文部科学省「スーパーグローバル大学創成支援事業(タイプB)」に採択されて、「世界から日本へ、日本から世界へ―人と知の循環を支えるネットワーク中核大学―」構想を推進しています。加えて2015年度、2016年度と続けて「大学の世界展開力強化事業」に採択され、「日本と中南米が取組む地球的課題を解決する文理協働型人材養成プログラム」、「日本発信力強化に貢献するミャンマー・ラオス・カンボジア知日人材育成プログラム」を遂行しています。

さらに「国立大学機能強化」事業の認定を受けて、2015年度からは「国際的な日本研究を深化し、日本の発信力、国際的なプレゼンスの向上に寄与」することを目指した取組みに着手し、2017年度からは「現代アフリカ地域研究センター」の発足を予定しています。

こうした本学のさまざまな取組みは、当然、2016年4月から始まりました第三期中期目標(2016年度~2021年度)に盛り込まれていますが、総じて「4つの戦略」として明示化しています。それらは、①「日本発信力を備えた多言語グローバル人材の養成」、②「世界と日本の問題解決に資する研究の推進」、③「地球市民の共存・共生に寄与する社会貢献」、④「ガバナンス強化による大学組織の効果的・効率的な運営」です。

ところで、昨年11月に日経BPコンサルティングによる「大学ブランド・イメージ調査2016-2017(首都圏編)」が発表されました。前回調査と比べて偏差値の上昇度がもっとも大きかったのは本学であったということが、このブランド調査を取り上げた日本経済新聞記事(2016年12月1日付朝刊)でも特筆されました。さらに注目したいのは、順位が3年前の10位から8位へと上がっていることに加えて、ブランド・イメージ項目(全49項目)第1位が、3年前にはゼロであったのが次第に数を増やして今回は4項目に増えていることであり、さらにはその内容です。学生に対するイメージとして「語学に長けている」、「コミュニケーション能力が高い」が挙げられ、大学に対するイメージとして「教育機関としてのビジョンがある」、「グローバル/国際交流が活発」が挙げられています。まさに「世界の言語・地域の理解を基盤とし、異文化間の対話と相互理解、地球社会における人々の共存・共生に寄与する大学」を目指す本学の特長・魅力がかなりの認知度を得ていると考えられます。

もちろん私たちは、イメージに満足して事足りるわけではありません。いま、「人文社会科学の軽視」への危惧がしばしば表明されるほど文系大学の置かれた状況には厳しいものがあります。しかし、嘆いているだけでははじまりません。私たちは、上記の4つの戦略の着実な遂行によって、東京外国語大学の社会的存在意義をしっかりと示していく必要があります。ALL TUFSで頑張りたいと思います。どうか皆様のご支援とご協力を心よりお願いします。

TUFS towards Interculturality
 through Language and Area Studies

東京外大留学支援キャラクター「トビタくん」酉年バージョン

2016年の東京外大を振り返る

今年の4月から、国立大学法人の第三期中期目標・中期計画の期間に入りました。そのなかで、「世界の言語・地域の理解を基盤とし、異文化間の対話と相互理解、地球社会における人々の共存・共生に寄与する」ことを本学の使命として宣言しました。世界諸地域と日本を結ぶ拠点大学としての教育・研究・社会貢献の機能強化を図るため、4つの戦略を立てています。

  1. 日本発信力を備えた多言語グローバル人材の育成
  2. 世界と日本の問題解決に資する研究の推進
  3. 地球市民の共存・共生に寄与する社会貢献
  4. ガバナンス強化による大学組織の効果的・効率的な運営

これらの戦略を計画的に実行に移してまいります。引き続き、ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。

