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DRC、チセケディ勝利にアフリカ諸国が祝意

2019/01/21/Mon

19日夜、コンゴ民主共和国の憲法裁判所は大統領選挙をめぐるファユルの再集計要求を退け、チセケディの勝利を確定した。これを受けて20日、南アやケニアの大統領、また南部アフリカ開発共同体(SADC)が祝意を表した。ラマポサ・南ア大統領は、全てのステークホルダーが選挙結果を受け入れるよう声明を発表した。憲法裁判所の結果発表を中断するよう17日に声明を発表したAU議長のカガメは、21日に予定されていたキンシャサ訪問を取りやめた。
 この動きは、アフリカ諸国がこれ以上コンゴの選挙結果に介入しないという意思表示であり、AUもそれに同調したということだ。AUはアフリカ域内の民主主義の確立を重視しており、それなりの介入も行ってきた。クーデタで成立した政権は資格停止にするし、ガンビアでジャメ元大統領が選挙結果を覆そうとしたときは強硬姿勢で臨んだ。しかし、今回は同じ対応は取らなかった。「選挙不正が濃厚」というレベルでは介入は難しい、ガンビアの事例とは違うということだろう。カガメが議長であることも、AUとしては動きづらくなった。どう動いても、「ルワンダの意向」を勘繰られるからである。選挙結果発表を停止せよという17日の声明は、カガメの独断とも言い難い。少なくとも、AU委員長のムーサ・ファキ・マハマトは同じ考えだったはずである。
 憲法裁判所の決定にファユルは当然反発し、支持者に抗議行動を呼びかけた。街頭での暴力が激しくなる可能性には注意すべきである。ただ、RFIの放送を聴く限りでは、20日夜の段階でキンシャサは静かなようだ。キンシャサは比較的チセケディの支持者が多い。危険なのはむしろルブンバシなど東南部ではないか。この地域は、ファユルを支持したカトゥンビの地盤だし、もともとカサイ州出身のルバ人(チセケディ支持者が多い)を標的とした暴力事件が起こってきた。
 大統領選挙のためにあまり報道されていないが、下院選挙ではカビラ派の政党連合FCCが500議席中350議席を占めて過半数を確保した。チセケディの政党(UDPS)と組めば、下院を牛耳ることができる。カビラの勢力は温存されたと言ってよい。