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今日のアフリカ

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チセケディ派が下院で多数派工作に成功

2020/12/21/Mon

 12月10日、コンゴ民主共和国の議会下院において、現大統領チセケディ派が提出した請願を受けて投票が行われ、281票対200票で、マブンダ(Jeanine Mabunda)議長の免職が決議された。前大統領カビラ派の代表格であるマブンダの罷免は、下院においてチセケディ大統領派が多数派工作に成功したことを意味する。チセケディ大統領は6日のTV演説でカビラ派との決別を宣言したばかりだが、時を置かずして下院で主導権を握った。
 チセケディ派は、次の動きとして、内閣改造と首相の交代を狙っており、またタンブウェ(Alexis Thambwe Mwamba)上院議長の追い落としを画策しているとも報じられている(12月17日付Africa Confidential)。ただし、こちらはそれほど簡単ではないようだ。
 チセケディがどのような手段をもちいて短期間に多数派工作に成功したのかは不明だが、Africa Confidential誌が「議員には格好のクリスマスプレゼントとなる」と書いているように、多額のカネが動いたであろうことは想像に難くない。現状では、勢いは現職の大統領派にあると言えそうだ。