WHOは20日、コンゴ民主共和国東部ではかなり前からエボラウイルスの感染が広がっていたとの見解を明らかにした(21日付ルモンド)。コンゴ東部におけるエボラ熱は、15日にアフリカ疾病予防センター(Africa CDC)が公式に発表したばかりである。この時は、エボラ熱による死亡が最初に確認されたのは4月24日で、東部の都市ブニアにある教会系の病院でということだった。
ただし、感染が拡大したのはブニアではなく、そこから北方に約75キロ入った鉱山町モングワル(Mongbwalu)であった(18日付ルモンド)。ブニアとモングワルとの間は、悪路のためアクセスが非常に困難である。モングワルでいつ頃、どのように感染が広がったのかという情報はほとんどなく、初期の感染経路は特定できていない。
公式発表以降、感染は急速に拡大し、死者数は当初発表された80人から139人に増加している(21日付ルモンド)。
Africa CDCはアフリカ連合直属の疾病予防機関で、トップのカセヤ(Jean Kaseya)氏はコンゴ民主共和国出身の医師である。ルモンド紙とのインタビューで、彼はエボラ熱の急速な感染拡大に懸念を示し、援助の大幅な削減によって、サーベイランスシステムの維持、医療人材の育成、機材の管理、検体の輸送などが難しくなっていると指摘している(19日付ルモンド)。
エボラ熱の世界的感染を恐れる必要はないが、コンゴ東部を中心とする地域では感染拡大が深刻に懸念される。援助削減の影響が表面化したと考えるべきであろう。(武内進一)
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