ポーランド映画 in TUFS
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東京外国語大学では、映画配給会社等の協力を得て「TUFS Cinema」プロジェクトを行っています。これには世界各地域の映画上映や監督によるトークイベント、在学生による字幕制作などを含みます。「TUFS Cinema」プロジェクトがスタートした昨年度2015年度は「インド映画特集」(4本立て)、「追悼・原節子」(戦前のドイツ合作作品1本)、クルド人問題を撮り続けたバフマン・ゴバディ監督のトークイベントやシューキン演劇大学劇団によるチェーホフ原作『イワーノフ』公演などを開催しました。さて、次は・・・!
TUFS Cinema ポーランド映画祭
今週末5月14日にいよいよ「ポーランド映画祭」がスタートします!最新のポーランド映画4本を上映(無料)します。これらのポーランド映画を紹介することによりポーランドの社会文化理解の一端を担えたらと思います。ふるってご参加ください!
5月14日(土) | イーダ IDA(第87回 アカデミー賞外国語映画賞受賞) 【上映前】開幕挨拶:森田耕司(東京外国語大学ポーランド語代表教員) |
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5月21日(土) | パプーシャの黒い瞳 PAPUSZA |
5月28日(土) | ワレサ・連帯の男 Wałęsa. Człowiek z nadzie |
6月 4日(土) | ソハの地下水道 IN DARKNESS(第84回 アカデミー賞外国語映画賞ノミネート) |
各回とも14:00 開場、14:30 開映
場所:東京外国語大学 アゴラ・グローバル プロメテウス・ホール
入場:無料/先着順/申込み不要 定員:501 名
主催:東京外国語大学 後援:駐日ポーランド共和国大使館・ポーランド広報文化センター
協力:マーメイドフィルム/MOVIOLA/ニューセレクト株式会社
本映画祭を企画した森田耕司先生からのメッセージ
欧州連合(EU)加盟後、再び存在感を増しているポーランド映画の復活を皆さんと一緒にお祝いできれば幸いです。
イーダ IDA
(第87回 アカデミー賞外国語映画賞受賞)
©Phoenix Film Investments and Opus Film
2013年/ポーランド語/80分/日本語字幕付き
監督:パヴェウ・パヴリコフスキ
共産主義体制のポーランドを出てヨーロッパ各国で映画を撮り続けてきたパヴェウ・パヴリコフスキ監督が、初めて母国ポーランドで撮影した作品。歴史の波に翻弄された戦後ポーランドを背景とした少女の成長物語を、モノクロ&スタンダードによるクラシックな映像美で叙情的に描いた。60 年代初頭のポーランド。孤児として修道院で育った少女アンナは、初めて会ったおばから自分の本当の名前がイーダ・レベンシュタインであること、そしてユダヤ人であることを明かされる。両親はなぜ自分を捨てたのか、自身の出生の秘密を知るため、イーダはおばとともに旅に出る。
※上映前に本映画祭を企画した本学ポーランド語代表教員の森田耕司先生からご挨拶を予定しております。
パプーシャの黒い瞳 PAPUSZA
©ARGOMEDIA Sp. z o.o. TVP S.A. CANAL+ Studio Filmowe KADR 2013
2013年/ロマニ語、ポーランド語/131分/日本語字幕付き
監督:ヨアンナ・コス=クラウゼ、クシシュトフ・クラウゼ
2014年12月に亡くなった現代ポーランド映画を代表するクシシュトフ・クラウゼ監督の遺作。書き文字を持たないジプシーの一族に生まれながら、幼い頃から言葉や文字にひかれ、詩を詠んだ少女ブロニスワヴァ・ヴァイス(愛称パプーシャ)。わずか15歳で年の離れたジプシー演奏家との結婚、彼女の才能を発見した詩人イェジ・フィツォフスキとの出会いと別れ、ジプシーの社会からの追放など、激動のポーランド現代史に重なる実在した女性詩人の生涯が描かれる。
