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今日のアフリカ

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エチオピア紛争がエリトリアに拡大の恐れ

2020/11/15/Sun

15日付ルモンド紙は、アジスアベバ駐在の外交官の情報として、14日、紛争中のティグライ州から発射されたロケット砲が、隣国エリトリアの首都アスマラの空港付近に着弾したと伝えた。同日、ティグレ中央司令部は、エリトリアがエチオピア連邦政府の要請を受けて空港を使用させており、ティグライ州での戦闘に参加していると非難し、報復としてアスマラやマッサワ(港湾都市)を攻撃すると述べていた。
 エリトリアはTPLFにとっての宿敵である。TPLFがエチオピアの政権を主導していた1998~2000年に、エチオピアはエリトリアと交戦したが、この戦争の犠牲者数は双方で約10万人に達したといわれる。
 11月4日に始まった連邦政府とTPLFとの戦闘では、すでに数千人の難民がスーダン側に流出し、また市民の虐殺も報じられている。エリトリアが紛争に本格的に関与すれば、さらなる地域情勢の不安定化と、その長期化が懸念される。