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今日のアフリカ

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カガメとチセケディが国境付近で会談

2021/06/27/Sun

コンゴ民主共和国(DRC)とルワンダの大統領が、2日間にわたって国境付近の街で会談し、両国の関係改善を内外に示した。25日、チセケディDRC大統領は、国境を越えてキヴ湖畔の街ギセニィ(Gisenyi)を訪問し、ルワンダのカガメ大統領の歓待を受けた。翌26日には、カガメ大統領が国境を越えてDRC東部のゴマ(Goma)を訪れた。
 先月のニイラゴンゴ火山の噴火は、ゴマやギセニィ周辺に大きな被害をもたらした。会談では、噴火による被害の確認や復興に向けた協力が話し合われた。加えて、DRCの東アフリカ共同体(EAC)加盟問題(加盟に向けた手続きが進められている)や、両国の貿易、投資についてさらなる協力が約束された(25日、26日付New Times, Radio France International)。
 ルワンダとDRCの関係は、第二次コンゴ内戦でルワンダがコンゴの反政府勢力を支持したことから2000年代には敵対的であったが、2010年代になって改善に向かい、チセケディ政権下でそれが一層加速している。チセケディは演説の中で何度もカガメを「兄弟」と呼び、両国の不幸な過去は忘れようと人々に訴えた。
 ルワンダと国境を接するDRCの北キヴ州では、内戦以降今日に至るまで、治安情勢が改善されていない。両国首脳の蜜月が、実際に生活の改善をもたらすのか。人々の関心は、その点にあるだろう。