• アクセス
  • English
  • 東京外国語大学

今日のアフリカ

今日のアフリカ

バッタの被害が南スーダンにまで拡大

2020/02/19/Wed

2月19日、ガーディアン紙は東アフリカ7か国で拡大していたバッタの被害が南スーダンにまで到達したと報道した。南スーダンは現在でも衝突が散発的に発生していることに加え、3年連続で発生した干ばつや昨年末の大規模な洪水により、最大2500万人が食料不足に瀕しているとされている。今回のバッタの被害は、食料不足で苦しむ南スーダンの状況をさらに悪化させている。バッタは一日に150㎞を移動し自分の体重と同量の植物を食べるとされ、国連によると、1㎞のバッタの群れが一日に食べる作物の量は35000人分の食料に匹敵するとしており、その被害は甚大である。FAOはバッタの体色が黄色に変化し始めており、繁殖の時期を迎えようとしていることを指摘している。調査チームは産卵場所を特定し、幼虫を駆除する計画を立てているとのことである。ナショナル・ジオグラフィーによると、ソマリアとイエメンでは農薬による大規模な制御操作ができず、繁殖が続いているとしている。アラビア半島で大発生したバッタの群れは、先週にはウガンダとタンザニアにまで到達し、ケニア、ソマリア、エチオピア、エリオリア、ジブチに続く被害が確認されていた。次シーズンのバッタの発生地がこれらの国々になった場合、アフリカにおける被害はさらに深刻なことになると予想される。幼虫が成長し移動を始める前に、急ぎ対応する必要があるだろう。