ワレサ・連帯の男 Wałęsa. Człowiek z nadziei
©2013 AKSON STUDIO SP. Z O.O., CANAL+CYFROWY SP. Z O.O., NARODOWE CENTRUM KULTURY, TELEKOMUNIKACJA POLSKA S.A., TELEWIZJA POLSKA S.A. ALL RIGHTS RESERVED
2013年/ポーランド語、イタリア語/127分/日本語字幕付き
監督:アンジェイ・ワイダ
旧ソ連の政治的傘下にあったポーランドにおいて、数々の労働争議でカリスマ的指導力を発揮し、1980年、独立自主管理労組“連帯”の初代委員長に就任。自由のために闘う反体制派の象徴として世界中にその名をとどろかせて1983年にノーベル平和賞を受賞し、その後のソ連崩壊や東欧諸国の民主独立にも大きな役割を果たすことになった偉大なリーダー、ワレサ。祖国ポーランドの“生ける伝説”たる彼の激闘の日々を、ワイダ監督が「ソハの地下水道」のロベルト・ヴィェンツキェヴィチを主役に迎え、力強く感動的に綴る。
ソハの地下水道 IN DARKNESS
(第84回 アカデミー賞外国語映画賞ノミネート)
©2011 Schmidtz Katze Filmkollektiv GmbH, Studio Filmowe Zebra, Hidden Films Inc. All Rights Reserved
2011年/ポーランド語、ウクライナ語、イディッシュ語、ドイツ語/144分/日本語字幕付き
監督:アグニェシュカ・ホランド
1943年のポーランド。地下に盗品を隠しながら懸命に生きてきた水道労働者のソハは、ナチスの迫害から地下に逃れたユダヤ人たちに出会う。最初は金目当てでユダヤ人をかくまったソハだったが、少しずつ彼らに同情するように。しかし、ソハの行動は自分だけではなく家族の命を危険にさらすことになり……。
公開講座でポーランド映画を考察しよう
5月14日~6月4日に行われる上記映画祭のほか、東京外国語大学では、公開講座(TUFSオープンアカデミー)として「ポーランド戦中・戦後史と映画」というアカデミー講座を開講しています。
春期間(4月~7月)の講座募集は締め切りましたが、秋期間(10月~1月)にも講座開設を計画しています。受講生募集期間は、9月1日~9月23日(先着順)です。
8月中旬頃、本学HP・SNSやメルマガで公開開始のお知らせを配信予定ですので、ご興味のある方は、本学HPをご覧いただくか、いち早く情報をゲットしたい方はTUFSオープンアカデミー公式Facebook・Twitterをフォローすると便利です!
TUFSオープンアカデミー講座「ポーランド戦中・戦後史と映画(2)」
開講期間:2016年10月中旬~1月下旬(全6回)で計画中
会場:東京外国語大学府中キャンパス
講座概要:ポーランド史を背景にした映画(ポーランド映画に限らない)について、考察します。本講座では、第二次世界大戦中・戦後のポーランド史から6つの重大事件を選び、映画におけるその表象を通観します。記録映像と劇映像の比較を第一のテーマとします。第2のテーマは、劇映像の成立です。原作者、監督、その他のスタッフ、キャスト、時代背景について解説します。講座は講義と映画のさわりの部分の鑑賞を有機的に絡みあわせながら、進行させます。ポーランド現代史とポーランド映画史について合わせて知る絶好のチャンスです!
※講座の詳細・受講の申込方法などは、TUFSオープンアカデミーHPでご確認ください。
今後の企画
「ポーランド映画祭」に続き、つぎのような企画が予定されています。乞う、ご期待!
- 10月21日(金・夕方)シリア難民に関する映画『目を閉じれば、いつもそこに』上映 + 藤井監督×青山弘之教授×シリア研究会によるトークイベント
- 11月末〜12月(開催日未定)「南アジア映画祭」(詳細未定)
- 小津監督無声映画『東京の女』上映会(開催日、詳細未定)