12か月の出来事

1月

1日 ミュンヘン大学ドイツ語講座(ヨーロッパ、ドイツ)と学術交流協定締結

5日 マナド国立大学言語芸術学部(アジア、インドネシア)と学術交流協定締結

7日 ショートステイウィンタープログラム2016開講

11日 エックス・マルセイユ大学(ヨーロッパ、フランス)と学術交流協定締結

13日 ホブド大学(アジア、モンゴル)と学術交流協定締結

21日 ネブラスカ大学カーニー校(北米、米国)と学術交流協定締結

29日 国際日本学研究院キックオフ国際シンポジウム開催

2月

2日 バスク大学(ヨーロッパ、スペイン)と学術交流協定締結

5日 ジンバブウェ大学(アフリカ、ジンバブウェ)と学術交流協定締結

10日 グアナフアト大学(中南米、メキシコ)にGlobal Japan Office 開設

12日 国際交流基金と国際交流事業等に関する包括協定締結

19日 世界展開力強化事業(中南米)キックオフ・シンポジウム開催

22日 国際医療福祉大学と連携・協力に関する基本協定締結

3月

7日 前期日程試験合格者発表

14日 留学生日本語教育センター外国人留学生修了式

16日 ウルグアイ共和国大学(中南米、ウルグアイ)と学術交流協定締結

17日 ベオグラード大学(ヨーロッパ、セルビア)にGlobal Japan Office開設

18日 リオ・デ・ジャネイロ州立大学(中南米、ブラジル)にGlobal Japan Office開設

19日 読売新聞立川支局共催連続市民講座「今を生きる~人々が暮らしている / きた世界」(全11回)閉講

23日 後期日程試験合格者発表

23日 学生表彰式

23日 中央ヨーロッパ大学歴史学部(ヨーロッパ、ハンガリー)と学術交流協定締結

24日 卒業式・学位記授与式

31日 名誉教授称号授与式・永年勤続退職者表彰式

4月

1日 ワールド・ランゲージ・センター(LINGUA)設置

1日 本学大学文書館が「国立公文書館等」に指定

3日 入学式

7日 ムヒカ前ウルグアイ大統領来学・講演

27日 海外2拠点(上海外国語大学、淡江大学)に日本図書室開設

5月

7日 国際基督教大学とのアメリカンフットボール交流戦

14日 TUFS Cinema「ポーランド映画祭」開催(全4回、〜6月4日)

18日 駐日インド大使特別講演

24日 駐日キューバ大使講演

31日 名誉教授称号授与式

6月

2日 トルクメン語授業開校記念特別講演会

3日 学内競漕大会

20日 TUFS Cinema無声映画上映会

20日 TUFS Cinemaミャンマードキュメンタリー映画上映会

22日 ドイツ大使特別講演会

7月

8日 日本貿易振興機構(JETRO)と包括連携協定締結

8日 TUFSショートステイサマープログラム2016(〜8月2日)

9日 アジア・アフリカ言語文化研究所 海外学術調査フォーラム

10日 駐日バングラデシュ大使と学生との交流会

10日 オープンキャンパス2016夏

19日 国際日本研究センター夏季セミナー開催(〜21日)

30日 英語教育セミナー開講

8月

9日 シルクロード大学ネットワーク(SUN)に加盟

10日 マルマラ大学(中東、トルコ)と学術交流協定締結

18日 プレトリア大学(アフリカ、南アフリカ)と学術交流協定締結

26日 世界展開力強化事業(中南米)でラテンアメリカ協定校から留学生の受入を開始

29日 チャン大学(アフリカ、カメルーン)と学術交流協定締結

9月

3日 トルクメニスタン国際人文開発大学にGlobal Japan Officeを開設

13日 大学の世界展開力強化事業(ASEAN地域における大学間交流の推進)に採択

13日 大学教育再生加速プログラム(卒業時における質保証の取り組みの強化)に採択

16日 ガーナ大学(アフリカ、ガーナ)と学術交流協定締結

20日 戦前の音声学資料(ガラス板口腔図89枚)がロンドン大学UCLより本学へ帰還

20日 ハバナ大学(キューバ)と学術交流協定締結

24日 TUFS Cinema 中央アジア・ミニ映画祭

26日 9月卒業式・学位記授与式

26日 10月期外国人留学生入学式

30日 ポルトガル語教育100周年記念イベント(〜10月1日)

10月

6日 TUFSグローバル・コミュニティ会合(ヤンゴン)

4日 留学フェア「TUFS Study Abroad Fair 2016」開催(〜24日)

7日 大学文書館企画展「日新寮の歴史」(〜11月上旬)

7日 デラサール大学CeLL(アジア、フィリピン)と学術交流協定締結

12日 南部アフリカ開発共同体(SADC)大使によるリレー講義開講(〜1月18日、全13回)

15日 留学生日本語教育センター修了生の会

21日 TUFS Cinema 映画『目を閉じれば、いつもそこに〜故郷・私が愛したシリア』上映会&トークセッション

24日 連続講演会「国際日本研究の現在―文学・文化・社会」(全10回)開始

27日 プロテスタント人文・社会科学大学(アフリカ、ルワンダ)と学術交流協定締結

29日 日新学寮跡地記念碑除幕式

29日 ホームカミングデイ&建学記念会

11月

17日 キャンパスクリーンデー

19日 第94回外語祭(〜23日)

19日 第2回オープンキャンパス、大学院説明会

21日 第1回学長記者懇談会

21日 附属図書館第17回特別展示会『旅するチベット語-縁は異なもの文字は乗り物』(〜12月26日)

22日 世界展開力強化事業によるミャンマー・ラオス・カンボジアの留学生受入開始

29日 ノーベル文学賞受賞者アレクシエーヴィチ氏に名誉博士号授与

30日 駐日オマーン大使講演会

12月

7日 ベルリン自由大学(ヨーロッパ、ドイツ)と学術交流協定締結

15日 附属図書館公開講演会『池上彰と考える”世界”を学ぶ意味:世界から日本へ、日本から世界へ』

2016年3月、本学を卒業した人たち

2016年3月、学部から768人(外国語学部513人、言語文化学部132人、国際社会学部123人)、大学院から136人(博士18人、修士118人)が本学を巣立ちました。学部卒業者の就職先は、次のようなところです。そろそろ「新入社員1年生」を終える卒業生の皆さん、いかがお過ごしですか?

