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今日のアフリカ

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モザンビーク北部ジハディストの拠点を奪還

2021/08/10/Tue

 8日、モザンビーク軍とルワンダ軍が共同作戦を行い、1年近くイスラム急進主義勢力の手にあった港町モシンボン・ダ・プライア(Mocimboa da Praia)を奪還した。同日、両軍司令官は記者会見に臨み、共同作戦の成果をアピールした。ルワンダの政府系新聞New Times(10日付)は、大きな見出しで軍事協力の成果を強調した。
 この港町は2020年8月12日に陥落し、ジハディスト勢力の事実上の本部拠点となっていた。モザンビーク北部地域の危機は、既に2800人の死者を出している(9日付ルモンド)。今年の3月24日には、やはり北部の港町パルマに大規模な攻撃があり、甚大な被害を受けた。この攻撃の後、同国北部の大規模ガスプロジェクトへの出資を表明していた仏トタル社は、事業の停止を発表している。
 7月上旬、モザンビークのニュシ大統領は地域諸国に支援を要請し、これにいち早く応じたのがルワンダであった。南部アフリカ開発共同体(SADC)も要請に応じて支援を開始しており、議長国のボツワナは7月26日に296人の兵士を派遣した。南アフリカは、7月28日に1,495人の兵士派遣を発表。ジンバブウェは、29日にモザンビーク軍歩兵部隊養成のために304人を送る意向を示した。アンゴラも、8月6日から、20人の空軍士官を派兵予定である。ナミビアは派兵しないものの、作戦支援のために40万ドルの拠出を決めた。その他、EUもモザンビーク軍兵士の養成への協力を表明している(9日付ルモンド)。
 今回の奪還によって事態がどう推移するか、ルワンダや南部アフリカ諸国の協力がモザンビークのイスラム急進主義勢力掃討作戦にどの程度有効かは、注意深く観察する必要がある。西アフリカの状況を持ち出すまでもなく、こうした戦いは長期に及ぶであろう。今回の勝利に手放しで喜んでいられないことは確かである。