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今日のアフリカ

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ルワンダ・フランス関係

2018/05/27/Sun

5月23日、マクロン仏大統領はカガメ・ルワンダ大統領をエリゼ宮に招いて会談。また、ムシキワボ・ルワンダ外相を仏語圏国際組織(OIF)の事務局長とすることに支持を表明した。フランスの対ルワンダ外交にとって大きな変化といえる。フランスは1994年のジェノサイドの際にハビャリマナ政権側を支援していたことから、その後内戦を制して政権を握ったRPFとの間でしばしば外交上の緊張を経験してきた。ハビャリマナ大統領搭乗機撃墜事件に関しては、仏司法当局がカガメ側近のRPF幹部を指名手配、拘束し、ルワンダが外交関係を断絶したこともあった。サルコジ政権は関係改善を図ったが、その後もカガメがジェノサイドにおけるフランスの役割を公の場で批判するなど、両国の関係には緊張が続き、現在もフランスはルワンダに大使を任命していない。今回、OIFのトップにルワンダ外相を据える決定は、関係改善に向けたフランスの姿勢を示すことになる。ただし、強権的な政治運営で知られるカガメ政権への接近には、フランス国内でも意見が割れている。今回も会見でマクロン大統領は、すぐに大使を任命する状況ではないと述べている。とはいえ、今回の動きがフランス・ルワンダ間関係にとって大きな変化を象徴することは間違いない。