卒業生就職先一覧

2016年4月、新入生を迎えました

4月、多くのフレッシュなメンバーを迎えました。

言語文化学部 413人
国際社会学部 426人
大学院総合国際学研究科 163人 が、入学しました。

その結果、本学の2016年の在籍者は、次のようになりました(2016年5月1日現在)

学士課程 1年生 2年生 3年生 4年生
言語文化学部 397人 428人 469人 560人 1,854人
国際社会学部 414人 437人 467人 551人 1,869人
外国語学部 3人 4人 128人 135人
811人 868人 940人 1,239人 3,858人
大学院 前期課程 後期課程
大学院総合国際学研究科 321人 201人 522人
大学院地域文化研究科 7人 7人
321人 208人 529人

2016年に赴任された先生

青木 雅浩(大学院総合国際学研究院・講師、モンゴル近現代史)

芹生 尚子(大学院総合国際学研究院・准教授、フランス社会経済史)

品川 大輔(アジア・アフリカ言語文化研究所・准教授、バントゥ諸語・記述言語学)

外川 昌彦(アジア・アフリカ言語文化研究所・准教授、南アジアの人類学)

野田 仁(アジア・アフリカ言語文化研究所・准教授、中央アジア史)

吉田 ゆか子(アジア・アフリカ言語文化研究所・助教、芸能の人類学)

長﨑 輝章(特命事項担当室(国際交流)・特任教授)

萩尾 生(特命事項担当室(国際交流)・教授、スペイン現代史)

高橋 将宜(特命事項担当室(IR)・特任助教、統計学)

山本 勇(保健管理センター・特任教授、医学)

大石 高典(世界言語社会教育センター・特任講師、アフリカ地域研究)

中山 裕美(世界言語社会教育センター・特任講師、国際政治学)

出町 一恵(世界言語社会教育センター・特任講師、国際経済学)

日下部 尚徳(世界言語社会教育センター・特任講師、南アジア地域研究)

土田 久美子(世界言語社会教育センター・特任講師、多文化共生論)

渡辺 周(世界言語社会教育センター・特任助教、経営学)

内海 陽子(世界言語社会教育センター・特任助教、日本語教育)

Peter ILIC(ピーター イリチュ)(世界言語社会教育センター・特任講師、英語)

GALBAYAR Gombosuren(ガルバヤル ゴンボスレン)(世界言語社会教育センター・特任教授、モンゴル語)

Maria SALKINDER(マリヤ サルキンデル)(世界言語社会教育センター・特任講師、ロシア語)

張 書傑(CHO, Syoketsu)(世界言語社会教育センター・特任教授、中国語)

Christoph HENDRICKS(クリストフ ヘンドリックス)(世界言語社会教育センター・特任講師、ドイツ語)

LE BOIS, Jerome, Andre, Jean(アンドレ ジャン ルボワ・ジェローム)(世界言語社会教育センター・特任准教授、フランス語)

LE THI THANH TAM(レティ・タイン・タム)(世界言語社会教育センター・特任准教授、ベトナム語)

2016年に、定年、任期満了、転出などにより本学を去られた先生方

定年を迎えられた先生方

佐藤 宏孝 先生(大学院国際日本学研究院)

中野 敏男 先生(大学院総合国際学研究院)

二木 博史 先生(大学院総合国際学研究院)

宮崎 恒二 先生(副学長、アジア・アフリカ言語文化研究所)

転出、または任期満了で本学を去られた先生方

宇佐美まゆみ 先生(大学院総合国際学研究院・教授)

前田 達朗 先生(大学院国際日本学研究院・准教授)

MILLER, Matthew Kenneth 先生(世界言語社会教育センター(英語)特任准教授)

BOSTON, Jeremy Scott 先生(世界言語社会教育センター(英語)特任講師)

BEIER-TAGUCHI, Diana 先生(世界言語社会教育センター(ドイツ語)特任講師)

GROISARD, Jocelyn 先生(世界言語社会教育センター(フランス語)特任講師)

ARAPOVA, Olga 先生(世界言語社会教育センター(ロシア語)特任准教授)

趙 艶 先生(世界言語社会教育センター(中国語)特任准教授)

全 民 先生(世界言語社会教育センター(中国語)特任講師)

ERDENE, Purevjav 先生(世界言語社会教育センター(モンゴル語)特任教授)

DINH LU GIANG 先生(世界言語社会教育センター(ベトナム語)特任教授

LIEB, Margaret Mary 先生(世界言語社会教育センター(英語)特任講師)

河路 由佳 先生(大学院国際日本学研究院・教授)

Julija KNEZEVIC 先生(世界言語社会教育センター・特任講師)

2016年、お亡くなりになった本学ゆかりの方

■ 9月6日
本学名誉教授 羽田 亨一 先生(サファヴィー朝史、イラン文化史)、享年72歳

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