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ブルンジ大統領死去

2020/06/10/Wed

ブルンジ政府は、9日、ンクルンジザ大統領が8日に死去した発表した。ンクルンジザは、6日(土)にバレーボールの試合を観戦している途中で気分が悪くなり、カルジ(Karuzi)州の病院に入院。日曜にはやや回復したものの、月曜午前中に突然体調が悪化し、心臓停止に陥ってそのまま死亡した。55歳であった。
 政府は「心臓停止」とのみ発表しており、死因は不明である。5月31日に妻がCovid-19の疑いでナイロビの病院に緊急搬送されており、同じ感染症だったのではとの見方があるが、確認されていない。
 ンクルンジザは、1964年生まれ。当時の政権が主導したフトゥの大量虐殺によって、8歳の時に父を失った。BBCによれば、父は当時国会議員であった。また母はトゥチで、現在もンゴジ(Ngozi)で健在だという。ブルンジ大学で体育教師をしていたが、内戦の中で、1995年に反政府組織CNDDに参加し、武装組織FDDを率いた。2001年にCNDD-FDD代表に選ばれ、2005年には選挙で大統領に選出された。
 2015年、憲法違反の疑いが強いンクルンジザの大統領選出馬によって内政は混乱し(武内「アフリカの三選問題」)、主要ドナーとの関係も著しく悪化した。この際の混乱により、ブルンジは1200人の死者と40万人の避難民を出した(6月9日付ルモンド)。
 5月20日に実施された大統領選挙には出馬せず、腹心のンダイシミエ(Evariste Ndayishimiye)を与党CNDD-FDDの候補者として当選させた。ただし、3月には「愛国主義の最高指導者」の称号を得て、多額の年金などを保障されていた。
 ンクルンジザの死を受けて、政府は7日間の服喪を発表した。8月20日の就任式まで任期が残っているが、その間の大統領代行は国会議長のニャベンダ(Pascal Nyabenda)が務める。
 大統領選挙が終了したばかりで、彼の死が直接ブルンジの政治を混乱させることはないだろう。むしろ、ブルンジ研究者のチボン(Christian Thibon)が言うように、彼の死が事態打開のきっかけになるかもしれない。ンダイシミエはCNDD-FDDの軍部出身だが、2015年以降世界から孤立した状態にあるブルンジに変化をもたらす可能性はある。